ドラフト通信No.111 3/22

３月２２日　ドラフト模様（GTC×３）

ピック順　【Serra】→【Metallica】→【Alessi】→【Sangriter】→【Thraxi】→

 

　諸々あって２週間の休憩を挟んで久しぶりのドラフト。久しぶりなのに、一番ドラフトに飢えてた人間がいないせいで５人戦になっちゃったのは謎。日本国内では確か拉致誘拐は法に触れていたはずなのだが、なにやら誘拐されて遥か山口県を彷徨っていたらしい。どういうことやねん。

　そして次週からしばらくは、別な面子が欠けるので５人戦が続く予定。とりあえず残り２週間については、残ったメンバーが１人でも欠けるとドラフトが成立しないことになるので、欠席の場合には早めの連絡をお願いします。

（●は累積パック数）

　　　　ＡＬ　ＳＥ　ＴＨ　ＳＡ　ＭＴ

ＡＬ　　ー　　×　　○　　◎　　×　　２ー２　２

ＳＥ　　◎　　ー　　◎　　◎　　○　　４ー０　１

ＴＨ　　×　　×　　ー　　×　　○　　１ー３　４

ＳＡ　　×　　×　　◎　　ー　　○　　２ー２　３　●

ＭＴ　　○　　×　　×　　×　　ー　　１ー４　５　●●●！

 

 

１位　【Serra】　赤白　＜ヘルカイトの暴君　大規模な奇襲　果敢なスカイジェク＞

 

　来週からしばらくいない人がこちら。「しばらく参加出来ない」「前の環境で優勝無しで、ここで必勝を祈念していることは確実」などの数々のフラグに加え、更にピック終了時には相変わらず阿鼻叫喚だった周りの人間を尻目に「私は１回たりともピック失敗したなんていってません！」と得意げに強そうなボロスデッキを積み上げていたので、これは逆にフラグを積みすぎだろうと思っていたのだが、ここまで来ると逆の逆で、普通に優勝してしまうらしい。ラヴニカ世界に来て初めての優勝。これがようやく全勝の形で叶い、しかもデッキはソウルメイトのボロスデッキなのだから、これ以上無いくらいの旅のはなむけである。今回、珍しく赤が不人気で敬遠されていたために出来上がったボロスだが、改めてピック表を見ると、なるほど納得の流れではある。何しろ１パック目は青・黒が強かったため、最初からボロス方向に行ったのは１人だけだったにも関わらず、そこまで飛び抜けたピックにはなっていない。この時点で周りは赤を見切っており、おそらく私のように「やっぱり赤は涸れるのが早いな、今日も何人か行ってるんだろうな」と思っていたはず。しかし、実際には赤は独占色であり、当然２パック目以降にはいつも通りに赤は息を吹き返す。その後赤に流れたのは結局１人で、「軍団兵」をゆっくり回収したり、「強盗」がグルグル流れ続けたりという信じられないイージープレイ。そりゃなぁ。あげくに「ヘルカイトの暴君」＋「焦土歩き」＋「ボロスの魔除け」でワンパンチ２２点なんて楽しそうなゲームも展開しており、全員が試合前から「さっさとこの試合はおわそう」という消極プレイ。ちょっとやり過ぎイクナイ。

 

 

２位　【Alessi】　青黒緑　＜忌まわしい光景　オーガの貧王　ドレイク翼の混成体＞

 

　１パック目の引きだけを見ると「忌まわしい光景」からスタートして「ディミーアの魔除け」→「冠角獣」→「ドレイク翼の混成体」と、ディミーアからシミックへの流れが顕著。そこからはしばらく青を中心に黒なのか緑なのかの模索が続いたが、貴重なレア戦力「オーガの貧王」に加えて、２枚目の「忌まわしい光景」が確保出来たことでメインカラーはディミーアに決定。デッキスタイルとしては除去で場をコントロールしてフライヤーやアンブロッカブルでこつこつ叩く典型的なディミーアスタイルである。これに、タッチした緑からは「ドレイク翼の混成体」×２に「雨雲を泳ぐもの」という飛行戦力が水増しされている。ピック中盤の赤がキツイ流れにも極力目を向けないようにしていたので、当然ピックの被りは起こったが最低限のプールは確保出来た、というくらいの流れだろうか。なんかもう、「本当にディミーアの勝ち筋って地味やな」ということがよく分かるデッキだった。何とか２勝２敗の五割で終了し、ここ最近の不調からの脱却の契機とはなったとのこと。まぁ、オンラインでどんな成績なのかは知らないけどさ。

 

 

３位　【Sangriter】　青緑赤　＜忌まわしい光景　破壊的な逸脱者　道迷い＞

 

　ピックの迷い方は今回第１位。オルゾフ濃いめのパックから上家と同じ「忌まわしい光景」スタートという時点で色々と前途多難ではあるが、そこからオルゾフに寄せていたら５引きの「雲ヒレの猛禽」で怪しい臭い。２パック目では「破壊的な逸脱者」なんかも取り、オルゾフじゃなくてディミーアかな……とか思ってたら、今度は「両生鰐」から「殺戮角」３枚連続ピックという展開に「エリマキ眼魔」で、一気に２パック目でシミックに寄せた。このコモンラッシュが決定要因となって中心にはシミックが落ち着き、なんと最終的には「一族の誇示」の赤がタッチになった。最初に引いてたオルゾフのカード群は影も形も無いという。本人もこの迷走しまくったピックには辟易したらしく、ピック表の後半が全然記入されていないというやる気の無さである。ひどい。しかも更にひどいのは「こんなに無茶苦茶なピックなのにデッキはそこそこ整ったのがムカつく」とのこと。あぁ、ムカついたよ。なんやねんあのブン回り。「力の噴出」にしてやられたのは初めての経験である。

 

 

４位　【Thraxi】　黒白青　＜オルゾフの魔除け　夜翼の呼び声　オルゾヴァの贈り物＞

 

　１引きはシミック強めのパックだったので、「今回は青を外すのが無難やな」ってことで「オルゾフの魔除け」スタート。当然、この１引きの時点で上家２人の１引きが「忌まわしい光景」だなんてことは知る由も無いし、上家が「忌まわしい光景」を引いてオルゾフ濃いめのパックの「千叩き」を流してきたなんてことは夢にも思わない。おかげで「ふふん、こいつぁ上家からオルゾフにいけと言うシグナルだね」と疑いもなく決定し、そのままオルゾフコンに寄せる狙い。２パック目は当然リターンがあるし「無慈悲な追い立て」なんかも取れているのだから文句を言うもんではないが、世界がおかしいことは流石に気付く。どう考えても赤の流れがおかしいってことと、「強請」って書いてあるカードが１枚も流れてこないこと。結局、赤にするか、青にするか、窮余のタッチカラーにも迷ってフラフラしてるうちにピックが終わってしまった。どこかの誰かが組んだように「従順なスラル」×３の守りが要という信じられないデッキだが、除去もないのでそれすら叶わない。質の良い１引きアンコモン軍団がピンポイントでブン回ればそれなりのデッキに見せかけることも出来なくはないが、強請が得られずにシナジーが存在しないデッキでは安定した勝ちなど見込めるはずもない。「無慈悲な追い立て」で１対４交換とかに成功しておきながら相手が「ふーん、で？」といって平気で殴り続けられる時点でもう駄目だと思うんだ。

 

 

５位　【Metallica】　白黒赤　＜墓所の怪異　排水路潜み　正義の矢＞

 

　こちらもなかなかの迷走っぷり。どんだけ好きなんだよ、という「墓所の怪異」スタートだが、前述の通り世界には「強請」なんて書いてあるカードは無いのです。最初のうちはそれっぽいオルゾフ風味のカードなんかを引いてお茶を濁していたが、２パック目１引き、ヘドが出そうなボロスパックを開封し、そこから「排水路潜み」を引いたあたりでもう満身創痍。続く２引きも「サンホームのギルド魔道士」を流して必死に理性と戦うも、ついに３引きで力尽き「真火の聖騎士」で赤に参入せざるを得なくなった。ここでもう２手早く赤を触る決意が出来ていれば、デッキの完成度も大きく違っていたのだが……流石にその判断は無理だ。何しろ、沼を置かなきゃいけない「墓所の怪異」からデッキが始まっているのだから。結局、いつぞやのように「怪異」が見守っているのになかなか沼が置けないというちぐはぐデッキになり、主な戦力は「排水路潜み」×２に「石板通りの悪漢」×３という、相手からしても、「あ、うん……」としか言いようのない微妙な熊軍団。確かに黒にとってあのネズミは大事だが、それってあくまでボロスの猛攻をおさえなきゃいけないっていう守備面での重要性であって、あのネズミをビートの要にしろってことじゃないんだよね。一応３ターン目に「向こう見ずな技術」からの超速攻っていう流れもあるにはあるのだが、それだったら「真火の聖騎士」や「サンホームのギルド魔道士」の方が圧倒的に強いわけでね。結果は当然の憤死。めでたく３度目の最下位を引き、ついに褒賞パックがドラフト１回分たまったのであった。コングラッチュレーション。黒服のおっさんが周りを取り囲んで拍手。

 

 

 

今回のピック表

 

　【Serra】（赤白）→【Metallica】（白赤黒）→【Alessi】（青黒緑）

　　↑　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　↓

　【Thraxi】（黒白青）　　　　　　←　　　　　【Sangriter】（青緑赤）