その時期にそのイベントは死ねる気がする第15話。夏休み明け、文化祭前にマラソン大会って……しかも生徒達みんな割とダラダラしてるよ。そんなイベント、誰も幸せにならないからいいよ。
夏休みも無事に終わり、学校復帰一発目のイベントは、まさかの体力勝負。この作品は基本的にキャラクターが延々動き続けるという場面がないので、今回は珍しくず〜〜っと走ってることになるのか……と思いきや、案の定、軽音部の面々は相変わらずのダラダラ。梓の言葉が本当なら4・5㎞程度のコースのはずだが、大した距離もないのにあんなにグダグダ走っていて怒られないもんだろうか。あげく寄り道して民家に上がり込んだりしたら、怒られるぐらいではすまんぞ。おばあちゃんも、近所の学校のイベントなんだから、甘やかしちゃ駄目よ。
今回の見どころは、普段はあまり注目されない学校周りの景色の彩りと、その中で何とか走ろうと動く面々。特にムギはパワー型キャラだと思われていたが、案外体力が無いという弱点が判明。かわりに一緒に走っていた律澪コンビはそれなりのものだった。他にも予想通りに憂は一切疲れた顔を見せなかったり、和も同様だったり。この世界は成績の良さと体力が比例するんでしょうかね。
目新しい画面構成を除くと、今回は一応唯回ということになるんだろうか。マイペースやわがままを通り越して迷惑なレベルの唯の振る舞いのおかげで、マラソン大会が本当に大変だったのか、実際は大したことのないイベントだったのかがよく分からなくなってしまったが、唯のやる気のなさが本物であることだけは伝わってくる。いかに人目がなさそうでも、天下の往来で地べたに倒れ伏してグダグダ言う女子高生ってどうよ。付き合ってくれてる他のメンバーは優しいよね、ほんと。
そして今回のクライマックスは、ラストスパートの訳の分からない小競り合いのシーン。スローも交えて、この作品ではあり得ないようなダイナミックなアクション勝負。各々の性格がよく分からない形で表出した妙ちきりんなゴールの瞬間はみもの。唯は食い物のパワーで、おめめぐるぐるにしながらも全力疾走。それに負けじと加速するムギは、何故かほっぺたぷっくりの間抜け顔。彼女の全力はよく分かりません。律ちゃんは純粋に体力勝負。余力を残した状態から唯なんかに負けてなるものかとダッシュを仕掛け、きっちり1位をゲット。そして当然のごとく一番美味しいところを持っていく澪。運動神経が良いんだか悪いんだか……無駄な迫力が不思議な緊張感を与えつつ、4人のパーソナリティーが伝わってくる面白いシーンでございました。
そういや、あの学校はすぐ近くで猪が出るんだな。怖い怖い。今週は目立った出番がないのであまり印象は無いのですが、「うおっ、まぶしっ」は狙った台詞かどうかよく分かりません。
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