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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 スク水+パーカー+自転車=犯罪的、第7話。あんな幼女が駆け抜ける町に住みたい。

 ぴっちぴちの水泳女子に胸躍るお話ではあるのだが、正直言って、今回は非常に分かりにくく、もやっとするお話だった。「分かりにくい」とはシナリオの進行だけではなく、何を伝えたいのかの演出意図が見えにくいという意味。コンテは山本秀世なので何も拙い演出にはなっているわけではないと思うのだが、なんだか不思議な構図や、意味を素直に受け取りにくい演出の間が多く、その割にはシナリオに要請された内容が多かったために、なんだか雑多な印象が強い。だんだん当初想定していた方向からずれた物語が展開しはじめているのも、「分かりにくさ」に拍車をかけているのかもしれない。

 いくつかあげておくと、たとえば何故冒頭の透子とやなぎの海岸での会話は回りの風景を白く飛ばしていたのか。普通はああいう絵にしたら回想シーンを表すものだが、今回はそう言った狙いは1つもないのに、どこか浮世離れした風景になっていた。他にも、幸のために病院を訪れた透子を上から写したシーンは誰の目線なのか分からないのに不思議と視点が動いていたり、最後の海岸のシーンでは透子がジュースを買いに離れる時の台詞の余韻が引きずられるように画面に残る意味が分からず、後からやなぎがやってくるタイミングと時間的な違和感がある。なんだか、全体的にそうした「小さな違和感」の多いお話であった。止め絵に残光をのせるいわゆる西村演出の多様も飲み込みにくさを増す要因で、今回は特に「止め絵に台詞だけ載せる」シーンが何度かあったので、「そこは止めなくても……」と思う事が多かった。うーむ、意図を図りきれていないのだろうか……。

 さておき、そんな「飲み込みにくい」お話だが、何も分かりにくいのは演出意図だけではなく、なんだか斜め方向に受け取りにくいシナリオ展開になってきた。ぶっ飛んだのは、今回2度にわたって行われた駆の自分会議である。「自己との対話」というだけならば普通にあるシチュエーションだろうが、駆の場合、何故かこれが2人も増えて、完全に実体化(イメージです)している。挙げ句「君らがいて良かった」とか言ってる。もう、セカンド自分とかいうレベルじゃない。流石に未来の欠片のように超常的な現象ってわけではないと思うのだが(あの演出だとそうとも読み取れてしまうのだが)、これまで充分危なかった駆が、更に危ない奴になっている。また、今回だけでそれなりに穴埋めをしたとはいえ、やはり突如乱入して自転車滑走した陽菜ちゃんのモチベーションは理解出来るとは言い難い。ものすごく安易に捉えるならば「陽菜は雪哉に『恰好よく』いて欲しかった」ということになるので、彼女が雪哉に惚れている(もしくは憧れている)という話になるのだが、ただそれだけのために、突然水着で飛び出したりはしないだろう。もう少し掘りさげると「嘘の下手なお姉ちゃんは雪哉関係で悩んでるようだから、彼に面倒があると姉まで困る」という妹心という想像も可能。ただ、それにしたってあの行動の理由としては弱い。今回のサブタイトルは「自転車」なので間違いなくあのシーンが一番大事なはずなのだが、正直、その意図が見えてこないのである。

 他のキャラクターでぶれていないのは、多分透子と祐の2人だろう。透子はあれだけのもめ事があった後にもかかわらず、回りの駆への感情をまだ認識しきれていないようで、今回はついに嫉妬で幸ちゃんがへそを曲げる事態にまでなってしまった。それでも気にせず、駆や「未来の欠片」を相手取って回りをヤキモキさせるのが透子である。ただ、今回は「未来の欠片」の存在に新たな疑問が生まれたことで、彼女の内面にも未解決の問題が残っていることは確認出来ている。今回の欠片は【欠片6】「入院中の幸と、一緒にいる祐」。もう、これは今回のシーンで解決済みか。【欠片7】「落下する駆」。落下する景色のバックグラウンドには、透子が良く見ていた展望台(?)のだまし絵が確認できるが、背景との関連性は不明。そしてラストが【欠片8】「襲い来るカラスの群れ」。どうも、この驚くべき景色は駆の言うように「未来ではないかもしれない何か」のようなんだよね。見てしまった透子はかなりショックを受けたようで、これまでの「欠片」とは一線を画している。一体どこへたどり着く景色なのだろうか。

 もう1人、一応スタンスがぶれていないのは相変わらずの祐。多分幸ちゃんのいう「ボーイフレンド」は「男の友達」というそのまんまの意味だと思うのだが(もしくは、幸ちゃんが自分の性向を親から隠すためのダミーか)、まぁ、祐は喜んでいるから良しとしよう。しかし、順風満帆だと思っていた祐だったが、幸ちゃんが嫉妬にかられてちょっと悪いことをしてしまい、それに何の断りもなく自分が巻き込まれたことで、なんだか歯車がずれてしまった。憧れていた幸が、「汚いことをする」実体を見たことで、純心で自分勝手な男の子は、少なからずショックを受けてしまったようだ。その辺の感情をストレートにぶつけるのも祐らしいんだけど。ということで、幸ちゃんは今回ちょっと暴走。もちろん、後になって反省して涙を見せていたものの、流石に祐を使ってしまったという無神経さはよろしくないかも。ちゃんと謝った方がいいと思うよ。

 そして、相変わらず悩ましいのが雪哉・やなぎのコンビである。雪哉は今回、プール脇を走っていただけではあるのだが、勝手に回りが色々とちょっかいを出してややこしくしてくれている。雪哉からしたら「振られた上に気にくわない男にコケにされた」っていう状態でストレス発散のために走ってただけだと思うのだが、陸上で世話になったコーチにも声をかけられ、「もういいか」って感じでそちらに傾いているのかもしれない。逃避といえば逃避。現実といえば現実。そんな雪哉に釈然としないのはやなぎさんであるが、雪哉が「格好悪く」なってしまったそもそもの原因は駆ではなくて透子への告白失敗。もし成功していたらやなぎさんとしては忸怩たる気持ちを残さなければいけなかったわけで、良かったのか悪かったのか。とにかく、ほとんどの連中に共通してることは「ダビデさえ居なければ」なんだよね。

 現在、視聴者目線においても駆に肩入れする理由がほとんど無いのが、このアニメをいくらか見にくくしている原因なのかもしれない。結局、あいつ何やりたいねん。

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