1月15日 ドラフト模様(BFZ×3)
ピック順 【Mei】→【Serra】→【Alessi】→【Thraxi】→【Sea-chicken】→【Sangriter】→
環境最終戦! 今年からこの切り替えが一週間早いのよね。ちなみに次の「イニストラードを覆う影」も4月頭発売で、これまでの第3セットよりも約一ヶ月早くなっています。年3つのサイクルから4つのサイクルになっているので、微妙に間隔が短くなってる。忙しくはなるけど、ここから2ヶ月ちょいの間は、無色マナとの戦いになります。ちなみに勘違いしてたのでここで訂正しておくと、「荒地」の収録は「コモン枠に」「イラスト違いで2種」で正しかったみたいです。つまり通常コモンの2倍の出現率です(最大で荒地が3枚入ってるパックがあってもおかしくないってことだな)。ピック表はこれまで通りに14引きまででOKだ。
さて、勝手を知ったこの環境もお別れなわけだが……果たして、「勝手知ったる」だったのかどうかは今でも怪しい。
AL SE TH SA ME CH
AL ー × × × × × 0ー5 6
SE ◎ ー × ◎ × × 2ー3 4
TH ○ ◎ ー × × ○ 3ー2 3 ○○
SA ○ × ◎ ー × ○ 3ー2 2 ○○
ME ○ ○ ◎ ○ ー ○ 5ー0 1 ○○
CH ○ × × × × ー 1ー4 5
1位 【Mei】 赤青 <不快な集合体 粗暴な排除 培養ドローン>
終わり良ければ全て良し。中盤は伸び悩んだ今環境だったが、なんとか最後に全勝優勝で幕を閉じて帳尻を合わせた。トータルで見れば悪い成績でもないのだから結果オーライでないのかね。ただ、全体の成績を見ると実は同世代某氏相手に初めて負け越しを喫している環境である、というのは次の世界への不安を残す部分ではあるが。まぁ、あいつが最近普通に勝つようになってきてるだけなのだが。さておき、そんな有終の美を飾ったラストデッキは、かなりゴリゴリの赤青欠色。1引き「不快な集合体」からやや決め撃ち気味だが、幸い今回は赤いエルドラージ方向にライバルがおらず、ギリギリ最後のタイミングで「溶鉄の生育場」が2枚集まるデッキが完成。また、今回はこれを1枚置いただけで沈黙するデッキが多く、メタ運までラッキーだった。他にも1引き出来た「粗暴な排除」に、余裕で流れてくる「連射する暴君」、これに「棘撃ちドローン」「培養ドローン」「破滅をもたらすもの」と、多方面から賑やかに欠色を盛り立てることが出来た。そして、最後の最後では史上2枚目のZendikar Expeditionsの発掘に成功。我々の中では唯一の発掘者が立て続けに2枚目を引き当てた。加えて前回が「湿地の干潟」、今回が「蒸気孔」とやたら値段の高い方から開けてるあたりもミラクル。私が回収してしまっているけど、流石に高価なものですので、時期が来るまでしっかり保管はしておくよ。もし結婚式を挙げる予定とかがあれば、熨斗に包んで贈答します。
2位 【Sangriter】 黒白 <ドラーナの使者 回生の天使 タジームの守護者>
こちらも「終わり良ければ」と言ってしまっていいと思うが、どっちかっていうと「単に全般的に良かった」環境。毎回変なデッキを組んでは全力で楽しんでいたし、その結果ついてきたのが勝率トップという称号。優勝回数は惜しくも伸びなかったが、それでも勝ち星の数を考えれば充分過ぎるくらいに楽しめた環境だっただろう。そんな環境の最後を飾るデッキは、典型的な白黒同盟者。「ドラーナの使者」2体の時点でもうどうでも良くなる感もあるが、「カラストリアの癒し手」は3パック目でギリギリ2枚を回収。うまいこと序盤にさっさと引いていた「カラストリアの夜警」への接続を果たす。これに加えて今回特筆すべきは2枚の「エメリアへの撤退」だろう。土地を置くだけで「夜警」が飛んだり、土地を置くだけで同盟者が2体湧いたり。とにかく色々。ライフゲインギミックのおかげで「二人戦術」もかっちり使いこなせていたし、「回生の天使」の回復量も馬鹿にならず、白黒のライフゲインギミックが理想的に回っていた感じ。環境の中でも一番組むのが面倒臭いと言われているこのアーキタイプで最後を飾れたのだから、これはこれで楽しかったのではなかろうか。
3位 【Thraxi】 赤緑 <アクームのヘルカイト 虚空の接触 マキンディの滑り駆け>
終わりそこそこだったが、この環境で負った傷はなかなか癒えない。おそらく史上初だろう、勝率最下位でのフィニッシュです。だが、今回は最後ということでついにネタバレ。その一点に責任をなすりつけるつもりはないが、この環境では、私はフェティシズムに生きたのです。私がMagicをやっていて壊したくなるものは2つある。1つはライブラリ、そしてもう1つが土地だ。昨今土地破壊はその機能性のせいで冷遇される傾向にあり、もうリミテッドで土地破壊など望むべくもないのだが、今環境は、珍しくリミテッドに土地を破壊出来るカードが複数枚併存してる世界だったのだ。そのことに気付いた私は、これまでの毎試合、必ず「理想の土地破壊デッキ」を思い描くピックをしていた。暇な人は過去のピック表を見てみるといい。露骨に同盟者決め撃ちとかの時もあるが、大体において、以下に書く土地破壊デッキのひな形に沿えるよう、ピックを選択している。まず、コモンの土地破壊呪文は3枚、「火山の隆起」「回収蔦」そして「存在の一掃」である。「一掃」は流石に嘘っぽいので土地破壊デッキを組むなら緑赤になる……いや、実は違う。もう1枚、アンコまで視野を広げれば「荒廃の一掴み」がある。そして、普通に一番強いデザインは「荒廃の一掴み」が複数使える状況だ。そのため、デッキのひな形は「緑黒・タッチ赤」くらいが理想となる。この理想型を目指し、常に黒か緑を前提に動き、隙あらば上記の土地破壊スペルは(露骨にその方向を狙っていることがばれない程度に)早いタイミングで引いている。そして、毎度毎度「今回も枚数が足りない」「今回は他の色のシグナルを出された」などの理由から、土地破壊デッキをこっそり断念して他のことをやっていたのだ。そりゃまぁ、戦績も落ちるわ。今回、最終戦ということでなりふり構わずこの「理想のデッキ」に行こうと思っていたのだが、1パック目時点で見えたカードが「回収蔦」1枚のみ。「あぁ、今回も駄目だった」と思いながらも、ラストパックで「火山の隆起」が2枚出たために希望が再燃。最終的には「回収蔦」2枚に「隆起」2枚の4枚だけだったが、開き直って全部ぶっ込んだ。デッキの基本が「マキンディの滑り駆け」×3「ヴァラクートの捕食者」×3という徹底した上陸デッキになったことも追い風で、3ターン目までに脅威を展開し、4ターン目以降は土地破壊で蓋をするデザインだ。今回、勝利した試合は全て土地破壊で相手を詰まらせて勝ったもの。つまり、私の念願は最後に実を結んだのだ。ビバランデス! なお、次の次元には「土地クリーチャーだけ割れる」という残念ランデスしかないので、もう夢が叶うことはない。次の希望は、イニストラードに託されるのであった。
4位 【Serra】 緑青 <陰惨な殺戮 忘却蒔き 虚空の従者>
前回休んだために3週間空けてのドラフトながらも最終戦。どうやらここも最後ということで割と決め撃ち気味に突っ込んでいるご様子。おそらく1引きに殉じる形にするつもりだったのだろう。何しろ1パック目2引きが「墓の出産」というどう考えてもトチ狂っている引きなのである。全力で「陰惨な殺戮」を使いたいがための黒エルドラージ押さえだろう。しかし、不幸にも今回黒の基本エルドラージは不作気味。そのことを察していたのか、はたまた狙いが別にあったのか、「生命湧きのドルイド」を早めに引いて色をどこにでもシフト出来る体勢にしており、最終的にはこの緑に青のエルドラージが重なって緑青そこそこ嚥下あたりに落ち着いた。今回はがちがちのエルドラージ狙いが他に2人いたので、ぶっちゃけカードプールだとここが一番しんどそうなのだが、そこはなんとか「忘却蒔き」の無体なパワーで堪え、「水底の潜入者」×2に「カザンドゥへの撤退」を絡めるなどして逃げ切った。こうしてみると、今回エルドラージ3人でも割とデッキが形になってるんだよな。今後のエルドラージはこういうデザインからは離れていくわけだが……どうなるものやら。
5位 【Sea-chicken】 青黒 <精神背信 培養ドローン 軍団を破壊するもの>
この環境ですっかり勝ち癖を付けて、「判官贔屓で応援されるシーさん」も今は昔。すっかり憎らしい勝ち筋を見出すキャラに成長してしまった。今期はついに念願の勝率5割を達成し、次の世界への大きなステップアップを果たすことに成功している。ただ、そんな記念すべき環境での最終デッキは本人も途中で投げ出す感じ。何しろ、あまりにも夢が詰まりすぎている。展開出来た時の盤面は圧巻。いわゆる「デカブツエルドラージ」の数がやたら多く、すべてカウントすると「不死のビヒモス」「破滅の昇華者」「軍団を破壊するもの」「ウラモグの強奪者」と並ぶ。これらを出すためのマナ基盤に注力したのかと言われるとそうでもなく、せいぜい「培養ドローン」と「コジレックの媒介者」くらい。これ以外にも「悪魔の掌握」「風乗りの巡回兵」「ウラモグの回収者」と5マナ域が多く、もう、なりふり構わない重爆撃打線を運に任せて叩きつけるデザインなのだ。まぁ、結果は推して知るべしであるが、意外と何とかなってる部分もあるのがむしろ驚き。「破滅の昇華者」のライフゲインなどで一度ゴールまでたどり着いてしまえばそこからのワンチャンスは残っているデッキなのだ。まぁ、ある意味ではこの環境の最後を飾るに相応しいデッキではあったのかもしれないが。
6位 【Alessi】 緑白黒 <彼方より タジュールの戦呼び 真っ逆さま>
終わり悪ければ全て悪し。全体的に成績が悪いというわけでもないのだが、あまり劇的な「勝ち」のシーンに恵まれず、消化不良な感はある微妙な環境。その大きな原因の1つに、回りの連中がなかなか白系に行かないせいで白緑をやたらめったらやらされた、ということがあげられただろう。何しろ、「今回は白緑やらん」と思っていたこの最終戦でも、気付けば白緑なのだ。だって「フェリダーの君主」3引きで引けるし、引こうと思えば2パック目でもう1枚引けてるし。「真っ逆さま」が10引き、「影の滑空者」も10引き。もう、そんなん嫌でもやるしかないやん、ってのでこんな結果に。デザインとしては「彼方より」やその他同盟者なんかをひたすら横に並べ、「タジュールの戦呼び」か「大群の殺到」で決める形。そのために「城塞化された塁壁」あたりで時間を稼ぎ、相手が攻め手を失ってまごついている間に頭数を揃えたり、「エメリアの番人」でアド稼ぎながらちょこちょこ殴ったり。別にデザインとしては間違ってはいないのだろうが、やっぱり狙って作ったデッキじゃなくて「やらされた」デッキはモチベーションが下がるか。終わってみれば白を使った回数は10戦中6戦なので別に多くもないのだが(8回使っている赤の方が多い)、おそらく白が絡むと必ず緑とセットだったのがもやもやしたんだろうな。本人は「掴み掛かる水流」なんて使ったことが無くて使われてばっかりや、と言っていたが、実際に青は2/10。うん、使ってないな。その分どっかの誰かは10/13という驚異的な青使用率だったよ。どうしようもない偏りがでるのは、6人で停滞してる我々コミュニティではどうしようもないんだよなぁ。
今回のピック表
【Mei】(赤青) → 【Serra】(緑青) → 【Alessi】(緑白黒)
↑ ↓
【Sangriter】(黒白)←【Sea-chicken】(青黒)←【Thraxi】(赤緑)
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