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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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Liliana’s Indignation リリアナの憤り (X)(B) U

ソーサリー

あなたのライブラリを上からX枚墓地に置く。対象のプレイヤーは、この方法で墓地におかれたクリーチャー・カード1枚につき2点のライフを失う。

 微笑ましいリリアナとジェイスの痴話喧嘩の様子を描いた1枚。なんでジェイスの阿呆はいちいちおばちゃんを怒らせに行くかな。未だかつてないくらいにイライラしてるやん。この後優しいキスをして終われる雰囲気じゃないぞ。リリアナさんがジェイスに怒りの矛先を向けたということで、なんとジェイスのホームグラウンドである「ライブラリ削っちゃおうか部門」に殴り込み。しかし、リリアナさんが削るのは自分のライブラリだけ。だって、墓地に死体はいっぱいほしいもんね。これ一発で昂揚だのゾンビだのと色々解決する問題も多いが、やはり使いこなすならば特大の一発で相手をノックアウトさせてみたい。リミテッドの場合、クリーチャー含有数を15枚くらいとすると、残念ながらダメージの期待値はX点を割ってしまう。ゲーム終盤、X=5で撃っても4点6点に届くかどうかというレベルだ。決め技としてはやや微妙か。うーん、やっぱりリリアナさん本気で怒ってるわけじゃないんでしょうかね。

 

Macabre Waltz/死の円舞曲(ORI)」 C

 オリジンに続いて即再録されたコモンの墓地回収枠。オリジンは青黒がゾンビカラーであり、墓地から2枚のゾンビを回収することに意味があったために再録されたが、今回はそんなゾンビに加えてディスカードにまで意味が出来たのでかなりしっくり来る1枚に。昂揚目当てでガンガンライブラリを削り、やたらとめくれちゃったクリーチャーを回収しつつ残ったカードタイプを送り込む(最低でもソーサリーは確実に送り込める)。手札のクリーチャー密度を高めつつ昂揚を安定させるナイスな1枚。さらにイラストにはリリアナさんが死体と踊るグロ愉快な一幕も。ワルツですのでワンツースリーなgifアニメも公式に載ってますわよ。こうして見るとやっぱりリリアナおばちゃんは扇情的な格好してるのでPW業界では屈指のエロさだな。

 

Markov Dreadkinght マルコフの戦慄騎士 (3)(B)(B) R

クリーチャー・吸血鬼 騎士

3/3 飛行

(2)(B)、手札を1枚捨てる:〜の上に+1/+1カウンターを2つ置く。

 素材の味をシンプルに活かす、あまりに地味過ぎるレア。レア……レアねぇ。いや、強いのは分かるよ。6ターン目に殴る時には最悪7/7って可能性もあるわけで、そんなもんがアンコ以下で与えられたらぶっ壊れだ。旧イニストラードだと「ファルケンラスの匪賊(ISD)」あたりが近いイメージかな。でも、なんかレア特有の心躍る効果がないよな……。共鳴者としては起動マナが重いので微妙だし、出たターンの除去耐性がないので処理されるときはさっさと片付けられるし。いざ起動しても回避能力が飛行だけだし、バウンスされるとがっかりだし。ネガティブな要素ばっかり目についてしまうな。まぁ実際に出されたら「そんなん卑怯やろがい!」って叫ぶことも多いんだろうが。使われて不快なのに使ってて爽快じゃない。誰得だ。

 

Merciless Resolve 無慈悲な決意 (2)(B) C

インスタント

〜を唱えるための追加コストとして土地かクリーチャーを1つ生け贄に捧げる。

カードを2枚引く。

 久しぶりに自宅の帰ってきたら、激おこナヒリが同胞たちを片っ端から「いしのなかにいる」状態にされてしまったソリン。その時の衝撃は「石の宣告」で呆然と立ち尽くす様子からも窺えるが、これは当然ナヒリからの宣戦布告みたいなもんであり、ソリンさんはその意図をしっかりくみ取ったようだ。フレーバーにはイライラMAXのソリンさんのお言葉が。でもまぁ、滅茶苦茶にされちゃった同胞はもうどうしようもないので、さっさとサクって次への糧にしましょうね、ってのがこのカードの目的なわけだ。「祭壇の刈り取り」より1マナ重いが、その分土地も使えるようになったので中盤以降の選択肢が増加。さらに土地を墓地に送り込む手段にも使えるようになった。1マナの差は大きく、「祭壇の刈り取り」のように戦闘で無駄になりそうなクリーチャーを利用するためにマナを立てておく行動がしづらくなってしまったが、そのあたりは別な呪文と割り切ってしまうしかあるまい。わかっちゃいることだが、「危険な研究(CSP)」ってやっぱり優秀な呪文だったんだなぁ。

 

Mindbreaker Demon 精神壊しの悪魔 (2)(B)(B) M

クリーチャー・デーモン

4/5 飛行 トランプル

〜が戦場に出た時、あなたのライブラリを上から4枚墓地に置く。

昂揚 - あなたのアップキープの開始時に、あなたの墓地のカードに4つ以上のカード・タイプが含まれない限り、あなたは4点のライフを失う。

 デュエルデッキに「聖トラフトの霊」と共に収録された神話。4マナ4/5トランプラーというナイススペックだが、昂揚条件を満たしていないとデーモン的お約束八つ当たりが行われる。まぁ、ふて腐れてタップしないだけ過去の先輩方よりも優しくはあるが、その分スペックはそこまでぶっ壊れとは言えない。もちろん、条件さえ満たしてしまえば、空飛ぶ「包囲サイ」が弱いはずもない。リミテッドならゲームエンドだし、構築でも充分デッキの根幹を成しうるスペック。特に次の環境はフェッチが落ちて色はある程度絞られると思われるので、単色でドラゴンに対抗出来るスペックというのは重要だ。187でライブラリを削ってくれる能力も、セット内で多くのシナジーを生み出しそう。デーモンを基盤にした昂揚デッキが暴れ回る時代が来るのかも。

 

Morkrut Necropod モークラッドの屍蛞蝓 (5)(B) U

クリーチャー・ナメクジ、ホラー

7/7 威迫

〜が攻撃かブロックするたび、他のクリーチャーか土地を1つ生け贄に捧げる。

 クリーチャータイプの欄も含めて、これまでずっとカタカナ表記だったナメクジも、今回はおどろおどろしいホラー感を醸すために漢字表記にしてみました。なお、イニストラードでもナメクジといったら塩らしいです。どれくらいの塩で倒せるか、チャレンジして欲しいけどな。下の環境や統率者なんかでこれを「塩撃破(PLC)」で破壊することが出来たプレイヤーはご一報ください。ちょっと感心します。さておき、Magic業界のナメクジってのは不思議とでかいやつが多く、最近でも「地下墓地のナメクジ(ORI)」は充分サイズだった。今回はさらにマナ効率を上げまくり、なんと6マナで7/7威迫。こりゃすごい。ある程度のサイズのクリーチャーに威迫が付いても「どうせ合体ブロックで殺しにいかなきゃいけないんだから意味ないよ」ってことが多いのだが、7/7まで行くと2体受けでも止められない可能性すら出てくる。チャンプブロックを制限出来るこの組み合わせは素直に脅威。ちょっとだけデメリットも記載されているが、どうせここまで来たら土地の1枚や2枚の犠牲は大した問題ではない。今後の世界では「馬」→「海亀」→「ナメクジ」とかいう訳の分からないどうぶつ奇想天外デッキが生まれる可能性も?

 

Murderous Compulsion 殺人衝動 (1)(B) C

ソーサリー

対象のタップ状態のクリーチャーを破壊する。

マッドネス(1)(B)

 半世紀前のイカした洋物シネマのポスターみたいなイラストが印象的。フレーバーテキストも味があり、いい感じでイニストラードのテイストを醸している。なんと黒の定番スペルの1つだった「暗殺(M11)」の完全上位互換呪文である。マナコストが低減されただけでも充分過ぎるくらいに魅力的だが、それに加えてインスタントでの使用を可能にしたマッドネスまで。これで、相手のアタッククリーチャーをブロック前にさっさと処分するという理想のムーブが可能になり、ここ最近のコモン黒除去の中では出色の出来。「マッドネスがあるから強い」じゃなくて「マッドネスがあるからやり過ぎ強い」なのはたまらんな。まー、今回の世界は横に並べるデザインも多いし、一回殺しただけじゃ駄目なモンスターも多いので、根本からの解決策になるかも分からないからね。

 

Olivia’s Bloodsworn オリヴィアの血誓い (1)(B) U

クリーチャー・吸血鬼、兵士

2/1 飛行 〜はブロック出来ない。

(R):対象の吸血鬼はターン終了時まで速攻を得る。

 友好色起動能力サイクルの、黒赤吸血鬼バージョン。サイクル中では本人のコストも起動コストも最も軽く、基本性能はかつてのコモン「吸血鬼の侵入者(ISD)」と同じ。黒のフライヤーの最近のベースとしてよく使われており、現在も「静寂を担うもの」が同じスペックで活躍中。こちらのカードの能力も負けてはおらず、後続の吸血鬼全てが速攻を持つ可能性は2マナクリーチャーのおまけとしては充分なものであるし、自身が3マナ2/1速攻として飛び出すことだって可能。この辺りは「殺戮の先陣」と同じ役回りだが、「先陣」と違って地上の熊なんかと相打ちせずに殴り続けられるのがよい。吸血鬼マッドネスは赤黒欠色エルドラージに負けず劣らずの速さを誇るデザインになりそうなので、クロックが速く、さらにダメージアップが見込めるこの小兵はそれなりに評価されるのではないだろうか。

 

Pale Rider of Trostad トロスタッドの死騎手 (1)(B) U

クリーチャー・スピリット

3/3 潜伏

〜が戦場に出たとき、手札を1枚捨てる。

 潜伏能力もちはパワーよりタフネスが多い方が強い。そりゃ当たり前だ。こいつの場合、潜伏があるのでパワー4以上には止められないが、パワー3が止めてくるんだったら意味ないわけでね。そういう意味ではあんまり役には立たない。特にこいつが活躍する序盤戦でパワー4なんているはずもなく、本当にほんのりとおまけ程度に。だが、そんなことはどうでもいい。だって2マナ3/3ですよ。なんで能力の方向性を潜伏に向けたのかよく分からない武闘派じゃないですか。当然デメリットとして手札を1枚消耗するが、この業界ではご褒美です。同スペックだった「ドレカヴァク(DIS)」と比べても制限が全然違う。手札が無ければ捨てる必要も無いしな。ちゃっちゃかビートしたいデッキならばブンブン回せる。これで種族のメインカラーじゃない黒のスピリットってあたりが憎らしい設計だよなぁ。

 

Pick the Brain 知恵の拝借 (2)(B) U

ソーサリー

対象の対戦相手は手札を公開する。あなたはその中から土地でないカードを1枚選び、それを追放する。

昂揚 - そのプレイヤーの墓地と手札とライブラリから、追放したカードと同じ名前のカードを任意の枚数探し、それらを追放する。その後、そのプレイヤーはライブラリを切り直す。

 普通に使えば大体「強要(9ED)」、昂揚条件を満たせば大体「ロボトミー(INV)」。まぁ、コストを考えれば妥当なところだろうか。このコストだと構築はやや厳しいので主な戦場はリミテッドになるはずだが、リミテッドだと「ロボトミー」効果はあんまり必要無いので結局は「強要」になるっていう。最近は3マナで確認型の手札破壊は「荒野での交渉(FRF)」があったが、大して使われた記憶は無いのであんまり出番もないかな。同じ仕事の「無限の抹消(ORI)」が環境を去ってからが勝負か。

 

Rancid Rats 腐臭ネズミ (1)(B) C

クリーチャー・ゾンビ、ネズミ

1/1 潜伏 接死

 潜伏能力を身につけて1マナ重くなった「チフス鼠(FRF)」。「チフス鼠」のお仕事の13割くらいはブロックの方にあるわけで、攻撃用の潜伏なんてもらっても何にも意味ないやんけ、とか思う人もいるかもしれないが、一応役に立つときもある。例えば、こっちがチフス鼠、あっちに「湿地帯の水鹿」がいるようなシチュエーションで、「流石に鹿と相打ちするのは勿体無いな」と思ったとき、1点でもいいから殴りたいと思うのは当然のこと。これでアタックしてしまうと、相手は後のことも考えて「ネズミを殺しておけるなら良しとするか」ってんで鹿が相打ちに来る可能性は低くない。しかし、このネズミなら大丈夫。格下相手にブロックを気にすることなく、1点のダメージを刻んでチューチュー出来るのである。……まぁ、やっぱりこじつけっぽいけどさ。あって困る能力じゃないし、1ターン目に出すことがそこまで急務のカードでもない。もらえるものはありがたくもらっておこう。

 




Relentless Dead 無情な死者 (B)(B) M

クリーチャー・ゾンビ

2/2 威迫

〜が死亡した時、あなたは(B)を支払っても良い。そうしたなら、〜をそのオーナーの手札に戻す。

〜が死亡した時、あなたは(X)を支払っても良い。そうしたなら、対象の、あなたの墓地にある点数で見たマナコストがXの他のゾンビ・クリーチャー・カードを戦場に戻す。

 公式でも触れられていたが、イラストに描かれているのは「終わり無き死者の列(ISD)」でも描かれていたスレイベン大聖堂のもの。かつては迫り来る闇の脅威からギリギリで市民を守り抜いたはずの聖堂も、今回は容易にステンドグラスをぶち破られ、このゾンビの侵入を許してしまっている。しょうがない、何しろステンドグラスに描かれた天使自体がおかしくなっているのだから。混沌度合いはアヴァシンがいなくなったときの比じゃないってことだ。やべぇぞイニストラード。さておき、そんなヤバさを体現したゾンビもそりゃまたヤバい。2マナ2/2威迫という分かりやすい性能に加え、死んでもわずか1マナで手札に返ってくる不死性、さらにそのついでに味方ゾンビを釣り上げてしまうという連係プレー。神話だからって何してもいいわけじゃねぇぞ。とりあえず基本的には「死なない低マナヒッター」という分かりやすい役割を果たしてもらうだけで充分強い。「墓所這い」や「血に染まりし勇者」、「目覚めし処刑者」といった復活クリーチャーはこれまでブロックに参加出来ないというデメリットがかならず付いていたのだが、こいつはそれがないので延々ブロッカーを任せることも可能。弱いことが何一つ書かれていないのだ。さらに、ゾンビデッキで運用すれば死出の旅路がお気軽な勧誘活動に早変わり。人気種族のゾンビだけに声をかける相手はふんだんに用意されており、スタンダードに限っても「肉袋の匪賊」なら3マナ追加で死亡するたびに布告。「アンデッドの大臣、シディシ」のような濫用クリーチャー、「スゥルタイの使者(FRF)」「アンデッドの召使い(ORI)」のような死亡遊戯好きとの相性も注目だ。死ぬ時に常にマナを残しておかなければいけないのは邪魔くさいようにも見えるが、大丈夫、いざとなったら2枚目のコイツの効果で1枚目を場に戻せばいいだけなのだから。さて、何をしでかしてくれますか。

 

Rottenheart Ghoul 腐敗心のグール (3)(B) C

クリーチャー・ゾンビ

2/4

〜が死亡した時、対象のプレイヤーは手札を1枚捨てる。

 堅実ボディに堅実能力の堅実ゾンビ。決して一大ムーブメントを引き起こすような活躍は見せないが、リミテッドでほどよく使われて、特に印象も残さずに消えていくコモンの鑑のような奴である。普通の世界だったら「死んだ時にちょっとアド」程度だが、この世界ならば相手に手札を捨てさせて喜ばれる可能性もあるし、自分が捨てたい場合も多々ある。そのために捨てるプレイヤーが選択出来るようになってるのがゾンビなりの心遣い。タイミングが難しいのでマッドネス装置としての運用は見込みにくいが、適宜昂揚のサポートなどに。

 

Sanitarium Skeleton 療養所の骸骨 (B) C

クリーチャー・スケルトン

1/2

(2)(B):〜をあなたの墓地から手札に戻す。

 まだギリギリゾンビと呼んであげてもいい気もする状態なのだが、残念ながらスケルトン。各種の部族サポートの適用外ですのでご了承ください。ここ最近のスケルトンの得意技は、「一度墓地に行ってから戻る」という骨リチャージ。「組み直しの骸骨(M12)」によって開発された分野で、再生能力と違って墓地に行く、場に出るといった効果を使い回せる点がオリジナルだ。今回の骨は、残念ながら直接場に戻ることは出来ず、あくまでも手札に、しかも3マナとやや重い。素のステータスも最低限なので、帰還能力を求められない限りは出番が無い。もし使われるとしたら、手札の燃料、もしくはクリーチャーをサクるエンジンなんかで繰り返し味わうギミックが必要な場合だろう。ゾンビと違ってマナだけで帰還出来る部分は良いが、リミテッドレベルではこれをグルグルと運用するだけの余裕が生まれるかというとちょっと怪しいかも。一応、毎ターン4マナで無限ブロッカー。よっぽど窮したら骨に相談するのもありか?

 

Shamble Back よろめく帰還 (B) C

ソーサリー

対象の、墓地にあるクリーチャー・カードを追放する。2/2で黒の、ゾンビ・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。あなたは2点のライフを得る。

 デザイン元は「不快な再誕(M14)」で、ソーサリーになった代わりに2ライフゲインのおまけがついた。相手の昂揚条件を狂わせたりするには出来ればインスタントであった方がありがたかったが、まー、クリーチャーなんて一番墓地に落ちやすいタイプだからそこまで関係無いかな。1マナで2/2が出せるのでコスパの良いクリーチャー呪文。相手の墓地利用を邪魔し、さらに軽いので呪文を立て続けに唱えて狼男を反転させるためにも使える。小さく見えても結構骨太な呪文なのだ。手軽な追放呪文なので、昇華者と絡めるなんてドリームもあったりなかったり。

 

Sinister Concoction 悪意の調合 (B) U

エンチャント

(B)、ライフを1点支払う、あなたのライブラリのトップを墓地に置く、手札を1枚捨てる、〜を生け贄に捧げる:対象のクリーチャーを破壊する。

 おそらく、史上最も多くの種類の起動コストを要求していると思われるカード。確認のしようがないので本当に史上最多かどうかは分からないが、こんな面倒な書式、銀枠セットでもない限りは出てこないだろ。個人的に近いものを感じるのは「夜の断片(7ED)」あたりかな。(ふざけた)公式記事によれば、この面倒くささは「なんか邪悪な儀式をやってる」っぽさを表現したもの。そう考えれば「夜の断片」も黒なのは何となく通じるものがあるのかも。色々手間ではあるが、結末は「とにかくクリーチャー破壊」という分かりやすいもの。ライフも手札も減っているのでアド損には違いないが、やってる感覚としては「骨の粉砕」と大して変わらない。あちらは仕込みが必要だが、こちらは2マナと手札1枚があれば起動可能なので、「骨の粉砕」よりも安定感がある。また、これによって合計3枚のカードが墓地に送られ、うち1枚は送り込みにくいエンチャントである。コストは書かれている順に支払っていくので、ライブラリトップからめくれたカードを見てから捨てる手札を選べる。土地がめくれたらインスタント、クリーチャーがめくれたら土地、なんて感じで昂揚を一気に3つ加速させるのも容易。確定除去かつ潤滑油と考えれば、弱い理由は無いのである。エンチャントによる除去という立ち位置も特殊なので、「危険な墓(FUT)」や「破滅の印章(DIS)」なんかと合わせてエンチャントをフィーチャーしたデッキでも活躍出来そうだぞ。……ン? それって単に統率者のダクソスデッキやんけ。

 

Stallion of Ashmouth 灰口の雄馬 (3)(B) C

クリーチャー・ナイトメア、馬

3/3

昂揚 - (1)(B):〜はターン終了時まで+1/+1の修正を受ける。

 2体目の黒い馬。なんだろね、ゴシックホラー世界だから、時代背景なんかも鑑みて馬ってのはテイストが噛み合ってる生き物なのかな。4マナ3/3で基本はバニラ。上手くいけばシェイド能力が付くかもしれないので、中盤以降の活躍も見込めるという、お手本のようなコモン。種族シナジーは特に無いが、どんなデッキでも無難に4マナ域を埋めることが出来るのでニーズはそこそこ。ピックするタイミングには注意していきたい。

 

Stromkirk Mentor 流城の導師 (3)(B) C

クリーチャー・吸血鬼、兵士

4/2

〜が戦場に出た時、対象の、あなたのコントロールする他の吸血鬼に+1/+1カウンターを1つ置く。

 手軽な後押し要員。4マナ4/2の基本ボディに、他の吸血鬼と仲良くするプッシュ機能付き。今回の吸血鬼は、以前にも増して同胞どうしで仲良くなる内輪向けの雰囲気がぷんぷん漂っており、リミテッドコモンレベルでもデッキを意識しながら使うカードが多い。このカードは能力を使わずとも最低限の仕事は出来るが、現状「ズーラポートの鎖魔道士」がシナジー抜きではややキツイわけで、何とかして吸血鬼デッキで運用してあげたいところだ。今回は珍しく+1/+1カウンター絡みの能力がキーワードとして与えられていないので、それ以外のシナジーも見込めそうにないしなぁ。上手いこと「ファルケンラスの過食者」でマッドネスがついて瞬速で出られるようになれば大きく機能性が上がるぞ。

 

Throttle/絞首(KTK)」 C

 1年休んでの復帰。登場後に「押し拉ぎ(DTK)」という完全上位互換呪文が出て立つ瀬が無くなったはずなのだが、そんなことは気にせずしれっと戻ってくる図太さは大したもの。まぁ、いつものように5マナインスタントとしてはそこそこの働き。特にいじる要素無し。

 

To the Slaughter 餌食 (2)(B) R

インスタント

対象のプレイヤーは、クリーチャーかプレインズウォーカー1体を生け贄に捧げる。

昂揚 - 代わりに、そのプレイヤーはクリーチャー1体とプレインズウォーカー1体を生け贄に捧げる。

 この英語名でこの日本語訳はどうなんだろう。確かに「食肉処理しますね」っていう意味の言葉なので間違ってはいないのだが、これまで「餌食」っていう日本語の定訳は「Prey」だったんだよね。雰囲気優先の訳やなぁ。そして、イラストでは哀れな羊さんが犠牲になっているので「餌食」って感じがするのだが、効果を見るとプレインズウォーカーも犠牲になるんだよな。せっかく次元を渡ってやってきた誰かさんがこの次元で「餌食」になってしまうんでしょうか。そんな場面だとしたら嫌だなぁ。基本デザインの「布告」であり、現在なら「忌呪の発動」とポジション争いすることになる。ドラゴンが入っているデッキなら「忌呪の発動」を選ぶ理由もあるし、こちらのカードも「PWがいるおかげで目当てのクリーチャーが殺せない!」というめちゃめちゃ珍しい事態が発生する可能性も0ではない。しかしまぁ、普通に考えたらこれの方が強いよな。ほとんどの場合、カードの優先順位はPW>クリーチャーであり、このカードが効かないのはクリーチャーが並んでいる状況でのこと。それなら他の布告系も一緒だ。このカードは、クリーチャーを一切出さないエスパーコン、青黒コンみたいなガチガチのコントロール相手にもメインから使っていけることが最大の強みなのだ。さらに昂揚を満たせば最近のPWでは鉄板の動きである「とりあえずトークン出して防壁設置」を綺麗さっぱりアド損無しで流せる。ギデオンと同盟者、ニッサとプラントが一緒におさらば。これは頼もしい。どこまでいっても布告系なのでメタに依存する部分はあるが、時流に乗れば確実に一線級のカードだ。リミテッドの場合は、まぁ、「強いカードだけど意味ねー」って言いながら普通に1対1交換しましょうね。

 

Tooth Collector 歯牙収集家 (2)(B) U

クリーチャー・人間、ならず者

3/2

〜が戦場に出た時に、対象の、対戦相手のコントロールするクリーチャー1体はターン終了時まで−1/−1の修正を受ける。

昂揚 - 各対戦相手のアップキープの開始時に、そのプレイヤーのコントロールする対象のクリーチャーは、ターン終了時まで−1/−1の修正を受ける。

 昂揚誘発サイクルの黒。世界観からのトップダウン的なデザインの代表格といえるイニストラード世界。その陰鬱なフレーバーがこれでもかと詰め込まれた、決してお友達になりたくないクリーチャーである。もう、確実に目がイッてる。しかもそのコレクションを見る限りでは、集める対象は人間だけじゃないのね。なかなかパワフルなコレクターだ。そんな彼に歯を引っこ抜かれると、あまりに痛いので−1/−1修正を喰らう。おそらく麻酔もないだろう状況で歯を引っこ抜かれて−1程度で我慢できるのもすごいとは思うが、これが昂揚しちゃったら毎ターン引っこ抜かれるってんだからたまったもんじゃない。遅からず総入れ歯待った無しだ。たかだか−1ではあるが、相手ターン開始時というちょっと珍しいタイミングで起動するために相手の攻撃抑止に良い働きを見せる。これ1体で横に並べるトークン戦術みたいなものを封殺出来るのも強みだし、昂揚達成状態でキャストすれば出た時に1体、さらに相手アップキープで1体と、次々に抜歯アタックを繰り出して手っ取り早く戦果を挙げることも。見た目に反して案外ボディも強いのが頼りになる。友達にはなりたくないが、なんとかコネクションだけでも繋いでおきたいタイプのお方。

 

Triskaidekaphobia 十三恐怖症 (3)(B) R

エンチャント

あなたのアップキープの開始時に、次のうちから1つを選ぶ。

・丁度13点のライフを持つ各プレイヤーは、ゲームに敗北する。その後、各プレイヤーは1点のライフを得る。

・丁度13点のライフを持つ各プレイヤーは、ゲームに敗北する。その後、各プレイヤーは1点のライフを失う。

 これ、大阪人に見せたら「じゅうそうきょうふしょう」って読みそう。まぁ、怖がる気持ちもわからんではない。さておき、大阪と違ってイニストラードをこっそり包む「13」というアンラッキーナンバー。旧作イニストラードにも多数の「13」カードが登場したし、今回もきっちりこの数字は守られているようだ。今回の「13」メンバーは、なんとも思い切ったこのデザイン。ライフが13点あるとあまりに不吉なので負けてしまうという、恐ろしい敗北条件カードだ。ライフ0点以外が勝敗を分けるカードというのは過去にいくつか作られており、古いところではライフが20点だと負けちゃう「卓絶(TOR)」、ライフが10点なら事実上敗北となる「碑出告の第二の儀式(SOK)」。思い切って50点を超えてしまえば勝てる「忍耐の試練(JDG)」、逆にライフが1点ぴったりなら勝利出来る「臨死体験(ROE)」など、色んなチャレンジがあったもんである。今回はアップキープに13点で勝負が決まるが、ポイントはどちらのプレイヤーにもこの条件が課されているところ。相手を13点に調整するだけのデッキならなんだか面白そうだが、その過程で自分が13点になってもいけないのでドキドキもん。ただ、それだけではカードとしてあまり面白くないので、コントローラー権限で全プレイヤーのライフを1点だけ上下に動かすことが出来るようになった。これで自分が10点、相手が14点とかなら次のターンに勝てる可能性が高いわけだ。だが自分の方が13点に近い場合はデンジャラスで、もしこっちが15点、相手が18点なんかの場合、ライフゲインのモードで少しでも自分の死を遠ざける必要がある。ピタリチャレンジゲーム自体はライフの増減を操れるこっちが有利とはいうものの、なかなか簡単に相手のライフと自分のライフの関係なんて維持出来るものではない。手っ取り早いのは速攻系の赤黒なんかを組み、3ターン目までで5〜6点削っておいて4ターン目にこれをさっさと出してしまうパターン。この場合、自分が13点に先に到達してしまう可能性はそこまで高くないはずだ。隣に「悪魔の契約」を張ってライフの調整役を任せながらさらにドキドキしてみるのもあり。今回はパーマネントをサクる手段も少なからず用意されているし、案外現実的な勝ち手段になってしまうかも。

 

Twins of Maurer Estate マウアー地所の双子 (4)(B) C

クリーチャー・吸血鬼

3/5 マッドネス(2)(B)

 旅のモンクも思わず声かけの事案が発生してしまう見目麗しいロリっ子ツインズ。でもこんな断末魔の一言はごめん被りたいので、イニストラードではロリっ子に注意しよう。でも良さそうなドレス着てるしなぁ。心配になるよなぁ。さておき、Magic史上で最も「双子要素がカードに関係無い双子」である。過去にも多数の「双子/Twin」クリーチャーが登場しているが、最近だとトークンと連れ立ってくる「荒廃の双子」、二段攻撃を持つ「龍流派の双子(KTK)」など、必ず「2」に関した能力を持っている。しかし、何故かこのロリっ子姉妹はそうした能力が全く無い。何ででしょうね? とりあえず性能としては余計な雑味を取っ払った「ゴルゴンの世捨て(TSP)」みたいなカード。素出しだと5マナ3/5で可もなく不可もなくだが、マッドネス経由で最速3ターン目に3/5もあり得るなら充分性能。分かりやすくシナジー重視のカードである。とりあえず吸血鬼だからそれだけでも価値はあるし、マナカーブの締めとしてはそこそこ。

 

Vampire Noble 吸血貴族 (2)(B) C

クリーチャー・吸血鬼

3/2

 あぁ、バニラだ。どこからどう見てもバニラだし、どこをつついてもバニラだ。こんな新カード見てもピンとこねぇよ! という方、安心してほしい。実は新カードでもないんだ。何しろ「男爵領の吸血鬼(M11)」の完全同型、名義変更再版だからね。ぶっちゃけM11とかほとんどリミテッドもやってないし、全く記憶に残らないバニラだったが……。今回は吸血鬼シナジー強め。ということは3マナパワー3のこのバニラだってそこそこのニーズが。いいじゃない、割と優雅だし、おっぱい見せてくれてるし

 

Vessel of Malignity 悪意の器 (1)(B) C

エンチャント

(1)(B)、〜を生け贄に捧げる:対象の対戦相手は手札を2枚追放する。この能力は、あなたがソーサリーを唱えられるときにのみ起動出来る。

 「器」サイクルの黒はシンプルな手札破壊。その性質ゆえ、これだけソーサリー限定タイミングになってしまったのはしょうがないところか。効果は「終末の目撃」と大体一緒。トータル4マナなので体感的なコストも大差無く、分割払いの選択肢がある分気楽ではある。この世界は墓地にカードを置く必要性から、他の次元に比べてもカード1枚の持つ役割が多くなっている。「どれを戦場に出して、どれを墓地に置くか」というところまで考えて回さなければいけないとするならば、いつも以上に盤面が広がっている世界といえるわけだが、そこから手札を2枚を切り取り、綺麗さっぱり処分してしまうこのカードは見た目以上に効果が大きい。いつも通りの並スペックとなめてかかると痛い目をみるかもしれないぞ。それに、黒はエンチャントが多くない色なので、何にせよ墓地にこれが置けるという選択肢はそれだけで貴重だ。

 

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声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
ーーーーーーーーーー
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