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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 牧さん決着編、第7話。ベタな幕引きではあるが、こういう真っ直ぐなハッピーエンドが一番幸せ。

 明らかになった牧さんの過去話。かつての相方「ルル」は、決して牧さんが殺したわけではない。元々余命幾ばくの身体だったところに、牧さんが距離をおいたというだけの話。彼女の真意を知らずに勝手に別れてしまった牧さんは、そのまま彼女の死を自分の責任として「勝手に」背負い込んだ。残念ながらルルの両親も似たように「勝手に」原因を牧さんに押しつけていたが、もちろん、ルル本人にそんな気持ちは一切無かった。それを教えて、彼女の過去を解放するのが、今回のキズナイーバーのミッションである。まぁ、園崎さんがどこまで見越してあんな無茶なミッションを押しつけたのかは定かでないが……。出版社を焚き付けて牧さんを追い込む手管なんかは完全に悪役の立ち回りなのだが、そんな園崎さんも今回は「謎の子供たちの写真」という伏線を持ちだしてきたために、今後の波乱を予感させる存在になっている。あの写真、確認したら園崎さんらしき女の子は映ってるし、ひょっとしたら他の子供もキズナイーバーの面々かと思ったのだが、数えたら全部で7人しかいないんだよな。どう絡んでくるんだろう。過去のキズナイーバー被験者ってとこかな?

 さて、牧さんの過去話はとりあえず理解出来るところに落ち着いた。ルルの死と、彼女がルルから離れてしまった理由が全く別だったというのが肝となる部分で、しかもそこには濃厚な百合成分が介在している。お互いに唯一無二の親友として接触した「仕事仲間」の2人だったが、天真爛漫なルルは悪ふざけ半分からか、彼女に肉体的な接触を迫るそぶりを見せた。彼女の言うように冗談だったのかどうか、それは今となっては誰にも分からない。しかし、牧さんはそこに「自分の本気」の片鱗を見てしまった。これ以上の接近を許せば、自分自身が追い込まれてしまう。好きになってしまえば苦しむのは間違いなく自分自身。何せ、ルルはいつか失われる存在なのだから。そう考えた牧さんは、安全策として彼女との関係を切ったのだ。身勝手な判断ではあるが、一介の女子中学生のそれを傲慢と責めるのも酷な話だろう。恋愛と友情という面倒な問題に命の問題までがまとめて押しつけられて、ただでさえコミュニケーションが苦手な牧さんが受け止めきれるはずがないのだ。決して悪意や害意からの離別でないことはルルの方も分かっていたわけで、責任を取る形で、彼女は牧さんの下から去っていった。そして、彼女が最後に残したメッセージ、漫画の最終回を読まずにいたために、牧さんはルルとの別離を「死別」によるもの、つまり「殺した」ことであると思い込んでいたのである。

 そうした接触の難しさから生み出された「上から選民」が、どうやってその鎧を脱ぎ捨てていくのか、というのが今回のクライマックスだったわけだが、今回のコンテワークはかなり好みの部類。効果的に使われていたツールは雨と傘だ。およそ牧さんの厭世的な性格からは想像も出来ないような真っ赤な傘は、彼女がルルを見送る斎場の煙を見ながらさしていたものである。つまり、彼女の傘はルルの死と同時にその頭上に掲げられることになった。傘をさすという行為は雨から自分を守ることを意味するが、それはすなわち遮断であり、外界から、他者から与えられるものを拒絶することを意味する防護壁である。鮮烈な赤色を振りかざす牧さんの傘は、その形状と機能から、まさに「上から」「選民」の象徴たるツールだ。

 しかし、気付けばキズナイーバーも随分と持ち前の「大罪」を破壊されている。「不思議メンヘラ」「狡猾リア」に続いて、彼女の「上から選民」もぶっ壊される運命にある。由多ちゃんの相変わらず男前な献身により、彼女はルルとの間にあった防壁を突破し、ついに海へとたどり着く。この時点で彼女はまだ傘をかかげており、顔も半分隠れたような状態。そこで彼女は「泳げ」という「上から」の命令を下し、全く持って無意味な「選民」意識を露わにした。無茶苦茶な命令にも関わらず、すぐさまそれに応える由多ちゃん。さらに仁子が続き、天河も「ダチ」の提案に乗っていく。こうして馬鹿が何も考えずに暴れ回る「今」を認識することで、牧さんの傘は、スッと頭の上を離れ、地面へと落ちるのである。「上から」の軛を逃れ、彼女の「選民」思想が解き放たれた瞬間である。始めて見せる牧さんの笑顔。屈託のない仲間宣言。壁を崩し、互いを繋ぐ力こそがキズナイーバー。今回の一件で、彼女達のレベルはまた1つ上の段階へと辿り付いたに違いない。

 それにしても、牧さんが可愛くなったのは当然として、相変わらず由多ちゃんが男前だったなぁ。あれだけいい見せ場を作りながら、クライマックスの浜辺ダッシュシーンで完全に女走りなのがたまらない。決めるとこでバシッと決めない。そんな由多ちゃんが本当に素敵です。

 さぁ、次は誰の番かな?

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