最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
実は「京まふ」で売っていた限定版前売り券を衝動買いしていたので、見ることは決まっていた作品。学園祭周りのために訪れた遠方で、「そういや別に観光する元気もないんだし、いっそここで映画館に足伸ばして封切り日に見ちゃえばよくね?」ということを思いついた。なかなかあり得ない観光計画である。でもさ、地元でも放映してる映画館まで足伸ばすのが結構めんどくさいんですよ。それならどうせ歩き回っている時についでに抑えた方がいいかなー、と思って。今回は後編の公開もあるのであんまりのんびり見てらんないしね。
(一応ネタバレ? あるかも。まぁ、無いかも) というわけで、前編である。総集編だというのは聞き及んでいたし、別に高い金を払ってまで見なくてもいいのかな、とは思っていたのだが、前売り券買っちゃったなら行かなきゃ損だ。「まどマギ」は本放送時はそれなりに熱心な視聴者だったし(各回の番組感想参照)、あれ以来ほとんど再視聴もしていないので、改めて作られた総集編を見たらどんなもんだろう、という興味もあった。 「前編」はおよそ8話までの内容をカバーしており、映像についても、地上波版のものをそのまま使っている部分もあるし、ちょっと映像をなおした部分もあるし、完全に描き下ろした部分もたくさんある。編集はなかなか悪くない出来で、この1本を見るだけでも、それなりに「まどマギ」の内容、そして良さを理解することは可能だろう。特に8話までの内容ということでとにかく直滑降に鬱へ転がり落ちていく展開が分かりやすく、密度は恐ろしく濃いのだが、あまり展開で迷うようなことも無いはずだ。1話ずつゆっくり観ていた時の次第に降り積もっていくような重苦しさもなかなかだったが、約2時間にまとめられて畳みかけるような展開もかなりのものだ。まぁ、地上波版も一気に観たらこういうことになるんだろうけども。 とはいえ、結局「総集編」なのであまり大きく拾うべきポイントは無い。メインプロットが変わっているわけではないのだから、地上波版を観たときと同じ視点で、同じような部分を楽しめばいい。特に圧縮された中身だとテーマ性が浮き彫りになるので、個々の魔法少女が持つイデオロギーの部分はかなりはっきりしていて見やすくなっているのではなかろうか。短命だったマミさんの更なる幸薄さも見逃せない。 そう、タイトルこそ「まどかマギカ」であるが、8話までの内容ということで、当然まどかは一度たりとも変身しない(地上波版冒頭にあった契約シーンなども劇場版には無い)。一応彼女(の中の人)が描いた魔法少女デザインに片鱗だけは確認出来るわけだが、まどかが「魔法」に触れているのなんてせいぜいその部分だけ。また、徹頭徹尾「傍観者」である彼女はシナリオ面においても大きな役割を果たすことはないので、もし知らない人が見たら「まどか☆マギカ」というタイトルは詐欺である。逆に言えば、この映画は「魔法少女マミ」であり「魔法少女サヤカ」であるということだ。 マミさんに関しては、中の人が要望していた「もっと別な、素敵な死に方がしたい」という願いはまだ聞き届けられていない(新規版に期待だ)。ただ、代わりに死亡時の描写が地上波版に比べて随分あっさりした。代わりに、変身シーンがものすごく贅沢に追加されたり、生前にまどかと友情を育んで「1人じゃない」ことを堪能するシーンが多く盛り込まれたりと、「幸せになりつつあった巴マミ」の要素が大きく取り上げられている。これはマミさんに対する罪滅ぼしのつもりだったのか、それとも、逆に死ぬことの喪失感を増すためだったのか。一応、前者であるようには感じられたのだけど、はたしてどうだったのだろうか。ちなみに、「ベテラン」と呼ばれてまどか達からは本当に雲の上の存在のように見られているせいか、ほむらとの衝突もなんだか激しさを増しており、ただでさえ調子乗りに見えたのによりふんだんに死亡フラグをばらまいてくれているのは愛嬌である。 そして、そんなマミさんの勇姿も立派なはずなのだが、残念ながら作品視聴後にはその姿は霞んでしまう。なにせ、2時間のうち後半すべてがさやかのために裂かれたパートだからだ。やはり、一気に見た時のさやかの顛末の救いの無さは圧巻だ。時間がないおかげで上条君が本当にひどい奴に見えてしまい、そんな男に振り回されるさやかちゃんも大変である。「奇跡も魔法も」のくだりがあっという間に過ぎ去り、ものの10分もしないうちに恭介に裏切られ、高速召喚された仁美さんにかっぱらわれるジェットコースターっぷりは、下手したらコントに見えるレベル。そりゃ魔女化もするわ、という恐ろしいまでの説得力だ。 しかし、そんなドタバタも、杏子のキャラクターがビビッと立っているおかげで、「利他」「利己」の対比が鮮やかになり、上手い具合に悲劇として仕上がっている。このあたりの配分は本当に脚本が上手いところだと思うのだが、地上波版でもすんなりといった「敵から味方へ」という心情の変化が不自然でなく、杏子がちゃんと短時間で「格好良い奴」になるのである。このあたりの仕事は、多分地上波版以上の仕上がりになっていると思う。個人的には、最後に廃ビルでさやかがほむらに脅されて、そこを杏子が救出しにくるシーンがカットされたのはちょっと残念だったけど。あれが無いと後編での杏子の「ひとりぼっちは」がちょと弱くなっちゃうんだよな。まぁ、尺の都合で仕方ない部分ではあるのだが。その分、救いの無さは水増しされており、さやかが激昂してまどかを怒鳴りつけるシーンは新規で描き直され、最後の一幕であるあの電車のシーンもライティングがいじられてより凄惨さが増している。さやかの「堕ちる」部分だけは、何故かやたら盛り込まれていて不憫さに磨きがかかっているのである。ひどい采配だ。 そして、そんな鬱のどん底から「Magia」に繋ぐエンディングのエグさったら。劇場だからサラウンド音源、大音響の「Magia」に、あのアニメエンディングとほぼ同じおどろおどろしい映像、しかもスタッフロールが長いからフルコーラス。もう、あの「Magia」が聴けただけでも劇場に行った甲斐があるというものだ。そういえばオープニングは描き下ろし映像で新曲でしたね。地上波版の時に比べると映像の種類が減っていたが、徹底的にまどほむでキマシしてくれているのでまどほむ派歓喜のフィルムとなっている。必見。「コネクト」が流れないのはなんだか物足りない気もしてしまうが、まぁ、10話のために取っておいてるんじゃないかな。一応杏子がDDRで踊ってるときに流れてましたけど。 結論:大スクリーンでイヌカレーは死ぬほど怖い。 以上です。 PR
無題
見てきた。
劇場版アニメーションというものを視聴するのはかなり久し振りで、思えば前にそのために映画館へ足を運んでから2年経っている。インキュベーターじゃなくてイノベイターが出てた。その前だと7年前とかだし。ソウルジェムじゃなくて賢者の石が出てた。あなたの見てないものばかり見ているわたしです。 さておき、先を知った上で見ると何とも伏線と皮肉な呼応にあふれた作品だなあ、と。特に「ケーキで契約とかないわー」「ですよねー」とか言っていた娘どもをボコボコのギタギタにするのが、多分命懸けでケーキを願った結果の魔女なのだ、とか今回ようやく認識した。 追加/削除シーンとか流石に逐一把握はしてないけど、一番最初のワルプルギス戦なくしたのはなんでなのかしらね。あれがないために転校の場面とか大分印象変わってたと思うのだけど。 ともあれ、後編も楽しみです。 Re:無題
>追加/削除シーンとか流石に逐一把握はしてないけど、一番最初のワルプルギス戦なくしたのはなんでなのかしらね。あれがないために転校の場面とか大分印象変わってたと思うのだけど。 多分「総集編なのである程度知っている人が見に来る」っていう前提があるんだろうと思う。私が書いた「さやかがほむらに最終勧告を迫られるシーン」なんかと違って、最初のワルプル戦は、あくまで地上波の脚本で後々のプロットへの伏線を張ることが目的だったシーンで、「一度見ている人」には特に必要が無い。特に今回は前後編ってことで「ほんとのワルプル戦」が無いわけで、そこにわざわざ入れる意味がなかったのではないかな。ほむらシナリオは後編がメインなので、ひょっとしたら後編冒頭に入る可能性はあるかも。 |
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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