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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 良いアクションアニメである、第5話。今回石浜真史氏のコンテ回ってのはいいんだけど、なんと原画が1人担当なのよね。小島崇史氏という。なんか、色々すごい回だったのよね。このアニメのへちょ絵は本当にわきわき動いて楽しいです。しっかり描き込んでるところもやたらに艶っぽいしね。演奏直後、汗だくになった宮園さんがちょいブスめくらいの顔になってるあたりがすごく性的でたまらなく良い。

 サブタイトルの通り、このアニメでは珍しい曇り空、雨模様の暗い映像が多いエピソード。これまで、公生たちを取り巻く世界は桜の花で彩られた眩しいばかりの春の世界だったが、この涙雨は桜を散らして文字通りに「水を差す」ものである。とはいえ、花に嵐のたとえもあるが、一つの時間が終わり、次に進むための「夜」というのも大事な時間の1つではある。これまで真っ直ぐに宮園さんの夢、公生の心の奥底を探り続けていたこのアニメも、ようやく一段落して次の展開を迎えることになる。

 演奏直後にぶっ倒れてしまった宮園さん。どうやら彼女は元々そんなに身体が強い質ではないようで、病床ではどんよりとした空を見ながら「また倒れてしまった」と独りごちている。公生達の前では「単なる貧血だ」といい、「初めてのことだから平気」と強がっていたが、どうやら慢性的なものであり、今後も彼女の演奏家としての人生に影を落とすのは間違いなさそうである。心の強さを持ち、真っ直ぐに夢に生きながらもそれを実現させるだけの体力に不安を抱える宮園さんと、身体に問題はないのに、精神的な弱さから一歩を踏み出せない公生という対比はなかなかに皮肉なものだ。とはいえ、今すぐ命に関わるようなものでもないらしく、退院直後にいきなり川へダイブするという医者泣かせな無茶も遠慮なくやってしまうあたりは流石の宮園さん。彼女の公生へのこだわりは演奏会があの結果に終わっても(あの結果に終わったからこそ)持続しているらしく、わざわざ1人会いに来て演奏を続けるように強く勧めている。元々、何故彼女が出会ったばかりの公生にここまでこだわるのかはよく分からない部分があったのだが、彼女自身が身体の問題で自分の理想とする演奏を実現しきれないとするなら、同じように能力を持ちながら、それを活かそうとしない公生にやきもきして、「勿体ない」と思うのは仕方ないことなのかもしれない。公生の側からしたら彼女の身勝手と言えなくもないわけだが、そこは「音楽の力」という便利な存在がある。どれだけ身勝手で独りよがりな夢であっても、公生は彼女の演奏を前にして、すでにねじ伏せられているのである。七面倒くさい関係性。

 そんな公生は、どうやら彼女の執拗なプッシュの影響は出ているようで、まだ前に足を踏み出すには至らなかったが、これまで以上に自分の中の「弱さ」を意識し、宮園さんの「強さ」に憧れを抱くようになっている。これまではずっと「沈んだまま」で回りの景色など気にも留めない生活を続けてきたのに、コンクールの後は、自分の状態を「雨」という天気と対比して打開策を模索しているように見受けられる。それが宮園さんへのちょっとした罪悪感として現れてもいるし、渡と彼女が対話している時に遠慮したり、既にアドレスを持っている渡をちょっと羨ましがったりする感情にも表れる。これまで別世界だと割り切っていた宮園さんの演奏や生き様を、「羨ましい」と思えるようになっただけでも、公生は少しずつ浮上しているということである。そして、彼女のダイブをきっかけに、ようやく吹っ切れるきっかけを掴むことが出来た。向かい合う二人を、雲間からの光がサッと撫でるカットが非常に印象的。歴史のなかで数々の演奏家が積み上げてきたという「嘘」の上に、公生もようやく登りはじめるのだろうか。

 そんなメイン2人を中心としている中、サブの2人もやけに輝いているのが今作のいいところ。渡は本当に掛け値無しの「良い奴」である。いや、あれだけ宮園さんに粉かけた後にすぐに別な女の子といちゃいちゃしているのはどうかと思うけど、「愛が多い」らしいですからしょうがないね。その上で、公生に対しての素直な「良い友人」的接し方。中学生男子とは思えない聖人君子みたいな思想をもったやつである。そりゃサッカー部のキャプテンにもなるわなぁ。

 そして、ある意味今回のもう1人の主人公とも言えるのが澤部。冒頭、宮園さんの病室で見せたハイキックの素晴らしさもさることながら、数々のシーンで良いリアクションを見せてくれるし、何よりも明確に自分と公生の関係性の変質を意識してしまった心の動きはメインヒロインっぽい。うーん、こじれる展開には違いないのだけども、これはこれで仕方ないからなぁ。これで野球部キャプテンが素敵、っていう気になれば丸く収まるのだろうけど、それはなんか違うのだろうし。むしろ、はっきりと意識してしまったことで、これまでの彼女の行動についてすべて綺麗に説明がついてしまうわけだしね。花丸元気っ娘ではあるが、こういう自分の感情との対話はまだまだ苦手なんだろうなぁ。彼女の今後の動向に注目です。

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