最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
運命の天使 Angel of Desitny (3)(W)(W) M クリーチャー・天使、クレリック 2/6 飛行 二段攻撃 あなたがコントロールするクリーチャー1体がプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、あなたとそのプレイヤーは、それぞれその点数に等しい値のライフを得る。 あなたの終了ステップの開始時に、あなたのライフが初期ライフよりも15点以上多かった場合、〜がこのターンに攻撃したプレイヤーはこのゲームに敗北する。 なんやこいつ(困惑)。自軍クリーチャーが対戦相手にダメージを与えるたびに、「その分だけみんな回復」するという謎シチュエーション。つまりこれがいる限り、戦闘ダメージは全部チャラ。相手を殴り倒すことはできなくなる(一応、絆魂と違って誘発型能力なので、解決前に相手のライフが0になったら死ぬが)。何が楽しくてそんなことをするかというと、与えたダメージが「相手の傷」じゃなくて「自分の利益」に転化される。相手のライフはゼロにならないが、自分のライフが35点になれば、「この天使に殴られたプレイヤー」は敗北。つまり2人プレイなら、「この天使が殴ったターンに、自分のライフが35点に到達すれば、終了ステップに勝ち」である。感覚的には、「相手のライフを20点削る」を「自分のライフを15点回復する」に置換するデザイン。かつて存在した謎カード「卓絶」の解釈違いみたいなカード。この転換は「相手のライフを20点削るより、自分のライフを15点回復した方が楽じゃね?」という部分を売り出すもの。確かに、ダメージソースよりも回復ソースの方がチェックが緩いのは事実であり、現在もヴィトさんがその穴を突こうと奮戦しているところ。この天使はヴィトさんのような特別な工夫をせずとも、出すだけで全てのクリーチャーが回復方向に回れ右をするのでコンセプトが統一しやすい……のかなぁ。でも、クリーチャーが並んでるなら、そのクリーチャーは前のターンまでは相手のライフを削ろうとしてたと思うのだが……。いや、まぁ、回復デッキなら別にその辺はいいのか。最大の懸念点は、やはり勝利条件に「こいつが殴ったターンの終了ステップ」という文言が盛り込まれている点。どれだけライフの回復準備を整えたとしても、最終的にこいつが着地して、召喚酔いを超えて、攻撃して、生き残る必要がある。こいつが茨の道なんよ。そこのハードルを超えるくらいなら、やっぱりヴィトさんの方が素直で簡単な気がするんだよなぁ。まぁ、特殊勝利条件マニアの人は頑張ってみよう。一応タフネス6で二段攻撃持ちの天使はそれなりに強いは強いしな。リミテで出されたらやっぱりきついよ。 (天使心の守護者)Angelheart Protector (2)(W) C クリーチャー・人間、クレリック 3/2 〜が戦場に出た時、対象のあなたのコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで破壊不能を得る。 天使心とか言っちゃいるが、やってることは「ほれ、お前死なねぇから突っ込んでこい」という特攻製造マシーン。まぁ、死なないなら別にいいんだけどさ。ちなみに「天使心/Angelheart」という名称はかつて「天使心の薬瓶」で使われたことがあるので、単に「天使様の御心」というだけでなく、ゼンディカー次元特有の名称なのだと考えられる。3マナコモンとしてはそれなりのお仕事で、うまく先陣が配置できていれば、本来殴れなかったところが殴れてダメージを稼げるかもしれない。逆に言うと、そうして他人の力を借りることが必須なので、状況が用意されてないと単なるバニラ。瞬速が付いてればかなりのやり手だったのだが、多分そこまでいくとアンコモンになっちゃうからなぁ。 (エメリアのアルコン)Archon of Emeria (2)(W) R クリーチャー・執政官 2/3 飛行 各プレイヤーは、各ターンに呪文を1つしか唱えられない。 あなたの対戦相手のコントロールする基本でない土地はタップ状態で戦場に出る。 出た、どこの次元でも節操なく顔を出す割に、結局なんなのかよく分からない存在、アルコン。せっかく「猟犬」が「犬」になったこの令和の時代にも、残念ながらアルコンの日本語は執政官から変わらずである。しかしこのアルコン、実はこれまた歴史を塗り替えた1枚だったりする。どの部分が新しいかというと、そのコストだ。レアなどに配置されることが多いアルコンはどうしても重量級フライヤーになることが多く、5〜8マナあたりが基本なのだが、これが更新されたのがエルドレインで登場した「赦免のアルコン」の4マナ。すぐにこれに「太陽の恵みの執政官」が続き、この度さらに1マナ軽くなって、3マナ2/3というありえない軽さの執政官となった。まぁ、デザインとしては白がよくやる諸々の制限付与クリーチャーなので、あんまり新鮮味もないけども。「法の定め」効果は3マナなので割と普通だが、アタッカーとして優秀なボディにくっついている分だけ効率的。そして下についているのはさらに相手を締め上げる能力なので、なるほど総じて見れば確かにレアか。せっかくのゼンディカー、今回も変な土地は多くなりそうだが、一番見かけるのは元からタップインの両面カードなので、今んところそこまで大きな影響はなさそうかな?
(恐れなき雛)Fearless Fledgling (1)(W) U クリーチャー・グリフィン 1/1 上陸 - 〜の上に+1/+1カウンターを1つ置き、〜はターン終了時まで飛行を得る。 これはなかなか育てがいのある子供。2マナで出てくるので上陸の恩恵を受けやすく、うまくいけば3ターン目には2/2飛行。その後も毎ターン土地を置ければ常に最前線で戦えるステータスのままで成長を続けるので、1枚でゲームに勝ててしまうレベルである。土地が置きにくくなる中盤以降までくれば地上でもそれなりに戦えるサイズにはなってるだろうし、飛行の付け外しもそこまで大きな問題にはならない。まぁ、グリフィンのくせにサポート無しで飛べないのはどうかと思うが。ただ、問題はそうしていつも2ターン目に出せるわけではないという部分。2マナクリーチャーに高望みしてもしょうがないが、中盤以降のドローで出会った時のガッカリ感はちょい寂しい。そう考えるとやっぱり飛行はデフォで欲しかったところだが……それだと強すぎたのかしらねぇ。
(カビーラ式叩き伏せ)Kabira Takedown (1)(W) U インスタント 〜は対象のクリーチャーかPWに、あなたのコントロールするクリーチャーの数に等しい値のダメージを与える。 & (カビーラのプラトー)Kabira Plateau 土地 〜はタップ状態で戦場に出る。 (T):(W)を加える。 土地兼用の除去。除去呪文なんていつだって必須なんだし、流石に土地として置くことはないやろ! と思われそうなところだが、そこはちゃんと2択問題を作ってある。何しろ自軍にクリーチャーがいなければ全く役に立たないのだから。これなら確かに除去ではあるがいらんタイミングは分かりやすい。ただ、このカードをわざわざ入れてるのにいらんタイミングって、割と手詰まりになってる気もするけども……。
(マキンディの暴走)Makindi Stampede (3)(W)(W) U ソーサリー あなたのコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで+2/+2の修整を受ける。 & (マキンディの台地)Makindi Mesa 土地 〜はタップ状態で戦場に出る。 (T):(W)を加える。 白のお家芸、全体増強に土地をミックスしたもの。こうしてはっきりと使い時が決まっているタイプのカードは土地として置く判断がやりやすいので相性は良さそうである。一応悩ましいパターンとして、中盤以降に「そこまでクリーチャーも並んでないし、あとの引きを考えたらもう1枚くらい土地を置いといてもいいけど、もしかしたらクリーチャー並ぶかもなー」みたいな時の判断だが、まぁ、そんなタイミングはそうそう無い。っていうか、悩むタイミングがゼロのカードはモード選択式としては失敗だってマローも言ってたしね。 (二人組の戦術家)Paired Tactician (2)(W) U クリーチャー・人間、戦士 3/2 〜と少なくとも1体の他の戦士が攻撃するたび、〜の上に+1/+1カウンターを1つ置く。 ベースとなっているのは、リミテッドレベルでちょいちょいお世話になる「間に合わせの大隊」。あちらは名前の通りに大隊能力(3体以上で殴って誘発)でカウンターがもらえたが、今回は相棒を戦士に限定することで1体少ない人数でのカウンター獲得が可能になった。「大隊」の悩みは、3ターン目に出しても次のターンにカウンターを得ながら殴るのが難しく、結局この辺のマナ域の戦いだと相打ちになることが多いって部分だが、この設定ならば、2ターン目に相方の戦士が1体出せればノルマクリア。4ターン目に4/3で殴れるので生存率もかなり上がってくるんじゃなかろうか。ただ、おかげでアンコモンになっちゃったのはちょい足元を見過ぎという気もする。戦士デッキにオールインできるかどうかだが、別に「これを引いて戦士デッキに行こう!」と思えるほどの人材でもないのよなぁ。
(海門の旗持ち)Sea Gate Flagbearer (W) C クリーチャー・コー,戦士 1/2 (4)(W):あなたのコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで+1/+1の修正を受ける。 なんか見たことあるデザインなのに、カード名はどう考えても初見だなぁ、と思ってちょっと悩んだのだが、ほぼ同じデザインのクリーチャーに「絶壁の見張り」がいたのだった。1マナで出てきて、マナフラッドの受けになる全体強化能力を持っているのは完全に一緒だが、セットが異なるために職業が同盟者から戦士に変更され、時代に置いて行かれないようにタフネスが1アップしている。今更の話だが、コモンでも1マナ1/2にボーナス付きは当たり前なのだ。「絶壁の見張り」については、個人的にはほとんど使ったことはないのだが、相手に出されてそれなりに鬱陶しかった記憶はある。中盤以降では、これが後ろに控えているのが見えるだけで戦闘の状況がかなり変わってくる。起動コストは重いのだが、相手からは見えている分だけ、むしろ「起動されるかもしれない」と思わせるだけでも意味があるのだ。無理に横並び戦術を意識せずとも、意外と貢献してくれるやつではある。 (泡の罠)Bubble Snare (U) C エンチャント・オーラ エンチャント(クリーチャー) キッカー(2)(U) 〜が戦場に出た時、これがキッカーされていたなら、エンチャントされたクリーチャーをタップする。 エンチャントされたクリーチャーは、そのコントローラーのアンタップステップにアンタップしない。 キッカーを使って分業に成功した青除去オーラ。キッカーを払えば「金縛り」とだいたい同じ。最近は「捕獲球」に慣れてしまっているので瞬速が無い分だけ物足りなくはあるが、代わりにこちらは1マナで唱えられるという非常に大きなアドバンテージがある。「捕獲球」などのカードの最大の難点は、どうしてもアクションとして重たいのでリミテッドだと1ターン丸々そのマナのために犠牲にする必要があり、テンポでの優位を築きにくいところだった。こちらのカードなら、相手に1回殴らせる覚悟さえあれば、簡単に他のアクションと複合させながら除去を展開できる。いわばマナコストをライフで賄っているようなものだ。そして、単なる代替コストではなく「選択可能」というところに意味がある。殴られるのが嫌なら普通に4マナで唱えればいいだけで、そこに不便はほとんどない。このセットを象徴する青の必須カードになるのは間違いないだろう。
滝の予見者 Cascade Seer (3)(U) C クリーチャー・マーフォーク、ウィザード 3/3 〜が戦場に出た時、占術Xを行う。Xは、あなたのパーティーの人数に等しい。 このセットの「予言ダコ」。叡智を求めるウィザードさんがタコと比較されるのも屈辱かもしれないが、実際にやれることはほとんど同じである。タコは占術が2で固定だが、こちらの御仁はパーティー規模による変動制。まぁ、一応期待値的には2.5なのでタコよりは有利と言えなくはない(期待値とは?)。「予言ダコ」は他に際立ったシナジーもないくせにリミテッドでは割と活躍した印象があり、青が持て余す4マナあたりの地上戦力として無難な数字を保持しつつ、未来への可能性をつなぐ良い1枚であった。こちらはパーティー構成のサポートもこなしつつのお仕事なのでタコ以上にやることが多い。マナカーブに注意しつつ、必要な枚数を見極めたいところ。
珊瑚兜の僧侶 Coralhelm Cleric (1)(U) C クリーチャー・マーフォーク、クレリック 1/3 〜がクリーチャーをブロックするたび、そのクリーチャーは、そのコントローラーの次のアンタップステップにアンタップしない。 最近は類例があまり無いタイプの能力だが、過去を遡れば一応「眩暈の落とし子」というかなり似たようなクリーチャーが見つかる。「落とし子」は2マナ0/3の壁でこの能力、こちらは2マナ1/3で一応殴れてこの能力。しかも先輩はアンコモンだったがこっちはコモンだ。色んなところでクリーチャーの進化というのは確認できるもんである(一応、「落とし子」はブロックしたクリーチャーをタップする能力も持っているが、警戒持ち以外には意味のない部分である)。どこをどう見ても防御要員。そしてタフネスは3しかないので、この能力で長時間にわたって2体のクリーチャーを止め続けるなんてのも難しい。あくまで時間稼ぎと割り切って、序盤に自信のないデッキがなんとか場をつなぐために採用する程度だろうか。一応青のクレリックなので、白や黒に触らずにパーティーを集めたい時にはニーズがあるかもしれないが。ちなみに「青単色のクレリック」というのもなかなか珍しい設定で、考えてみても私はさっぱり前例が出てこなかったのだが、調べてみたら過去には14体もいた。そのうち実に8体がアモンケット出身で、なるほどあの次元の特徴が分かるというものだ。 海門の嵐呼び Sea Gate Stormcaller (1)(U) M クリーチャー・人間、ウィザード 2/1 キッカー(4)(U) 〜が戦場に出た時、このターン、あなたが次に点数で見たマナコストが2以下のインスタントかソーサリー呪文を唱える時にそれをコピーする。〜がキッカーされていたなら、代わりにその呪文を2回コピーする。そのコピーの新しい対象を選んでも良い。 なんか能力の表記が色々ややこしいこだわりの神話。能力自体は誘発型能力で「When節」を持っているのに、実際に効果が確定するのが出た時じゃなくて、その次に呪文を唱えたときってのがややこしい。コピーしたいなら瞬速持ちにして呪文にスタックできるようにした方が楽なのだが、そうすると瞬唱チックになってむやみに強化されてしまうので、苦肉の策としてこんな形になったのだろう。瞬唱なんかと違って面白いのは、こいつが出て能力が確定した時点では、相手は何をコピーされるか分からないということ。次に答えが撃たれた時点でコピーは確定しているので、こいつが出たところで1つ目の対応を迫られ、その次の呪文でも悩まされる。そう考えると、小難しいことが書いてある割にシンプルな嫌がらせクリーチャーである。まぁ、2マナ以下と書かれているのであまり大きな悪さも出来ない気はするが、専用デッキを組んで「真実の視認」を墓地から唱えると4マナ6ドローとかいう化け物が誕生する。是非ともトライしてみたい。それにしてもこのキッカーは……俺が生きている間にこの能力を有効利用する瞬間を見るチャンスはあるのかな……。
確実な潜入者 Sure-Footed Infiltrator (3)(U) U クリーチャー・マーフォーク、ならず者 2/3 他のあなたがコントロールしているアンタップ状態のならず者を1体タップする:〜はこのターンブロックされない。 〜がプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、カードを1枚引く。 いわゆるカササギ能力に、回避能力を混ぜ込んだ危険な存在。4マナ2/3は本家カササギよりは大きいが流石に戦力としては微妙。なんとしても相手の防御網をかいくぐり、恒常的なドローにつなげていきたい。必要なのは仲間のサポート。幸い、今回はならず者にかなり軽い連中も多いし、頭数を揃えるだけならそこまで難しい話ではなさそう。協力者の方は召喚酔いしてても問題ないし、出したターンに除去されなければ結構な確率でドローは呼び込めるんじゃなかろうか。あとの問題は、そうして技巧派ばっかり取り揃えてると、引いたカードを使う間も無く殺されてしまう危険性があるということ。序盤の防備は抜かりなく。
(血の招き)Blood Beckoning (B) C ソーサリー キッカー(3) 対象の、あなたの墓地にあるクリーチャーカードを手札に戻す。この呪文がキッカーされていたなら、代わりに、2枚の対象のあなたの墓地にあるクリーチャーカードを手札に戻す。 今回の墓地回収呪文。これまた「キッカー版って無かったんだ」というのが意外なジャンルだが、過去のゼンディカーだとやっぱり上陸をフィーチャーした「魂の階段の探検」なんかが作られている。キッカーって、単純すぎて逆に抵抗があったのかもね。1マナで使えば完全に「墓暴き」と同じだし、キッカーを使えば「蘇りし者の行進」と同じ。どちらで使っても素直にコスト分の働きになる気安い存在。相手がならず者デッキだった場合には勝手に墓地をアレンジしてくれるので評価がちょいあげ。
(名門の吸血鬼)Highborn Vampire (3)(B) C クリーチャー・吸血鬼、戦士 4/3 こんなにそっと自然にバニラを出されても……。いや、コモンだから別にいいけども。一応、今回黒は戦士の第3種色なので、全体的に数は少なめ。青黒や黒緑でパーティーを組みたい場合にはそれなりの候補に。でも、名門の出身がこんな下働きでいいのだろうか……。頑張れゼンディカー吸血鬼。
(マラキールの血の僧侶)Malakir Blood-Priest (1)(B) C クリーチャー・吸血鬼、クレリック 2/1 〜が戦場に出た時、各対戦相手はX点のライフを失い、あなたはX点のライフを得る。Xは、あなたのパーティーの人数である。 痛そうで痛くない、少し痛い吸血鬼。2マナであることを考えるとわざわざ温存しておくのも微妙なので、さっさと2ターン目に出して1ライフドレインという展開も多いことだろう。それだけでももちろん悪いお仕事ではない。うまいことパーティーデッキが組めたなら、そこはぐっと温存して、5ターン目くらいに4ライフドレインを叩きつける選択肢があるのが偉い。あの「アスフォデルの灰色商人」を思い出せば、4ライフ吸われるってのは結構なダメージなのだ。この僧侶ならば、うまくいけばアスフォデルの半分以下のコストで、似たような効果を発揮できるかもしれないのだ。死にやすさは決してデメリットばかりではなく、残りのパーティーメンバーを盤面に控えさせておきつつ、墓地から回収して連打するデッキだって不可能ではない。とりあえずかき集めておいて、ピックの流れ次第でクレリック単に行くか、パーティーデッキにするかを選ぶ戦術は案外成立しそうだ。
(ニマーナの走り潜み)Nimana Skitter-Sneak (3)(B) C クリーチャー・人間、ならず者 3/4 いずれかの対戦相手の墓地に8枚以上のカードがある限り、〜は+1/+0の修整を受けるとともに威迫を持つ。 3/4バニラの凡夫で終わるか、4/4威迫の俊才になるか。まぁ、冷静に考えれば4/4威迫もそこまで突出した才能ではないんだけども、何の労も無しに手に入るなら悪くないスペックか。「2体以上でしか止められない」とはいうものの、そりゃこのサイズだったらだいたい2体で止めるやろ、ってんで威迫の説得力が乏しいのが気にかかる。そして、そのボディを手に入れるためのスレッショルド条件はどの程度「労なく」手に入れられるものか。ならず者デッキで決め打ちしておかないと安定運用は難しいかも。そして、ならず者デッキっていうデザインを描いていくと、「これ、戦闘じゃなくてライブラリを攻めた方が……」っていう私の頭の中のアルハマレットが囁く。アショクも囁くしフィナックスも囁く。お前たち!
(地割れの魔術師)Fissure Wizard (1)(R) C クリーチャー・ゴブリン、ウィザード 2/1 〜が戦場に出た時、あなたは手札を1枚捨てても良い。そうしたなら、カードを1枚引く。 シンプルイズベター。単に赤ルーターするだけの小兵だが、手堅くまとまったボディに利便性がくっついてくるのは悪くない。実はこれ、赤ルーターと青ルーターの違いこそあるものの、「難破船あさり」に負けてないスペックということを考えると、いよいよルーター業界でも赤が青を越えようとしている兆候なのかもしれない。ただ、序盤にルーターする時にはどの手札が必要なのかを見定めるのが難しいので、こんな細かいギミックだが案外プレイングテクニックは問われるかもしれない。そう考えると「ケルドの略奪者」は本当に良いデザインだったな。
ゴーマ・ファーダの先兵 Goma Fada Vanguard (1)(R) U クリーチャー・人間、戦士 2/2 〜が攻撃するたび、対象の、対戦相手がコントロールする、パワーがあなたのコントロールする戦士の総数以下であるクリーチャーは、このターンブロックできない。 ブロック制御能力を持つウィニー。攻撃のたびに1体のブロックを封じるというのは実はかなりのやり手で、一番こえぇのはこれが連続で2体3体と並ぶ展開。それだけで相手クリーチャーは一切ブロックが効かなくなり、こんなパンピーづらした連中に袋叩きにされる可能性もあるわけだ。まぁ、おかげでアンコモン認定されてしまったので、そこまで凶悪な展開にはならないはずだが。赤白の戦士デッキが前のめりに突き進むためのわかりやすい指針だろう。
(カズールの憤怒)Kazuul’s Fury (2)(R) U インスタント 〜を唱えるための追加コストとして、クリーチャーを1体生贄に捧げる。 〜は任意の対象に、生贄に捧げたクリーチャーのパワーに等しい値のダメージを与える。 & (カズールの崖)Kazuul’s Cliffs 土地 〜はタップ状態で戦場に出る。 (T):(R)を加える。 カズールさんの生存確認! 「崖の暴君、カズール」さんは力で周りを牛耳ってるタイプのオーガ。オーガにしては知能は高く、登場時の能力も「通行料さえ払えば悪いようにはしない」という意外と話のわかるやつだった。まぁ、今回はあからさまに「投げ飛ばし」てるので、怒らせちゃダメなのは間違いないだろうが。というわけで、「投げ飛ばし」が1マナ重くなっての土地併合。これまた「クリーチャーがいなければ役に立たない」タイプの呪文なので、いらないタイミングはそれなりに判断しやすそう。ただ、どこまでいっても「これ1枚で勝てる可能性」が残る呪文でもあるのだよな……。判断をミスしてカズールさんに放り投げられませんように。 (悲報泥棒)Relic Robber (2)(R) R クリーチャー・ゴブリン、ならず者 2/2 速攻 〜がプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、そのプレイヤーは0/1で「このクリーチャーではブロックできない」と「あなたのアップキープの開始時に、このクリーチャーはあなたに1点のダメージを与える」を持つ無色のゴブリン・構築物・アーティファクト・クリーチャー・トークンを1体生成する。 なんかもう、訳のわからんのが出てきたとしか言いようがない。たまに開発チームが攻める、とにかくフレーバー優先で面白おかしい奴。しかも伝説じゃないので、割とそこらへんの一般市民(ゴブリン)がこれ。まぁ、基本セットの「追われる鯨」なんかと似た立ち位置なのだろう。さて、このゴブリンが何をしでかしたのかははっきりとはわからない。ただ、何かゼンディカーに眠っていた良からぬお宝に手を出したのは間違い無いようだ。その秘宝の力により、こいつが関わった人間のところには「呪いのゴブリン人形」が届けられる。何をするでもなく、ただチクチクと所有者を痛めつける、ちょっとした置物だ。もしかしたらこいつのコピーなのかもしれん。一応クリーチャートークンではあるが、パワーも無く、戦闘にも参加せず、ただ命を蝕むだけの存在。つまり、わずか3マナではあるがこいつのパンチは6マナチャンドラの紋章と同じ効果を持つのだ。そう考えると神話クラスの働きと言えるかもしれない。ただ、もちろんチャンドラと違って「こいつが殴らないと意味がない」という基本的な問題もあり、他にも「相手がサクりエンジンとか使いこなすタイプだと敵に塩ってレベルじゃない」「全体除去とかで対応されがち」などの複数の難点も抱える。しかしまぁ、そこを真面目に考えてもしょうがない。だってやらかしゴブリンだもん。リミテッドで引くことになったら、何とかワンパン通す方法を考えてあげて、彼がこの世に生を受けた意味を伝えてあげよう。出遅れた相手には案外突き刺さる可能性はあるんだよね。 (崖崩れの魔道士)Rockslide Sorcerer (3)(R) U クリーチャー・人間、ウィザード 3/3 あなたがインスタントかソーサリーかウィザード呪文を唱えるたび、〜は任意の対象に1点のダメージを与える。 ウィザードデッキに進むことを強烈に後押しする1枚。イゼット系のカードを遡れば「インスタントかソーサリーに反応する火力持ち」はそこそこ存在している。代表格の「熱錬金術師」はシュートなスタイルがコンセプトデッキを支えてくれたし、「稲妻織り」もそ能力で盤面を支えた名バイプレイヤー。しかし、これらのカードの共通点として「ダメージを飛ばせる相手は限定される」という特性があった。そりゃそうだ、インスタントとソーサリーを連打して好き放題に除去されたんじゃゲームが成り立たない。しかし、こちらのウィザードはついにその領域に踏み込んだ。唱えるだけで好きなところに1点。どんな呪文でも本体を蝕めるし、クリーチャーだろうがPWだろうが、さっさと除去してしまうに限るならそちらに矛先が向く。場にいるだけで圧倒的制圧力を持つのは間違いないだろう。ただまぁ、その分4マナと重くなってしまったので、なかなか構築クラスでイゼットデッキを狙おうと思っても難しい(その手のデッキはクリーチャーが他に入りにくいため、除去が全部こいつを襲うことになる)。そしてリミテッドではどうしても該当呪文の数が少なくなるのでダメージ量が抑え気味になる傾向にあるのだ。しかし、今回はなんとウィザード呪文もカウントしてくれる。さらに、土地まで呪文にできる(かもしれない)次元。デッキの7割をこいつのご飯で埋め尽くすことだって不可能ではない。2体並べばイゼット祭りの開催だ。さぁ、目指せウィザードマスター。
(髑髏砕きの一撃)Shatterskull Smashing (X)(R)(R) M ソーサリー 〜は、最大2体までの対象のクリーチャーやPWに、X点のダメージを好きなように割り振って与える。Xが6以上であるなら、〜は代わりにXの2倍のダメージを、好きなように割り振ってそれらに与える。 & (槌の道、髑髏砕き)Shatterskull, the Hammer Pass 土地 〜が戦場に出るに際し、あなたは3点のライフを支払っても良い。そうしなければ、これはタップ状態で戦場に出る。 (T):(R)を加える。 何もそこまで頑張らんでも……というX火力。土地共有デザインにしたためにどこかで利便性を犠牲にしなきゃ、ってんで、現代基準から言ったらX火力としてはかなり重たくなったし、ソーサリーでもある。このコストだと、通常はなんとか1体のクリーチャーを殺すのがせいぜいなので神話レアっぽさは一切ない。評価が変わるのは8マナ到達時。ここまでのコストが払えるなら、最低でも12点のダメージが降り注ぐことになるので、まぁ、普通は2体とも対象は殺せるはず。でも、そこまで頑張ってもせいぜい2体殺せる程度ではあるのだが……うーむ。まぁ、それだけ土地が強いってことだ。神話レアの「神話だからね! 3点で許してあげるよ!」感はなんかムカつくな……。 (スカイクレイブの土百足)Skyclave Geopede (2)(R) U クリーチャー・昆虫 3/1 トランプル 上陸 - 〜はターン終了時まで+2/+2の修正を受ける。 新時代の土百足は、シンプルにしてパワフル。3マナ3/1トランプルは普通だが、5/3トランプルなら間違いなくパワフル。4ターン目に土地を置いてアタックすれば、相手はどうにかしてブロックで殺しにくるはず。そしてそこで上陸という能力の強さが物を言う。増強のためにマナを使っていないので、戦闘に入ってからのトリックが至極使いやすい。1回目の戦闘を火力や増強でしのげば、次のターンももう一回5点トランプル。これだけで、3マナクリーチャーとしては破格の働きだ。もちろん、今回各種取り揃えられた「1ターンに2枚以上の土地を置く方法」を整備すればレアをも凌ぐ化け物アタッカーも夢じゃない。地味なデザインではあるが、実はデッキの根幹をなし得る注目の1枚だ。 (歌狂いの裏切り)Song-Mad Treachery (3)(R)(R) U ソーサリー ターン終了時まで、対象のクリーチャーのコントロールを得る。そのクリーチャーをアンタップする。それはターン終了時まで速攻を得る。 & (歌狂いの遺跡)Song-Mad Ruins 土地 〜はタップ状態で戦場に出る。 (T):(R)を加える。 このセットのパクり呪文。例によって基本デザインの呪文に土地をくっつけただけのデザイン。土地をくっつけることでコストがそのままだったり重くなったりとカードによって様々だが、こちらはベースの「反逆の行動」に比べて2マナも重くなってしまたったので、正直あまり強いカードではない。今回はパクり&サクり戦術などもフォローされてないみたいだし、本当に「まぁ、山よりも強いじゃん」くらいの気持ちでデッキインするのがせいぜいだろう。「タイミングがたまたま合えば使えるかもしれない」くらいでも強いのがこのデザインのずるいところだ。ちなみにカード名は別にカラオケに入り浸ってるおっさんを表しているわけではなく、なんか「音が直接脳内にッ!」系の呪いがある遺跡のようである。
棘平原の危険 Spikefield Risks (R) U インスタント 〜は任意の対象に1点のダメージを与える。このターン、これによりダメージを受けたパーマネントが死亡するなら、代わりにそれを追放する。 & 棘平原の洞窟 Spikefield Cave 土地 〜はタップ状態で戦場に出る。 (T):(R)を加える。 1点火力。これこそ「あったら使うけど、まぁ、無くても」の代表格みたいなところがありそうだが、実際にはこれを土地としておくべきかどうかは案外難しい。コンバットトリックになることを考えると、1点とはいえ、火力は常に意味があるからだ。もちろん初手に土地が少ないなら問答無用で置くだろうが、「これをおかずに行けるかどうか」というところでのキープはかなりセンスと運が問われるところだろう。タップインなので置くなら1ターン目にしたいが、相手の1、2ターン目あたりの行動(タフネス1のクリーチャーを出すかどうか)を見てから決めたいというジレンマもある。こんな簡単な1枚なのに、実に様々な駆け引きが盛り込まれているのである。ちなみに、こっそり追放効果がつけられているので、1マナキープしておくだけでウーロ君に退場してもらえるという旨味があることはある。まぁ、その場合でもアド取られちゃってるから微妙ではあるんだけど。ちょっと刺すだけで伝説のタイタンを葬り去れるゼンディカーすごいな。
(冒険の期待)Adventure Awaits (1)(G) C ソーサリー あなたのライブラリを上から5枚見る。その中から、クリーチャーカードを1枚公開して手札に加えても良い。残りのカードをライブラリの下に無作為に置く。あなたがこの方法でカードを手札に加えなかったのなら、カードを1枚引く。 毎度おなじみ、緑のサーチカードの新作。今回はもう、カードの半分が優しさで出来てるんじゃないかっていうくらいの穏やかな設計。2マナで5枚は平均的な掘削枚数だが、今回はヒットするのがクリーチャーだけ。それでもそこそこ当たりは引けるだろうが、めくった5枚が全部土地、なんて人間力が致命的に欠乏しているプレイヤーだって世の中にはたくさんいる。そんな歴戦の兄貴たちの涙が結実し、この度はなんと、外れた場合にもキャントリップの補填つき。絶対に損はさせませんの精神。すげぇな、やっぱりユーザーたちが繰り返しリクエストを送り続けた結果なのだろうか。これで安心して、パーティーの仲間を探しに行けるよ。ちなみに見た5枚からクリーチャーをとるかどうかも任意なので、最悪、これを使って「土地を引きに行く」ことだってできる。まぁ、そんなプレイしてる時点で人間力はお察しだが……。
(壊れた翼)Broken Wings (2)(G) C インスタント 対象のアーティファクトか、エンチャントか、飛行を持つクリーチャーを破壊する。 ここ最近、緑のエンチャント/アーティファクト対策はすっかり「自然への回帰」1択で決まりみたいな風潮があったが、流石に再録連打ではサボっていると思われちゃうことを危惧したのだろうか。久しぶりに骨のある新作呪文が追加された。「飛行クリーチャーも同時に狙える」というのはたまに採用されるギミックで、過去には「エンチャントorフライヤー」の「押しつぶす梢」、そして「アーティファクト or フライヤー」の「押しつぶす蔦」が開発され、どちらも3マナだった。これを組み合わせて、この呪文と全く同じ効果を4マナで実現したのが「大地への回帰」である。そう、開発チームは「自然への回帰」に続き、このジャンルでもコストの削減に成功し、見事に3つの対象を維持しながら3マナまでシェイプアップさせたのである。流石にこんだけ対象が広ければ無駄になる心配もない。とりあえずメインで一枚、必要とあらばサイドから2枚3枚。……まぁ、実際は「大地への回帰」をメインで入れてて「使い道ないんかい!!」ってなった経験はあるんだけどね……(環境次第やろ)。
(ジョラーガの幻想家)Joraga Visionary (3)(G) C クリーチャー・エルフ、ウィザード 3/2 〜が戦場に出た時、カードを1枚引く。 アドは正義。カードが引ければMagicは楽しい。知り合いの、特に偉くない人の言葉である。まぁ、実際その通りで、こんなにもシンプルにMagicの楽しさに直結できるカードもないってことだ。ちなみに4マナ3/2はシンプルなキャントリップクリーチャーとしては一応史上初。過去には5マナ4/2の「ロウクスの信託者」なんかはいたが、比較すればバランスが良いのはこっちだろう。まぁ、よりによって直前のセットにいたのが「ラノワールの幻想家」なのでどうしても見劣りしてる気がするが……ほら、ウィザードだし……。え? 3マナ2/1で飛んでる方がいいって? 無くなるものねだりはいけません。
(ムラーサの粗暴者)Murasa Brute (2)(G) C クリーチャー・トロール、戦士 3/3 おっ、おう……。いや、別にいいですよ。バニラも大事ですからね。全部が全部おかしなカードばっかりじゃリミテッドは成立しませんよね。……いや、でも、もうちょい、何かキャラを出しても……。なんでトロールなんだろう……いや、そこも別にどうでもいいけども……。一応確認しておくと、戦士クリーチャーの分布は多い順に赤・白・黒で、青には存在しない。つまり青緑の時にパーティーを組みたいとか、赤緑で戦士デッキにしたい時にはニーズが多くなるということだ。青緑の場合には、確かに地上にこういう堅実派は欲しくなるかもしれない。バニラだって、胸を張って生きていいんだ。
(乱動する再生)Roiling Regrowth (2)(G) U インスタント 土地を1つ生贄に捧げる。ライブラリから最大2枚までの基本土地カードを探し、それらをタップ状態で戦場に出す。その後、あなたのライブラリを切り直す。 土地が戦場に出ることを何よりも喜びとする次元、ゼンディカー。そんな次元にぴったりだってんで再録されて綺麗にはまった呪文が「砕土」である。その生まれはテンペストと非常に古いのだが、多色環境インベイジョンで再録された時はあまりに便利な色調整のためにトップコモン扱いされ、ゼンディカーにおいても上陸の強烈な支援装置として支持された。この度、そんな「砕土」の遺伝子を受け継ぐ正統後継機がアンコモンに登場。土地がタップインするようになってしまったので使ったターンのマナ事情が悪くなってしまい、「なんやねん、下位互換かい!」と文句も出てくるところだが、よく見ると下位互換というわけではない。そう、土地をサクる部分がコストでなく効果になったので、万一カウンターされたときのリスクは低減したのだ。上陸が目的ならタップインはそこまで大きなデメリットにはならないはず。安全性が高まったこの呪文で、新たな時代の上陸デッキが歴史を刻むのだ。まぁ、普通にマナ加速としても強いし、今後は「耕作」との2枚体制で構築環境のデッキを支えていくことになるんじゃなかろうか。よかったよね、「死者の原野」がスタン落ちして(あいつはそういうレベルの問題じゃない)。
(巨森のうねり)Vastwood Surge (3)(G) U ソーサリー キッカー(4) あなたのライブラリから最大2枚までの基本土地カードを探し、それらをタップ状態で戦場に出す。その後、あなたのライブラリを切り直す。この呪文がキッカーされていたなら、あなたのコントロールする各クリーチャーに+1/+1カウンターを2個ずつ置く。 文頭と文末に全然違うことが書いてあって、論文添削だったら怒られるタイプのカード。上から読んでいくと、最初に書いてあるのは「爆発的植生」のテキストである。「ふむふむ、4マナのソーサリーで2マナの加速だよね。入れ替わりで『迂回路』がスタン落ちするからちょうどいいね」と思うわけだ。しかし、そのあとのキッカーはなんの関係もない。何故か自軍が突如としてバルクアップ。筋肉祭りでわっしょい。なんだこの呪文。まぁ、カード名にもなってる「巨森」はかつて「巨森の蔦」でもそのマッスルぶりを見せつけた土地柄なので、その場所の加護が特大で降りかかるということなのだろう。8マナのオプションなので多少好き勝手やっても構わないとは思うが、実に適当なカードデザインである。これ、2枚3枚と引いておいて「1枚目で加速して2枚目以降がどかーん!」っていうデザインなんでしょうかね。 (蔦のヤモリ)Vine Gecko (1)(G) U クリーチャー・エレメンタル、トカゲ 2/2 あなたが各ターンに最初に唱えるキッカーされた呪文は、そのコストが(1)少なくなる。 あなたがキッカーされた呪文を唱えるたび、〜の上に+1/+1カウンターを1つ置く。 なるほど、こういう形でのキッカー支援があるのか。今回はおそらく青緑が「キッカー応援団」になると思われるのだが、「そんなに数が稼げないのに応援してもしょうがないやろ」と思っていたところに、こうしてコスト軽減によるサポートが入った。まぁ、キッカー限定で1マナ稼げるだけなのでやってることは「エルフェイムのドルイド」と一緒。そしてあのドルイドのマナがそこまで頻繁にキッカーに使われてなかったことを思えばやっぱりサポートしては今ひとつな気はするのだが、その分2マナ2/2という普通のボディに、さらに「炎矢師、ハラー」と同じ増強能力を得ることで単体での活躍場所も見出すことができるようになった。2体3体と並び始めたら相手も流石に気持ち悪いはずだ。ところで、ヤモリのクリーチャータイプって「トカゲ」でいいんでしょうかね? って思って確認したら、一応「Lizard」って「トカゲ」であってるけどいmとしては「トカゲ亜目」で、トカゲ、ヤモリ、イグアナ、カメレオンあたりの総称名詞らしい。ちょっぴりヤモリに詳しくなったよ。 (執拗な大地、ヤシャーン)(Yasharn, the Relentless Earth) (2)(G)(W) R 伝説のクリーチャー・エレメンタル、猪 4/4 〜が戦場に出た時、あなたのライブラリから最大1枚までの森カードと、最大1枚までの平地カードを探し、それらを公開して手札に加える。 プレイヤーは、呪文を唱えるためや能力を起動するために、ライフを支払ったり土地でないパーマネントを生贄に捧げたりできない。 多分数億回は言われてるだろうけど、やっぱり言いたいので書いておく。「ヤシャーンがやらねば誰がやる」。……なんで書いたんだろ。まぁ、とにかく人造人間じゃなくて土地造イノシシのヤシャーンだ。よくわからん存在ではあるが、ゼンディカーなんだからこれくらいは普通なんだろう(多分)。いかつい雰囲気とは対象的に実は心優しいやつで、場に出た時にこっそり土地を2枚渡してくれる。やしゃーしい。そして、自分から傷つくのを見るのが嫌いなので、今後のゲームではサクるのもライフを失うのもダメだ。やしゃーしい。いや、よく見るとそうでもねぇな? これ、起動コストとしての支払いを制限してるだけなので、相手にサクれって言われたらサクらなきゃいけないし、呪文の効果でライフは普通に減るな? まぁ、その辺は管轄外なのだろう。そういうご相談はシガルダさんの方へ行ってくれ。とりあえず、出すだけでアドれる良い肉なので、リミテッドなら重宝するだろうし、出し入れする意味があったり、特定のデッキに刺さったりするので、案外構築でも使われるかもしれない。かまどの中の猫が元気だったら即現場に急行してたんだろうけどね……。ヤシャーンがやらなくても、Wizardsが勝手にやった。
(鼓動の盗人、ザグラス)Zagras, Thief of Hearbeats (4)(B)(R) R 伝説のクリーチャー・吸血鬼、ならず者 4/4 飛行 接死 速攻 この呪文を唱えるためのコストは、あなたのパーティー1人につき(1)少なくなる。 あなたのコントロールする他のクリーチャーは接死を持つ。 あなたのコントロールするクリーチャーがPWに戦闘ダメージを与えるたび、それを破壊する。 どうやらラクドスカラーは他の色に比べて「パーティーを集める」ことへの執着が強いっぽいな。そんなパーティーギミックの大将を務めたがりなのがこちらの吸血鬼。戦闘能力はそこそこレベルだが、コスト軽減があるので結構な速さで呼ばれて飛び出てパンチすることになる。理想としては2ターン目3ターン目にパーティーを形成しての4ターン目パンチか。その速さでの4/4速攻フライヤーはそれだけで脅威だ。ついでに接死バラマキ機能があるため、多分好きな人は「頭巾様の荒廃牙」との合わせ技の方を先に試す気がする。あいつ自体はパーティーからハブられるが、最初から接死持ちを集めておけばデッキとしては成立……しねぇな、そうなるとこいついらんな。ちなみに次のスタンで使えて「接死を持ち、ならず者以外のパーティー要員」にカウントできるクリーチャーは「オークヘイムの敵対者」(戦士)、「毒の秘儀司祭」(クレリック)の2体のみ。よし、接死パーティー解散!
海門の巨像 Sea Gate Colossus (7) C アーティファクトクリーチャー・ゴーレム、戦士 7/5 この呪文を唱えるためのコストは、あなたのパーティーを構成するクリーチャー1体につき(1)少なくなる。 かつてコジレックが現れた時に盛大にぶっ壊され、公式記事のストーリーで3回も4回もそのシーンやるもんだからもう完全な廃墟だと思われていた海門だが、あの一件以降、なんとタズリやリンヴァーラの尽力により、復興の象徴としてものすげぇ早さで再建されたらしい。しかもこんなモニュメントまで追加するとか、だいぶ余裕あるなこの野郎? 各ギルド組織から献金集めて作られたらしいんだけど、一般市民の皆さんは公金の無駄遣いに怒ってないんすかね? まぁ、やたらとディティールが凝ってて、ガンダムもびっくりのデザインなのでお台場ガンダムみたいな人気スポットになってる可能性もあるが。そして、そんな巨像が動き出すメカニズムまで搭載してるってんだからゼンディカーおそるべし。運用効率はパーティーの規模によりけりで、4人が揃っちゃえばなんとわずか3マナでの雇用が可能。このサイズなら5マナくらいでも妥当なので、弱小パーティーでも割となんとかなりそうなのがありがたい。こんなもんがその辺をガッチャンガッチャン歩いてる次元は怖いよなぁ、って思ったけど、つい最近までこれの何倍もでけぇのが暴れまわってたんだから、住民たちの感覚もおかしくなるのかもな。ちなみに、パーティーに配慮してちゃっかり戦士を名乗ってるのも可愛い。まぁ、機動戦士なんでしょうね。
這い回るやせ地 Crawling Barrens R 土地 (T):(C)を加える。 (4):〜の上に+1/+1カウンターを2個置く。その後、あなたは「ターン終了時まで、これは0/0のエレメンタル・クリーチャーになる」を選んでも良い。これは土地でもある。 そう、ゼンディカーに来たんだから、当然これがあるべきだ。生きて動く土地、通称はミシュラランド、ミシュランである。ただ、今回はレアに2色土地を入れる都合上、流石に全色のレアにミシュランを配置する余裕はなかったのだろう。こうして変則的な無色ランドでの登場となった。一見すると地味なギミックだが、マナさえあればどこまでもサイズアップするので持久戦を狙うデッキではなかなか危険な存在と言える。公式記事でも触れているが、カウンターを乗せた後にクリーチャー化するかどうかは任意で選べるので、貧弱なうちに殺されるなんて心配もなく、ゆっくり好みのペースで育てられるのも魅力的だ。性質上、色の多いデッキでの採用は難しそうだが、今後の単色デッキなどで「追加の1手」として常に検討される存在になるんじゃなかろうか。 PR |
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