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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 二期……だと……?! 最終話! そうか、この物語はここで幕ではないのか。恐ろしい話だ、またいつか、このアニメが帰ってくるとは!

 そうは言っても形式上は一端の幕引き。最終話は八雲の時代と与太郎の時代を繋ぐ挿話になっている。助六の悲劇の顛末を八雲の視点から語り、そこが1つの時代の終わりであることを告げている。

 「あの時代」の幕引きは、2つの「心中」だった。1つは当然、助六とみよ吉という、あまりに不器用で、みっともない人生を送った夫婦の話。人に依存することでしか生きられず、落語を憎んで死んでいった小さな女と、最後には自分の拠り所をそんな女に見出してしまい、落語と死別した男。その死に様はあまりにあっけなく、残された者たちにも複雑な感情を残すものとなった。

 そして、そんな夫婦の馬鹿馬鹿しい死を前にして、またしても「独り」になってしまった菊比古。落語協会の会長に、そして世相に背中を押され、嫌々ながらも八雲の名を継ぐことになった。その心境は実に複雑なもので、おそらく今回の事件がなければ彼は決して八雲の名を継がぬと意固地になっていたことだろう。彼には八雲の名は必要なものではなかったし、「助六が継ぐべき」という信念を揺るがすものはなかったからだ。しかし、その兄弟子がふいっとこの世から消えてしまった。そんな状態で宙ぶらりんになった八雲の名前。他の人間に継がせるわけにもいかず、その名に込められた因縁を背負い込めるのは菊比古ただ1人。最終的に、彼は八雲の名を継いだ。いや、彼にとってそれは「八雲を名乗る」ことに意味があったのではない。「菊比古を捨てる」ことにこそ意味があったのではないだろうか。「菊比古」の名前の隣には、いつも「助六」があった。菊比古の落語が成ったのは、ひとえに助六がいたからこそ。そんな因縁を持つ2つの名前のことを思えば、彼は菊比古という自分に蓋をして、八雲の名前を抱え込むことを優先したのだ。「菊比古」と「助六」。この2つの名前が常に一緒にあること、それはつまり、助六の死が菊比古の死を導くということ。これが2つ目に「心中」。

 こうして面倒な男が残していったものは、落語界に流れるわずかな寂しさと、一人娘の小夏だけ。小夏と菊比古の関係というのは、結局助六という男の存在あってこそのものであり、彼がいなくなって「かすがい」を失ってしまったあとに残るのは、ただの子供嫌いな男であった。そんな男が、結婚もせずに突然娘だけを引き取ることになり、その娘には、蓋をしたはずの過去の面影がどこまでもついて回る。そりゃまぁ、菊さんだって疎ましく思うのはしょうがない。「忌々しい」という言葉を何度も吐き捨てる菊さんを見ては、小夏だって当然反抗的になる。また、小夏が「落語をやりたい」と思い続けていることも、菊比古には苛立ちの種だった。何しろ目の前の落語はどこをどう聞いても「助六の落語」なのだ。自分がわざわざ名を変えてまでして棄ててきたものが、小夏の形を借りて目の前に立ち現れようとする。あげく、小夏はそうして助六の面影を残しながらも、その傍らにみよ吉の影も見せる。ろくでなしだった母親の口癖を、小夏は子供ながらに口に出す。助六との思い出以上に苦々しい1人の女性の記憶を呼び覚ます小夏は、まさに「忌々しい」という言葉でしか言い表せない、忌むべきものに成り果てた。こうして過去の亡霊を抱えながら、菊さんは「八雲」として、すでに意義を失った「自分の落語」の虜囚のような人生を過ごすことになる。

 そんな彼に訪れた不確定要素が、1話で描かれた与太郎だったわけだ。彼の活躍については、おそらく2期目で詳しく語られることになるだろう。今回は一足飛びで真打ち昇進という場面だが、彼は「血」に因縁があるわけでもなく、鬱陶しがられながらもきちんと八雲が面倒をみてくれたようだ。真打ちにまで積み上げた努力はきっと本物だろうし、弟子を取る気も無かったはずの八雲も「紋付きを誂えないと」とまんざらでもない様子。空虚で頑なな八雲の人生だからこそ、与太郎のような破天荒な人間がいくらか変化を与えていたのだろう。

 その傍らでは、相変わらずの関係性を続けていた小夏もいた。衝撃的なのは、改めて見るこの時代の小夏の面影が、あまりにも母親を色濃く映していたこと。元々器量の良い女だったわけだが、気付けば小夏も年頃を超え、どこか気怠げなみよ吉の面影を残し、さらにその片鱗に父親の風貌も見て取れるよう。そんな小夏は、未だに「助六の落語」を見ながら生きながらえている。「なんとしても助六の血を絶やしてはならない」というので彼女は誰とも分からぬ男の子を成したという。松田さんはそんな小夏の態度に心を痛めもするが、元々彼女の行動にさしたる興味もない八雲はあっさりしたもの。「時代の流れ」と彼女の意志を邪魔する様子もない。そしてそこに飛び込んでくる与太郎。小夏と一緒になることを提案し、さらに、助六の襲名までも申し出ることに。

 菊さんの苦労は、まだ終わらないのだろうか。どこまでもうねり続ける因縁に、落語業界の栄枯盛衰まで背負わされ、「八雲」の試練はまだまだ続く。

 2期目、いつ?

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