ドラフト通信No.108 2/15

２月１５日　ドラフト模様（GTC×３）

ピック順　【Alessi】→【Mei】→【Metallica】→【Thraxi】→【Sangriter】→【Serra】→

 

　ギルド門侵犯第３回。気付けば今回も、前回の告知と違って６人戦。不思議なこともあるものだね。まぁ、まだエキサイトしてる混乱状態の環境ですので、楽しめるうちに楽しんでおきましょうよ。ちなみに、オンラインが解禁されたようなので、約１名、経験値にどんどん開きが出ている模様。前環境であれだけ我々を食い物にしたのに、まだここから勝ちに行くつもりなのか。でも出資者だから文句は言えないの。

（●は累積パック数）

　　　　ＡＬ　ＳＥ　ＴＨ　ＳＡ　ＭＥ　ＭＴ

ＡＬ　　ー　　◎　　○　　×　　○　　◎　　４ー１　１

ＳＥ　　×　　ー　　◎　　◎　　◎　　○　　４ー１　２

ＴＨ　　×　　×　　ー　　◎　　◎　　×　　２ー３　５

ＳＡ　　○　　×　　×　　ー　　◎　　◎　　３ー２　３　●

ＭＥ　　×　　×　　×　　×　　ー　　×　　０ー５　６　●

ＭＴ　　×　　×　　◎　　×　　○　　ー　　２ー３　４　●

 

 

１位　【Alessi】　赤白　＜ボロスの反攻者　オルドルーンの猛士　天使の布告＞

 

　経験値持ち。そしてオンラインではオルゾフとシミックばかりやっているのでボロスとかやってみたいなー、なんて試合前に言ってた人。まぁ、実際にそんなこと言ったところでいう通りにするなんてアンフェアなことはしない御仁ではあるのだが、開けたパックから、この短期間に「環境最強レア」の称号を勝ち取った「ボロスの反攻者」が出てきてしまったのでは仕方ない。あとは流れも何も気にせずに決め撃ち全力ボロス道。赤の流れはやや被りぎみであり、今回はピック中、試合前には「微妙に重いボロスとかどうしたらええねん」とぼやいていたが、別に３マナスタートのボロスでも特に問題は無かった。「空騎士の軍団兵」はやっぱり強いクリーチャーなのだし、除去もあるしトリックもある。唯一真正面からぶつかったグルールに踏みつぶされたのは確かに「速さが足りない！」からだろうが、他のデッキを相手にする分には、このくらいのスピードで押し引き出来るボロスが案外バランスに優れているのかもしれない。いや、そんな日和見なコメントじゃ駄目だ。結局あの牛のせいやないか。アイツさえいなけりゃ世界は平和だったんだよ。初見の時には地味だと思ってたんだが、実際に展開されると想像以上に色々ひどいわ。

 

 

２位　【Serra】　赤緑白　＜瓦礫帯の略奪者　炎まといの報復者　真似るスライム＞

 

　ようやく４勝という白星の塊を手にしたが、何故か優勝のためには障壁が残っており、念願はまだまだお預け。そろそろフラストレーションも溜まってきたのか、素直な感情を吐露して「邪魔だ！」と叫んだりもした。まぁ、自分が負けたせいなわけだが、今回は１引き群に鬼レアが２枚そろっており、流れも相変わらずグルールが良いので、ピックとデッキメイクは割と楽な部類。メインボディは「ザル＝ターの豚」２枚にギルドメイジや「向こう見ずな技術」のグルール。相変わらずの「グルールは正義」っぷりを見せつけており、適当に出す、殴るで勝てるだけの体力がある。今回はそこに「炎まといの報復者」からの白がタッチされており、これには「ボロスの魔除け」なんてひどいカードの後押しも加わっている。確かに、「今回は優勝」と思うデッキであった。しかし届かないこの思い。果たしていつ、実ることになるのだろう。

 

 

３位　【Sangriter】　緑赤　＜破壊のオーガ　不毛の地のバイパー　闘技＞

 

　こちらもグルール。そして唯一優勝したボロスを打破したデッキということで、相変わらずグルールの充実ぶりが尋常ではない。最終的な結果は３−２で終わっており、試合後は「このグルールで負け越してたら洒落にならん」と冷や汗ものだった模様。上のグルールと比べた時の違いは、カードプールのレア感、希少カードがやや不足気味、といったところだろうか。いやぁ、でも「ゴーア族の暴行者」とかはレアクラスだから似たようなもんかな。まぁ、こればかりは巡り合わせとしか言いようが無い。一応、試合中の印象としては「闘技」を使ったトリックを狙って根本的なところでミスったり、相変わらず湧血能力を「単なるインスタントだからいつでも使えるわ」と思ってたり、ウッカリんぐっぷりが難点なのかもしれない。あと、「反逆の行動」を使ってのハイライトの判断ミスとかね。こうしてみると、デッキ自体が派手な環境だから、本当にワンミスが致命傷だな。

 

 

４位　【Metallica】　青黒白　＜魂の代償　死盟の天使　霊気化＞

 

　眠気に任せたピックをしたおかげで、「魂の代償」から完全決め撃ち方向でのディミーア。ちなみに、初志からディミーアを目指して貫徹させたピックは、我々の中ではこれが初めてのことである。デッキを代表するカードはなんと言っても４枚集まった「心理的打撃」「呪文裂き」といったカウンター。もちろん、速さが命のこの環境、いくらカウンターを集めてパーミッション形式を整えても序盤に築かれた状況は覆しようがない。前の環境にあった「霊感」のように、立てたマナを無駄にせずに済むシステムも少なく、あまり有利な戦略でないのは間違いないのだが、やはり３マナで手に入る確定カウンターがマルチカラーで不人気になり、ダラダラ流れているという状態には可能性を感じるのである。とりあえず序盤を何とかいなすことが出来れば、「死教団」「鍵達人」のアンブロッカブルコンビでのビートが基本となり、これに「最後の思考」をを絡めて何とかアドバンテージを狙っていく。序盤に軽く置ける「雲ヒレの猛禽」の存在も重要だ。ここまでくれば、後は本当に「序盤に刻まれた分を巻き返す手段」があれば完璧なのだが……あと一歩がなぁ。

 

 

５位　【Thraxi】　白黒　＜破滅小径の仲介人　殺意の凝視　聖堂の金切り声上げ＞

 

　開けたパックは一週間前のフラッシュバック、「ゴーア族の暴行者」と「燃えがらの精霊」のセットである。流石に２週連続でそのピックは食傷気味。どうせ反逆するならいざゆかん、ということで、今回は決め打ちディミーア狙いで「破滅小径の仲介人」１引きからの勝負。２引きで「賢者街の住人」を引いて構えるも、そこからは青い要素が見えない。いや、見えたかもしれないが、それ以上に圧倒的なオルゾフ推しの流れ。まぁ、こういうときにはスムースに諦めるべきですよね。元々オルゾフの強請エンジンは使わなきゃいけないと思ってたところだし、白い壁を引いているところに「重要人物のペット」がお帰りしてきたのでそこからはオルゾフに魂を売ることに。結果、出だしが遅れたにも関わらず前回注目されていた強請デッキと同じレベルの陣容が労せずに集まった。強請クリーチャーは９枚あり、うち２枚が「重要人物のペット」。充分勝てるレベルのデッキだったと思うのだが、気付けばこんなもの。うーむ、今回は微妙に土地事故も絡んでしまったおかげで、解決しなければいけないオルゾフの弱点がはっきり見えなかったのは痛い。バカみたいなサイズ、止まらない速度、アンブロッカブルの猛攻。対処しなきゃいけない問題が多すぎる気がするんだが……まぁ、今回も可愛い奴だった慈善獣が活躍してくれたから良しとするか。３回のドラフト、３枚の慈善獣。そして何故か毎回俺の手元に収まる。これが愛ってやつなのか。

 

 

６位　【Mei】　青黒緑　＜天使の散兵　肉貪り　雲ヒレの猛禽＞

 

　１引き天使からボロス狙いだったらしいのだが、狙いは綺麗に上と被り、赤いリソースは上３人の濾過によりぴたりと止まる。そこから上家が「シグナルとか気にしない人？　気付かない人？」と詰め寄っていたことからも分かる通りに、オルゾフへの流れにしておけば（天使も使えたし）可能性があった気もするが、そこから曲がった方向は残念ながらディミーアであった。ピック表を見ればその時々の心情は分からなくもないのだが、不可解なのは、やはりここでボロス→ディミーアと一切色が噛み合わないシフトをしてしまったことだろう。おかげで２パック目でも一瞬揺れてしまったボロスカードは完全に無駄リソースとなり、終わってみれば更に関係無いシミックのカードにも触らざるをえず、見たことのあるカラーリングに落ち着いてしまっている。本人の弁を信じるわけではないが、確かに久しぶりに見るレベルの大迷走であろう。出来上がったデッキは「束縛の手」×３が光って「夜翼の呼び声」や「精神的蒸気」など、ハマると案外馬鹿にならない暗号デッキになってはいたのだが、流石にカードプールの不足は瞭然。めでたく初のパック獲得に至った。ま、丁度良い反省材料にはなったんじゃなかろうか。今回の教訓は、「とにかくピック中に黙れ」である。

 

 

今回のピック表

 

　【Alessi】（赤白）→【Mei】（青黒緑）→【Metallica】（青黒白）

　　↑　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　↓

　【Serra】（赤緑白）←【Sangriter】（緑赤）←【Thraxi】（白黒）