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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「俺、ツインテールになります。」 5→5

 現代アニメでは珍しい事件を引き起こしてしまったことばかりが話題になった、ある意味では問題作。みんなで一緒に、せーの、「万策尽きたー」。

 いやぁ、ここまでの作画崩壊は久しぶりですよね。ここ10年の動向として、ネットが口やかましくなったことや、全体的な作業の統制化などで、シリーズを通しての作画崩壊というのは(全体的なアニメの制作本数における割合ならば)減少傾向にあるはず。2006年のアニメバブルピークあたりでは、そりゃもう盛大な崩壊ラッシュが楽しめたものであるが、キャベツ事件やムサシGUN道などを境に、一応「なんとか見られる作画」へとシフトしていたのである。しかし、そりゃまぁSHIROBAKOはリアル、って言われる由縁なわけでね。ここに来て素人眼にも明らかな被害を受けたアニメが堂々の放送。制作は、「デート・ア・ライブⅡ」でも割とアウト気味だったプロダクションアイムズ。元々AICからの独立会社らしく、設立最初の元請け作品である「いなこん」はかなりのハイクオリティを発揮して期待を持たせたものの、ここ2作は誠に残念ながらのぷる天仕様になってしまっている。うーむ、本当に残念で仕方ない。

 何が残念って、割と中身が面白かったことである。最終評点は変化無しにしているが、これは内容点で+1、作画点を見逃せないのでー2くらいにしたいけど、なんか不憫なので下駄履かせて+1である。清々しいまでのラノベアニメであったが、中身は割と面白かったのだ。タイトルに冠した「ツインテール」というメインテーマ。過去のアニメでもいわゆるニッチ属性を売りにした「フェチもの」というのはいくつも存在していたが、「閃乱カグラ」とか「魔乳秘剣帖」みたいな「全員巨乳」作品は既にフェチとかニッチ産業じゃないから除外すると、例えば「全員ツンデレ」という「つよきす」、全員眼鏡の「メガネブ!」と、不思議と地雷臭が強い。そりゃそうだ、属性なんてものは1つの作品に多数の属性が混在して互いに差異をアピールし、「好きなものをお選び下さい」だからこそ意味があるもの。違いを楽しむ高尚な専門店など、よほどの覚悟と営業努力がなければ受け入れられないだろう。

 その点、本作の「属性」の使い方は無難である。まず主人公・総二の属性愛は素直に本物であり、「オレ自身がツインテールになることだ」という宇宙規模の考え方を許容出来る男。そして作中で様々なツインテール蘊蓄を披露して愛を確実なものとし、最終的には「自身に内包されるツインテール(CV:池田秀一)との対話」という哲学レベルにまで昇華した試練を乗り越えて、ついにツインテール愛を極めるのである。ここまで頑張ってくれている主人公なら、そりゃ応援してもいいと思える。また、(作画が良いとき限定ではあるが)アニメ的に見映えのする「動き」がツインテールには込められており、アクションシーンでの「なびき」「翻り」の処理は、スタッフもきちんと「ツインテール愛」が籠もっていることが分かる出来になっていた。「敵組織がツインテール愛をベースにしながらもその他の属性をプレゼンする」という展開も目先が変わって退屈しにくいし、「フェチもの」の入門ラノベとしては割とよく出来ていたんじゃなかろうか。

 加えて、敵味方双方の組織も割と楽しくてギャグがふるっている。何と言ってもトゥアールさんの素直な腐れ外道っぷりが清々しく、愛香とのどつき漫才が定式化してからも一切テンションを落とさなかった。途中参加のテイルイエロー、イースナといった可愛い女性キャラの変態度数も総二に負けず劣らずでトバしており、「エロギャグ」としても退屈しない密度があった。そして何と言ってもアルティメギルの怪人たちの恐ろしいキャスト起用である。ほんと、昨今のアニメ業界はベテラン声優陣にいっぺん土下座して謝った方が良い。稲田さんとかならまだしも、速水さんとか玄田さんにあんなんやらせたらいかんでしょ……関さんまで……。挙げ句の果てに最終回のスタッフロールは「ツインテール:池田秀一」だよ。頭おかしいわ。こんだけ振り切って作ってくれた馬鹿の極み、楽しくなかったら嘘である。

 これだけいいところがたくさん詰まっていたアニメなのに、本当の本当に勿体ない。これ、毎週第1話とか最終話レベルのクオリティで女の子が可愛く、おかしく描けていたら、「さばげぶっ」とかよりも上に行けた可能性すらあると思うのだけども……悔しいなぁ。神戸監督や喜多幡さんも悔しかろうなぁ。是非、(どうせなら同じ制作スタジオの新作で)リベンジしてほしいものである。

 中の人の話は、やっぱりトゥアール役のまれいかなぁ。内田真礼はトバす役だと本当に輝く。変態台詞を言ってる時のトゥアールさんは素敵なレディであらせられた。それに対抗する愛香役の相坂優歌も良い仕事をしており、今作で無事に名前を覚えることが出来た。赤﨑先生やぴかしゃは……相変わらず。ただ、1点気になったのはテイルレッド役の上坂すみれである。すみぺはハマる役を任せると本当に良い味が出るんだけど、今作のように「普通の」声でやろうとすると、なんか色々と技量がおっついてない印象がぬぐえないね。落ち着いて台詞しゃべるときの発声がちょっと違和感を孕んでいる気がする。解決法としては、全部語尾に「ッス」をつけるっていうのがあるけど、それじゃ今後の業界を生き抜くことは出来ない。この辺で改めてスキルアップ出来ると良いのだけど。

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