○ RAISE A SUILEN LIVE「 SOUL ROAR」LV

　そんなんじゃポピパと合同ライブやんないよ！　解散解散！　

　ハイどうも僕です。結局行きましたね、ライブビューイング。３日前のロゼLIVEで完全燃焼してしまったし、日程も立て込んでるから今回のRASライブは見送ろうかと思ってたんですが……ライブで完全燃焼したら、ライブに行きたくなるんですよ。RASとの付き合い方については「ちょっと意識的に距離をおいてもろて」みたいなことを以前少し書いたんだけど、やっぱダメだ。観たいもんは観たいわ。ライブビューイングだとサクッといけちゃうのもどうかと思いますね。まぁいいじゃない。人間、死ぬまでに観られるライブの数は限られているのだからね。

 

 

　てなわけで、こちらもいつも通りにセトリとかは他所で見てもらうことにして、今回はコンパクトな感想にまとめていこうと思います。RASのライブもRoselia同様に５月のコニファー以来なんですが、思い切り内容を変え、かなりコンセプトを尖らせて新次元を切り開いたRoseliaに対し、今回のRASはもう、超王道。直球勝負での息もつかせぬ２時間。いや、RASのライブで呼吸困難になるのはいつものことなのだが、何だか今回は４daysのトリということも意識してか、かなりギッチギチに詰め込んで短期集中完全燃焼みたいなところがありましたね。音だけで勝負して混ぜ物一切無しのこの構造、やはりこれができるからこそのRASである。

　今回印象的だったのは、かなり意識的にライブの「パート分け」が行われていたな、という部分。もちろん過去のライブだって全体の流れを考えて構成していると思うのだが、特に今回はその流れというか、山と谷みたいな立体的な作りが見やすいセットリストになっていたように思う。

 

○吠える幕開け〜DRIVE US CRAZYから歴史の追跡

　とはいえ、１曲目からドラクレってのは流石に予想外すぎて度肝を抜かれたのだけど……。まさか毎度おなじみのレイヤのあのコールがオープニングを飾ることになろうとは……ほんと、どんな場面でも常に「今まで見たことない」を提供してくれるこの姿勢は素晴らしい。そこからの序盤の流れはそれこそ「王道」というか、RASのこれまでの歴史の追体験みたいな構成。UNSTOPPABLEのツーステでドラクレで火をつけた熱を思い切り引っ張り上げ、そのまま初代タオル曲であるInvincible Fighterへ。「ライブ」の熱を上げることを第一に結成されたRASがその形を成すまでの基盤の歴史。そしてそこからパレオのピアノソロに入り、グッと引き締めるTakin’ my Heartへ。ボルテージが急騰しすぎないように調整を施しつつ、アニメタイアップのEXIST、Sacred worldというコンボにつなぐ。アニメタイアップの良いところは、それぞれに追加の表情が与えられて曲の意味が増える部分ですね。この２曲は「和ロック」「90年代ポップ」みたいな表の顔があるのだが、それが「擾乱」「アサルトリリィ」という２つのアニメの絵と重ね合わせることで「アニメ発のバンド」という独自性をがっつり意識させてくれる。まぁ、そうでなくともSacred worldの持つ大きなうねりのようなサウンドは精神状態をおかしくさせる効能があるとは思うんだけど。

 

 

○お祭り大フィーバータイムへ突入

　毎度おなじみのmixタイムを挟み、ここからのパートが多分私にとっては最大の山場。というか、多分会場の多くの人間にとって、ある意味でぱらいそ。ある意味で地獄のラインナップとなっている。王道を抜けた後にRASが待ち構えたその場所は「大暴れフィーバータイム」である。当然そのトップを飾るのは最高のお遊びソングである!NVADE SHOW!。インベイドが来るとわかった時の、あの明らかに場の空気が変わる感じは何なんだろう。まるで授業の終わりを告げるチャイムが鳴り、グラウンドに小学生が駆け出していくような、そんなイメージである。おふざけインベイドタイムはそれだけで体力の大部分を奪っていくが、今回はそこで終わらせない。みなさんおまちかね、楽しい楽しいBon Danceの時間だよ。いやー、灼熱 Bonfire!も文句なしで「お祭り」なわけで、この２曲をつなぐセトリってなかなかの馬鹿だと思うよ。ピザ食った後にステーキ食わせるなって話じゃない。溢れるハイカロリーに、夏の終わりとは思えぬ熱気が炸裂。この２曲でもう勘弁してほしいと思っているところに……OUTSIDER RODEO。この並び、法に触れませんかね？　流石に行政が監督してくれないとマジで死人が出る流れなので……。いやぁ、凄まじかった。この３曲ラッシュ、これまでのRASライブの中でも最大の消し炭タイムになったんじゃなかろうか。

 

 

○エモの極み〜物語の中のRAS

　流石にそんなんばっかりやってたら死んでしまうで、ってんで、おしゃべりパートを挟み、ここで告知やら何やらを片付けて一旦クールダウン。その後の展開はいわば「エモ曲」ラッシュと言えるパートに入り、代表選手はもちろん、フィルムライブでもここぞとばかりに仕掛けた「Beautiful Birthday」。この曲のチュチュ様だけは殊勝になりますよね。そしてこのエモーションをそのまま受け止める形で、コニファーに引き続きのLight a fire。強くてエモい。エモ強い楽曲って考えてみりゃ最強の属性なのでは？　この流れを綺麗に着地させる曲なんて世界中探しても無いやろ、と思ってたら、あるんですねー。RASの全てを決着するための最終手段が。R・I・O・Tがここで来る。Roseliaはブラシャをやらないことで新しい時代の到来(Advent)を感じさせたが、RASはあえてこの流れにRIOTを組み込み、自分達の依って立つ場所を鮮明にさせる。こういう対比もまたバンドカラーが出て面白いところよなぁ。

 

 

○多分めっちゃ上がってると思います

　さらに２度目のmixタイムを挟むのだが……このmixタイムで、普段ならイメージ映像が流れるはずのスクリーンに何と何者かからのメッセージが。既に各種ＳＮＳにはたくさん上がっているので見てもらえば分かるが、久しぶりに「録画ＯＫだからじゃんじゃん上げてくれよな！」というブシロードからのメッセージ。撮影ＯＫライブ、こんだけ大々的に準備させるようになったのはやはり影響力があったってことなんだろうなぁ。ちなみに私はライブビューイングなのでどっちにしろ撮影できないんですが、こればかりは現地の特権なのでしょうがないですね。まぁ、私にはちゃんと撮影するだけのスキルもないからいいんだけどさ。

　で、「撮影ＯＫ」の表示が出てから「何の曲やるんだろ？　撮影に映えて、みんなに見せたい曲って……」と考えていたのだが、何とここに入ったのが初披露の「THE WAY OF LIFE」であった。まー、どこかで新曲が一発入るだろうという予想はあったのだが、まさかの撮影ＯＫ新曲という。本当に予想してないことをやってくれるな。この曲、ガルパでの導入時は「絶対につむつむがタイトル間違えるやろ（JUST THE WAY I AMに似すぎてるやろ）って言われたりしてたけど、タイトルコールは入らなかったので無問題だった。上げ曲にはなるだろうと思われていたが、想像以上に上げてきましたね。特にこちらは珍しく長めのパレオのソロが入るところも新鮮。今後はこういう方向での新しさを見せる曲も増えそうですな。

　撮影タイムが入ると、お客さんはみんなしてスマホを出して準備したり、いつまで録画していいもんかと躊躇ったり、どうしてもゴタゴタして次の曲に影響が出てしまうものなのだが、そんな足並みがバラけたところを一斉に引き戻せるRASの最終兵器。ここで来るのか「HELL! or HELL?」！　地獄の沙汰も首次第よ。頭さえ置いておけば、地獄の獄卒（チェルさん）も見逃してくれるかもしれませんぜ。

 

○４日間の幕引き

　私は初日と最終日の２日だけの参加だったので大してしんどくはなかったが（それでも初日に抱えてようやく治ったくらいの腕の筋肉痛が戻ってきたが）、４日全通した人とかも少なからずいたことだろう。そうした人たちにとって、この日の幕引きは単なるRASのライブ終わりというだけではない。４日間のグランドフィナーレとなる。そんな大任を任されたのは……まずは「CORUSCATE-DNA-」。ラスサビの最高音がチェルさんでもしんどい突き抜け方、上がる一方のとんでもない曲。ＭＶと合わせて、バンドリワールドを飲み込むかのように世界は広がり続ける。改めて、プロジェクトの広さ、大きさ、強さを再認識させることで、４日間に及ぶ狂乱が全てバンドリという１つのプロジェクトから生まれたものだということが感じられる。そうして見せた世界、魅せた舞台は、全てを片付ける最後の大波、「EXPOSE ‘Burn out!!!’」で大団円となった。聞くところによると、昨日のライブでポピパが「ときめきEXPOSE」を披露したらしいじゃないですか（なんだそりゃ）。RASの原点とも言えるこちらの楽曲が、全てのバンドを丸めて飲み込んで、次なる対バンへの布石となった。打倒ポピパ。半端なことしてたらすぐに踏み潰されるぜ。

　次は１１月に会いましょう！！！