最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
○「デス・パレード」 7 毎度お馴染み読売いじめの2週間遅れであるが、待ってて良かった。今期はオリジナルアニメの実入りが多くて良いなぁ。これも割と好みにストライクしちゃったアニメです。 アニメミライからのシリーズ化という異色の作品。アニメミライはこれまで3年間、12作品が制作されてきたわけだが、その中から、まさかこれがシリーズになるとは。どう考えても1話ぽっきりの読み切り作品だと思っていたのでとても意外。まぁ、いざやろうと思えばいくらでもやりようはあるだろうが、ゴーサインが出たということは、元々人気があったのか、はたまた出資者側に強いプッシュがあったのか。 はっきり言えば陳腐な設定である。「地獄の門番」として死者に道行きを示すもののお話など、信心深くはないが迷信深い日本人の心には根深く住み着いた物語であり、古今様々な形で「審判」を題材とした説話が存在している。皮肉めいたゲームの設定についても、「ゲームもの」は既に一大ジャンルとして広がっており、福本作品やらなんやら、命やそれ以上に大切なものを賭けて争う話もお馴染みのもの。不思議空間に連れ来られた人間を相手取るホスト役の物語も、私の世代だったらジャンプの「アウターゾーン」あたりがぴったりくる。どこをとっても、特に新鮮というわけでもない題材である。 しかし、そんな「見たことある」題材が、一際ハードルの高い「閉鎖空間での会話劇」としてアニメ化された。そして、驚くべきことにこれが面白いのである。まず、真っ先に必要なのが、静謐としながらも確実な悪辣さを備えた雰囲気作り。死を与えるものなのだから決して不謹慎になってはいけないはずなのに、絢爛としたバーを舞台に遊興に耽るという時点で実に露悪的。バーテンの静かなキャラクターはテンプレートを出るものではないが、そこで描かれる人間模様に対して徹底的にノータッチである時点で、この作品の主役が「被害者」(?)側であるのは一目瞭然。浮世離れした世界の中で、どこまでも卑近で、矮小な物語が展開されていくギャップがビビッと来る。ステージの理不尽、ゲームの理不尽、結果の理不尽。どれもが複雑に絡み合い、曰く言い難い作品全体の空気を成している。 そして、そんな「物語性」についても、単純にオチをつけて終わらせるのではないあたりが憎らしい。結局、第1話ではどちらが「正義」であるかが判然としないように作られており、最後までもやもやを残して視聴者を放り投げる。明確な答えを得ようとしても、そこにはっきりとした提示はされていないだろう。もちろん、演出部分だけを見れば「女が正しかった」ことは一目瞭然であり、最後の「嘘」についてもしっかりとその動機が描かれているのだから謎は残されていないはずなのだが、「男の行き先が転生、女が虚無」というのがまたまた土壇場でひっくり返す要因になっている。まぁ、考えてみりゃ「裁定者」側からしたら「どっちが合格」「どっちが幸せ」なんてことも言われていないわけで、純粋に「ゲームに勝ち上がったものだけが、俗世の苦しみから逃れる虚無を訪れる」という設定になっているだけなのかもしれないしね。 こうしてシナリオラインだけでも刺激の多い作品であるが、もちろん、アニメミライで抜擢されたことからも分かる通り、アニメーションにもかなり力が入っていて見応えがある。少しでもサボってしまえば動きの少ない画になりがちなシチュエーションであるのに、きっちりゲームで、作劇で動きを見せており、1つ1つのカットに手抜かりはない。素晴らしいキャストの仕事にも助けられ、これだけシンプルな話であるにも関わらず、中だるみせずに一気に見せきってしまうのは見事なものだ。監督は当然新鋭の人物で、なんとシリーズ構成から1話脚本までを手がけているという。立川譲氏という名前だ。是非覚えておきたい。毎回このクオリティでシリーズとしても芯が通るのなら、アニメミライをやって良かったと文化庁が胸を張って自慢できる看板作品にもなれるのではなかろうか。「もったいぶったシナリオなんて気に喰わん」って人は、オープニング映像だけでもいいから見てほしい。それだけでもこの監督の片鱗は見えるはずだ。いやはや、意外なところから意外な楽しみが出てきたものである。(なお、初期配点がやたら高いことにつきましては、私のNTR特性が影響を与えている可能性があることをお断りしておきます) PR |
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