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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 夜の意味を問う、第12話。吸血鬼って善いもの? 悪いもの? そして夜って良いもの? 悪いもの?

 吸血鬼という種を一面的にしか見せられていなかったコウ。ナズナはある意味で「勧誘」をしていたわけで、そんなに簡単な話じゃないことが初めて提示されたのはこないだの吸血鬼女子会でのこと。この世界にはナズナちゃん以外にもたくさんの吸血鬼がおり、人間との関係性も多種多様。セリちゃんが友達であるメンヘラさん(あっくん)との付き合い方に思い悩んでいた甘酸っぱい部分、ミドリちゃんが職場の同僚を病気だと断じながらも、ケロリとその存在を肯定していたドライな部分。人間同様に吸血鬼との関係性だってそれぞれだが、ただ、それでも1つだけ共通することがあるとするなら、それはやっぱり「人間とは違う」ことである。完全なる理解が難しい異種間のコミュニケーション。そして、人間の血を吸うというその一点でもって、吸血鬼は古来より「悪である」という見方が一般的なのもまた事実。超常的な力を使役し、人間の血を啜って生きる生き物。それは確かに普通に考えれば「化け物」には違いない。コウが真夜中の学校で見せられた衝撃のシーンは、そんな常識の一部分に過ぎない。

 同じものを見せられた真昼からは常識的な忠告が下される。「吸血鬼なんて恐ろしい化け物に近づいちゃいけない」という当たり前の助言。しかし、コウはむしろ「怖くない側」から「怖い側」に足を踏み入れたばかりであり、何がどうダメなのかは頭で理解できていない。確かにアキラを危機に陥らせたあのシーンは衝撃だったし、恐ろしくもあったが、それがナズナちゃんたち吸血鬼という種とすぐさま同一視されるかというと、それも難しい。だから今回は考えるターンだった。真昼の意見を聞き、そしてナズナちゃんの話も聞く。可能な限り自分以外の視野を持って自分の置かれている現状を考える。その結果、ナズナちゃんからだって別に「吸血鬼になりなさい」なんてことは言われないのである。彼女の方からコウに「眷属になれ」と言ったことはこれまで1度たりともない。コウが勝手に盛り上がっていただけで、ナズナちゃんはその関係を否定もしないが、積極的に引っ張り上げようともしてこなかった。それはナズナちゃん特有の「恋愛苦手」感からきている部分もあるのだろうが、やはり「人間が吸血鬼になること」はそんなに簡単なことじゃないってのは承知しているのだ。こないだセリちゃんが涙ながらに眷属を増やしていたことを考えるなら、吸血鬼にとっても「他人と吸血鬼」の関係を変えることは、想像以上に負荷の大きな出来事なのかもしれない。

 「非日常も続けば日常」。ナズナちゃんの冷静な分析により、コウの持っていた夜の神秘性は薄らいだ。自分が何故吸血鬼になりたかったのか。「よふかし」にも慣れてこれが当たり前になったコウは、改めて問われると答えづらい質問だ。周りに積極的にそれを止める人間がいるならば、改めて目的意識を考え直さなければいけない。しかし、探偵・鶯餡子はコウにそんな時間的余裕を与えてくれるのだろうか。どうにも彼女の「吸血鬼対策」はかなり急進的で、過激なものに見える。あれだけコウのことを調べ上げておきながら、未だそのお相手であるナズナちゃんのところに姿を見せていないことは気になるが……。

 夜のままで残るのか、それとも朝を迎えるのか。クライマックスはどちらに転がるものか。

 

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