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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「アニマエール!」 5→6

 良かったですよね。視聴後に晴れやかな気持ちになり、明日への活力がみなぎる作品。そう考えればチアという題材にもしっかりマッチしているし、製作側が伝えたかったことが、十全に視聴者側に伝わった作品なのではなかろうか。

 今作で個人的に気に入ったのは、チアという題材の程よいバランス感である。「となりの吸血鬼さん」でも触れたが、いわゆるきらら系の日常アニメは、確かに見ていてほっとする部分はあるのだろうが、それが強烈な訴求力にはなかなか繋がってこないという部分である。レジェンドの「ひだまりスケッチ」はさておくとして、世間的にも「ごちうさ」クラスにまで阿漕さ全開で引っ張り上げないとなかなか一本立ちしない。「ゆゆ式」というジョーカーもあるが、あれはもう、例外と考えるべきだろう。ここ最近もずっときらら系は「まぁ、きらら系だし」というので納得し、そのまま終わってしまっていたわけだが、せっかくアニメを楽しむのだから、もう一歩踏み込んだ「これが見たいんだ」という欲求につなげてほしい。

 そこに一石を投じたのが前期の「はるかなレシーブ」だった。ビーチバレーのスポ根作品というのは明らかにきらら系では異質だが、はっきりとストーリーの縦軸を構築することができるスポ根要素を据え、きらら的な物語の枠組みに刺激を与えようというもの。ただ、もともと「ただあるだけ」を良しとするきらら系に勝負事の勝ち負けがはっきりとついてしまうスポ根は折り合いをつけるのが難しく、参考にすべき部分は多かったものの、まだまだ荒削りで要検討といった決着になっていた気がする。

 そして、そんな「はるかなレシーブ」をもう一歩進めたものこそが、まさにこの作品だったのではなかろうか。チアというテーマは、最終話に象徴されるように間違いなく競技性を含んだ因子であるが、採点競技であることに加え、そもそもの発端が「人を応援すること」であるため、徹底した競技体質からは外れたところにある。もちろん全力で「勝ちに行く」チアを描いても良いわけだが、そこはきらら系である。程よく「応援する」というテーマに乗りつつ、まずは楽しむこと、そして楽しませることを主眼に置き、その中でスポーツを通じての少女たちの成長を描いていく。このバランス感は、「はるかなレシーブ」が求めていた「進化したきらら系」の1つの形なのではなかろうか。まぁ、一応似たようなコンセプトの先人がいないか確認したら「ハナヤマタ」がヒットして「あー」ってなったけど。

 まっすぐに上を目指す成長譚を見つつ、その中できゃっきゃうふふする女の子たちを眺める。これで、漠然とした捉えどころのなさを解消しつつ、きららの持ち味を活かすことができる。そんなバランス感覚が素晴らしい一本なのだ。初見の時は「あんまりチアが映えない映像だなぁ」と思っていたものだが、なるほど、このレベルで抑えるのならばむしろ超絶技巧のチア映像はかえって邪魔になるかもしれない。あくまでもこはねの見た世界での「楽しいチア」「明るいチア」が目標なのであって、そこで優先されるべきは女の子の笑顔であろう。最後の最後まで「笑顔」がテーマであり続け、人を応援することが最後には自分たちが応援されることに帰ってくる。なんとも綺麗で、本当に1クールアニメのために用意されたようなシナリオ。こういうのが身の丈にあったベストアンサーなのかな、という気がする。

 各キャラの魅力については以前に個別記事でちょっと触れたので割愛するが、やっぱり「5人チームなのにガチレズさんが2人いる」っていう構図は実にヒドいと思いますね(褒めてます)。最終話で宇希がこはねを受け止めてハァハァしてるのを見てすぐに「役得」っていう言葉が出てくる同士はなわの反応も、冷静に考えると割とヒドいのである。5人が5人で綺麗にチアをやる目的意識が分かれていて、その割にちゃんと相互理解があって連携が取れているという理想のチームワーク。扱い方次第で嫌な奴になりそうなひづめが綺麗に主人公的なポジションに収まったのも気持ちいい。そして何より、天真爛漫、無敵主人公のこはねである。単細胞馬鹿のわかりやすいキャラだが、鳥をモチーフにしたキャラデザのぴょこぴょこした可愛らしさも相まって、素直に魅力のあるヒロインになっている。そして、そんなこはねを支えたのはやはりCVの尾崎由香ということになるだろう。こういう成長を見ると、やっぱり声優のキャスティングを決めている業界の人たちって見る目があるな、って思いますわね。だって、私なら絶対にあの時代のこの子にサーバル任せようとは思わないもの。声の中に、演技の中に何か光るものを見出して育てようって思ったんやろなぁ。この底抜けの明るさがでる声は、ブシロード系列だとポスト三森的なポジションで仕事を伸ばしていけるかもしれません。まぁ、先代が引退するとも思えないけど。

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