「夢のヒーロー」のインストバージョン!! 第6話! もう、その音楽だけでブチ上がってしまいますわ。できれば本物の方を作中で流して欲しいんだけど……今後のクライマックスでそうなることは充分期待できそうですね。
一気に踏み込んだエピソード、アカネちゃんの言葉を借りるなら邪道の極みである「怪獣出てこない回」なのだが、まぁ、実質怪獣が2名登場してるからセフセフ。片方は怪獣なのかどころかその正体もよく分かってないけどね。この世界における「怪獣」ってのはどんな概念なのかなぁ。少なくとも内海みたいな人間がいるのだから我々同様に「創作物の中のファンタジー」っていう認識で間違ってないはずなんだけど……今回の怪獣少女の言を信じるなら、この世界は円谷作品の「内部」世界になっているため、普通に怪獣の存在が認識されてもおかしくなさそう。あくまで「今回の少女の話を信じるなら」という前提が付きまとうので色々と面倒ではあるのだが、話の流れからして、彼女の言ってることは全部本当っぽいんだよな……だとすると、少なくとも我々は「現実」/「作品内の本当の世界」/「アカネが作った世界」と3層に分けて判断しなきゃいけない。うーむ、面倒臭い。
元々、すでに色々と伏線が張られていたおかげで「この世界=(某作における)舞浜サーバ」という図式は特に驚くべきことではなかったのだが、そのことを「内部」の人間である裕太に知らせに来たのが「怪獣」だったことが悩ましいのである。だとすると、やっぱりアカネの力を借りずとも怪獣はいるんだよね。そして、そんな世界に悪の親玉がやって来て、アカネに世界創造の力を与えたためにその中で裕太たちがもがくようになった。裕太のような「世界内」の人間たちがゼロからアカネによって作られたものであるのか、それとも「本当の世界」から取り込まれてしまった部外者なのかは定かでないが、現時点では「アカネの気に入らないものは排除する」というルールがあり、それに従って確実に「減らされる」人員が存在しているのだから、1からアカネが作ったというわけではないのだろう(自分の求めていないものを作る必要がない)。だとすると、やっぱりどこか外部から取り込まれた存在であり、グリッドマンはそんなアカネの世界に投入されたワクチンみたいなものだと考えれば辻褄が合うだろうか。考えてみりゃ、その構図ってまんま原作のグリッドマンのコンピュータ世界と一緒なんだよな。
世界の一端が見えたことで、人々の記憶が消えること、街が修復されることなどの謎はおよそ解明された。残る問題は「結局裕太は何者なのか」という部分。グリッドマンに関わった内海や六花も記憶を保持できるようになったのはシステム側から管理者側に回ったことの表れだろうか。グリッドマンたちとの接触により、何らかの特権が与えられるようになっているのかもしれない。現時点でその特権を持つのは、グリッドマンと接触した者、それに神であるアカネと、アカネの創造物たち。アンチがずっと記憶を保持したままなのは、まぁ、当たり前といえば当たり前か。だとすると、やはり問題は怪獣少女の方だろう。「アカネ製ではない」というのは本当のようなので、彼女もワクチンの一部として外部から投入されたのか、それとも「怪獣」という概念にもう一つ何らかの含みがあるのか。先代が何ちゃらとも言ってし、もう少し様子を見る他なさそうだ。
謎は少しずつ紐解かれていくが、そんなダイナミックな謎解きを何とも珍妙な構図で綴っていくのが本作の面白みであろう。今回は裕太たちが3人でバラバラに行動し、それに怪獣サイドも合わせてくるという3局の戦い。六花VSアンチは程よいおねショタっぷりでポイントを稼ぎつつ、アンチくんが少しずつ好感度を上げていくことを誰も止められない。まぁ、好感度っつうか憐憫な気もするけど。六花の方は単なるお人好しで世話をしているだけのようだが、今後「あの子の正体が怪獣だったなんて!」みたいな展開はあるんだろうか。なんか、アンチは最後まで死なない気がするんだよな。
何故かアカネと直接コンタクトを取ったのは内海(+ボラーさん)だった。なかなか美味しいポジションで、それぞれの「怪獣観」に肉薄しているので実は無駄話に見える部分も案外大事な気がするのだが、アカネの目的はあくまで裕太。内海としてはせっかく怪獣仲間という繋がりができて今後の進展にチャンスを見出したはずなのだが、やっぱり所詮は前座なのである。改めてオープニング見てて思ったんだけど、やっぱり本作はアカネちゃんエンドが正しいと思うんだよね。まぁ、「神様エンド」ということになってしまうが……。
そして、今回最大のキーとなった裕太VS怪獣少女。まだ謎が多すぎるので語るべき内容は限られてしまうが、個人的に注目したいのは……ここで登場したキャストが高橋花林だったということである。前クールから続けて、何と一気にメイン役が3つ目。その変な声質のおかげもあり、かなり印象的な役で爪痕を残せている。声質の類似もあり、ガイナ・トリガーお抱えの新谷真弓の後釜をいただけそうな雰囲気もある(まぁ、本人がバリバリ現役だが)。また1人癖の強そうなキャラが登場し、物語もますます混沌として来たぞ。今回一切出番がなかったグリッドマン、次回は頑張れよ。次回は出番あるよね?! そこになかったらないですねー。
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