最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
なんてこった、第4話。まさかこんな事態になろうとは、誰が予想出来ただろうか……。 というわけで、今回は中身云々ではなくて休止騒動について書くための記事立て。本作は、派手ではないものの割と良い部分が多くてけっこう楽しんでいた作品だったので、こうして予想外の形でミソがついてしまうのは非常に残念である。いわゆる「万策尽きる」事件は昨今では割と頻繁に発生するのだが、今回は1回総集編を挟んでごまかせるようなレベルではないということだろうか。いったん放送を終了させ、一ヶ月の後に仕切り直しというのは前例のない事態。一体どうしたことだろう。 決して褒められた事態ではないが、ここで犯人捜しをしても仕方のないところ。ただ、やはり一視聴者としては「どうしてこうなった?!」というのは気になる部分である。本作の制作はアクタス。あの「ガルパン」で名を馳せたスタジオであるが、実はガルパン以降は一切元請けを担当していなかったスタジオでもあり、その他の業務形態も決して大きなものではなさそう。「ガルパン」の時にも総集編ラッシュや最終話の隔離などの事態は起こっていたが、残念ながら「またもや」という結果になった。普通に考えたら、今回の騒動はこのスタジオの地力の無さが原因と考えるべきだろう。 しかし、なんとも不思議なのはこうして延期に至った理由の説明である。番組公式ページの謝罪文には「すでに放送・配信している話数において、本来意図していたクオリティと相違があることを強く認識した」という不可思議な文面が冒頭に記載されている。つまり、「5話が間に合わなくて落としました」ではなく、「4話までの時点でもお目汚し失礼」という謝罪なのだ。ただ、そうは言われても4話までの時点で特に不満に思うような映像にはなっていなかったと思うのだが。世の中にはこれよりひどい作画状態のアニメなんてそれこそ捨てるほど(捨てたいほど)あるのだし、何食わぬ顔で放送を続けても良かったはずだ。まぁ、書き方はどうあれ最終的には「5話目以降で万策尽きます」ということを何となく言い換えているだけだとは思うのだが、それにしても「この理由」で「実行に踏み切った」ことが不思議でならない。何故、昨今のアニメ業界はこうした醜態を晒してしまうのだろう。 直近では、同様に悲惨な事態になった作品に「GOD EATER」があった。あちらは総集編の連打で何とか放送枠を維持しようと必死になったが、最終的には力尽きてしまった作品。まぁ、「ガルパン」も似たようなものか。「GOD EATER」はあからさまに「これは確かにスタミナ切れそうな作品作りやな」というのが分かりやすかったため、天下のufotableでも音を上げたか、と苦笑いしたものであるが、本作の場合、確かにCG戦闘はそれなりのパフォーマンスだったが、最終的にギブアップしてしまうような作品にも見えない。それこそ、なりふり構わず、品質を犠牲にしてクソみたいなばら撒きで解決する方法もあったはずだ。しかし、それでは駄目だというのが上層部の最終決定だったのだろう。謝罪の文面では謝罪対象がキャスト・アーティスト・販売店などにも及んでいることから、本当にギリギリで、関係者にも寝耳に水のレベルでの決定だったことが窺える。普通に考えて、テレビシリーズなんてものは放送枠の確保のハードルが一番高いわけで、そこに一ヶ月も穴をあけるというのは相当な覚悟でなければ下せない決断である(実際、開いた穴を埋める番組が決まっていない放送局もある)。そこに至ったスタッフの責任感というか、身を切る決断については、もちろん非難はあるだろうが、どこか評価したいという気持ちもある。 基本的に、このような結果になってしまったことの責任はスタッフにあるわけだが、元を正せば現代のアニメ製作体制そのものが無茶苦茶なことが問題である。例えば監督、プロデューサーといった面々が恐ろしく短いスケジュールを提示されて「問題ありません、出来ます」と安請け合いするとか、そんな事態が起こったとはとても思えない。監督が決まり、スタッフを集めていざ作業を開始して、そこに上からあれやこれやの無理難題を押しつけられ、納期が狂ってしまったと考える方が自然だろう。そりゃもちろん、そうしたスケジュールを管理して何とか完成までこぎ着けるのも監督の1つの責任ではあるのだろうが、全てを個人の責任と見るのもおかしなことだ。そもそも制作委員会制度という商業モデルを形成した時点で、責任の全てはこの「委員会」の方にあるのだ(実際、謝罪文の名義はこの「委員会」である)。 こうして無茶なタスクが日々生み出され続けていることの原因については、私のように素人でしかない消費者側は想像するしかないが、誰の目から見ても「アニメの本数が多すぎる」ことは明らかであり、業界全体のゆがみについて、供給過多なアニメ産業に原因を求めることは自然な流れだろう。どれだけ供給量を増やそうにも、産業に従事する人手なんてものは劇的に変わるはずもなく、この業界は慢性的な人手不足が続いているのだ。大手の制作スタジオならばありとあらゆる人脈を使ってなんとか「ごまかす」ことが出来ることは「SHIROBAKO」なんかでも見られた光景だが、5話以降、つまり残り7本以上の制作に関して「ごまかす」ほどの余力が、アクタスという会社には残されていなかった。これはアクタス単体の問題ではなく、おそらく業界全体が選択出来るパイの数の少なさに原因があるのだ。 常々「アニメの本数は減らせよ」と思い続けている。今期、私は週に54本ものアニメを見ており、どう考えても頭のおかしな所業である。いや、私の頭がおかしいのはいいとして、これだけの数を投げ続ける業界の方だって充分イカれている。その結果が全体的なクオリティダウンだし、今回のような醜聞である。何故もっと健全な数に是正されないのかといえば、これまた推測だが、ゼロ年代半ばのアニメバブルの影響で、この関係業界に携わる人の数が増えすぎたのだ。業界全体が上げ潮の時期なら問題ない。資金が回収出来るなら、誰も彼もが業界に財を投じ、財を目当てに食いつく人間が増え、それをまかなうために製造業に従事する人間の数も増える(アニメで言えばアニメーターなどの職人さんである)。そして、一度増えてしまった「関係者人口」は、そう簡単に減らせるものではない。金を出す人間、アニメで食っていく人間を養うために、現行の商業モデルがすでに破綻しかけていると分かっていても、業界内部でこの車輪を止められる人間はおらず、必ずどこかでぶっ壊れるしかない。皮肉なことに、この「増えた人口」でも実際の製造業を担うアニメーターの数は追いつかないというのが、業界の最大のゆがみでもあるわけだが。この「レガリア」は、まさしくそうした「ぶっ壊れた業界」の破片の1つなのである。 もちろん、作品はまだ終わったわけではなく、9月から仕切り直しになると言っているだけだ。繰り返しになるが、私は割とこの作品は好きなので、2ヶ月後に放送される(と思われる)5話を心待ちにすることにしよう。そして、今回の一件で冷や汗をかいたたくさんの関係者達、明日は我が身と怯える業界の人間が、少しでも環境の是正を考えてくれることを願うばかりである。私のように、「よかった、これで週に視聴する本数が53本の減るぜ……」なんて胸をなで下ろす可哀相な人間を、少しでも減らして欲しい。 PR |
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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