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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「逆境無頼カイジ 破戒録編」 6→6

 1話目で受けたインパクトって、多分慣れたらある程度落ち着けるものだったと思う。実際、飛び道具の立木ナレは少しずつ慣れていったし、似たような手法を採った「30歳の保険体育」と比べてそこまで面白いかっていうと、そうでもなかったし。だんだん落ち着いて見られるようになっていく……はずだったんだけど、思いの外楽しさが持続したのは嬉しい誤算だった。

 1期の時よりも印象が強烈なのは、多分原作はこちらの方が明らかにつまらないってことで先入観があったんだと思う。「どう料理したって沼編は沼編だろ。あり得ないくらい密度薄いし、ネタも大したことないじゃん」って思ってたのに、沼編に突入してからも意外なほどに引き込まれた。いや、実際中盤には中だるみしてた部分もあるんだろうけど、それを気にさせないだけの勢いがシリーズを通じて維持されていたんだ。最終回の締め方も実に格好良くて、これは明らかにアニメの力である。本当に愛されて、本当に力を入れて作ってもらっていることが分かる、幸せな作品でした。

 演出の方向性については1期や「アカギ」の頃から続いている流れを更にグレードアップさせたようなもので、麻雀牌や限定じゃんけんのカードでも多用されていたCGによるツールの描写が、無機質なサイコロやパチンコ台とマッチしていた。特にパチンコ玉が飛び回ったり、詰まったり、溢れかえったりする場面は、どうしても福本の画力じゃ迫力が出なかった部分。それを大仰なCGでガンガン誇張していくことで、無駄に盛り上がる謎のテンションが展開出来た。とにかく馬鹿馬鹿しいと分かっていながらも無駄に盛り上げてもらえれば、独特の福本節も輝いてこようというものだ。

 そして、なんといってもこの作品の場合、曲者揃いのキャストの見事さである。カイジ役の萩原聖人もすっかり馴染んでしまったし、その他遠藤やおっちゃんなど、脇を固めるキャストがいちいちクドい。三好が無駄に遊佐浩二、石田の息子なんか鳥海浩輔である。何その無駄遣い。そういうポイントを1つ1つ固めていくことで、この世界の胡散臭さにも磨きがかかるというものだ。

 もちろん、数多のキャストの中でも一際輝いていたのが、メインとなった悪役のご両人。チョーさんの大活躍については8話で個別に感想を書いたくらいだし、正直言うとあまり期待してなかった浪川大明神による一条も、お見事としかいうしかないだけの完成度になっていた。そうかー、一条にちゃんなみが選ばれたのは、最初の格好いい一条よりも駄目駄目一条へのギャップを狙ってのキャスティングだったか−。やっぱり使われる人間にはそれなりの理由があるもんですよ。おみそれ致した。

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