最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
「ガーリッシュナンバー」 5→4 なんとも据わりの悪い作品である。当初懸念していたほどに抵抗はなかったのだが、作品全体として「勝ったな!」というわけにもいかないだろう。はてさて、どのように評価したら良いものか。 本作が始まった時の新番チェックでは、「今作がどのように終わる可能性があるか、そしてどのように終わるべきか」ということに触れた。簡単にまとめておくと、想定されていたエンディングのパターンは3つで、1つは、「甘い考えの彼女が業界の厳しさにボコボコにされ、真面目に努力することを覚えていく」、2つ目は「やっぱり彼女は失敗するが、そのまま立ち直ることなく、訓話的な結末を向かえる」、そして3つ目が「このまま、彼女が性根を入れ替えることなく、とんとん拍子で成功しちゃう」。さて、実際にはどのようなエンディングだったかというと、少なくとも2つ目ではないだろうから、1つ目と3つ目の間といったところか。確かに千歳は打ちのめされ、反省することで多少は努力をするようにもなったが、残念ながら「心を入れ替えた」とまでは言い難いだろう。彼女がやり始めたようなことは他の声優仲間達ならば当然のようにやっていることであり、言わばようやく声優人生のスタートラインに立てたという程度。まだまだ主人公に必要な努力からはほど遠い。基本的に彼女は3つ目のエンディングである「たまたまちやほやされる」属性の方が強く、ラッキーでのし上がり、幸運にあぐらをかいてぐうたらしていた時間の方が圧倒的に長いのだ。 もちろん、そういう主人公がいることは別に構わないのだが、今作は一応「声優のお仕事アニメ」という体裁をとっており、千歳の働きは大なり小なり「声優の仕事ぶり」として認識される。初見の時も書いたが千歳の態度は声優ファンからしたら不愉快以外の何ものでもなく、「ただ千歳がのし上がる」だけのアニメだったら、今作のメッセージは我々には受け入れがたいものになったはずだ。幸い、それなりに辛いシーンもあることで一応のバランスは取れたように見えなくもないが、実際、千歳はそこまで苦労しているわけではなく、どっちかというと泥を被ったのは悟浄君の方だろう。容赦無い社長の一言が突きつけられた時も、結局悟浄君が丸呑みして千歳への直接のダメージを避けている。彼女はどこまでのぬるま湯の中で、飼い殺しにされていくだけの存在だったのだ。彼女の幸運は周りの仲間達に本当に恵まれていたという部分で、4人の仲間達からそれぞれに最も効率的な方法で「生き残り方」を学んでいき、付け焼き刃でそれを振り回すことでギリギリ声優としての人生を守りきった。やっぱり、改めて見ても彼女の成功譚はラッキー以外の何ものでもなく、声優という職業を小馬鹿にしたことについての罪滅ぼしは一切行われない。そんな主人公を、好きになれるわけがないのだ。 ただ、こうして形成された物語が、一定の割合で「ネタ」であるという部分も理解しなければならない。こんな声優はいるかもしれないし、いないかもしれない。業界はこんな風になっているのかもしれないし、全くのフィクションかもしれない。我々素人には一切立ち入ることの出来ない暗部がこのアニメでは「フィクション」として描かれており、千歳の生態は、言ってしまえば巨人やエルフと同等の「イメージ」でしかないのである。そんなところに目くじら立てて「声優さんを馬鹿にするな!」と激怒するのも空しい話。「そういう風に噂されている業界なんですよ」ということを飲み込んで、ある種のゴシップストーリーとして、半笑いで見るのが正しい姿勢なのだろう。 ただ、そうした半笑いの作品としても、中盤以降の千歳の身の処し方はなんとも半端な印象があるのだけども。彼女は救われるべきなのか、打ちのめされるべきなのか。作品全体としてそれが明確ではないため、「ムカつく奴だけど今後も可愛がってね」というなんとも矛盾したオチになっているのだ。そのことについては、事実だろうとフィクションだろうと、あまり受け入れられるようなデザインではないんだな。個人的には、やっぱり見ていて不快感が先に立つテーマってのは、あんまりよろしくないかな、と。ネットの書き込み、つまりは便所の落書きみたいなものをわざわざアニメに仕立て上げるってのは、本当に末期になってからやって欲しい。 とりあえず、声優アニメだから声優は頑張ってたよ。ちーさま役の千本木彩花は、良くも悪くもここではっきりと名前と声が印象づけられたのではなかろうか。彼女の仕事ぶりが今後どんな風に広がっていくのかは楽しみなところだ。
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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