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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「大雪海のカイナ」 6

 読み方は、作中のワードからして「おおゆきうみのかいな」です。「だいせっかい」では無いし、まして「おせっかい」とかでもないです。

 「ポリゴンピクチュアズ40周年」というクレジットが冒頭で流れ、まさにその文言が一番本質を表している気がする作品。まずもってポリピクが40年前に設立されたという事実が驚きではあるが……せっかくなのでWikiを見に行ったら1983年創立というのはまごうことなき事実であるらしく、レーザーディスクの映像作品なんかを手がけていたという。うーむ、人に歴史ありだ。とはいえ、もちろん私の中でポリピクを認識したのはアニメのお仕事からであり、もっと具体的に言えば「シドニアの騎士」からだろう。そして、そんなシドニアは今作と同じく弐瓶勉の原作であり、なんと10年前に制作された「ポリピク30周年記念作品」だったというのだ。そうかぁ、シドニアからまる10年のお付き合いだったかぁ。

 ポリピクの芸風と言えば独自路線を貫き通すCGワークであり、常に「固いCG」だの「やっぱCGアニメはダメ」だのという意見は、私も含めて各所から常に出続けている。そして、そんな会社だからこそ、常にアニメCGに革新を起こすべく進化を続けているのだ。単に私が慣れちゃっただけという可能性も大いにあるのだが、今作のCGはまた一段レベルがあがり、かなりの精度で「アニメっぽい」仕上がりになっているように思う。「CGの違和感」を「世界設計の違和感」に溶け合わせて不思議な映像表現につながればしめたもので、実際に「シドニア」におけるガウナの表現、「亜人」におけるIBMの表現などでその力を発揮しており、最近でも今作に近いノリの「空挺ドラゴンズ」で生物のモーションに意味づけを行い、直近では「エスタブライフ」でまた1つ新しいチャレンジも見せてくれていた。

 今作は「シドニア」と同じ作者ということもあり、いかに異質な世界を魅せられるかの勝負。1話目で登場した舞台の突拍子もない設定は、どうしてそんな世界なのかはさっぱり理解できないが、そこに息づく人々の不思議と生活感のある描写や、画面の奥の奥まで作り込まれたあり得ない映像によって不思議と納得感がある。そして、グロテスクな昆虫食や不可解な浮遊生物の飛行など、一見すれば「キモい」ようなディティールにもどこか美しさを感じさせるものになっている。こういう世界を1から作り上げられるってのは、純粋にスタジオの力でしょう。まぁ、記念作品でアニメオリジナルなんだから、自分達が得意なフィールドで戦うのは当たり前なんだけどさ。

 今作を見ていて思い出したのは実は「ケムリクサ」。人類が滅びたかのような荒廃した世界、それでもまだ未来を信じて異形の世界を旅する主人公。絵のテイストは全然違うのに、「あり得ない世界に妙な説得力を与える」という意味では似たような志のアニメと言えるかもしれない。「ケムリクサ」も色々と刺激の多い作品だったが、こちらの作品でも何か意外な広がりを見せてくれるでしょうかね。期待してますわ。

 

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