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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「ハルチカ〜ハルタとチカは青春する〜」 6→4

 やぁ! 良い子のみんな! P.A.Works大好きおじさんだよ! ……ただし全部の作品が好きとは言ってないよ。改めて、「P.A.Worksの一部の作品が病的に好き」おじさんだよ!

 はっきり言っておくと、今作は駄目だ。歴代P.A.作品の中でも駄目な方だ。麻枝が絡んでないから大丈夫かと思ったが、別ベクトルで駄目だった。

 画は良いんだ。随分濃い絵柄だったが、P.A.らしい丁寧さはあったし、キャラにも愛嬌があって見ていて楽しいデザインだった。その部分についてはいつも通りにありがとうと言っておこう。ただ、いかんせん吹奏楽のパートに関しては、折悪しく「ユーフォニアム」というとんでもない作品が出た後だったんだ。これまでの常識で言えば今作の映像でも文句は出ないところなのだが、ユーフォのあとに演奏シーンを見ても「普通」としか言えない。京アニがあれを実現させたんだから、P.A.だって負けないだろうという期待がかかってしまうのだが、そういう方向にはあまり力点を置かなかったな。最終回の演奏シーンも、何故か音に被せてエンディングテロップになってしまったからなぁ。でもまぁ、今作はそこを描くのが主目的ではないだろうし、「吹奏楽」の部分で他と比較してしまう部分を除けば、平均以上だったのは間違いない。

 問題は……中身の方だ。どうしようもなく「ミステリ」の方だ。全く同じ現象が、京アニと「氷菓」のときにも起こっている。大好きおじさんも、中身が日常系ミステリになるとやたらハードルが跳ね上がるんだ。どうしても、このジャンルだけは駄目なんだ。そして、今作を見ていたら、「もう少し『氷菓』を好きになってもいいかもな」とすら思った。それくらいに、今作は意味が分からないんだ。「氷菓」を好きになれなかった理由について、いつだったか忘れたが「謎を解く必要性が感じられない」ということを書いた。日常の謎ってのは、「何となく不思議なこと」を日常に見出し、その理由を「論理的に」推理していくというデザインで、一般的にミステリで扱われる殺人事件などのように切迫したものではない。そのため、何故推理するのか、正解をどうやって確定させるのかの設定が必要になる(簡単に答えが分かってしまってはいけない。それなら「確認しよう」で済むために推理の必要が無くなるからだ)。「氷菓」についてはその部分を「気になります!」の一言で強引にシステムとしてまとめ、千反田えるというヒロイン像を作りあげた。これによって「謎を謎として構築する」システムは出来上がったのだが、奉太郎という「推理システム」の方にやや不備があり、「最初に考えるべき当たり前の可能性をさも偉そうに推理したように話す」とか、「絶対あり得ないようなことをさも論理的に導いたかのように話す」などの難点があった。これはキャラの問題というか、謎とロジックの設計を詰めきれない作者のプロットに問題があるわけだが、元々日常の謎というのは上記のように「どこまでも不確定のままである」という根源的な問題を抱えているために、このシステムを完全に成立させるのは簡単な作業ではない。今になって思えば、奉太郎という「それっぽい答えを吐き出すシステム」は、形の上では上手くいっていたのかもしれない。

 しかし、本作は駄目だ。「謎を謎として構築するシステム」はチカちゃんが割り振られるのかと思ったが、案外そうでもない。なんとも無茶苦茶な設定が、突如世界に組み上げられるのだ。それが顕著だったのが犬の飼い主の話。あんな状況、どう考えても起こるはずがない。意味が分からない。そして、それを「推理しよう」とするハルタのメンタリティが分からない。「グダグダ言ってねぇで警察呼べ」だ。謎の構築も無茶苦茶だし、解法を出すシステムも現実感がない。この時点で、ロジックを語ることの意味が無い。さらに、解答がはっきり出たはいいものの、あまりにも無茶苦茶過ぎるというパターンもある。具体的には「ヴァナキュラー・モダニズム」や「クロスキューブ」の話。「クロスキューブ」については感想でもその不可解さについて触れたが、続く4話目、「ヴァナキュラー・モダニズム」で何かの糸が完全に切れた。あんなもん、現実に起こりえないことは誰だって分かるわけで、あの一篇でもって、今作は日常の謎ミステリから、「ありえへん奇人変人が織りなす不可解コメディ」に変貌した。笑うしかないやん、あんな映像。そりゃね、いわゆる「ミステリ」の館ものなんかも、現実では絶対にあり得ない構造の建物なんかはいっぱい出てくるわけだが、その場合は舞台装置を使って非現実の物語を繰り広げますよ、っていう下準備が整っている。今作の場合、「日常の謎」の皮を被り、突然マスクを剥いだらシュールギャグが正体を現すという、なんとも食い合わせの悪いサプライズなのだ。そこから先は、もうついていくことが出来なくなった。一度「理解が及ばない」とさじを投げてしまうと、その後の小さなエピソードも冷ややかに見てしまうものでね……。

 この荒唐無稽な内容については本当に手の施しようがなく、さらに、最終回ではフツーに吹奏楽青春ものとして無難に幕を引くなど、一本のシリーズとしても目的意識が散漫でまとまりのない作品になってしまった。そもそも、あれやこれやで変な入部のしかたをした部員にしたて、大して感情移入も出来ないのだからラストの演奏会で感動なんか出来るわけがないしな。何がやりたかったアニメなんだろう……。

 1つだけ救える部分があったとしたら、それはチカちゃんの可愛らしさであろう。そこだけは確かなことだ。チカちゃんは可愛かったし、ヒロインを人間扱いしないハルタとの関係性も他では例を見ないものだったので、二人の殺伐とした掛け合いは楽しかった。そもそも主人公カップルが恋のライバルとして一人の男を取りあうっていう設定自体が無茶苦茶なわけだが……あの部分を突き詰めて、完全な三角関係ラブストーリーを描いてくれれば、興味も示せたかもしれないんだけどなぁ。とりあえず、チカちゃん役のブリドカットセーラ恵美にはお疲れ様を。チカちゃんは可愛かった(大事なことなので 

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