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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「DOG DAYS’」 4→4

 期待していたものを期待通りにお送りしてきた作品。何とも妙な話だが、この作品の場合、視聴者からは「何も起こらないこと」が望まれている。そして本当に「何も起こさなかった」のである。良いのか悪いのか、それでも全うしたこの作品の絶妙な立ち位置は見るべきものがあるのかもしれない。

 1期の時の最大の不満点である「シリアスいらね」を、見事に取り込んで「じゃ、シリアス無い」という回答を出すことになった本作。1話から最終話まで、誰一人深刻な顔をせず、誰一人思い悩んだりせず、とにかく「なんだか楽しいケモ耳ワールド」で夏休みを過ごして帰って行くだけだった。フロニャルドを訪れたシンクたちご一行は当然楽しんで帰ったし、それを迎え入れた姫様たちも実に楽しそうで本当に満足した様子。それなら、まぁいいんじゃね? という結論しか出てこないという。ここまでなんにも考えないアニメも珍しいのだが、同じく「何も無いこと」を旨とした「日常系」とかのジャンルともまた違う。なかなか不可思議なポジションなのである。

 確かに、本作で良かった点といえば、それは「何もなくて楽しそうだったこと」だろう。こと今回はパスティヤージュやアデルなどが加わったことで姦しさが増し、世界のどこを切り取っても賑やかで楽しい場面を見ることが出来た。前作で「シリアスさ」の原因になって悩ましかった土地神や魔物連中も全てドタバタの種となり、とりあえず思いつくだけの「お騒がせ」をする。もちろん、騒ぐと言ってもそこまで大規模なことをするわけでもなくて、どんな事件が起こってもちゃんと1話で収束するし、後に残るのはメンバーの笑顔だけという、遺恨も印象も残さないシナリオばかり揃っている。これが望まれていた姿なのだから、脚本の都築さんもなかなか罪作りな世界を産みだしたものである。

 ただ、そうした世界の存在価値を認めた上で、個人的には「まぁこんなもんだろうなぁ」という程度の没入度だったので、結局最後まで印象が上向くというほどではなかった。ぶっちゃけ、こうした「ライト萌え」の要素は、もっと真剣に作り込み、シリアスやギャグを全力でやっている作品なら、副次効果として得られる程度のものという気がする。個人的にはリス姫様は大好きだし、ライオン姫も素敵だと思うが、だからといってこのキャラに入れ込んでグッズが欲しくなる、というほどでもない。もっと魅力的な悠木キャラ、小清水キャラは他の作品を見ればたくさんいるし、そうした他作品は、シナリオだって面白かったりするのだ。今作がつまらないということではないかもしれないが、取り立てて「面白い」が無いっていうのは、やはり評価するにあたって見過ごすことが出来ない失点なのではなかろうか。キャラ絵がもっとも重視されるべき作品だったのに、どうにも安定せずにグダグダしていたのも気になるところで、どうもここ最近のセブンアークスの仕事はパッとしない(まぁ、なのはの頃から作画は問題が多いスタジオではあったのだが)。

 結局、1期の頃よりかは的を射た作品作りにはなったと思うが、その的を狙うのがそもそも正しかったんだろうか、というお話である。まぁ、これくらいの作品がBGMとしてダラダラ流すアニメには丁度良かったりするんだけどね。それにしてもリス姫可愛かった。

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