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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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文面が長くなるのでエルドラージトークンも表記を省略してます。

 

Abundant Maw 甚だしい大口 (8) U

クリーチャー・エルドラージ、ヒル

6/4 現出(6)(B)

〜を唱えた時、対象の対戦相手は3点のライフを失い、あなたは3点のライフを得る。

 現出クリーチャーの割り当ては青・黒・緑の3色。その内、メインとなるのはこれまでの色特性だった「調査」を没収された青と緑で、コモンからレア(緑は神話レア)までのレアリティを揃えている。黒はサポート的な立ち位置で、こいつも含めてアンコとレアに1枚ずつだ。そんな基本となるこちらの黒現出は、アンコとはいえ割と普通。現出クリーチャーは8マナか9マナの2択で現出コストになるとそれが1少なくなる、つまり、基本的には3マナのクリーチャーを3ターン目に出し、4ターン目に現出出来るかどうかというのが1つの指針になる。黒の場合、ゾンビは死んでも平気な連中というのが一応のスタンスなので、「死んでもいい肉」はそれなりにいるだろうか。4ターン目に着地すれば、その時点で3点ドレイン+6/4は割と世界が変わるサイズ。でもまぁ、着地してしまえばだだのバニラなので、相手はおそらく2対1交換での対処を図るだろう。こちらは現出時にクリーチャー1体潰しているのでトントン。ドレイン分でやや得、くらいか? もちろんこれは互いに何もしなかった場合の話で、「かそけき翼」で飛ばしてみたり、「奇怪な突然変異」のバックアップを駆使したり、コスト域に似合わぬ体躯を活用する手段はそれなりに用意されている。なかなか主軸を見出しにくいクリーチャーだが、早めに引くなら、是非輝ける舞台を模索してあげよう。

 

Drownyard Behemoth 溺墓のビヒモス (9) U

クリーチャー・エルドラージ、カニ

5/7 瞬速 現出(7)(U)

〜は、これがこのターン戦場に出たのである限り呪禁を持つ。

 各種現出クリーチャーはやけに微妙なクリーチャータイプを持っていることが多く、カニがこいつも含めて2体。さらにヒル・猪・タコ・昆虫・ヒポグリフと、なんでそこなんだよ、っていうラインナップになっている。まぁ、エムラクールが爆誕したのが海の中からだったので、その近くにいた連中が大きく影響を受けたのかもしれない。で、そんなカニは現出の中では重い方の9マナ。その分瞬速があるので相手アタックに合わせてトリック風に使えるのが強み。現出は潜在的にクリーチャー1体分の損を抱えているが、登場時に1枚もぎ取ってしまえば純粋に「でかくてすごい奴」である。そのもぎ取りプランを支えるのがちょっと特殊なデザインの呪禁設計で、出てきたターンには絶対に邪魔させない、という気概がある。なんでこういう形になったかといえば、187能力にしちゃうとインスタントで対応されるのでわざわざ付ける意味が無くなるし、他のエルドラージのように「唱えた時」誘発だとまだこいつが登場してないのでどうにも書きにくいし、ってんでこんな書式になったんだろう。まぁ、直感的に分かりにくいデザインではないので問題は無いはず。187とほぼ同義なので、ブリンクなんかでも再利用が可能になるぞ。余談ではあるが、エルドラージの力を借りたおかげで、当然のように歴代カニクリーチャーのサイズ記録を大幅に更新してトップに。過去の記録は「寄生牙のカニ(JDG)」の3/6と「タラバガニ(ULG)」の4/5。そんな美味そうなクリーチャーいたんだ。

 

It of the Horrid Swarm 忌まわしい群れの存在 (8) C

クリーチャー・エルドラージ、昆虫

4/4 現出(6)(G)

〜を唱えた時、1/1で緑の昆虫・クリーチャー・トークンを2体戦場に出す。

 緑のコモン現出。コモンと言うことは、リミテッドの緑を相手にする場合はある程度こいつの存在は警戒する必要があるということ。コモンなので、現出シリーズの中ではサイズは最小。素のコストの8マナはどう考えても詐欺である。一応トークンも合わせればトータルの数値は6になるが、横に伸ばすことを前提にしたデッキメイクをしなければ、1/1のトークンを積極的にプラス方向に利用していくのは難しいかもしれない。まぁ、最速で出せればサイズの優位はあるので、3ターン目「裏道の急使」からコレとかならそれだけで充分だけども。緑には現出でサクられることを専門とするマニアックな「邪悪の使者」、パーマネントをサクったときに強くなる「血茨」といったマゾい連中もいるので、一応、シナジー狙いながらで。

 

Mockery of Nature 自然もどき (9) U

クリーチャー・エルドラージ、ビースト

6/5 現出(7)(G)

〜を唱えた時、対象のエンチャントかアーティファクトを破壊しても良い。

 緑のアンコ現出。素で9マナ、現出で8マナなので、残念ながら最速4ターン目キャストが出来ない。その分、この環境では絶妙にありがたいユーティリティ対策能力を持っているので、他の現出とは違い、出番が来るまでは無理にクリーチャーをサクったりせず、盤面を見ながらのんびり構えていた方がいいかもしれない。しかし、「自然もどき」ってどういう意味なんだろう。「mockery」はなにかを馬鹿にしたり、なぶりものにしたりといった「あざ笑う」ニュアンスが含まれるようなので、真似をしてるというよりは、自然から発生した生命が、それに害を為す存在になってしまった感じだろうか。でも「帰化」効果ってどっちかというと「自然に帰す」みたいなニュアンスのカードが多いんだよな。あなたは一体何を考えているのでしょうね。

 

Vexing Scuttler 厄介な船沈め (8) U

クリーチャー・エルドラージ、カニ

4/5 現出(6)(U)

〜を唱えた時、あなたの墓地にある対象のインスタントかソーサリー・カードを手札に戻しても良い。

 世の中に「厄介じゃない船沈め」がいるなら会ってみたいもんだが。そもそも「船沈め」ってなんだよ、って思って調べたら、「scuttle」っていう動詞にそのものずばり「船に穴をあけて沈める、沈没させる」っていう意味があるらしい。なんやねんその言葉。とにかく2体目のカニ現出は非常に厄介な船沈め。ただ、そんな破滅的な名前とは違い、やってることはすごく優しい。エルドラージでいうなら「ウラモグの回収者」効果、色つきクリーチャーでいうなら「記憶の壁(THS)」効果。どちらも先輩は5マナのクリーチャーだったことを考えれば、現出で4マナ以下のコストが実現出来ればかなりの効率。最速キャストでさらに恩恵を得るには2ターン目にスペル、3ターン目に3マナクリーチャーと展開する必要があるが、直接的なアドバンテージを考えてデッキインしているなら、無理に最速で出す必要も無いだろう。4ターン目あたりにカウンターやら火力やら増強やらを挟み、回収出来る時に出した方がトータルでは活躍出来るはず。4/5ならサイズに文句は無いのだしね。

 




Borrowed Grace 恩寵借用 (2)(W) C

インスタント

増呪(1)(W)

以下から1つか両方を選ぶ。

「あなたのコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで+2/+0の修正を受ける」

「あなたのコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで+0/+2の修正を受ける」

 コモンの増呪は全て「借用/Borrowed」がつく名前になっており、モードも2つしかない初級編。まぁ、ぶっちゃけると完全に双呪であるから、モード選択も大して悩む必要も無く気楽に使っていける呪文だ。一応「エルドラージに対抗するために力を合わせる人間の姿」を描いているのが増呪らしいのだが、それが何故青と緑にないのかは謎である。で、そんな基本増呪の白は「補強(M14)」の完全上位互換。元々モード選択だったものに純粋にオプションとして双呪がついたのだから、完全に先輩を馬鹿にしている形だ。「補強」は環境によっては充分に戦況を決めるだけの力を持っており、大体はトークンなんかを並べてパワー増強ズドンでゲームを終わらせることになる。インスタントなので使い勝手がよく、時のらせん当時は「アイケイシアの触れ役(TSP)」や各種サリッドなんかからこれに繋ぐのがコモン戦術の基本だった。今回は増呪ということでタフネスを同時に上げるモードもあり、こちらで使えばコストも完全に「膨らむ勇気(MOR)」と同じ。ワンパンでゲームが決まるならその後自軍が生き残ろうが死のうが関係無いのでタフネスを上げる必要はないが、防御で使う場合やワンパンで決まらないけどとりあえず押し込む場合なんかに有効。まぁ、とにかく無いよりあった方がずっと強いのは間違いないのだ。今回は3/2のエルドラージという力強いトークンも多いので、ここからのゴリ押し戦術は割と現実味がありそう。

 

Choking Restraints 絞首束縛 (2)(W) C

エンチャント・オーラ

エンチャント(クリーチャー)

エンチャントされたクリーチャーは攻撃もブロックも出来ない。

(3)(W)(W)、〜を生け贄に捧げる:エンチャントされたクリーチャーを追放する。

 とりあえず「平和な心」で抑えておいて、マナに余裕が出来たら後からゆっくり絞め殺しましょう、という白にあるまじき物騒なオーラ。いや、白はいつだってこうして物騒なことを平気でやるんだ。過去にも、黒の力を使ってジワジワ殺していく「衰微の拘束(APC)」や、手を出せなくなったところをよってたかっていじめる「良心の呵責(MOR)」なんてねちねちしたカードも。今回は綺麗さっぱり絞め殺してしまうようだが、まぁ、普通は「平和な心」で無効化した時点で8割方処理は完了しているので、後の5マナはそこまで必須項目ではないだろう。警戒すべきは起動型能力などを持っている連中に渋々これを張った場合と、相手のエンチャント破壊を警戒する場合。特に後者はいつどうなるか分からないので、白や緑を相手にしている場合には余裕があればさっさと括り殺しておきたいところだ。あ、あと昂揚狙いでエンチャントを墓地に置きたいってニーズもあるかもな。今回白にもちょいちょい昂揚カードが混じっているので、その辺の立ち回りも勘定に入れておくといいかも。

 

Desperate Sentry 捨て身の歩哨 (2)(W) C

クリーチャー・人間、兵士

1/2

〜が死亡した時、【3/2エルドラージ】を1体戦場に出す。

昂揚 - 〜は+3/+0の修正を受ける。

 可愛いヤギさんを助けるために捨て身になった歩哨。なんて心優し奴だったんだ……。ただ、実際には昂揚前なら死んだ方がサイズアップするし、良い奴なんだけどさっさと死んでくれという世知辛い声も聞こえてくる。旧イニストラードには2/2で死んだらゾンビになって帰ってくる「忠実な聖戦士(DKA)」がいたが、あれの「死後の方が豪華バージョン」とでも思えばいいだろうか。一応、昂揚時には生前のステータスがエルドラージを上回るが、まぁ、4/2だろうと3/2だろうと相手の2/2と相打ちには変わらないしな。手軽に量的アドバンテージを取れる気の利いた小兵。現出の捨て駒に丁度良いし、上手く使いこなして終盤のゴリ押しへと繋げていきたい。

 

Drogskol Shieldmate ドラグスコルの盾仲間 (2)(W) U

クリーチャー・スピリット、兵士

2/3 瞬速

〜が戦場に出たとき、あなたのコントロールする他のクリーチャーは、ターン終了時まで+0/+1の修正を受ける。

 これまで「Shieldmate」という英語には全て「盾の仲間」という対訳が充てられていたのだが、何故か今回は「の」が抜けて盾仲間という謎の言葉になった。いや、「盾の仲間」もよく分かんないけどさ。とりあえず、ちょっと名前が短くなった盾仲間は、なるほど確かに盾だ。過去の類例と違って1ターンしか盾を構えてくれないのはちょっと物足りないが、瞬速のおかげで素のステータスだけでもそこそこ、3ターン目に殴りに行った熊を熊で受けるといった序盤の戦闘をひっくり返す程度の仕事は充分にこなせる。スピリットデッキなら加点要素もあるだろうし、リミテッドなら重宝しそう。ちなみにこのスピリットは、当然過去にエルドラージ軍と戦って散っていった勇者の魂である。フレーバーテキストには「あなたが我々の仲間に加わらないですむよう、私があなたの仲間に加わる」という甲斐甲斐しい台詞も。英語だとjoinが2回使われていて洒落た言い回しになっているのだが、日本語訳だと伝わりにくくなっているのがちょっと惜しい。

 

Extricator of Sin 罪からの解放者 (2)(W) U

クリーチャー・人間、クレリック

0/3

〜が戦場に出たとき、他のパーマネントを1つ生け贄に捧げても良い。そうしたなら、【3/2エルドラージ】を1体戦場に出す。

昂揚 - あなたのアップキープの開始時に、〜を変身させる。

Extricator of Flesh 肉体からの解放者 (無色)

クリーチャー・エルドラージ、ホラー

3/5

あなたのコントロールするエルドラージは警戒を持つ。

(2)(T)、エルドラージでないクリーチャーを1体生け贄に捧げる:【3/2エルドラージ】を1体戦場に出す。

 元の職業は、処刑のためのギロチンの管理人さん。罪からの解放とは上手いこと言ったもんだが、汚れ仕事を任された大変なお仕事。そんな彼のお仕事もエルドラージのせいで様子が変わっており、彼が処刑を下したなにか(パーマネント)は、哀れエルドラージとして蘇ってしまうのである。そして事態が混迷して昂揚がみたされた後には、ついに彼自身もエルドラージに支配され、今度は彼の魂が肉体の束縛から解放されちゃう。イラストをよく見ると、彼のお仕事とおぼしきギロチン台に置かれたカゴ(首が入ってたんやろな)からも触手がウネウネして誘ってくれている。もう、いたるところからエルドラ旋風。昂揚を前提としない場合、一番いらないパーマネントをエルドラージ化することで戦力増強を図るフィクサーに。最序盤だと土地をサクるのも躊躇われるので下手したら単なる0/3だけが着地する可能性もあるが、まぁ、一応壁+αの仕事が期待出来るなら。無事昂揚を達成すれば一級の戦力になり、エルドラージ軍の攻勢を後押しする名プロデューサーへ。ここまで化けるなら何とか昂揚は達成させたいところ。白はパーマネントをサクる手段はそれなりにあるので、白黒・白緑なんかの昂揚デッキは案外何とかなりそう。これまでの昂揚カラー候補に適宜白を混ぜて情報修正を。

 

Faith Unbroken 揺るぎない信仰 (3)(W) U

エンチャント・オーラ

エンチャント(あなたのコントロールするクリーチャー)

〜が戦場に出たとき、対象の、対戦相手のコントロールするクリーチャーを、〜が戦場を離れるまで追放する。

エンチャントされたクリーチャーは+2/+2の修正を受ける。

 身にまとっちゃうタイプの「忘却の輪(M13)」シリーズ。ただでさえ強いリング効果が、さらに増強オーラになっちゃったらもっと強いに決まっている。リミテッドの場合はマジで洒落になってなくて、一番強いクリーチャーを消された上に強くなった相手クリーチャーが殴ってくるのは地獄絵図。最序盤にちょっとでもまごつけばこれだけで試合が決まりかねない危うすぎる1枚。もちろん、オーラになったが故の弱点というのも明白で、クリーチャー除去やバウンスでも対処出来るようになったのだから、除去としての信頼度は大きく低下し、正直構築戦ではちょっと使い物にならないだろう。いっそ呪禁バントみたいなデッキで運用するべきか? リミテッドは当然ブン回りを期待してガンガン使っていくことになるが、火力を警戒すればせめてタフネスの高いクリーチャーに張って延命を図りたい。案外「海墓のスカーブ」みたいな中庸なカードが相手に除去を使うことを躊躇わせる意味では丁度良いのかも。

 

Faithbearer Paladin 信仰持ちの聖騎士 (4)(W) C

クリーチャー・人間、騎士

3/4 絆魂

 「アラシンの勇者(DTK)」が1マナ重くなった代わりに、なんとタフネスが2も増えた。4マナと5マナでは比べにくいのは事実だが、この変更はおおむねプラスと見ていいのではなかろうか。絆魂という能力の性質上、出来れば何度も戦闘に駆り出して恩恵を受けたいし、ブロックに回したときの生存率をあげるためにも高タフネスはありがたい。「近野の司祭」がワンパンで3ライフをもぎ取って死んでいくだけでも戦況には充分影響を与えたわけで、それが死ににくいタフネスを手に入れれば、よりライフレースをコントロールしやすくなるだろう。2枚必要なカードではないかもしれないが、マナカーブの締めあたりに1体いてくれると安心できる。それにしてもこうしてみるとやっぱり「アブザンの先達(KTK)」って壊れてんな。

 

Fiend Binder 悪鬼を縛る者 (3)(W) C

クリーチャー・人間、兵士

3/2

〜が攻撃するたび、対象の、防御側プレイヤーのコントロールするクリーチャーをタップする。

 変容したかつての仲間と戦わなきゃいけないのがイニストラード民にとってはつらいところだが……仲間、様変わりしすぎやろ。もうそのゆるキャラみたいなやつは殺していいと思うよ。絶対修復の見込み無いからさ。それでも彼女は健気に不殺を誓い、タップし続けるのです。久しぶりに登場したアタック誘発タッパー。最後に登場したのは「ハズダーの罠部隊(DGM)」だが、その後能力だけを切り取った「秘儀術師の掌握(ORI)」が登場し、やたらと活躍していた。今回は4マナ3/2とそこまでステータスに魅力があるわけではなく、相手に2体以上のクリーチャーが並んでいればおそらくタップされていないクリーチャーにブロックされて死んでしまうだろう。それでも充分と割り切れるくらいに攻め気の強いデッキでないと、ちょっと特性は活かしにくいかも。守備的なデッキにとってはこうした攻めに攻めを重ねるカードってのは非常に厄介で、今でいうなら「鼓舞する隊長」あたりが近い印象。守勢側がクリーチャーを連打して「よし、数で並んだ」って思ったのにこうして1枚のカードが2枚分のプレッシャーをかけてくるのが一番鬱陶しいのだ。まぁ、流石にこのコストだと一線級とは言い難いが、これが強くなるデッキが組めたなら、さぞかしい気持ちいいビートが刻めるだろうさ。

 

Geist of the Lonely Vigil 孤独な夜番の霊 (1)(W) U

クリーチャー・スピリット、クレリック

2/3 防衛 飛行

昂揚 - 〜は防衛を持たないかのように攻撃出来る。

 「黴墓のゴミあさり」に近い立ち位置の昂揚生物。あちらは昂揚前に鉄壁の地上防御役、こちらは飛行を止められる堅実な防御役。昂揚後の効率も大体似たようなもん。その割にこちらがアンコになってしまっているのは、白が昂揚のメイン色ではないからだろう。あまり沢山これが集まるようだと、白メインのデッキが昂揚を狙おうとしてしまうからね。現時点で白の昂揚カードというと「偏執的な教区刃」くらいで、アイツは素の状態でも白いデッキで最低限の仕事が出来たので構わなかったが、こいつの場合、白赤や白黒の攻め傾向とはあまり噛み合わない。スピリットに重きを置いたデッキ、もしくは白緑などで積極的に昂揚もフォロー出来そうな場合のオプション程度の認識でいいのかな。

 

Give No ground 一所懸命 (3)(W) U

インスタント

対象のクリーチャーはターン終了時まで+2/+6の修正を受けるとともに、このターン、人気の数のくリーチャーをブロック出来る。

 確かに頑張ってる。どんな世界でも、ギデオンさんの滅私奉公には頭が下がりますね。なかなか見ない値の特大修正値。それも白らしく特大のタフネス偏重であり、攻める気はあんまり無いけど守る気は満々、まさにフレーバー通り。タフネス過多の増強呪文というと「武勇の誇示(M14)」あたりが近い立ち位置で、これは倍のコストにしてタフネスをさらに拡大、ついでに「真の武勇(DIS)」効果もおまけ。まぁ、タフネス修正がナンボだろうと、これを使うタイミングってのは「相手の総攻撃を1体で全て受け止めるぜ!」みたいな時であるべきなので、普通は死ぬ。つまり、あんまり修正の意味は大きくなく、コストの高い「濃霧」みたいなもん。一応攻める時にも使いやすいというメリットはあるものの、4マナはやはり重いので、攻めに使うならもっと良い呪文があるだろう。「真の武勇」が使われたって記憶は無いので、あまりニーズはなさそう。一応、自軍に接死持ちがいる場合にはこれ1枚で大虐殺が可能になるため、白黒なんかでは適宜加点。

 

Guardian of Piligrims 巡礼者の守護霊 (1)(W) C

クリーチャー・スピリット、クレリック

2/2

〜が戦場に出たとき、対象のクリーチャーはターン終了時まで+1/+1の修正を受ける。

 キンズベイルの散兵(M15)」の種族変更再版。リミテッドコモンではそこそこ重宝する立ち位置で、今回は純粋にプラスとなるスピリットになっているので、数が減ってしまう「ムーアランドの流れ者」に代わって2マナ域の基盤を成してくれるだろう。今回、各色にはこうした2マナ2/2レベルのクリーチャーが満遍なく用意されており(青だけ1/3)、カードの種類が減るスモールセットにおいてはこの辺りのマナ域の競争の激化は必至。中盤以降も役立てられるこのカードはきっとニーズが伸びるはずだ。「霊体の羊飼い」で使い回したり、「本質の変転」でトリックのように使う小技もあるし、色々と試してみたいところ。

 

Ironclad Slayer 鉄覆いの処刑者 (2)(W) C

クリーチャー・人間、戦士

3/2

〜が戦場に出たとき、対象の、あなたの墓地にあるオーラか装備品・カードを手札に戻してもよい。

 用途を絞って肉体強化を図った「オーラ術師(ORI)」。エンチャント全般には対応しなくなってしまったが、代わりに装備品も手を出せるようになり、パワーも上がって適当な戦力としても使いやすくなっている。リミテッドレベルでの活躍を考えれば、間違いなくこちらの方が優れているだろう。ただ、「オーラ術師」の場合は素の戦力がそこまででもないので、目的のものが墓地に落ちるまで手札に温存しておくことに抵抗も少なかったが、こいつの場合は是非3ターン目に置いておきたい誘惑にかられるため、なかなかもう1つの仕事である回収業務を担当する姿は見られないかもしれない。3ターン目までに墓地になにかを用意したいなら緑か黒と組んでの昂揚サポートが必須。まぁ、こいつで回収したら昂揚は遠のくだろうが。ちなみに今回収録されている装備品はコモン2、アンコ2で割と数は多いが、「信条の香炉」に比べると装備コストが高くてやや汎用性には欠ける。「装備品デッキ」を狙う価値があるかはちょい悩まし。

 

Ironwright’s Cleansing 鉄大工の浄化 (2)(W) C

ソーサリー

対象のアーティファクトかエンチャントを追放する。

 忘れられた運命(DTK)」と「存在の破棄(BNG)」の2枚を同時にヨイショする下位互換呪文。どうにもイニストラードはエンチャント・アーティファクト対策力に乏しい次元のようで、緑と合わせてなんだか微妙な性能になっているものが多い。とはいえ、先輩2枚が優秀過ぎたという考え方も可能で、この1枚でも充分に狙った仕事はこなせるはず。というか、これまで「天使の粛清」1枚こっきりでどうやってエンチャント対策しろっちゅうねん、という状況だったので、これがあるだけでも劇的に改善されてはいるのだ。いや、「天使の粛清」の方が強いんだけどね。ほら、あれって気付いたらクリーチャーに使っちゃってるし。「サイドボードに置いとける対策カード」って、それだけでホッとしません?

 

Lunarch Mantle 月皇の外套 (1)(W) C

エンチャント・オーラ

エンチャント(クリーチャー)

エンチャントされたクリーチャーは+2/+2の修正を受けるとともに「(1)、パーマネントを1つ生け贄に捧げる:このクリーチャーはターン終了時まで飛行を得る」を持つ。

 月皇の名を冠している割には随分殺伐として効果を持つ強化オーラ。もう、月皇審問会は完全に堕ちた存在に成り果ててしまっており、今や正義を持つのは「聖トラフト騎士団」や「シガルダ教」になってしまっているのだな。正義は失ったものの、オーラの強さは失われていない。2マナで+2するオーラというだけでもそれなりだし、これに飛行がついたらヤバいことは、旧イニストラードの「幽体の飛行(ISD)」が嫌というほど証明済み。流石にあんな「オーラ張ったら勝てる」環境はまずいので飛行に制限がかかっているが、それでもいざというときのフライングパンチオプションがついているだけでも充分だろう。白ならばこれを使って強引に昂揚を満たす選択肢もあるわけで、決して「幽体の飛行」の下位互換というわけではない。ちなみに「Mantle」はいわゆるマントのことで、これまではそのままカタカナで「マントル」と訳されることがほとんどだったのだが、流石に日本語として一般的でないし、分かりにくいという判断だろうか、今回は「外套」という訳語があてられている。「外套」は「Cloak」の定訳として使われているため、またちょっとした混乱が生じているのは気になるな。いつものことながら、もし「Lunarch Cloak」っていうカードが将来登場したらどういう日本語名にすればいいのか心配である。

 

Repel the Abominable 忌の一掃 (1)(W) U

インスタント

このターン、人間でない発生源が与えるダメージを全て軽減する。

 効果の大きな軽減スペル。かつてのイニストラードにも「邪悪の排除(ISD)」という似たようなデザインの呪文があったが、今回は「聖なる日(10ED)」をベースにしているため、本体にダメージが届くのを阻害しつつ相手クリーチャーを一方的に刈りとるプランが可能となった。人間という部族の強みは、白をやっているなら特に意識せずとも適当に人員が集まってくるという点。今回赤の人間クリーチャーが大きく数を減らしたため、白がこのカードを使う有用性はかなり高くなっている。流石に「執念」ほどの一発逆転力は無いものの、2マナという軽さもあるし、攻守にわたって活躍出来る良いトリックになるんじゃなかろうか。

 

Sigardian Priest シガルダ教の僧侶 (1)(W) C

クリーチャー・人間、クレリック

1/2

(1)(T):対象の、人間でないクリーチャーをタップする。

 思わず笑ってしまったカードの1枚。旧イニストラードで活躍した「アヴァシン教の僧侶(ISD)」の同型再版であるが、名前だけがちょっと変わっているのだ。そりゃな、散々裏切られてボロボロになったアヴァシン教がまだ存続してるわけないからな。それにしたって、この短期間であっさりシガルダ様に宗旨替えする信者達の変わり身の速さはなぁ……。まぁ、熱心な信者ってのは案外そういうものなのかもしれません。上述の通り、今回赤の狼男が「人間」タイプを失ったためにNon-humanクリーチャーの適用範囲が大きく拡大している。久しぶりに昔懐かしい基本通りのタッパーであり、コモンで手に入るのでリミテッドでは相当な活躍が期待される。最近はずっとタッパーに関しては制限が強かったはずなのだが、ここに来て突然ベーシックなのが帰って来たのはどういう意図があるのだろう。単に、このネタがやりたかっただけなのかな。だとしたら、白以外のプレイヤーにはエラい迷惑ですよ。

 

Spectral Reserves 霊体の予備兵 (3)(W) C

ソーサリー

1/1で飛行を持つ、白のスピリット・クリーチャー・トークンを2体戦場に出す。あなたは2点のライフを得る。

 「深夜の出没(ISD)」が1マナ重くなり、さらにソーサリーになるという踏んだり蹴ったりな下位互換。いやほら、2点のライフをあげるから許してよ。……そんなんで騙されません! まぁ、コモンなんだからしょうがないけどね。「深夜の出没」が強すぎたってだけの話だし。トータルのコストが「刹那の器」よりも1マナ少なくすみ、その「刹那の器」も充分使用に値するレベルだったのだから、このカードだって充分使えるレベル。頭数を揃えてから「恩寵借用」でとどめを刺すトークンビートには欠かせない1枚だし、なんらかのスピリット支援にも使えるかも。今回赤と青に墓地のソーサリーを回収する手段が1枚ずつ投入されているので、その辺と手を組んでグルグルしちゃうのもありかもしれない。

 

Steadfast Cathar 不動の聖戦士 (1)(W) C

クリーチャー・人間、兵士

2/1

〜が攻撃するたび、+0/+2の修正を受ける。

 不動とか言ってる割には自分から動いていかないと個性が活かせない矛盾したヤツ。動き出せば2マナ2/3とマナレシオは優秀で、同マナ域どうしでぶつかっても一方的に負けることはそんなにない。序盤に展開する肉としてはそれなりだ。同じく2マナ域の「巡礼者の守護霊」がスピリットなので、志向する種族によって使い分けでもいいかもしれない。ただ、今回赤のコモンに1点火力の「悪戯」が収録され、「両手撃ち」なんかもまだサイドボードには眠っているので、そのあたりの枚数次第では遠慮願った方がいいこともあるかもしれない。ちなみに、こいつの盾に刻まれたグリフのシンボルは新たに興った宗派であるシガルダ教の紋章。シガルダの二つ名は「鷺」なんだけど、それどう見てもただのグリフやんけ。

 

Thraben Standard Bearer スレイベンの軍旗手 (W) C

クリーチャー・人間、兵士

1/1

(1)(W)(T)、手札を1枚捨てる:1/1で白の、人間・兵士・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。

 軍旗手、なんて名前なのでエタマスで復活した「旗持ち」タイプを期待してしまうが、実際には旗を振ることで仲間を集めるジェネレーター役。どんな手札でも戦力に出来るのは選択幅が増えることを意味するし、マッドネス用のエンジンや昂揚サポートにも回せるので決して悪い効果ではないのだが、過去に「アイケイシアの触れ役(TSP)」という上位種がいたことを思い出すとちょっと使いにくい。まぁ、1マナコモンでこれだけの仕事が出来るなら充分過ぎるが。「厳格な巡邏官」に慣れてしまうと「マナがかかる共鳴者とかww」みたいな気分になるが、「癇しゃく」ついでにトークンが出るならやっぱり強いは強い。まぁ、「癇しゃく」は今後リミテッドではかなり貴重なカードになっちゃうんだけども。白赤・白黒系なら引き続き優先順位高めで。

 

Advanced Stitchwing 改良された縫い翼 (3)(U)(U) U

クリーチャー・ゾンビ、ホラー

3/4 飛行

(2)(U)、手札を2枚捨てる:あなたの墓地にある〜をタップ状態で戦場に戻す。

 もう、ホントにその名の通りのクリーチャー。「縫い翼のスカーブ」が復活能力をほぼそのままに、タフネス部分をマッチョにしてビルドアップ。素出し、復活の両コストは1マナずつ重くなっているが、課題だったタフネス部分をばっちり手直ししてくるあたり、流石のゲラルフさんだ。元の作品が「ゴミを集めて作った」と言っていたのに、それをここまで改良して実践兵器に出来るあたり、研究者の鑑ですわ。とりあえず、素出しでも安心感が格別であり、殴って「嵐乗りの精霊」の前に膝折れることが無くなった。大抵の火力を回避することも可能だし、1枚を守りきれば充分勝てるカードなので、復活能力による恒常性もグッとインパクトが増した。多少重くなっているとはいうものの、どうせ元々最速2ターン目フラッシュバックなんてことは実現しなかったのだし、2ターン目までに何とか墓地に配備して3ターン目に戻す手順でも充分間に合うだろう。ゾンビデッキを力強く後押ししてくれるよい1枚。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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