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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 相変わらずヴィクトリカが可愛い第2話。なんかもう、作画演出も良好でそれだけ見てればいいような気もするんですが、そこに集中しようとしてもシナリオ部分の浮き方が半端じゃないので、そっちが気になって気になって仕方ないです。こういういただけなさはどうにもやるせない。

 色々と突っ込みどころが多いのだが、そういう場合には、原作読者が「原作では説明されているよ! 削って描写してるアニメ製作陣が悪いんだよ!」という主張をする場合がある。当然のことながら私は原作を読んでいないので、その責任の所在が原作にあるのか脚本を起こした人間にあるのかは分からない。また、一応ミステリ的な題材なので、現時点で分からないとしてもそれが伏線であったり、謎の本質であるという可能性もあり、分からないこと自体が正解ということもある。それでもなお、気になってしまう部分はあるのでとにかくアニメを見た時点で理解不能で、納得出来ない部分をあげてみよう。

 まず、具体的なトリック部分について。1番最初の疑問は、パンしか喰ってない一弥が「一服もられた」といって他の連中と同じように眠りこけたこと。そりゃま、パンにも薬が入っていたと考えられるわけだが、パンにだけ入っていたならば逆にヴィクトリカが眠らないことになるので、全ての料理に満遍なく睡眠薬が含まれていたと考えられる。となると、一弥は圧倒的に摂取量が少ないはず。にも関わらず、彼はむしろ他の人間よりも長いくらいに寝ているのだ。特別薬に弱い体質なのか、それとも寝不足だったのか。少なくとも他の「大量に摂取した人間」に比べたら効き目が出るのは遅かったはずなのだが、何故あんな風に一緒の扱いになるんだろう。少量でもすごく効くような劇薬なら、大量に摂取した他の乗客の命がヤバイ。普通に考えて「論理の再構成」をするなら、パンしか食べてねぇのに一緒に眠りこけていた少年が、一番怪しい人物だ。

 一堂に会しつつ目覚めた12人の乗客、という設定も謎。ヴィクトリカは「食堂に11人いた」と認識しているわけで、最初の食事シーンで顔の判別くらい出来たはずである(画面上は確かに顔が見えないようになっているが、普通はお互いの顔も見えないような暗がりで食事はしないだろう)。10人程度ならぼんやりと覚えていても良さそうなのに、あの場面で「誰が12人目なのか」という魅力的な謎の解明が一切行われなかったのは何故だろう。中年の集団はそれぞれ顔見知りも多かったみたいだし、確実に食堂に居た人間を消去していけば、自ずと「犯人」の顔は見えてくるはず。たった1度の血文字の効果であそこまで取り乱しはじめる意味が分からない。っつうか、みんな普通に食事してたはずなのに、給仕する側(ホスト側)の人間が一人もいないってのは流石におかしくないか? なんでそんなテーブルで平然と飯が食えたのだろうか。

 船の構造も不思議だ。あれだけのパニック状態になったなら、まずは運転室に向かって船を操作しよう、というのが当然の発想だと思うのだが、無人で航海を続ける船は滞りなく海を進んでいる。誰もそこに突っ込まないのは何故か? また、後々の部屋誤認トリック(モロバレだが)の構図を見る限り、一人目を殺したボウガンの矢は隣の部屋のドア付近から飛んでこないとおかしいはずなのだが、どこにも発射装置らしきものが見あたらない。一体どんな構造になっているのか。ドアにトラップが仕掛けられている可能性も高いはずなのに、「その部屋を開けてみろ」と一弥に命令するヴィクトリカもマジ鬼畜。

 そして最大の疑問は、どうにもアップダウンの激しい容疑者(兼被害者)たちの心理状態だ。こうしたクローズドサークルもので最も難しく、描写しがいがあるファクターは「極限状態で追い詰められていくキャラクターたちの心理状態」だと個人的には思っているのだが、そこがまったくついていけない。部屋を飛び出して殺された1人目の老人。これは典型的な「お前らと一緒にいられるか! 俺は部屋に戻る!」役なのでまだいいとして、その後の面々が「ボウガンがいきなり飛んできた」のを目の当たりにしながら考え無しに部屋を飛び出した理由が分からない。「CUBE」のようなトラップパニックものなら、これまで進んでいなかった未知のフィールドに進む方が圧倒的に恐ろしく感じると思うのだが。あの老人達は船のトラップの場所を全て熟知した「猟犬」たちだったということか。それなら最初の一撃で殺された説明がつかない。

 極限状態になっているとはいえ、あそこまで荒れ狂う海に飛び出そう、という神経も分からない。素人目に見ても、船の上なら未知数だが、海に出たら確実にお陀仏だということくらい分かりそうなものだが。もし「死んでもいいから逃げ出したい」ほどの恐怖があの船の上にあるのだとしたら、その描写は未だなされておらず、説得力に欠ける。そもそも、そんな連中は招待状1つであの船に乗ったりはするまい。他の連中にしてもどこまで怖がっているのかが微妙で、舞台俳優の某は自己紹介のくだりで「殺人犯の役をね」なんて余計な軽口を叩きながら、「お前がやったのか」と詰め寄られるとマジギレするという訳の分からない精神状態である。当然、突然ブチ切れて銃を振り回し出すおっさんの心情など分かるはずもない。

 また、これは矛盾というより描写不足の部類だが、一弥とヴィクトリカの絡みでは、序盤に一弥が「ヴィクトリカは死体を前にしても冷静なままで、本当に感情があるんだろうか」みたいなことを思い、後半に彼女を背負うシーンで「やっぱり幼い女の子なんだ」と思い直す部分がある。ヴィクトリカという不思議なキャラクターの内面性を探る効果があるわけだが、他のギャラリーもいちいち死体のことなんか気にしてないし、一弥自身がそこまで事件に恐れおののいている風にも見えない。他との対比で「ヴィクトリカの強さ」みたいなものが見えにくく、かえって「実はふるえている」ことの方が不自然に見える。

 とにかく、色々なシーンにおいて理屈が合わなかったり納得出来なかったり、フラストレーションが溜まっていく。これで一弥がエレベーターに乗ろうとして俳優の人が「よせ!」って叫んだことが伏線になってなかったらどうしよう。マジでこのシナリオラインだと矛盾だらけだからスルーされそうな気がするんだが……どうかねぇ。 

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