たほいや譜（18／11／24①）

　今年もこの日がやって来た。なんやかんやあって関係者が一堂に会する魔の期間。当然のごとく、飢えた食屍鬼のような連中が津々浦々から集まり広辞苑に群がることになるのだが、それ以外の関係者も同じ場所にすし詰めになるため、まずもって辞書を開くスペースすらろくに無いという地獄絵図。そんな中で「集え！」と一声呼ぼうものなら、一気に二桁の人間が手をあげる始末。さぁ、宴を始めよう。まずは５人戦×２卓同時展開。数をこなすことが主目的になってるせいで１試合の扱いがかなりぞんざいだぞ！　全部で三部作になるので、ゆっくり１つずつの処理にしていこうと思います（作業がしんどいねん）。

 

 

 

Round１−１−１・「しゃくしわたし」

１、江戸時代後期に演じられた能楽の演目。おしゃくじわたし。

２、夫婦。

３、仏事の一。死者の口を酒でしめらせる。

４、複数人が複数のひしゃくを使って、遠方へ水を運ぶ行為。

５、主婦権の譲渡。しゃもじ渡し。

　こっちは私がいない方の卓なので本当に結果の記録だけになる。　②何かこう、情緒的で良い日本語である。夏の季語とかに使えそう。　③解答用紙には「尺　和　足」などの漢字のメモが散見されるが、嫌な予感がするので掘り下げないこととする。　④バケツリレーならぬひしゃくリレー。船幽霊がやりそう。ちなみに記事の文字数を稼ぐためにどうでもいいことを書いておくと、バケツリレーという言葉を聞くと私は必ずこの空耳を思い出します（ほんとどうでもいいな）。　⑤「主婦権」っていう言葉が新鮮。たくさんのご家庭でこういう儀式が行われているのか……。

 

 

Round１−１ー２・「ひんがいねん」

１、具体性に乏しい考え。

２、成金を蔑んでいう語。

３、（論）述語に同じ。

４、山芋の一種。

５、貧しい愚か者を罵っていう語。

　①「貧概念」。まぁ、そもそも「概」っていってるしな。　②「品が良いねん」って書かれてる。別に蔑んでないよな。　③よくわからんが「賓概念」で「主（メイン）語じゃ無い方」ということらしい。

 

 

Round１−１ー３・「ぼなーる」

１、フランス南西部の金鉱。１７世紀に栄える。

２、フランスの画家。象徴派の影響を受け色彩自体の美を追求、「色の魔術師」と呼ばれた。

３、（伊）煙突掃除夫。

４、仏語で水煙草のこと。

５、イタリアの神学者。不浄なる物の中から聖性を見出すグリッシモ運動で知られる。著「母なる門」。

　①一応解答用紙に「歩成る」って漢字が書いてあるけど意味は分かりません。　②「まーた安易な二つ名を」って思って調べたら、Wikiにはさらに「ナビ・ジャポナール（日本かぶれのナビ、日本的なナビ）」とかいうおいしい二つ名もあった。　⑤別卓で試合していた某氏曰く、「これ、向こうで聞いててずっと思ってたけど『母anal』でしょ」「もちろんそうですよ」。  

 

 

Round１−１−４・「あとむかし」

１、ルイス・フロイス。

２、古跡。

３、後から見た昔。今。現在。

４、茶の銘。八十八夜の後１０日間に摘んだ葉から製した茶。

５、［枕］鶴にかかる。

　①？？　③そらそうなるやろ。　④なかなかお高いな……。

 

 

Round１−１−５・「おすちや」

１、（キリシタン用語）聖餐に用いるパン。

２、（獅子の発情期は千夜に及ぶという故事から）勢力旺盛な様。

３、遊女の衣を着せ替えて行う座敷遊び。

４、破魔矢。子どもの健康を祈願して奉納される。

５、母乳を愛飲する者が経営する男性器販売店。

　②うさぎ以上に年中プレイボーイじゃねぇか。ちなみにライオンの性事情といえばコレほんま好き。　③脱がせてエンドじゃあかんのか。　⑤なんかもう、劣悪なプレイ環境のせいでさっさと壊れてしまったかわいそうなニキによる暴虐すぎる暴虐です。もう、理性も品格も知性も何一つない哀れな状況です。氏の得意技であるアイウエオ作文によるもので、一応解答用紙には「おっぱい　すう　ちんこ　や」という言葉とともに意味不明なイラストも描かれています。何が悲しくて私はこんな文字列をタイプしてるんですかね？（今更）

 

 

 

Round１−２−１・「みよのし」

１、師となる全てのもの。あらゆる人、生物、事象が師となる。

２、陰陽師に同じ。

３、「死の黄泉」の逆さ言葉。唱えることであの世へ去った魂を還すという。

４、過去、現在、未来の師、すなわち法師、僧侶、または仏。

５、香典袋につける飾りの総称。

　こちらは第２卓。場所が無いので全員が立った状態で、立食パーティーみたいに解答を作成するという、いっそシャレオツな試合。　③「逆読みが正解だったためしは無いから違いますね」。　④多分「三世の師」だと思うんだけど、わかりやすい解説はググっても出てこなかった。いや、某学会の大先生の名前が引っかかるブログは見つかったんだけど。うん。　

 

 

Round１−２−２・「くつはかず」

１、（広げる様子を表したもの）水鳥の水かきの異称。特に家鴨のものをいう。

２、（靴をはいていないように見えることから）セキレイの異称。

３、俳句で、下五文字の句の構成上意味をなしていないこと。

４、裸足で逃げ出す玄人。

５、時代遅れ。文明開化後も頑なに草履を履き続けた人から。

　①②ここで鳥がかぶるのは本当に謎だ。そして大体の鳥は靴は履いてないように見えると思う。　③つまり最初の五七で終わってる句ということですね。「ダヌンチオ・マガドゥルーカソ」。　④玄人の方が逃げ出すのかよ。　⑤「いわゆる西洋の靴が日本で使われ始めたのっていつからなんだろう？」という疑問は調べてみたが、普及は大正以降のことらしい。洋装の浸透がこの時代だから当たり前なんだけど、もしかしたら当時の最先端の人たちは上が洋装だけど草履ばき、みたいなチグハグな格好もしてたのかしら。

 

 

Round１−２−３・「じっへる」

１、（ドイツの詩人ジッヘが文法的に誤った詩を多く残したことから）細部に粗がある。２、（ドイツ）両手鍋。

３、（独）この世の地獄。

４、プロレスの大技の一。高所から仰向けの相手の喉元に膝蹴りする。

５、（登山用語）確保②に同じ。

　①こんなことで歴史に名を残したくはないな……。　②コッヘルからの連想。登山グッズの話を持ち出すと突発的に「キュン！　ファン！」する輩がいるので注意。　③「実Hell」。　④まぁ、地獄の断頭台だからHellだよな。　⑤「にぎりぎんたま」で初出、「みみくり」で実際に正解だった「他の見出し語の第２義」パターン。割と定着してきた。

 

 

Round１−２−４・「のしがたのくぎ」

１、家屋を改築した後、神社に奉納する五寸釘のこと。

２、平板釘の一。熨斗の形状に似る。

３、手でおさえると、見えなくなる大きさの小型の釘。一寸釘。

４、（ネジを締めるときは「の」、緩めるときは「し」の向きに回すことから）ネジ釘。

５、笠状の頭のある釘。すなわち鋲。

　当たり前だけど全部釘。一応「区議」とか「公卿」あたりに分かれるかも、とは思ったけど。　④やたら感心されていた解答。そして「綺麗すぎるから違う」とか言われるのもお約束。　⑤「すなわちパターンか……」とか言われてたけど、そんなパターンある？　オススメのすなわちは「あまのいぬかい」と「かんてんせん」です。

 

 

Round１−２−５・「ごじんか」

１、大一番で活躍できない者。肝心の出番を与えられない者。

２、火山の噴火・噴煙を神聖視していう語。

３、二神対立を内包する新興宗教。

４、御伽草子「百小便太郎」の称。

５、スペインの画家。輪郭を曖昧にする技巧派に疑問を呈し、生涯反発し続けた。作「アビチオンの娘」「二人の客」など。

　①現在放送中「イナズマイレブン オリオンの刻印」でベンチウォーマーに徹している剛陣先輩から。　②「御神火」。「ぺれーのけ」との関連はありますか？　③「God 神 カルト」との記載あり。せめて火種はない状態から設立しようよ。　④何それ読みたい。「五腎臓」だと類推されたが詳細不明。

 

　第２部以降は明日以降にのんびり更新します。