たほいや譜（18／11／24③）

　最終話です。さすがに時間も遅くなり、２卓10人だったところが６人１卓まで減少しました。改めて書いておくけど、これ、実際は一晩のうちに行われてるイベントですからね。みんな心配した方がいいよ。主に俺の仕事量を。流石にアウトプットのモチベーションも限度があるので何本かアニメの感想が犠牲になっている。

 

 

Round３−１・「ぺろっぐ」

１、（登山用語）氷河の割れ目。

２、フランスの画家。超自然主義を自称し、寒色による人物画の連作で知られる。

３、氷雪地帯で氷に閉じ込められた木々のこと。永遠の象徴。

４、誘引性催涙剤の一種。

５、船舶競技に用いる櫂類。

６、（音）インドネシアの音組織の一。一オクターブが、多様な変化が許容される様々な音程の七音で構成されるが、通常はそのうち五音だけを使う。

　当然「ケロッグ？」って確認されて、しばらくシリアルの話になった。確認したら、あのトラの名前は「トニー・ザ・タイガー」でした。そういや昔のＣＭで「トニ〜〜」って言われてたな。ちなみにケロッグは広辞苑には載ってません。　①③微妙に被ってる気がするんだけど、どういう印象なんだろう。下は「log」なんだろうけども。　⑤この解答に票が集まって……　⑥こっちは１票だけだったんだが、傍で聞いてる外野から「こんだけ際立ってる解答なのに票が入らんのかい」と突っ込まれ「いや、むしろここまで行くと誰か書きそうだったから」って口をそろえる我々の環境はかなりおかしいのかもしれない。

 

 

Round３−２・「だんしょうしゅぎ」

１、内心の如何に関わらず顔ににこやかな笑みをため相手と接すること。

２、大正末期、国歌斉唱に反対する一連の運動。

３、政治と性風俗の分離を第一義とする政治思想。

４、草分けとなる存在を考慮の外とし、二代を初代と見なす考え方。芸子の用いるもの。

５、詩文の一部を取り出し、全体の意味とは無関係にその部分の意味だけで使うこと。章を断ち義を取る。

６、「にこぽん」に同じ。

　しばらく選定に悩んだ上での出題だったが、これはなかなかの……。ちなみに、広辞苑に載っている「だんしょう」は「談笑」「男娼」「断章」の３種類である。もう、みんなして「そんなの、直接書いちゃっていいの？」とか言い出し始める始末。　①これは「談笑」。　②「断唱」。一応確認したら君が代が国家として告示されたのは明治26年らしいので、このあたりの時期に反対する人がいた可能性はゼロではない。　③「断娼」。「政治と性を分離するのって、当たり前じゃないの？」「ノーパンしゃぶしゃぶとかあったでしょ！」　④一応「（モロボシ）ダンshow」だったんだけど、聞かれてないので答えてない。　⑤当然「断章」なのだが、ポイントは「しゅぎ」の部分を「主義」ではなく「取義」としている点。「へぇ、なかなか凝ってるジャン」と褒められていたが、単なる広辞苑だった。　⑥「にこぽん」については過去に出題済みのワード。「どうせこういうことするのは矢印先輩でしょ」。

 

 

Round３−３・「ひたものぐるい」

１、随筆の一形態。小説等の形をとらず、淡々と自分語りをするもの。

２、全くのきちがい。ほんものの狂人。

３、東海地方において白魚を生きたまま食す風習を指していう語。

４、白昼夢の類。突発的に世にも無いものの見えること。

５、必死でその日の飯を確保すること。

６、散財癖に同じ。

　①みんなしてだいぶ眠かったのでいちいち感想戦をせずにスルーしてたけど、解答用紙には「ひたすらモノローグ類」って書かれててクスッとした。　②まぁ、「物狂い」の意味から自然にこうなるよな。ちなみに「ひた」は「直」と書き、「一途に、ひたすらに」の意。「ひた走る」「ひた隠し」などの現代語にも確認できますね。　③まぁ、外国人から見るとIt’s crazyらしいですからね。　④正直、土屋隆夫読んだのもはるか昔なのでディティールは全く覚えてない。　⑤これ、もしかして「必死で食べ物狂い」なの？　いや、「必死 食べ物get in」まであるかもしれんな（もう、何も信じられなくなっている）。

 

 

Round３−４・「くるま」（not 車）

１、狩人の用いる獣毛の外套。クルミの転か。

２、四肢を切断した女。

３、チンギス・ハーン（ジンギス・カーン）の別称。

４、コートディヴォアールの小説家。「独立の太陽」「金、凌辱、挑発」「アラーの神にもいわれなく」。

５、ハイキングウォーキングのかつてのコンビ名。松田と鈴木から。

６、当たりの入ってないくじ。

　同義語があるところからの出題パターン。過去にも「きりすてる」などで同じ試みがあり、当然もう片方の「車」とは全く違うものという前提での出題。日常的に使う基本語彙にいきなり新しい意味を考えろ、と言われると恐ろしく難しいことがわかりました。　①これ、僕の解答なんですが、実はクルミの転の部分は後付けで、実際は「不撓のクルーマ(KTK)」のイラストからイメージを膨らませました。そしたら全然関係ない外野（MTGプレイヤー）がこの答えを聞いてて「ハハーン、クルーマってことですな？」って突然言い始めてものすごく肝が冷えたんだけど、まさかあいつ、気づいてねぇよな？　②何これ。ねぇ、何これ。怖いよ。みつしりしてるよ。　③「何これ？」って聞いたらなんか説明してたけど、あまりに要領を得ないから忘れた。　④「金、陵辱、挑発って書きたかっただけなんです！　もう満足しました！」　ちなみに「金、凌辱、挑発」でググっても一切これに該当する情報はヒットせず、そりゃもう軒並みエロサイトがヒットしまくります。Wikiで作者のプロフィールを見ると、そちらには邦題で「モネ、侮辱、挑戦」と記載されている。ちょっと広辞苑先生、独自解釈すぎないか？　⑤「いや、単に事実だから書いたんだよ」。広辞苑に事実書いちゃダメでしょ！（錯乱）

 

 

Round２−５・「まなしかたま」

１、山に一頭だけ生息する鹿の王を殺してはならず、殺すと山中全ての鹿が魂を失うという伝承。

２、（「玉無し片手間」の隠語）筋の悪い博打うちのこと。

３、思慕のこもった表情。熱心な思い。

４、（万）踏みしめられた雪のこと。

５、密に編んで塗料をぬったすきまのない竹籠。

６、真名を失いさまよえる魂。

　疲れた脳にはきついお題で、ぼちぼちみんな限界っぽい。　①「見たことある」「俺も」「俺も、金曜ロードショーで」。　②頑張ってそれっぽい言葉思いついただけでも大したもんだと思う。　③解答用紙には「眼差し片目」との表記あり。　④「かため」のニュアンスだけわかる。ちなみに解答用紙には「フィンランド語」と書いて消した跡がある。　⑤だからさ、もうこういう単語は日本語からデリートしてもいいんじゃないかな。　⑥「か」以外はちゃんと全部使ってるな。

 

 

Round２−６・「おくま」

１、徳川家光の正妻、北奥の方を世話した女中。その日記は江戸初期の風俗を記した女中文学として著名。

２、未知の生物の存在確認、接触、受容に貢献する人や団体の総称。

３、神に供えるお米。

４、狩猟を祈願する際、熊に対するへりくだった呼び名。

５、悪魔の尊称。反キリスト者が好んで用いた。

６、→走馬灯。

　出題者が「今日という日の最後にふさわしいお題を出さないとな」ってハードル爆上げして出したお題。　①なんかこんな感じの解答がどこかにあった気がするのだが、もう思い出せない……。　②絶対にアルファベット省略パターンなのだろうけど、確認するの忘れたので詳細不明。解答用紙には「UMA」とだけ書かれているので「OK」の部分が……多分observeと……あ、connectかな。「貢献する」だからcontributeの可能性もある。　③お米て。辞書でお米て。ちなみに漢字表記は「御供米」。同義語に「くましね」ってのがあるらしい。クマがかわいそう。　④素直に「御熊」。「狩猟を祈願する」って日本語が変だよな。　⑤アクマじゃなくて御クマ……日本語限定の用法だし、そもそもそこの文字変える意味よ。　⑥「Walk 馬、ですかね」「走ってるやん！」とかいうやっちゃばを展開されたが、発想のとっかかりは「おっくせんまん」である。子供の頃、やったことあるよ。

 

 

　以上、トータル出題語は何と２６。溜まった鬱憤を一晩で吐き出す地獄のフェスティバルの終幕である。次回のたほいや開催予定は毎年恒例になった「語彙なる夜」だと思われるが、カレンダーの都合上、12／22（土）が最有力とされる。まぁ、それ以前に卓が立たないとは誰も言ってないけど。「２４日じゃダメなの？」「別にダメじゃないですけど……その日に有給取ると、どうせクソみたいな邪推されるだけだから……」。邪推じゃなくなればいいのにね。先に言っとくと、語彙なる夜コピペ、さすがに３回もやると新しいの考えるの面倒臭いから今年はやらんぞ。