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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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8月10日 ドラフト模様(M20×3)

ピック順 【Logical】→【Tanaka】→【Alessi】→【Thraxi】→【Chrolony】→【Serra】→

 

 通信の形ではお久しぶりです。約1ヶ月も空くってのは流石に初めてのこと。あんまりやってなかったってのもあるけど、実際はダウナー期に1回だけドラフトやって記事をあげなかった回があります(多分、通常のドラフトをやって記事をあげなかったのは初めて)。「今回は通信書かないからピック表いらないよ」って言ったのに完全に癖でピック表を自主的に書いてる奴がいたのはちょっと笑った。

 さて、M20ドラフトを順調に消化していますが、次回はまだ未定です。来週は私が帰省しているのでおやすみが確定、再来週もすでに誰か休みの報告が入ってた気もするけど、まだ未定です。まぁ、次のエルドレインまではまだまだ時間があるので、余ってるパックを適宜消化していく作業をしていきましょうよ。

 

 




 

 

   AL SE TH TA CH LO

AL ー  ×  ×  ○  ○  ○  3ー2 3

SE ○  ー  ×  ×  ×  ○  2ー3 6

TH ◎  ○  ー  ×  ○  ×  3ー2 2

TA ×  ○  ○  ー  ×  ×  2ー3 5

CH ×  ◎  ×  ◎  ー  ×  2ー3 4

LO ×  ×  ◎  ○  ◎  ー  3ー2 1

 

 

 

1位 【Logical】 赤青 <幽体の船乗り 焦がし吐き 翼ある言葉>

 念願かなってこのタイミングで初優勝! 3勝と2勝が入り乱れる大混戦での勝利ではあるが、初優勝なんてのは大体こんなもんだ。なお、めでたく優勝したこともあり、名義が【Newcomer】から変更になりました。本人から特に希望がなかったので、普段から通り名になっている(??)単語を採用。ちなみにこのロジカルは「なんて冷静で的確な判断力なんだーーッ!」という意味はなく、「あいつ、人の心が無いから」という意味で使われているものです。閑話休題、とにかく優勝したのだ。なんか気づいたら負けていたので「強かったんか?」と首をひねったのだが、デッキリストを見たらこれがなかなかチャレンジングなイゼットデッキになっている。デッキタイプとしては明らかに速攻ビートを狙ったもの。何しろ1マナクリーチャーが5体(!)、2マナクリーチャーは6体で、この11体がクリーチャーのほぼ全てである。そう、ビートのくせにクリーチャーの数は大して多くないのだ。一応「匪賊の斧」「狂った怒り」などのサポート装置はあるものの、これだけの陣容で削りきれてしまうものかとびっくりする。一応タネを明かすと、ある試合ではプロテクション(白)が刺さりまくってワンサイドだったりしたらしいので、巡り合わせがあるのは間違いない。しかし、「幽体の船乗り」2体という鉄板のアドソースはどんなデッキデザインであろうと強いわけで、そこはかとなくコントロールしながら3体の「焦がし吐き」がチクチク攻め立てるデザインは、案外理にかなっていたのかもしれない。……いやあぁ……どうだろう……。

 

 

山×9 島×7

 

<クリーチャー> 13

焦がし吐き×3 幽体の船乗り×2

群れる猛犬×2 解き放たれた狂戦士

大都市のスプライト ゴブリンの鳥掴み

雷族の呼び覚まし ゴブリンの密輸人

鱗剥ぎの捕食者

 

<その他> 11

立腹 ショック

狂った怒り 匪賊の斧

反逆の行動×2 巻き込み

翼ある言葉 金縛り

骨を灰に 捕獲する渦

 

 

2位 【Thraxi】 青緑 <聖域の門 供儀の仮面 紺碧のドレイク>

 今回の試合は謎が多いのだが、個人的に最も謎なのは、なんで俺がこの位置にいるのかということである。ピック終了時点での絶望感は前回にも増してひどいもので、本当に打点が無い。何しろデッキの主軸は「フェアリーの悪党」×3であり、ほぼ青単なので増強手段などは皆無。一応2色目に緑を取っているが、これは「発現する浅瀬」「残忍な発動」「ケンタウルスの狩猟者」でほぼ全部である。他の部分は「送還」×3とかなのである。一応「手慣れた複製」があったので終盤にワンポイントで勝ちを拾うパターンはゼロではないものの、デッキのどこをひっくり返してもパワーが足りない、そんなデッキ。結果的に3勝した理由は「相手が土地を引かなすぎた」というだけの話なのである。どうしてこんなになるまで放っておいたんだ。全部上家が悪い。

 

 

3位 【Alessi】 緑赤青 <夜群れの伏兵 乱動の座、オムナス 茂み壊し>

 その上家。まぁ、私が「発現する浅瀬」を2引きすることはほぼ予測できていた様子で、そこは上家の特権とばかりに「夜群れの伏兵」を引いて緑は被り上等のピック。そこから緑を固め取って2色目を待つ状態だったが、2パック目での出会いが嫌な伏線回収になったらしい。オムナスである。これはもう、いくしか無いってんで、そこからは赤を2色目に定め、2色土地なんかもフォローしつつの3色を確保する。当然狙うカードはエレメンタルになるので、3パック目で私が欲しかったカードは全て上家にもっていかれてしまったのであった。まぁ、そうして2パック目からのわがままだったこともあってマナベースはそろい切らず、「2マナがプリズマイトしかおらん」という状態。まぁ、それでも土地さえ並んでオムナスが出ちゃえば、そりゃゲームは決められるんですけどね。レアに踊るのも、またドラフトの醍醐味ではある。

 

 

4位 【Chrolony】 赤白 <呼応した呼集 漆黒軍の騎士血に飢えた曲芸師>

 こちらもピック中に散々な目にあっていた人間。ピック後にわめいていた時には「ま〜たいつものやつや」と思っていたが、改めてピック表を見るに、これは……確かに無残である。1パック目は上家の意向に素直に従って綺麗に赤中心のピック。2色目が白になるか黒になるかが悩ましいところだが、それを逆回りで決めるか、くらいの感じだろうか。そして2パック目で「漆黒軍の騎士」が現れたことで大きく黒に進むモチベーションができるが、なんと流れてくるのは「暁の騎兵」。これでは平地のウェイトを上げざるを得ない。そして後から後から流れてくる白パーツ、さらには「鉄根の大将軍」2枚が一周して戻ってくる状態では、もう白から緑に触るプランすら見える。赤はどこへ行ってしまったんだ! とプールが寸断される中、当然「もしかして赤が人気だったのでは?」と悩むのも致し方なし。そして3パック目では赤を諦めて黒白に移行するムーブを進めていたはずなのに、「やっぱり赤あるで」とばかりに「チャンドラの憤慨」がほぼ一周回ってくるという……。流石に「憤慨」を中心としたチャンドラパッケージを使わない選択肢もなく、悩みに悩んだ末にデッキはボロスビートになった。しかし、やはり費やした手数が無駄になったダメージは大きく、ビートの中でもかなりムラのある仕上がりに終わってしまったのである。ここまで綺麗にピックの波に呑まれている様子がわかるのも珍しいレベルなので、このピック表はかえって価値あるものになったかもしれん。

 

 

5位 【Tanaka】 黒白赤 <血に飢えた曲芸師 夜明けの司祭 骨への血>

 奇しくも上のデッキがたらい回しにされた3色がこちらのデッキカラーだが、ここはぐるぐる回されたわけではなく、最初からほぼ黒に狙いを定めていたものの、純粋に黒がしょぼかったせいでデッキが完成に至らなかったというもの。最終的には黒ユーザーは2人だけだが、上述のような理由でピックしているのは3人なので当然枯れるのは早かったし、「殺害」を中心とした除去がほとんど登場しないなど、逆風は多いのである。しかしまぁ、一応白黒を中心としたシナジーは揃えられており、特に「血に飢えた曲芸師」周りにライフゲインを配置したり、「骨への血」を絡めた墓地とのシナジー、そしてメインウェポン「庇護のグリフィン」によるビートなど、使える部分だけが回ればそれっぽいコンセプトデッキにはなってたような気もする。ちなみに赤タッチはほぼ誰もサーチできない「カーリア」さんである(一応天使が1体だけいるな)。ちなみに「大隊の歩兵」がデッキインされているのを(我々の中では)ようやく見ることができたが、それでもデッキインされていたのはわずか2枚。しかもライブラリ削られて落ちたのに気づかず頑張ってサーチして「あれ? いない?! なんで?!」なんて場面もあったとか。なかなか大隊が完成しない……。

 

 

6位 【Serra】 緑黒 <打ち壊すブロントドン 枝葉族のドルイド 凶月の吸血鬼>

 結果的にはこのデッキがラスなのか。緑も黒も3人ずつに割れたカラーリングであり、こちらのデッキはあまりシナジーなどは考えずに緑の骨太なクリーチャーで押しつつ、適宜黒が小技でサポートするデザイン。決め技としては「覚醒根の精霊」がおり、これが起動できれば勝てるってのは世界的なお約束。ただ、やはりその無体なマナコストである程度デッキを縛られた部分もあったんだろうか。私との試合では本当に絶妙な緑マナ1つの差で盤面を捌ききれずに敗れるという悔しい場面もあった。まぁ、それくらいのリスクが必要なカードってことだな。あとは上で書いた通りに除去が乏しかったことで柔軟性に欠き、黒の重要なアドソースである「魂回収」あたりがかっちり上家に押さえられているのでどうにも手数の面で不利になったのはしょうがない。

 

 

 

 

今回のピック表

 

Logical】(赤青)→【Tanaka】(黒白赤)→【Alessi】(緑赤青)

                      

Serra】(緑黒)←【Chrolony】(赤白)←【Thraxi】(青緑)

 







Magic思い出日記









第31回 そこには「無い」がある(アラーラの断片)

 微妙な印象のシャドウムーアブロックを抜けて、再び光当たる土地へと進み出る。新たな次元、アラーラへようこそ!

 「多色セット」というのはやはり人気が出るものだ。過去にも「インベイジョン」「ラヴニカ」と大ヒットブロックを立て続けに生み出し、数年の時を経て三度の「多色」セットをWizards社が送り出してくるのも自然な流れであろう。しかし、いくら人気のギミックだからと言って同じような事ばかりやっていてもダメなわけで、何か「新しい多色セット」を考えなきゃいけないね、というのがこのアラーラの課題だった。そして、これに対する解答が実にクールで、個人的には他の多色セットの例にもれず、このアラーラもかなりお気に入りのセットと言える。そのメインコンセプトになったのは「3色の世界」。今の言葉でいうなら、隣接する友好色3色、「孤」のセットである。

 正確にいうなら、「友好色3色」というテーマ設定は「プレーンシフト」の時点で一度やっていることではあるのだが、あの時は単に2色テーマのインベイジョンの純正拡張としての「3色」だった。今回は「3色でしかなし得ないことをやろう」というので次元をわざわざ作ったというのが新しい試み。このアラーラは「3色」というメインコンセプトから新たな次元を肉付けしていった典型的な「ボトムアップ」式のデザインなのだが、この3色というテーマをきっちり次元のフレーバーとして落とし込んだ背景設計が秀逸である。マローは以前インタビューで「2色は簡単だ、2つの色の特徴を組み合わせればいい。5色も簡単だ。何をやってもいい。でも、3色と4色は簡単ではない。4色は特に『何故5色でなく4色なのか』を考えると、かなり面倒なことになる。実はその問題は3色でも同じなんだ」というようなことを語っていた。そう、色が増えればできることが増えるだけのように思えるが、「何故その3色なのか?」にきちんと説明をつけられるようなカードにしなければいけない。そうなると、実はデザインの方向性はかなり絞られてしまうのである。簡単そうに見えて、「3色のセット」というのはかなり難産だったんじゃなかろうか。

 そこで生み出されたのが「アラーラの断片」というアイディア。なんと、「色を増やした結果」の3色ではなく、「本当なら5色あったはずだけど、そこから2色欠けた結果」の3色という逆転の発想である。1つの次元だったアラーラが5つの「断片」に分裂してしまい、例えばその1つの次元であるバントには黒マナと赤マナが無い。お隣のエスパーには赤マナと緑マナが存在しない。そんな「3つのマナだけの世界」が5つ生み出され、それぞれがどんなテイストになるのか。もう、それを考えるだけでもワクワクしてしまうではないか。

 知らない人のために、わかりやすい「欠落次元」のサンプルを見てみると、例えば「高潔・光・規範」などを象徴する白マナと「自然・生命・豊かさ」を象徴する緑マナが存在しないグリクシスの場合、「新たな生命が生まれてこない、荒廃した暗闇の次元」になってしまう。そこに生きる(?)生物の多くはゾンビに成り果て、わずかばかりの生命を奪い合うように、残忍で無情な生存競争が繰り広げられているのである(青マナはあるから存外知性はあるし、赤マナがあるので苛烈な性格は強い)。

 対して、真逆の次元であるバントは「腐敗・死・利己」を象徴する黒マナと「混沌・激情・破壊」を象徴する赤マナが無いため、規律と規範で彩られた騎士道と信仰の世界。たくさんの天使に守られたこの地では、礼節を守る騎士たちが日々の鍛錬に邁進している(ちなみにギデオンが初めてプレインズウォークしたのがこのバントである)。

 

 

 

 こうして「欠けている」ことがむしろ個性として際立つ5つの次元という設定自体が、カードを作る上での大きな原動力にもなるし、作品世界を彩る見事なフレーバーとして機能していたのが、このアラーラの最大の見どころといえる。唯一の難点として、あまりに5つの次元の個性が際立ちすぎたせいで、ドラフトをやるとあんまり隣の次元とのシナジーがなく、結局決まった3色を固めどりするしかなくなるっていう問題はあったんだけど。まぁ、そこはしょうがない。3色もあれば、ある程度選択肢は増えるのでそこまでピックに不自由はなかったし。

 さて、こうして5つの次元が並び立つわけだが、改めて確認しよう。「黒赤マナがなくなったせいで騎士道の世界になったバント(白青緑)」、「白緑マナがなくなったせいで死者の世界になったグリクシス(黒赤青)」、「白青マナがなくなったせいでドラゴンが暴れる弱肉強食の世界になったジャンド(赤緑黒)」、「青黒マナがなくなったせいででかい獣が闊歩するジャングル世界になったナヤ(緑白赤)」。この4つの次元については、割とカラーイメージから素直に導き出しやすいコンセプトだった気がする。では、残る1つの次元はどうだったのか。つまり「赤マナと緑マナがなくなり、白・青・黒だけの世界」ってどんな世界なのか? 赤マナが示すのは「混沌や激情」。緑マナが示すのは「生命や自然」。その2つが欠けた結果……世界はアーティファクトに覆われた!

 

 

 

 個人的に、このエスパー次元だけは「ん?」って思ったコンセプトなんだよね。「青が中心で無機質・無感情な世界」っていうデザインは分かるのだが、そこからまさかテーマが「アーティファクト」になるとは……。それまでのMagicの歴史において、基本的にアーティファクトは「無色のカード」と同義だったわけで、突然この3色のカードたちがアーティファクトを名乗りだしたのはすげぇ違和感があったもんである。次元のコンセプトを示す能力語も特に存在しておらず、とにかくカードは「アーティファクトを支援する」と書かれたものばかり。つまり、単に「アーティファクト」というカードタイプが「エスパー出身のカードを分けるだけの指標」として使われてしまったのである。なんて安易な! なんていい加減な! 他の次元は「賛美」「蘇生」「貪食」などのキーワードをわざわざ作ったというのに! こんな適当なコンセプトは……。

 むっちゃ好みでした。いや、実はこの英断はかなり大きな意味を持つんですよ。他の次元のカードがそれぞれ「その次元」だけで閉じてしまっているのに対し、エスパーのカードは、古今東西、ありとあらゆるアーティファクトとシナジーを見込むことができる。つまり、このセットの中で一番多様性が見込めるのは、実はエスパーだったわけだ。きちんとミラディンとは距離を置かれているのでスタンダードレベルでこのアーティファクトが悪さをするってことは残念ながらあまりなかったのだが、当然、私はこの妙なこだわりを持った次元コンセプトが気に入り、リミテッドでもエスパーに行くことが多かった。リミテッドで輝くカードといえば何と言ってもこれ。

 

 

 

 コモンからエスパーの基盤をなす、圧倒的アド生物「聖域のガーゴイル/Sanctum Gargoyle」、そして開けたパックから出たら問答無用でエスパー一直線のわかりやすいボムだった「破片撒きのスフィンクス/Sharding Sphinx」。基盤が青白だから飛行クリーチャーが多くて、さらに黒が足せるから除去も自由。リミテッドだとやっぱり戦いやすい3色だったのよなぁ。

 さらに、楽しいアーティファクトムーブは構築戦にまではみ出すことになる。本当に大好きで、当時は色々なコンボ(?)デッキを作って楽しんだのは何といってもこちら。

 

 

 

 「エーテリウムの彫刻家/Etherium Sculptor」。アーティファクトのコスト削減なんてやばいに決まってるやーん。相方はもちろん「エーテリウムの達人/Master of Etherium」。もう、このコンビを使いたいがためにデッキを組んだよね。そして、このあたりの時代になると、実はこのブログにも記録が残ってたりするよね。ちょっと後の時代のデッキだが、まだフライデーナイトマジックに参加していたころのデッキリストがこちらに。まぁ、負けてるみたいだけど……それはいつものことなのでしょうがない。

 

 今回はエスパー推しを強めで紹介したが、とにかく「5つの次元がそれぞれに個性をぶつけ合う」というデザイン部分が楽しい次元。この後の2つのセットでは、その混沌が加速していく方向性になりますね。そういやこの頃から、ボーラスさんはすでに良からぬことを考えているなぁ……。

 

 

「アラーラの断片」の公式カードリストはこちら。

 

 

 

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