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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「弱キャラ友崎くん」 6

 かつて、まだ2ch文化が存命だった頃、スレタイだけで勝負する謎の文化があったが、そんな中で印象的だったものに「ベイブレード強いのに何故か彼女ができない」というのがあった。スレタイという短い文章の中にエッセンスが収まっているデザインが良い。そして今作は、そんなスレタイからとってきたように「スマブラ強いと何故か彼女ができそう」である。オタクの妄想、いつの時代にも変わらず尽きることなし。

 正直、これに高得点をつけるのはなんか悔しい。へんなコンプレックスを刺激されて渋々つけてる感がある。まずもって、序盤は気に入らない要素ばかりで絶対に点数さげたろうと思っていた。特に主人公・友崎のキャラは見ていて素直にムカつくものになっており、典型的な陰キャがゲーム由来の耳障りな言葉を並べ立てて必死に自己肯定している様は、純粋に気持ち悪いのに加えて、アニメの題材としても陳腐なので「どうせまたこうやってオタクをバカにしたところからスタートして最終的に陰キャ礼賛する流れでしょ」と辟易していた。

 そして極め付けは、ゲームだけ強かったもんだからオフで誘われて、行ってみたらクラスの美人女子というあまりにもテンプレめいた展開。「よくもまぁ、こんだけありきたりな作品で今更アニメ化しようとか思うよな。『ゲーマーズ』の2期やれよ」とわけのわからないことを考え始めるに至るわけだが、そこからちょっと流れが変わる。クラスの美人さんはCV金元寿子というわかりやすいキツめ設定。そしてそんな彼女が叩きつける正論正論&正論。何もそこまで陰キャをいじめんでもええやんけ、と思うくらいにボコボコにするが、もちろん鬱エンドなんかで終わるわけもなく、そこからは一気にキャラが転じて救済へと至る。引き続き「オタクの妄想」の極致であり、うじうじしてたら可愛い子が助けに来てくれるなんて絶対にありえない話なのだが、そんなファンタジーの極みの中に、プライドをめためたにされたが故の光明が光る。彼女は正論しか吐いていないので、彼女が言う言葉はすぐさま絶対になるのだ。友崎にとって、人生が「挑戦すべきゲーム」になっている裏で、実はヒロイン・日南葵の中では、新たに「陰キャ育成ゲーム」がスタートしている。彼女が何故、冴えないクソ陰キャをこんだけ気にかけてくれているかというと、そこに、明確に成果がみられる「ゲームの対象」そのものがいるからだ。そんなゲーミングな関係性が、なんだかこれまでにない嫌な刺激に感じられた。

 まぁ、思い切りぶっちゃけると、単に性癖の問題で「彼女に調教される展開っていいよね!」っていう話でしかない気がするのだが、金元寿子に人生を矯正してもらえるというご褒美をただ浴び続けていたいという欲求がある。そして幸いにも、そんな極まってしまった物語がアニメとしては割と良い仕上がりで見られているのである。製作がproject No.9、監督は柳伸亮。あの「ロウきゅーぶ!」やら「りゅうおうのおしごと!」の座組み(キツい妹役で日高里菜が参加しているのは必然と言える)。是非とも、性癖を満たす充実した隷属ライフを展開してほしいものである。

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