天秤座聖闘士のラインナップに紫龍を加えるのはいかがなものか、第39話。確かに何回か装着してたけどさ、結局童虎から正式に引き継いだっていう設定になってたんだっけ? まぁ、あれだけ長い間聖衣を守護してたから別にいいのか。
正月明け一発目の放送から作画がメタメタ、あらゆるシーンで聖闘士が格好悪いという、ここ一番の出番で張り切っていた玄武にとっては非常に残念な放送になったのだが、同日に放送されたプリキュアの方も作画がボロボロ状態というよく分からない繋がりが見られた。なんや、正月日程はアニメ制作の現場にもしわ寄せがくるものなんだろうか。せっかくの千日戦争も日程がキツキツだとあまりにあっさり幕を閉じるものである。
今回のメインはタイトルの通りにゴールドとゴールドのぶつかり合いにあるため、それ以外の試合はさっさと終わらせろ、というお達しが下った。おかげで(?)前回まであれだけ壮絶な戦いを繰り広げていたはずのエデンとフドウの試合は、気付いたら判定で試合終了。フドウさん、他の5人はあれだけボコボコにしていたのに、エデン相手だと折れる早すぎである。やっぱり旧友マルスのご子息ってことでいくらか配慮した結果なのだろうか。それにしたって、フドウさんはほとんど動いてすらいないじゃないか。シャカはもうちょっと本気で戦ってくれたと思うんだけど。あれだけ余力を残した状態でボーッと見てるだけの強い聖闘士って、なんだかずるい。でもまぁ、これ以上エデンとの殴り合いを放送されても仕方ないのは事実なんだけども。最終的に、エデンは大した傷を負うこともなく、余裕を持って光牙達の後を追うことが出来るようになった。
そして、本日のメインリング、天秤宮である。光牙が階段から吹っ飛ばされて真っ逆さまかと思いきや、心優しき兄貴、玄武さんのサポートのおかげで事なきを得る。しかも、玄武さんはこの度貴鬼先輩に続くお仲間聖闘士であることが判明し、面倒くさい時貞との戦いをオートバトルで片付けてくれるという。ただ、「手出しするな」は配慮だから分かるとして、それならついでに「先に行け」も言って欲しかった。なんで時間が無いって分かってるのに延々エキシビションマッチを見せられなきゃいかんのやら。龍峰と昔語りがしたかったなら「龍峰だけちょっと待ってて! 他は先行っていいから!」って言えばよかったのにね。一応兄貴分として試合内容を見せる意味があったのかな。「お前らこの水瓶相手に苦戦してたけど、黄金聖闘士って、こんなもんじゃねーから。俺もっとつえーから」ってなもんで。実際、一見すると良い試合をしていたように見えるゴールド対決だが、その実ほとんど試合にもなっていない内容である。
Q「何故時貞さんは負けたんですか?」
A「雑魚だからです」
そりゃぁねぇ、ゆーても中身は白銀だしなぁ。聖衣に操られるとかいう、なかなか情けない理由で戦ってるしなぁ。必殺技が「時間拳」だしなぁ。大技出したと思ったら「クロノ・エクスキューション」とかいう完全パクり技だしなぁ。ちなみにエクスキューションはexecutionで、漢字表記は「極光処刑」である。となると「クロノ・エクスキューション」は「時間処刑」ってことになるが、凍気はぶつければ相手が処刑される理屈は分かるのだが、果たして時間は何をぶつけて相手を処刑するんだろう。謎である。わざわざポーズまでパクってあの美しい「水瓶をかたどる」ところまで何となく再現していたのに、そこから溢れてくるのが何なのか分からないっていう。時貞さん、色々ダメ過ぎるよ。せっかくの速水奨ボイスも台無しである。
「時間を半分にされたら倍速で動けばいい」「俺はまだ充分戦える」などの名言を吐きつつ、廬山の名を持つ玄武さんは結局完勝。童虎の教えを受けた紫龍の兄弟子という設定まで披露し、かつて五老峰で出会った時のドキドキバトルは単なるおふざけの一環であったことも判明。「紫龍は警戒してたけどね(テヘッ)」じゃねぇよ。ちゃんとあの時点で対話しておけば余計なこと考えなくて済んだじゃねーかよ。っつうかお前さんが十二宮を下まで降りてくれば少なくともシラーさんあたりは無傷で通れたんちゃうんか。どうも黄金聖闘士ってのは自分の場所から動く気が無くていかんな。まぁ、共闘状態になって先に進もうとしたところでメディアさんの邪魔が入ったのはサポートとしては適切だったと思うけど。
というわけで、次なるステージに向かうことになった光牙達だが、雑魚と言われてそのまま死ぬわけにもいかなかった時貞さんの最後っ屁により、何故か適当に突っ込んだ栄斗と龍峰が「時間の果て」というちょっとどうしようもなさそうなところに退場。栄斗はまだセブンセンシズに目覚めていないので、この機会にどっかでマスターして帰ってきて欲しい。いや、見せ場すらほとんど無く場外乱闘で覚醒したらそれはそれで寂しいけども。衝撃的な退場だったにも関わらず、光牙さんは割とあっさり「先に行くぞ」と素知らぬ顔である。まぁ、班別行動にも慣れてきましたよね。こんだけ移動が多い展開だとね。次なるステージ天蠍宮を守護するのは、ついに黄金聖衣を受け取った我等がソニアさんである。セブンセンシズに目覚めてた記憶はないのにそんなにあっさりと黄金聖衣を着ていいものかとは思ったが、まぁ、メディアさんがくれるっていうんだから。自由に黄金聖衣の分配を決められるメディアさんって、本当に何者なんでしょうね。とにかくこれで蒼摩にもようやくメイン回が回ってきて、セブンセンシズにも目覚められそうで一安心である。
それにしても、今回の十二宮は女性聖闘士が2人も混ざっているという、なかなか賑やかな舞台になった。新たな聖衣をまとったソニアさんもなかなか精悍なお顔で美しい。次回は作画も回復するみたいだから期待したい。それにしても、蠍座聖衣のソニアさんは誰かに似てると思ったが……多分、ピンク髪のせいで萌えキャラっぽくなっているんだと思われる。パラドクスさんみたいに「人類皆愛しますわ」な性格じゃないから、律儀に仮面を付けてなきゃいけなくて大変ね。
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