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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「SSSS.GRIDMAN」 5

 グリッドマン! Baby DANDAN! Baby DANDAN! 本当にね、まさか25年越しでこんなところで再会するとは思ってもみなかったよ! まぁ、ついこないだ「働くお兄さん!」にカーンデジファーさんと一緒に出演してたけども(あれも本作のプロモーションの一環だったんだろうか)。兎にも角にも、オープニング曲「夢のヒーロー」は本当に名曲なので、是非世界中の全人類に知ってほしい。

 とりあえず過去話から入ろう。スーパー戦隊シリーズとの絡みで何度か書いているが、私は幼少期にあまり特撮に接しない子供だった。上に兄がいるというのが一番大きな要因だと思うのだが、家庭の中で需要する娯楽は、上の兄弟の好みが優先され、弟は大体それを追いかけるもの。兄も幼少期は戦隊やライダーを観ていたのだろうが、大きくなってそこから離れてしまうと、弟の私はテレビで「自分の世代にマッチした」番組を見るチャンスが減ってしまったのである。しかし、何故か分からないが「グリッドマン」だけは観ることができた。何故なんだろう。今にして思えばその理由もよく分からないが、兄とは関係なしに見られる夕方の番組だったことが功を奏したのかもしれない(どっちかっていうと妹と見てた)。とにかく、最初から最後まで全部見られた特撮作品は多分これが人生で初。そこから、当時はメジャーな娯楽だったレンタルビデオを経由して、少しずつ「ウルトラマン」シリーズを消化し始めることになる。さらに蛇足ついでに語っておくと、今作とアニメ「南国少年パプワくん」が同時期の作品であり、少年時代の私は、たまたまそこで「あれ? グリッドマンとシンタローのところに同じ名前が書いてある……」という事実に気づく。後に声優地獄に沈んでいく人生の端緒とも言える、そんな思い出深い作品なのである。

 閑話休題、そんななんとも懐かしい作品であるが、さて、なぜ今の時代にこれが掘り起こされてきたのかは全くの謎だ。確かに、当時は非常に斬新で、技術的にも挑戦要素をふんだんに盛り込んだ野心的な作品だったのは間違いないだろう。だからこそ子供時代の私も夢中で見ていたわけで、面白い作品をリメイクするのは真っ当な判断である。ただし、時代性を考えれば今更のグリッドマンに新奇性などあるはずがないというのが1つ目の疑問。さらに、特撮として見るべき点が多かった作品が、なぜ今になってアニメ化されるのかというのが第2の疑問。アニメにした時にグリッドマンのオリジナリティが際立つとは考えにくいし、そもそも「ゴジラ」を見ている時にも思うことだが、元が特撮だった作品をアニメにして、どこまで旨味があるのかというのは割と懐疑的である。現実と空想の間に挟まる特撮だからこそ際立つ部分も、アニメにすれば「よくある要素」でしかなくなる危険性が高く、原作ファンにとってはがっかり要素になってしまいかねない。

 もちろん、1話目を見る限りではTRIGGERもちゃんと「特撮らしさ」を維持しながらアニメ的に見せたいという意識を持って挑んでいることがわかる。多少鈍重そうなグリッドマンのモーションとか、とにかくでかさを見せたい怪獣の存在感など、まさに「特撮が得意とする部分」から逃げずに描きこんでいるのはお見事だ。舞台は一応現代だと思われるが、住宅街に張り巡らされた電線がやたら存在感を主張するなど、「怪獣と街」の関係性を演出するツールが効果的に使われているのも注目ポイント。なんだか、特撮美術で作られるはずの伝統美に対して徹底的にオマージュを重ねているような作品である。

 そうして旧作へのリスペクトがうかがえる反面、それらに集中しているので「活劇アニメの1話目」としてはなんだか消化しにくい展開でもある。非常に静的な場面が多く、止め絵やコマ送りなどで不思議な間の演出が繰り返される。癖のある演出とヒーローの掴みにくい扱いは、なんだか「ガッチャマンクラウズ」を彷彿させる。やはり、過去の名作をリメイクする時には何か大きな革新を求める傾向にあるのだろう。これからも同様の演出は続いていくと思うが、これが作風にあったものになるのかどうかはこの先を見守るしかない。

 良い方にも悪い方にも振り切れそうな作品。是非とも懐古成分以外に一本のアニメ作品としての爆発力を持って欲しいと願うばかりである。なお、今作でも上しゃまは可愛い。

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