ドラフト通信No.252 5/27

５月２７日　ドラフト模様（SOI×３）

ピック順　【Alessi】→【Sangriter】→【Sea-chicken】→【Thraxi】→【Mei】→【Serra】→

 

　土曜日遊びほうけてたのでちょっと更新遅れました（そして２日あけてから書いてるので記憶も薄れました）。あと、事前に連絡した通り、当日報告した順位が誤りだったのでここで訂正しときます。単に数かぞえ間違えただけなんだけどね。ちなみにピック表を書いた後にその事実に気付いたので、ピック表のフォーマット（毎回優勝者が一番左に来るようになっている）は修正してません。

　地獄絵図と化している今環境のドラフトだが、新しい風を吹き込むために我々が考えなきゃいけないのは「エタマスのドラフトはいくらまでなら出せる？」ってことではなかろうか。箱では買えないけど1人３パックずつなら俺が多少自腹切ればワンチャンあるのでは？　まぁ、店頭に出回るパックの値段次第なんだけどさ。

 

 

 

 

　　　　ＡＬ　ＳＥ　ＴＨ　ＳＡ　ＭＥ　ＣＨ

ＡＬ　　ー　　◎　　◎　　×　　◎　　◎　　４ー１　１　○○

ＳＥ　　×　　ー　　×　　×　　×　　◎　　１ー４　５

ＴＨ　　×　　○　　ー　　○　　◎　　○　　４ー１　２　○○

ＳＡ　　○　　◎　　×　　ー　　◎　　◎　　４ー１　３

ＭＥ　　×　　○　　×　　×　　ー　　◎　　２ー３　４

ＣＨ　　×　　×　　×　　×　　×　　ー　　０ー５　６

 

 

１位　【Alessi】　赤緑　＜薄暮見の徴募兵　精神壊しの悪魔　吠え群れの狼＞

　というわけで、当初２位だと言ってましたが、４勝１敗の３すくみという凄絶な状況の中、勝ち点で上回っていたためにこちらが１位でした。結果観てもらうと分かるんだけどほぼストレートだからな。デッキの方はなんだかすっかり定着した感のある人狼主体のデッキ。今回席順でヤツが下家にいたために「緑をやればいいんやろ？」と言いながら「薄暮見の徴募兵」スタートなわけだが、この時に流してるレアが「魂を飲み込むもの」の時点でやっぱり駄目だ。でもまぁ、上家の優位でもってその後も「ラムホルトの平和主義者」「ガツタフの放火魔」「針毛の狼」と１パック目で人狼への流れを決定づけ、下家をコントロールすることには成功していると言える。特に何度も話題に出ていたが「針毛の狼」を序盤で押さえられたのはかなり大きかっただろう。その後も「吠え群れの復活」「ケッシグの鍛冶場主」「偏執的な皮剥ぎ人」など諸々を確保し、今回「内陸の木こり」が１枚も登場しなかったというビハインドはアンコ以上のカードでカバー。後ろのマナ域のムーヴでは「悪魔と踊る」「悪魔の遊び場」という謎のデビルパッケージなんかで細かく除去力を確保している。そこまで速いビートのデッキではないと見越しての「拡大鏡」の採用なんかも激シブい。人気カラーでの並びの中での立ち回りの違いなんかは、ピックを勉強する上では色々と参考になりそうだぞ。

 

 

２位　【Thraxi】　赤白　＜アヴァシンの裁き　内面の葛藤　手に負えない若輩＞

　三すくみの中で勝ち点は圧倒的に低いが、直対の結果で一応私が２位。どうでもいい情報だが、某氏が過去７戦で毎回緑をやって勝率１位をひた走っているのに対し、勝率２位の私は７戦中緑を使ったのは１回だけ。この辺りのスタンスの差っていうのも性格が出るな。今回は（今回も）マッドネスの強カードからスタートして赤を中心に色々とギミックの夢を見るが、２引きが「教団の歓迎」だったので一応赤青のスペル系がいいかな、と待つことに。３引き以降「狂気の預言者」→「癇しゃく」→「貪欲な求血者」と見事な赤マッドネスの流れを確保して赤はこの時点でライバルもいないと確信出来る楽な展開。２色目は見込んでいた青の流れが悪くてちょっと悩んでいたが、２パック目の逆回りで「ナヒリ」を回されたので、都合良く空いてそうな白にスイッチ出来た。いつも嗚咽しながらのピックが続いていたが、そういう意味では今回一切悩まないアイボピック（AIBOでも出来るような流れ作業のピックのこと）である。ボロスなので当然短期決戦狙いで、肝となるのは「ヴォルダーレンの決闘者」×３。そしてマッドネス要素多めのこのデッキでの「厳格な巡邏官」の圧倒的な強さと言ったら。「巡邏官」か「貪欲な求血者」からの３ターン目「手に負えない若輩」は脳汁出まくりだし、続けて「ヴォルダーレンの決闘者」だとそれだけで勝ちが決まるお手軽ムーブ。やっぱマッドネスはヤバい麻薬みたいな依存性があるわ。

 

 

３位　【Sangriter】　緑黒白　＜呪われた魔女　孤独な狩人　グール馬＞

　私のかぞえ間違いのせいで優勝とぬか喜びさせて申し訳なかったが、まぁ、勝ち数が変わるわけではないので今回はここで我慢しておくれ。現在も勝率は７割を超えているよ。先週の通信で「こいつ緑使いすぎやろ」と煽ったことに多少の気兼ねがあったのかどうか、今回は「呪われた魔女」からのスタート（単に開けたパックに緑が無かっただけだが）。しかし上記の通り上家のパックは「魂を飲み込むもの」なわけで、黒で待ってたところに昂揚カードという最高のお膳立て。あとは手慣れた様子で緑黒に一直線である。昂揚のキーパーツである「発生の器」は今回他所の人間がかき集めているために１枚も持っていないが、その代わりと言ってはナニ過ぎる「トロスタットの死騎手」×２が黒緑とは思えない序盤からの圧倒的なクロックを刻みつつ墓地を調整していく。他にも「グール馬」なんかで捨てる手段には事欠かず、ワームさんは充分にお仕事をしてくれたし、噂の「死の円舞曲」からのムーブ（回収した「マウアー地所の双子」が即現場入りする）も見られた。余裕は「優雅の鷺、シガルダ」での白タッチにも表れており、シガルダさん、特にこのデッキで存在感があったわけでもないのに、なんか「白マナないから気兼ねなく捨てられるクリーチャー」として重宝（？？）していた。真っ先に死ぬのがシガルダって、イニストラードが暗黒過ぎやしませんかね。

 

 

４位　【Mei】　黒緑赤　＜内部着火　忘れられていた家宝　ギサの召集＞

　以下、Ｂグループは「時代が来ない」苦しげな人たちのチームになります。ガチ勢がガチ過ぎてそれ以外の人がゲームから離れていく法則（我々はこれをドミニオンの法則という）にならないことを祈りたいところだが。そんな中、時代の到来を待ち続けて必死に抗っているのがこちらだが、やはりピックで指針が決まるのが他のプレイヤーに比べて一手遅くなってしまう。ただ、これはマズいとかそういうことでなしに、割とパックの流れに依っているために改善しろと言われてもどうにもならないのが辛いところ。例えば今回は「内部着火」スタートで２引きも「稲妻の斧」と良いスタートに見えるが、これが赤を全部刈り取らんとする上家の意向と完全にバッティング。流れから黒が推しカラーなのはすぐに分かったが、この２枚の赤の引きのために黒中心のデッキプランにきっちり移行しようと決意するまでに時間がかかってしまい、結果的に２色目になった緑のフォローに回れていない。目先が散っているために「獲物道」や「穢れた果樹園」といったマナソースをそれなりの手番で押さえる必要もあり、なかなか十全にデッキを揃えきれないのが現状だ。黒緑のデッキで「発生の器」が複数枚とれて「闇告げカラス」もいるのだから不満はなさそうだが、全体を見れば昂揚カードは大して存在せず、マッドネスも少々、変身要素も少々、みたいな状態ではゴールはなかなか見えないだろう。この辺りの要素が単に巡り合わせの運と割り切れるものなのか、ピックの実力の１つと言えるのか、流石に僕には分かりませんので、経験値の高い人に診断を仰いでください。

 

 

５位　【Serra】　青緑　＜忘れられた作品　金縛り　かそけき翼＞

　ラスト２人はどちらも青が入っており、この世界の青の苦境が分かりやすい状況。ただ、そうは言っても下馬評では「どのカラーコンビネーションでもそれなりに戦える」世界と言われており、中でも青緑はブン回りが期待出来る部分から青のデッキタイプの中でも一際異彩を放つ存在だ。そして、それ故にピックの難度がかなり高く、狙って成功させないとボロボロになる恐れがある。そして、残念ながら今回は明らかに「ボロボロ」寄りだ。１引き「忘れられた作品」からスタートし、墓地絡みで何かを狙ってみたいデザインになるはずだが、この世界でゾンビシナジーは期待出来ないので、選ぶとしたらやはり昂揚やマッドネス絡みだろうか。そう考えると、２引きで「招かれざる霊」という特にシナジー形成もなく、押しの強くないカードを色主張のためだけに引いているのは失敗と断じてしまっていいピックだろう。青は元々不人気なので色主張をする意味は薄いし、そもそも「忘れられた作品」は犠牲を伴ってまで添い遂げたい程のカードとも言えない。他にも６引き「月夜の狩り」で人狼系の「予約」をするのは、既に下に強めの緑を多く流していることから難しい喧嘩ピックになっているし、２パック目２引き、この時点でほとんどインスタントやソーサリーがない状態での「潮からの蘇生」はリスクが高く、実際、青緑という色合いでは運用が難しかった。２パック目以降は下２人が緑のめぼしいところをすっかり食い荒らした状態でパックが回ってくるのでそもそも引ける選択肢が無くなってしまっている苦しい状態だ。今環境は緑という「１強」がはっきりしている非常に歪な世界になっているため、色主張の方策と重要性は他の環境とも一線を画している。そのあたりまで織り込んでのピックが求められるわけだ……ひょっとしてこのゲーム、廃人仕様なのでは？

 

 

６位　【Sea-chicken】　白青　＜天使の粛清　薄暮のニブリス　信条の香炉＞

　「気持ちよく全敗するか！」と試合前から完全に捨て鉢のやけくそプレイヤー。おかげでこの位置に落ち着いたとしても特に慰めの言葉も浮かばないのだが……本来なら１セットも取らずにボコボコにされる予定だったのに、ふがいない私が一本だけセットを取られてしまい、そのことに大層ご立腹だった。「何で負けてるんスか」とか言われた。理不尽。だってトラフト強いんだもん。しかしまぁ、デッキの方は割と普通に白青だ。白は今回ライバルが少なく引きやすい色であったが、それでもやっぱり「審問官の雄牛」あたりがデッキに入っちゃうと微妙な匂いはするよな。今回「信条の香炉」の登場数が少なく、青で唯一期待が持てる「薄暮のニブリス」の数も少ない。あげく「薬剤師の霊」「眠れぬ者の使者」が０というスピリットに厳しすぎる世界になっていたので、はっきり言ってパック運の無さは無視できない敗因だろう。ただ、それ以上に本人の捨て鉢っぷりが連敗街道を転げ落ちる大きな要因になっており、俺の試合なんて特にマリガンもせずに２ターン目から延々土地を置かずにエンド宣言を続けたり……もう、私生活のストレスでどうにかなっているのかもしれません。そりゃ後輩に怒号も飛ばすわ。お願い、死なないでシーチキン、ライフはまだ残ってる。ここを耐えれば、幸せな未来が待っているんだから！　次回、シーチキン死す！　デュエルスタンバイ！

 

 

今回のピック表

 

　【Alessi】（赤緑）→【Sangriter】（黒緑白）→【Sea-chicken】（白青）　

　　↑　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　↓

　【Serra】（青緑）←　【Mei】（黒緑赤）←　【Thraxi】（赤白）