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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 この状態で年を越せと? ……そりゃぁ衝撃的な1クール目の幕引きではあるが……やきもきやきもきやきもき。

 きっちり、節目にクラマックスが待ち受けていた。そして、そのクライマックスは「祭り」だ。思い返せばP.A.Worksの真骨頂は常に祭りと共にあった。第一印象でこれでもかと見せつけてくれたのが「true tears」のオープニング、麦端まつり。「CANAAN」では上海の喧騒の中でのお祭り騒ぎを見せつけ、ぼんぼり祭り、大文字納涼船合戦へと繋がっていく。これほどまでに「祭り」に縁の深いアニメスタジオもあるまい。今回描かれる祭りは残念ながら架空のものであるが、そこにも人々の伝統が息づくずっしりとした重みが感じられるようだ。

 お船引の決行と冬眠の開始。2つの「けじめ」が1つとなって、嫌でも世界は動いていく。作中の全ての人間が、この激動の世界に強い信念を持って動いており、それが叶わぬ様も、なんとしても叶えようとする様も、全てが切実だ。これまで構築されてきた有象無象の人間関係が、巨大な渦潮に飲み込まれて、ますます散り散りに消え果てる。「人間はなんて弱いのか」と、子供たちは船の上で思い返していたが、それでもなお、海神様に願い、想いを叶えるために必死なのである。

 願いが叶ったかに見えた唯一の人物は、あかりであった。思い叶ってお船引は最高の披露宴の舞台となり、うろこ様からの祝福を受けて全ては彼女の望み通りに。しかし、切実だった願いは度を超えてしまい、父親やうろこ様の思惑すら乗り越えて、本当の「嫁入り」にまで昇華されてしまっていた。海神様に願いを聞き届けて欲しいが、実際に嫁取りされては困る、という半端な状態で祭礼を行ったしっぺ返しといえばそれまでで、ある意味自業自得の結果ではあるのだが、これまでうんともすんとも言わなかった「海神様」という超越存在が、ここにきて突然ギブアンドテイクを厳密に要求するかのような現象が起こったのは寝耳に水。事ここに及んで、やはり、神の意志はヒトには計ることが出来ないことを思い知らされる。

 そんなあかりの窮状に真っ先に飛び込んだのは、実弟である光と、「何をするにもまず身体が動く」と評されていたまなかの2人。この2人も、それぞれに想いは強い。光の告白は、前回までだと袖にされたようにも見えたわけだが、改めてきちんと報告した結果、まなかはほぼOKと同じ意味の「保留」を宣言している。まぁ、元々2人の想いにはすれ違いなどなかったわけで、ようやく元のさやに収まりかけたというだけの話なのだが。光の宣言に対し、まなかは「ちゃんと旗を振って見せて」と答えている。まなかにとって、あくまで4人グループの中心は光なのである。その彼が、しっかりと旗振り役を勤め上げ、仲間達を引っ張っていってくれることを、彼女は疑っていない。しかし、全てが上手く行くかと思われた矢先での、あかりの喪失である。あまりに突然のことだったために、まなかはいつものように、最大限の自己犠牲でもって、あかりを救出する。その代償はまなか自身だ。「とどかぬ指先」は空しく水をかき、まなかと光は、何度目かも分からぬ別離の波にもまれていく。

 光たちよりも静かに進行していたのが、要が先導したちさきとの関係性。前回、強引過ぎる「仕掛け」でちさきに叱られてしまった要だったが、彼も本人のいう通りに「色々限界」なのである。一夜明けて何とかいつも通りの飄々とした顔を取り戻してはいたが、それでもどこか本調子ではない。自分の足下に視線を落とし、浮ついた立ち位置を必死に確認するようなカットが印象的だ。ちさきも、このような立場には慣れていないためにみっともなく慌てふためいてばかり。しかし、咄嗟の状況ならばやはり献身的に動き始める彼女は、大渦の危機にも素早く反応し、巻き込まれてしまった紡の救出に成功する。彼女のためを思い付き従っていた要は、何の因果なのか、渦が引き起こした災害で儚くも海中へ。単に沈むだけならば汐鹿生には何の問題も無かろうが、下手をしたら巨大な石柱の下敷きになってしまったかもしれない。「一緒に眠りについても、一緒に目覚められるか分からない」とずっと懸念していた要だったが、このままでは、「一緒に眠る」ことすら叶わなくなる。しかし、虫の息の紡にすがりつくちさきを見た要の最後の表情は、悲しいくらいにいつも通りのものだった。何とも損な役回りである。

 まぁ、ぶっちゃけここで要やまなかが失われるはずはないので命の心配はしていないが、問題はこの大事件と「眠り」のタイミングが同時であるということ。海中では要の親父さんがうろこ様の力で眠らされていたが、なんだか随分直接的な催眠術みたいな力になっている。強制力の高い「眠り」を前に、引き裂かれてしまった4人は一体どのように巡り会うことになるのか。世界全体の趨勢に加えて、ここまで大きく動かされた4人の来年の姿が早くも気になって仕方ない。憎らしい脚本だよ、ほんと。

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