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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 ま、大体予想通りの筋書きで幕を閉じた最終話。前回から幕を開けた(?!)どっきり国際紛争編の幕引きとしては、実にスタンダードな、教科書通りの展開といえるだろう。ここ2話については。

 響く軍靴の音。キレ気味の「鬼神」の話では、ローマ軍は示威行為のためにヘルベチアの国境沿いにぐるりと回っていた模様。なるほど、だからノーマンズランドから進行してきた訳か。そして、彼らの目的が脅しなら、当然それを愉快に思わないヘルベチア軍人もいるわけで、ホプキンスは何とかしてこれを開戦の足がかりにしようとアーイシャをうまいこと釣り上げる。ローマだって、あからさまに敵国側から挑発されればそれに応じる用意はあるわけで、あとはちょいとその火種をたきつけてやればいい。ホプキンスの計略は、ほぼ完成段階に入っていたわけだ。

 しかし、それを何とか阻止せんと起ちあがったのが「炎の乙女」たち。最終兵器タケミカヅチで突貫し、開戦地帯とおぼしき小競り合いの現場を急襲、そこでカナタが入手した「停戦ナル」の方を皆に伝える。だが、それでも一度動き出した武力は止まることが出来ない。絶望的な状況の中、カナタが選んだ選択は、ヘルベチアにもローマにも分け隔て無く響いた「ソラノオト」、アメイジング・グレイスだった……

 と、端的にまとめると普通の物語。今回は気持ち悪いくらいの動きを見せるタケミカヅチの完成した造形や、オープニングの絵画やアーイシャの存在をうまく絡めた「炎の乙女」の伝承を流すシーン、そしてクライマックスとなるカナタの演奏シーンなど、流石に最終回らしく気合いの入った仕上がり。実は個人的にはアメイジング・グレイスを聞くとどうしても「風の立つライオン」(さだまさし)を思い出してしまう人間なのだが、そのイメージと朝日に照らされながらラッパを奏でるカナタの画がなんだかいい感じにリンクして感じ入ってしまった。音楽のパワーってのは、本当に計り知れないものだ。

 ただ、「1話のアニメ」としての完成度は非常に高いのだが、今回の話は、あくまで「11話で起こった話の結末」である。この「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」という作品全体を総括する話としては、まったく全然本当に足りていない。旧時代とは何か、世界は本当に「終わり」を迎えているのか、時告げ砦の面々は、これからどんな人生を歩んでいくのか。どこから来たか分からないアニメは、どこに行くのか分からない終わり方をしてしまった。もちろん、全てが全て片を付けなければいけないというわけでもないのだが、流石に「戦争が起こりそうです。でも、起こりませんでした!」というだけで何となくめでたしめでたしというのは、ここまで作ってきた流れを考えるといかがなものか。それなら、アーイシャが登場する話をもう少し前に持ってきて、今回のローマ軍との対峙の描写をもう少し詳しくしてクライマックスを盛り上げるべきではなかったのか。軍人としての心構えを語るなら、先んじて軍人の抱えている無視できない感情、使命を描くべきではなかったのか。

 これまで出来る限り真剣にこの作品を見てきたつもりなのだが、なんだか、ちょっと裏切られたような、そんな気持ちになってしまう。もちろん勝手な期待、勝手な妄想をはねつけられただけの話ではあるのだが、もし「この最終回」がやりたかったのだとしたら、ここまでの12話の構成は、とてもベストのものだったとは思えない。どこかで何かを見誤ったのか……

 うーむ……どうにも視聴直後ではまとまらない。とにかく、色々難しい作品でした。最後に、今回様々な感情を抱えて怯えるノエルの演技は実に素晴らしかったと思います。あと、泣きじゃくりながらもきちんと意志を全うしようとしたクレハも。あおちゃん、キタエリ、いい仕事してます。 

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