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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 封切りから暫く経ちましたが、見てきました。結局アイマスは見るチャンスを逃してしまったのだけど、こちらは流石に見ておきたかったもので。まぁ、地元の映画館ではアイマスの予告が流れて「近日公開!」になってたんだけど。映画の日程って随分地域差があるもんなのね。

 

(以下、一応ネタバレありかもしれないので注意)

 




 さて、1作目「Beginning」からは随分時間が経ってしまったこの「Rising」。劇場繋がりで「Beginning」から話が繋がっていたらどうしようとちょっと不安だったのだが、幸か不幸か、1作目のお話は関係無かった。しかもご親切に「5分で分かるタイバニ」なんてあらすじコーナーが事前に用意されており、これまでの世界の流れが思い出せるようになっている。この辺りは私みたいなぼんやりした視聴者を気遣った部分でもあるし、一応シリーズを知らない初見のお客さんも見込んでのことだろう。まぁ、流石に初見でこの映画を観るのはキツイと思うけども。意外だったのは、beginningの話をスルーしたことだけでなく、シリーズ本編も最後まで走りきった後のお話だった、ということ。パンフのディレクターコメントにも書いてあったが、虎徹が能力減退した後の世界じゃお話も作れないだろうと思っていたので、まさかマーベリックさん打倒後の話には驚かされた。しかし、思い切ってこの「本編の続き」を設定したのはかなり良い判断だったのではなかろうか。1作目みたいにまた虎徹とバーナビーの馴れ初めを描く必要がないし、あの二人は完全にイチャイチャした状態から始まってくれた方が、余計な描写は少なくて済む。各々のヒーローの関係性もすっかり固まった状態なので、たとえば虎徹が1軍を去った後の牛角さんの悩める方向性なんてのも楽しむことが出来る。誰もが見たかった「あの後の世界」が描かれただけでも、充分に価値のあるエピソードといえるだろう。

 ただ、先に難点をあげておくと、メインシナリオはやや弱め。芳忠ボイスの嫌らしい銭ゲバ野郎が中心に話を進めていくわけだが、巨悪の目的がとってつけたような復讐心1つだけなので、「シュテルンビルドの神話にかこつけた壮大な計画」である意味があんまり無いのだ。そもそも女神の神話自体がはじめて聞く話であり、それを使って何か意味深なことをするのかと思えば、「そっちは単なる陽動」と言われてしまうと、せっかく積み上げた諸々のパーツがあまり役に立たなかったことになってしまう。どう考えても「市街地に巨大な穴をブチあけて都市機能を麻痺させる」って方が「重要人物を1人殺す」よりも難度が高いミッションなのに、そっちを陽動にする意味が分からないのである。まぁ、「劇場版だから派手な絵がほしい」っていうのがすげぇ分かりやすい理由だが、過去にはジェイクが街を構成する柱を人質にとって暴れたりしていたのだから、もっと「街が狙われた」ことを下敷きにした話の広がりがあっても良かった気がする。また、そうした壮大な計画に荷担した悪人連中の設定がよく分からない。今回は主犯の黒幕の他にわずか3人のネクスト能力者だけで計画を進めており、それぞれのメンバーが複数のヒーローを手玉に取るくらい強い。つまり、全員がジェイクなみと言っても過言じゃないわけで、そんな奴らが野放しになっていた時点でこの街はかなり危ない。危ない割には連中がそこまで強い理由付けはなされておらず、「単に強い能力だから強い」だけで、ボコボコにされるヒーローたちが不憫である。もう少し「圧倒されてもしょうがない理由」があれば、バトルの悲壮さ、必死さも際だったと思うのだが。

 以上が、「シナリオ的に足りないと思った部分」。しかし、これはある意味では「良い部分」の裏返しでもある。敵側の描写、事件全体の描写が不足気味だったってことは、約2時間ある映画の中で何の描写に筆を割いていたかといえば、それはもちろんヒーローたちの活躍だ。前作で消化不良のキャラが多かったことを反省したのか、今回はヒーローの取りこぼしが全くない。メインの虎徹・バーナビーはもちろんのこと、折紙さんや牛角さんも、ギャグにバトルに大活躍だ。この「ヒーローたちの総力決戦」が全力でやりたかったのだとすれば、多少他の部分が犠牲になるのはしょうがない。実際、それが見たかったのは間違い無いのだし。

 虎徹を中心とした構成になっているので、ヒーローどうしの横の繋がりは終始ほんわかムード。みんな助け合いながら戦い抜いたし、様々な関係性にこれまで以上の濃さ・熱さが見られた。まぁ、牛角さんはちょっと可哀想な立ち位置になってしまってた気もするけど、中でもファイヤーエンブレムさんの独壇場っぷりはえこひいきレベル。もう、中盤の映像だけを抜き取れば、完全に姉さんが主人公である。そうかぁ、あんな過去があったから今の社長がいるわけね……イイハナシダナー。ネイサンの目覚めのシーン、あまりに感動的でボロボロ泣いてしまったわよ。単にオカマがウジウジしてるとこから吹っ切れたっていうだけだし、何のバックグラウンドも無い話のはずなのにな! 多分、ホァンちゃんが凄く可愛かったおかげだと思います。序盤のステージ裏のシーンでホァンちゃんが着ていたショタルックが容赦無く愛らしい。

 今回は大きく3極にバトルが分離し、バーナビー率いるメインバトル会場(敵は分身チャクラム姉ちゃん)、ブルーローズ率いる女子会軍団(敵は多節棍催眠じいちゃん)、そして残り(敵は超音波力ちゃん)。女子会面子は、ホァンちゃんが具現化系スキルを高めて電気を龍にしちゃうっていうミッションがすげぇ盛り上がって、「中の人的にもやっぱり電気が具現化出来たら強いよね!」とか訳の分からない納得がある。カリーナちゃんは相変わらずの恋する乙女だったが、楓ちゃんという義理の娘(?!)が出来たので少し落ち着いたかな。赤くなるばっかりじゃなく、ずっと年上の虎徹に的確なアドバイスが出来たあたりに成長が感じられます。ネイサンは、「男は度胸、女は愛嬌、乙女は最強ゥゥゥゥ!」のところにクライマックスがあったので、もう、それだけでMAXパワー。学生時代のネイサン、恰好良かったよね。

 他方、2極目となる「男の子組」は、バトル自体はそこまで特筆すべき点は無い。結局折紙さんが何しに逃げ出してたのかがよく分からなかったし(多分あの音波反射装置みたいなのを用意してたんだと思うんだけど)、最終的に牛角さんが人間大砲になるくだりも、「別に牛角さんを飛ばす必要無いよな」とか、「走れよ牛」とか思ってしまう部分がある。いや、多分「先行きとキャラ付けにそれぞれ悩んでいた2人が、図らずも問題解決の糸口をお互いから得る」っていう流れが美しいんだと思うけど。スカイハイさん、狙ってやってるって言っちゃった時点で天然確定じゃないですか。ほんと、今作のヒロインはスカイハイさんやね。

 そして、残るのはメインステージである。ここに出てくるのが、オリジナルキャラのゴールデンライアンということになる。劇場版追加キャラで、しかも唯我独尊の俺様キャラなんてどう考えても元々のファンから疎んじられる存在でしかないはずなのだが、一切含むところがなく、シンプルすぎる思考のライアンさんは、そんな経験の差をものともせず、実に「いい奴」だった。そりゃま、「虎徹とバーナビーの仲を取り持つ」存在でしかないのだから多少は嫌な部分もあるわけだが、最終的にはそれもぶっ飛ばして「分かりやすいアニキ」で落ち着いたのだから、キャラ作りとしては大成功の部類である。相変わらずの中村ボイスでひたすらカメラアングルにこだわり、ラストの感動シーンでも余裕でバーナビーに被るあたり、どこぞの銀色のJを彷彿させる。やっぱり中村ボイスって反則やなぁ。

 ライアンの方からは積極的にバーナビーたちにちょっかいを出したわけではないので、今回の「コンビ解消→再結成」までの流れは、全てこの2人だけの問題であった。特におぢさんの方がちょっと弱気になっているような部分があり、中盤までは「そんなに身を引かなくてもいいのに」とやきもきした視聴者も多かったことだろう。人間、金が無くなって先行きが不安だと自信も無くなるんですよね。もちろん「バーナビーのためを思って」の選択だったのは間違いないんだが、相方がそれを望んでいないことくらい、分かりそうなもんだけどね。今回はバーナビーが間違ったことを1回も言わないという、一方的に虎徹のメンタルのみを試す展開だったので、ずっと「わがままバニー」を見てきた身としては、なんだか慣れないシチュエーションでもきゅもきゅしてしまいますね。もちろん、「仲良く喧嘩した」あとの仲直りはこの作品の最終的なゴール地点であり、「ラスボス相手にヒーロー全員集合からの斉射、そしてコンビ技でのフィニッシュ」のクライマックスはぐうの音も出ない完璧なシーンでした。こんなに感動的なツープラトンはマッスルドッキング以来かもしれない(適当)。

 とにかく、今まで見守ってきた様々なヒーローたちの「今」を描き、それだけでもたっぷりと楽しめるのが今作の良いところ。ど派手なバトルシーンも文句なしだし、シリーズファンならばやはり見ない手はないだろう。そして、「コンビ復帰」とか「ルナ先生は相変わらず放置」とか、後に残る要素もいくらでもあるので、シリーズが今後も続くことは充分期待出来る。タイバニは終わらないコンテンツ。出来ればテレビシリーズ2期を期待したいところですよ。1期以上に回りのキャラの掘りさげが出来れば楽しいだろうなぁ。

 あ、個人的にもう1個不満があった。楓ちゃんのネクスト能力が活かせなかったことだ。せっかく本人が「一応ネクスト能力者なんだから」って前振りしてくれたんだから、楓ちゃんのパワーを使うシーンが1カ所くらいあっても良かったのに。最後に醤油とる時にしか使ってませんやん! 是非2期は楓ちゃんもメンバーに加えて下さい。

 「エンディングテーマ後にもシーンがあるから見逃さないでね!」みたいな注意書きが出たから続編の報告かと思ってワクワクして待ってたのに、虎徹さんとバニーちゃんがガイジン四コマみたいな顔しただけで終わった。予想をはるかに超えるエンディングと言わざるをえない。ぜひ、みんなも劇場で確かめよう!

 

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