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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 シャチョウも歳いくつなんだよ、第4話。てっしーだけでも年齢不詳感半端無かったのに、シャチョウは現役活動中も32歳からスタート?! もう、このアニメの最終回がSF的な解決を図っても一切驚かないぞ。タイムスリップするんじゃねぇかな。

 さて、そんなヘンテコ要素はありつつも、展開されているお話はひたすらに地味。アイドルものといいながら、毎回メンバーの1人にスポットを当てて、一切華やかさの無いお話が展開されていく。これじゃドラマとしても地味なんだよなぁ、と思わせておいて、不思議と見せる話を作ってくるから不思議なものだ。この作品、今回もシャチョウの口から「気持ち悪い」という言葉が出た通り、間違いなく一般的な観念からすると「気持ち悪い」世界のはずなのだが、そんな中で悩んでいる若者たちの姿は、どこか小っ恥ずかしい中にも共感や親近感が感じられる。ひたすら前向きだった3話のトミーはそうでもなかったのだが、今回の主人公、キラについては、なんだかいかにも「若者の悩み」っぽい素直な自問自答っぷりが、実に青臭くてたまらんかった。

 シナリオを簡潔にまとめると「今まで親の敷いてきたレールの上だけを走ってきた若者が、初めて自分の人生に疑問を抱き、自分の足で走り始める決意をする」というベタにもほどがある流れなのだが、いわゆる「そういう話」と比べるとちょっと切り込み方が違うのだ。確かにキラは「自分の夢じゃないかもしれない」という壁にぶち当たったが、これは単なる自己実現欲求からきたものではなく、「役者とは、演技とはなんぞや」という問いかけを(実に乱暴な形で)ぶつけてきたシャチョウの手によって引き起こされたものである。これまで超がつくほどの親馬鹿マザーによって「自分は天才。自分の演技は人を幸せにして、感動を与えるためにある」とひたすらに思い込んできたキラが、ただ一言、「なんか気持ち悪い」と言われたことでその根幹をぶっ壊される。その様子は、泣きじゃくったり暴れ回ったりというダイレクトなアクションに立ち現れるわけではなく、ちょっとサクランボの種をかみ砕いてみたり、ちょっと母親に大声を出してみることに現れる。だが、そこからこれまでの自分を全否定するというわけでもない。確かに「夢は借り物」だったのかもしれないが、それを返した後に残った夢も、きちんと「借りたもの」と同じ形をしている。決して母親の行いを否定するのではなく、新しい世界を作っている。あくまで「次の一歩へ進む」ことで、「破る」のではなく「乗り越える」ことが出来た。これにより、キラもトミーと同じように、真っ直ぐな気持ちで少年ハリウッドに向き合うことが出来るようになるのだろう。未だに「死」と同じ次元で考え込んでしまっている颯や生馬よりも一歩先に行った形である。

 こうした「非常に個人的な悩み」を描く時に、今作はやたらと綺麗なのである。画が綺麗、画面が綺麗というのではなしに、コンテが綺麗。たとえば件の「サクランボの種」のシーンでは、その前に子役時代の回想が入り、「すりつぶす」という言葉の後に文字通り「噛みつぶされた」種が映ることで、彼の中にある「子役」「俳優」への葛藤がよく分かり、そこに「種を取るための器」を持ってきた母親の無自覚さが対比的に写る。このワンシーンだけであの母子の全ての関係性が伝わってくるようである。他にも、仲良く夕食を食べる颯と生馬のコンビにしても、肝心の食事のタイミングでは何故か足下を写すカットが流れ、彼らがどのような表情で「同じ釜の飯」を食っているのかが見えないようになっている。最終的には生馬が先に食事を終え、その後数秒してからゆっくりと颯が飯を食い終わる。普通のアニメなら、「ごちそうさま」をいうのはほとんどの場合はどのキャラも一緒になるはずである。こういう細かいところで、この2人はまだ「ずれて」いるのだ。互いの関係性を見る上でこういうところが面白い。

 やっぱり、なんだか気にさせるアニメである。ちなみに、今回一番感心したのは子役時代でも問題無くキャストが成立する山下大輝である。最近の男性声優、声高いの多いなー。

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