最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
「レガリア The Three Sacred Stars」 6→4 なんでこんな時期に終わるアニメがあるんですかね……。業界を震撼させた問題作も、これにて終了である。 まずもって、この作品を前提無しで評価することは難しい。長きに渡る日本のアニメ史でもおそらく初めてだろうと思われる、「途中まで放送しておいてからの仕切り直し」という裁定は、現在のアニメ業界の歪みとほころびをこれ以上無いくらいまざまざと見せつけてくれた。いわゆる作画崩壊のスラングは「キャベツ」や「ヤシガニ」などがあるが、今後の世界では製作の不備には「レガリア」「レガる」が定着することになるだろう。ゴッドイーターとか色々とひどいものはあったのだが、流石に別格だ。そして、製作会社のアクタスは現在も「ろんぐらいだぁす」で絶讃レガっている最中だ。このほころびはアクタスという1つの会社だけの問題として歯止めをかけられるのか。アニメ業界全体に波及していくのか。まぁ、今期だけでもブレパンに夏目と、すでに手が足りない作品は散見されているのだが……。 ぶっちゃけ、今作でどれほどの製作不備があったのかは、我々一般視聴者は知る由もない。同じ製作会社の「ろんぐらいだぁす」については、古式ゆかしい総集編スタイルでお茶を濁し、それでも濁しきれずに放送された話数の作画もボロボロという、分かりやすいぶっ壊れ具合になっているが、本作は4話までやっておいてからの「仕切り直し」。何か問題があったことだけはうかがい知れるが、表に出てきた作品だけを見れば、そこにあるのはきちんと整った「普通のアニメ」である。比較すれば4話までの再放送版は若干の差はあるらしいが、正直、初回版を見ていても特に不満が出るようなものでもなかったのだ。本当に、何があったのだろう。今後の業界の健全な修復のためにも、関係者は事の顛末をどうにかオープンにしてほしいところだが……今の体勢では、どうあがいても闇の中なんだろうなぁ。まぁ、狭い業界みたいなので、業界関係者の中だけでも「レガリアの真実」が流布し、何らかの形で刺激になればいいのだが。 閑話休題。そうしたメタレベルでの騒動を除けば、上述の通りの「普通のアニメ」。1話目放送時点では純粋にロボの格好良さを評価して期待票を投じていたが、ウーム、色眼鏡で見たせいもあるのだろうか。どうにも武器を活かし切れなかったような印象を受ける。まずもって、本作は何がやりたい作品だったのだろうか。ロボもの、可愛い女の子だらけの萌えもの。大きくわけて2つの路線があり、当然「両方」を狙ったものなのだろうが、そんなガワの話はどうでも良くて、この2つの道具立てを見せるために、どんなドラマを構築するのか、という方が根源的な問題である。残念ながら、今作のドラマには誘致要因があまり無かった。個人的に一番近い印象で落ち着いたのは、実は「輪廻のラグランジェ」。あちらも何とも微妙な印象で終わってしまった作品だが、今作同様、「ロボは割と面白い」「キャラだって決して悪くないし、分かりやすく訴えかけるだけのアイテムもある」と、要素だけを個別に見れば悪くはないように思える。しかし、それらを組み合わせて出来上がったドラマが何とも陳腐で、ロボにも、萌えにもプラスに働かないという。なんでこういう作品って、最終決戦では抽象概念が突き抜けて観念的なバトルになっちゃうんだろうね。「アクエリオンロゴス」とか、「コメットルシファー」とか。そういう突き抜けた概念をアニメで描出しようと思ったら、生半可な映像と脚本では御しきれないぞ。「グレンラガン」くらいぶっ飛んでればロボものとしては際だつのだろうが……。 よく、本作の難点をあげて「萌えに寄せてロボを削ればよかったのに」みたいな論調を目にするのだが、個人的にはむしろ逆の印象。今作の「萌え」要素は、確かにキャラデザは綺麗だが、あまりそそられるものではなかった。むしろ、シャープさが変な方向に極まったロボットのデザインの方が興味を引く。序盤のバトル要素は素直に面白かったし、飛行機からの自由落下シーンなんかも随分手が込んでいて見応えのあるものになっていた。出来れば、このロボたちの本気のバトルシーンをもっとたっぷりとした尺で見たかったものだ。最終話はいよいよガチバトルのクライマックスかと思いきや、ほとんどのシーンはコクピットのヒロイン勢がしゃべっているばかりで、バトルシーンはほんの数分。わざわざ作り直しを経て、このアニメが最も描きたかったものが何なのか、結局分からずじまいだった。いいとこ取りは2倍の効果があるわけじゃないんだよ。ちゃんと「いいとこ」を取らないと、せっかく用意した魅力的な要素も、露と消えてしまうリスクを孕んでいるのだ。今作は、最終的にそのリスクをまるまるさらけ出す形で終わってしまったのではないかと思う。 トータルで見ればやや「不可」寄りの作品に終わったのは残念。映像面を見れば今作「ならでは」のシーンもあるし、本当に調理法さえ正しければ、作り直すだけの価値があった作品だとも思うのだが。一度狂ってしまった歯車は、なかなか整わないものですね。 まぁ、ひょっとしたら数年後にスパロボなんかで帰ってくるかもしれませんしね。多分、その時には今回の騒動が絶対ネタにされる方に2ペリカ。そもそも帰ってくるかどうかも謎。
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