ドラフト通信No.249 4/29

４月２９日　ドラフト模様（SOI×３）

ピック順　【Alessi】→【Serra】→【Mei】→【Sangriter】→【Thraxi】→【Sea-chicken】→

 

　環境第４戦目。一ヶ月が経ちますが、まだまだ環境の姿は見えていません。私のように週１回しかプレイ出来ない人間にはね！　うーむ、オンライン民が２人に増えたことでそれなりにこの格差問題は深まっていきそうな……しかも参入した人間がそれなりに熱心でいくらでも課金しそうなのが怖い……。

　ちなみに、次週は欠席者が出てしまったためにドラフト自体がお休みです。ＧＷだからしゃーなし。そしてこの２週間の間にも……こわわ。

 

 

 

 

 

　　　　ＡＬ　ＳＥ　ＴＨ　ＳＡ　ＭＥ　ＣＨ

ＡＬ　　ー　　◎　　○　　◎　　○　　○　　５ー０　１　○

ＳＥ　　×　　ー　　×　　×　　×　　○　　１ー５　６

ＴＨ　　×　　○　　ー　　×　　◎　　×　　２ー３　５　○

ＳＡ　　×　　○　　◎　　ー　　◎　　×　　３ー２　２　○○

ＭＥ　　×　　◎　　×　　×　　ー　　◎　　２ー３　３

ＣＨ　　×　　×　　◎　　○　　×　　ー　　２ー３　４

 

 

１位　【Alessi】　赤白　＜大天使アヴァシン　月皇の司令官、オドリック　ウェストヴェイルの寺院＞

　念願、悲願。前環境・ゲートウォッチでは優勝経験がなかったために、環境を跨いで本当に久しぶりの優勝。確認したら最後の優勝は今年の新年一発目、１月８日の試合であるから、５ヶ月ぶりの優勝ということに。オンライン勢の力を見せつけた形か、と思ったが……まぁ、アヴァシンやろうな……。マジで頭おかしいな、こいつ。「弱いこと書いてない」じゃなくて「ふざけたことしか書いてない」カード。ありとあらゆる暴虐が可能だが、追加レアの「オドリック」と手を組むと更なる地獄が生み出され、このデッキでは「ヴォルダーレンの決闘者」と合わせ、全軍が飛行警戒速攻破壊不能という訳の分からないシーンも目撃された。なんだそれ。まぁ、それ以外の部分もアヴァシン１枚頼みということもなく、これまで関係を深めてきた赤の狼男系カードに白から「近野の司祭」や「不屈の聖戦士」といった目減りしないクリーチャーリソースを合わせ、貴重な火力も「内面の葛藤」２枚でそれなりに。ボロスらしいデザインがまとまっているのである。これで、我々の中の優勝デッキは初回から青緑→青赤→緑白→赤白と、全て違う組み合わせが優勝していることになる。バランスの良い環境ですね。……あれ？　１色だけ一切出てきてない色がありますね……。

 

 

２位　【Sangriter】　緑青withソリン　＜孤独な狩人　薄暮見の徴募兵　死の宿敵、ソリン＞

　なんかおかしな表記だけど、流石にこのデッキを「４色」と書くのもどうかと思うので、一番現実に即した表記にしておきます。あまりにもアホみたいなデッキであるが、それでも３つ勝っちゃうあたりがやっぱりこの環境の流れを表しており、今のところ負け越しが１度も無い状態。これだけ差をつけられるということはやはりドラフトの練度が違うのだろうが……。今回も、１試合目の時と似た調査で引き倒すタイプの青緑。「継続する調査」がぶっ壊れたエンチャントであることがよく分かり、ある程度相手をもたつかせてしまえばあとは引いて引いてライフゲインでどうにかなる。以前のように守りきるデザインではないので攻めの手立ては必要だが、「孤独な狩人」×２に代表される緑の狼男が押し返す戦術を強くサポートするし、「狂気の一咬み」×２に「金縛り」×２と除去も割と安定して回せる。平均以上のカードがあるなら、あとは調査で引き増した分だけ勝ちに近づくということである。本当にこの環境は「カード１枚分の価値」というものをどんどんないがしろにしてくれるぜ……。ちなみに、ソリンの運用は本当にお遊び要素レベルなのだが、それでも「ねじれ地帯」や「壌土のドライアド」で何とかなっていた。出りゃ勝つよな。なお、一度「ソリンのおかげで勝った！」と言っていたので「ついに出たか！」と思って確認したら、正確には「ソリンを墓地に置いたおかげで昂揚を達成して勝った」らしい。おじいちゃんたら……。

 

 

３位　【Mei】　白緑　＜サリアの副官　執念　銀の一撃＞

　今回のもう一人の緑はここ。１パック目で緑が全く魅力を振りまかなかったのであまり向かう人間がいなかったのだが、当然２パック目以降での巻き返しは充分。ただ、１パック目でエンジンがかからなければ上家に位置するうま味ってのはあんまり無かったのよね。結局上記の青緑に競り負けて２勝止まりである。今回は緑の人狼要素はそこまで出てこなかったことに加え、白も「信条の香炉」が少なかったせいでなかなか「サリアの副官」のお眼鏡にかなう人員を集めることもままならず、むしろ「罪人への急襲」で人間をぬっ殺す側に回っているようなデッキになっていた。やはり上にいる上級者たちがさっさとデッキの腰を据える部分を決めて美味しいピックを始めているのに対し、こちらはしばらく色を定めるのにフラフラしてしまっているわけで、どうしてもピックの際のカード選択の速さは劣る。やっぱりカードが見えることによる情報差ってあんまり関係ないんだよなぁ。

 

 

４位　【Sea-chicken】　白青　＜月皇の司令官、オドリック　かそけき翼　薬剤師の霊＞

　３すくみの並びなので成績ではそんなに差はないが、個人的には、割と面白かった気がするデッキがこちら。というのも、優勝デッキを含めてある程度有力なデッキデザインのひな形ってのは出来つつある時期なのだが、我々の中でこの「青白系」ってのはなかなか結果が出せていなかった、分かりにくいデッキタイプだったためだ。白を中心にして装備品や人間と絡める白主体はこれまでもあったが、こちらのデッキは「薄暮のニブリス」×２、それに「薬剤師の霊」×２あたりでクロックを重ね、「天上からの導き」なんかでフィニッシュにいたる、古き良き青白飛行ビートのデザイン。そしてなんとこちらにもオドリックが。下家がアヴァシン引いているのを見て、その２つが結びつかないように握りつぶした上で白を殺していったのはナイス判断だ（まぁ、それでもオドリックを引かれてしまったのだから諦めるしかないわ）。相変わらずスピリットデッキってのは全体像が見えてないのだが、それでも「霊体の羊飼い」がそれなりに活躍し、「薬剤師の霊」がライフをちょいちょいくれるようになっただけでも上々。出来ることならあともう一押し、時間稼ぎの手段か確定で空を通せるようになる除去が追加出来れば良かったのだが……。今回は「ただの風」の登場数が少なかったしなぁ。

 

 

５位　【Thraxi】　黒赤白　＜往時の司教　呪われた魔女　闇告げカラス＞

　負け越してしまったが、もうちょい頑張れるデッキだった気もする。前回のような負けデッキは大体「まぁ、ピックもひどかったししょうがない」とか適当に言い訳をして終わるのだが、今回は「もうちょっとプレイングでどうにか出来たかも」と思えるくらいの手応えにはなったのだ。１引き「往時の司教」からスタートだが（そしてこの１枚だけタッチしてるが）、白は他に３人いたので割ってはいる目がなかった。黒を徐々にメインカラーにしていき、タッチカラーは「狂気の預言者」がシグナルとして確認出来た赤に。そのまま共鳴者は多く集まったためにマッドネス要素多めの黒赤を狙い、枚数的にもそこそこキープ出来たと思う。色読みは満点なんですよ。出来上がった「ややマッドネス」デッキも、１ターン目「傲慢な新生子」から２ターン目エンドに「血狂いの吸血鬼」、３ターン目に「無差別な怒り」まで張ってガチ切れパンチ、というブン回りも何度か炸裂したので、マッドネス系としても広がりはありそうだし、そうでなくとも序盤からビートするだけの力はあっただろう。難点をあげるなら、どうもレアの出方が偏っていたので、決め手となりそうなレアが押し並べて重い。「マルコフの戦慄騎士」「悪魔の棲家の狼」「悪魔の遊び場」と、どれもそこそこのコストだし、出した瞬間に活躍するタイプじゃないので隙もでかい。今回「殺人衝動」が１枚も出ていないので「癇しゃく」も含めて使用に耐える除去がほとんど得られなかったのもつらいところか。マッドネス要素は「血管の施し」×２あたりで気分だけは味わえたし、次にやるならもう少し吸血鬼シナジーを活かしていきたいとこだな。

 

 

６位　【Serra】　黒赤　＜精神壊しの悪魔　黄金夜の懲罰者　ファルケンラスの後継者＞

　ってことで、今回は黒赤がワンツーでラスです。これは決して黒や赤が弱かったことを意味するのではないはずなのだが、やはり、２人してそこそこマッドネス方向は狙っているし、マッドネスを持つカード自体の枚数や共鳴者の種類も、なかなか満足行く水準まではキープ出来ない。いや、何枚あれば足りるのかは知らないが、こうして２種類のパーツを揃えなきゃいけないと思ってしまうだけでも、「何となく引いて雑に強い」他の色のカード群とは次元が違うのである。マッドネスでウハウハ出来る赤黒系が大勝ちするとしたら、それはたまたまパックのバランスがすごく良くて喧嘩相手が少ない、という場合のブン回りに限定されそうな気もする。もう一息な気はするんだけどなぁ。

 

 

今回のピック表

 

　【Alessi】（赤白）→　【Serra】（黒赤）→【Mei】（白緑）　

　　↑　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　↓

　【Sea-chicken】（白青）←【Thraxi】（黒赤白）←【Sangriter】（緑青黒白）