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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 ○「GOSICK」 5

 OK、今期も無事に悠木碧成分を補充するあてが出来た。しかも、実に濃厚な。週に一度のあおちゃんアワーがあると分かったんだから、もうそれだけでいいじゃない。

 というのは流石に嘘で、こちらはボンズ製作で監督は「HEROMAN」の難波日登志。キャラクター原案が武田日向ということもあり、例えばオープニングを見ただけでも、そのきれいな画面にうっとりする。ボンズは本当に世界構築のレベルが高く、まるでジブリ作品かと見紛うような丁寧かつ親しみの持てる背景などで息づく世界を描いてくれる。特にこの作品の場合は戦後の(仮想)ヨーロッパという珍しい舞台設定を設けており、独特の世界観はリアルとファンタジーの絶妙な境を縫っている。それが美麗なアニメーションで見られるなら、もう充分であろう。

 で、お話の方であるが、原作桜庭一樹っていう時点で気付くべきだったのかもしれないが、なんとミステリであった。まさかここまで露骨に「推理っぽいこと」をしてくるとは思わなかったので、1話でいきなりアームチェアディテクティブされたのはちょっと面食らった。与えられた謎自体はコテコテの密室であるし、これをちょいと生意気な幼女(しかもあおちゃんボイス)が颯爽と解決してくれるというなら、評価は爆上げだ。なんて素敵なゴシック様式。

 ただ、残念なことに推理の方は「メインなのに添え物」という実に微妙なレベルの扱い。ヴィクトリカはさも当然のように謎を解決してみせたわけだが、どこをどう考えても与えられた情報からその推理は出てきやしないだろう。「被害者は殺害時になんで声を出さなかったの?」「犯人は何故鍵穴を撃つことが正当化出来たの?(そもそも鍵が閉まったドアって、鍵穴を打ち抜いて開くの?)」など、どう考えても分からないことだらけ。確かに密室トリックとして(成功するなら)なかなか面白いネタだとは思うのだが、セッティングがあまりに適当すぎて、全くトリックの面白さは感じられないのである。あくまで「ヴィクトリカの天才設定を何となく示したいんだろうなぁ」ぐらいの雰囲気ツールになってしまっている。

 他にも「殺害の動機は一発目に撃ったものを見れば分かるわ」と得意げに語っていたヴィクトリカが、後になって警察から「箱の云々」の話を聞いてさも意外そうにしていた意味も分からない。これは推理云々の話でなしに、単純にシナリオの齟齬である。それとも「知恵の泉」とやらの機能が何か限定された情報しかもたらさないレベルのものなのか……うーむ、なまじ理屈っぽく語る部分がある作品なだけに、細かい設定が気になってしまうのは難点である。

 ま、この作品はそのくらいのさじ加減で、というなら別に文句を言うような部分でもないのだろうが、せっかくヴィクトリカが可愛いんだから、話の中身も真剣に楽しめるレベルを期待したくなるのが人情というもの。なんとか盛り上げてほしいものである。いやぁ、それにしても素敵だわ。退屈そうにごろごろするヴィクトリカとか、荷物の多さを指摘されてふくれるヴィクトリカとか、全部可愛い。特に声とかが可愛い。幼女成分と淑女成分が同時に楽しめるお得感はたまりませんね。

 そして他のキャストでは、主人公一弥役のキャストが初見なのが気になる。江口拓也という名前だが、少なくとも1話目を見る限りでは本当にそつなくこなしていた。閉塞感の強い男性声優業界には貴重な「新しい名前」である。他にも鹿野優以の名前を久し振りに見たとか、根谷さんの声が聞こえてきたとか、絶妙に渋いセールスポイントが光るキャスティング。さぁ、来週以降もあおちゃんの声を聞くのだ。

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