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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 AT−Xでこのほど放送されたOVA作品。特に事前情報があったわけじゃないのだが、データを見たらなんと佐藤順一の新作ってことだったので、とりあえず録画だけしておいて、ゆっくり見てみた。まぁ、これがまたね。驚くほどに「こういうの」なのね。サトジュミスはすっかり「日常系萌えの伝道師」みたいになっちゃったなぁ。もっと弾けてくれてもいいと思うんだけども。

 そして、「またこういうのなのか」と思いつつも、楽しんでみちゃうんだなぁ。本当に、安定感の固まりみたいな人だよ。確実に安打が出る方向にしか打ってこないからハズしてこない。「たまゆらと一緒やん」と言われればそれでおしまいなんだけど、「たまゆら」でやったような外装で、ちゃんと「これはオリジナルなんで」という見せ方が出来るというのが偉いのである。うーむ、こういうので満足してしまうとなんか勿体ない気もするのだが……シングルヒットはシングルヒットなりの良さだよね。

 今回はなんと協賛企業としてHONDAの名前がクレジットされており、テーマとしてもまさかの「バイクっ娘」である。と言っても、「RIDEBACK」みたいな全力疾走バイクではなく、あくまで山岳地帯で通勤通学が大変だから必死で原付の免許を取っただけ、という女子高生のお話。友達どうし、全員が原付で登校してくる学校ってのはすごくシュールな光景である。どうなんだろ、実際にこういうところってあるのかな。舞台がどこだかは分からないけど、確かにこんだけの山道で自転車通学は大変そうだものなぁ。バイク文化が花開いている女子高生たちってのは、それだけでなんだか新鮮。そして、協賛企業があるので当然このバイク描写はむやみやたらに気合いが入っている。こちとらバイクなんて乗ったことないのでさっぱり分からないが、多分1台1台のディティールまできっちり区別されてるんでしょうね(そして多分全部ホンダ製品なんでしょうね)。原付通学っていうと、「CLANNAD」で杏が乗ってた印象くらいしかないなぁ。伸恵ねえちゃんも通学に使ってたっけ?

 キャラクターの配置は、全力で前向きだった「たまゆら」とはちょっと違って、4人娘のうち主人公だけが完全に内向きでペシミスト。これって性別を裏返すとラノベで一番鬱陶しい「醒めてる系主人公」になる気がするんだけど、少女であるというだけでちょっと許せる不思議。回りの友人たちにはおっきな夢が一杯あるのに、自分だけ夢が無いと嘆いて、何となく都会に出たいと思っている田舎の娘っこであるが、たった30分のお話だったので、彼女が結局最終的に「何かを頑張ってみる」ことにしたのかどうかは分からずじまいという。そのくせ、金髪巨乳の外人さんの影響で「何かが変わった」という非常に端的なメッセージ性だけが残されている。なんだ、この本当に何の中身も無いシナリオは。そして、何故こんなシナリオなのに「なんか、いいんじゃない」と思える終わり方は。我ながら、ちょろいな。

 でも、要所要所でやっぱり上手いと思わせる部分はあるんですよ。ちゃんと「バイク」っていうツールを絡めて思春期の女の子が一皮剥けるミッションを作っているし、バイク要素を活かすための画がちゃんと描けている。深夜のツーリングシーンは本当に「どこか不安で、どこか楽しい」という感情がにじみ出ていて、「若い頃にはこういうことをやってみるべきなのかもしれないなぁ」と、生粋の引きこもりでも思えてくるものだ。そして、非常に安直ながら「原付ぐらい持っててもいいなぁ」とか思えてくるのは本当にちょろい。いや、買わないけどね。お金無いから(免許はある)。そういや過去に「放課後のプレアデス」なんて自動車販促アニメもあったが、あれ、実際に多少なりとも効果があったって本当なんだろうか。突然HONDAのバイクが売れ始めたりしたら……もう、アニオタが確実に食い物にされるぞ。

 結局、何が楽しかったかと問われれば、やっぱり中の人のことを書くのが一番手っ取り早い。サトジュンの使うキャストならいつも通り? と思いきや、今回の組み合わせはなかなか他では見られないものだ。というか、そもそも後藤沙緒里がメインの時点で非常に珍しい。(弱)さんキャラとしてはちょっと珍しいタイプの出し方をする主人公、結局ウジウジしているのはいつも通りではあるのだが、テンプレしゃおりキャラよりはかなりはっきりしゃべる方だったので、なんだか新鮮だった。そして、その回りを固めるのはキタエリ、はやみん、そして矢作パイセン。この絡みも当然初めて見る組み合わせ。そして、実にフリーダムな組み合わせ。正直、全員がメイン張れるレベルで、しかも作中での描写からは誰メインにしても問題無いくらいのウェイトだったので、万一これで馬鹿売れしたら4人分のお話で全部作れるかもしれん。つまり、「わんおふ〜hitotose〜」が作れる。

 そして、母親役には今期フル回転の久川綾が相変わらず登場しており、そこに出てきたのが金髪巨乳のおねーさんキャラ。登場時に「もう、サトジュン作品で金髪巨乳といったら1人しかいないじゃない!」と、身構えていたら、まさかの画伯だったので斜め上過ぎてリアルに顎がカクンってなった。ひどいなぁ、と思っていたのに、視聴が終わる頃には「これは良い画伯」と思えるくらいの親和性だった。単に「訴えるよ!」っていつ言われるかはらはらしてただけかもしれない。まぁ、楽しそうで何よりである。

 あと、個人的にびんびん来たのが、バイク屋のおっちゃんをやっていた菅生隆之氏。あかん、もうホントにめろめろになる。あの声で人生観を説かれたら、そりゃ納得するしかないわ。

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