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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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<アニメソング部門>

 人とカラオケにいく機会がめっきりなくなってしまい、ここ数年トーンダウンしちゃってます、アニソン部門。あと、実はリモート環境が増えて移動に使う時間が減ったっていうのも大きな問題の1つで、気に入ったアニソンってだいたい移動中の電車内とかで聞いてることが多くて、去年はあんまり必要としなかったのよね。家の中でわざわざ腰を据えて音楽を聴こうと思うタイミングって少ないじゃないですか。


 というわけで、以前あった「カラオケで一番練習した曲」部門は省略してノミネート曲を列挙していくが、まずは「単に歌が好き」部門。アニソンシンガーってのは少ないパイを奪い合うジャンルだが、こんだけ大量に見てるとやっぱり「最近ちょいちょい見かけるな」っていう名前も「誰やこいつ」っていう名前もあって、例えば直近で気になったのはフィロソフィーのダンス、「熱風は流転する」(あやかしトライアングル OP)や、DIALOGUE+の「僕らが愚かだなんて誰が言った」(骸骨騎士様、異世界へお出掛け中ED)。そんで名前も初めて聞いた、という枠ならカノエラナの「ヨトギバナシ」(虚構推理 Season2 OP)。この辺の路線はまだタイアップというだけでアニメ要素があんまり無いのは残念だが、こういう活動を続けているともっとアニメに寄り添うチャンスもありそう。タイアップなのかどうかよくわからんが、新しいアニソンで塗り替えてやろうという意気込みを感じるのは「アイウエ」(うる星やつら 第1期OP)。2期オープニングの「アイワナムチュー」も合わせてそうだが、どうしたってあの古のオープニングのイメージがちらつきそうな部分をキャッチーな新曲と映像で吹き飛ばそうという頑張りが見える。
 個人的な趣味趣向のせいであんまり男性ボーカルは扱ってなかった気がするのだが、今期は結構男性ボーカルでも気になるアーティストがおり、例えばめいちゃんの「ラナ」(エスタブライフ グレートエスケープ OP)。めいちゃんはその後もちょいちょい名前を見かけるけど、割と好みの音質。他にも伊東歌詞太郎は遭遇率が上がっており、個人的には「ひなたの国」(夜は猫といっしょ ED)が好き。直近で変なインパクトがあったのは「くらえ!テレパシー」(トモちゃんは女の子! OP)のマハラージャン。どういう音楽ジャンルなんだろう。
 多分動画配信サイトからの流れなのだろうが、MV風というか、画面に歌詞の文字を盛り込んだ演出が一気に増えたのが今年だった気がしており、代表的なところでは「堕天」(よふかしのうた OP)は気に入って毎回楽しみに見ていた映像。アニメのオープニングで、こうして曲中にブレイクを大胆に入れてくる構造って珍しいよね。他にも勢い任せで無駄に格好いい「Dance In The Game」(ようこそ実力至上主義の教室へ 2nd Season OP)もそうだし、「」(モブサイコ100  OP)も文字の演出がよく効いている。歌い手のMVといえば「チクタクボーイ」(5億年ボタン【公式】 ED)のMVがとても好きです。
 無駄にインパクトの強かった部門をピックアップしていくと、知り合いから「長すぎていっつも気になるねん」という理不尽なツッコミを受けた「MYSTERIOUS」(後宮の烏 OP)。いや確かに長いけども。このねっちょり感が持ち味じゃないですか。年度初頭に話題を攫ったのは「チキチキバンバン」(パリピ孔明OP)。これも何度もリピートしたなぁ。4月時点で「もう、これグランプリで受賞できそうじゃね?」って思ってたくらいにはインパクトのでかい映像と音のコラボである。同じタイミングで並び立つインパクトを与えてくれたのは「恋はエクスプロージョン」(恋は世界征服のあとで OP)。歴史的にも模範的な田村ゆかりの使い方である。なお、かのゆるゆり事件以来、久しぶりに安元爆撃が行われた楽曲としても歴史に残せるのである。公式が安元すんな。そうそう、インパクトで言えばやっぱり「KICK BACK」(チェンソーマン OP)はあげておくべきでしょうね。エンディングも話題になることが多かったが、わたしゃ1回観た程度であんま印象が残らんかったな。あ、あとは当然「冥途の子守唄」(アキバ冥途戦争 ED)。頼むからサトリナ仕事選んで(いいぞもっとやれ)。
 映像の印象が強い部門も軽く触れておくと、やっぱり話題性で言えば「扉を開けてベルを鳴らそう」(ヤマノススメNext Summit ED)。このクオリティの1人作画で週替わりとか、マジで意味のわからんことやりすぎや。映像と歌唱の噛み合い方だと「どきどきアイデアをよろしく」(Do It Yourself OP)も飛ばせず毎週観ちゃってた映像だね。やっぱオープニングってこういうワイワイ系の賑やかが王道。
 あとは最後までエントリーを悩んだ最終候補部門で、まずはお約束の話題作から「花の塔」(リコリス・リコイル ED)。この曲、中毒性の高さがうまいこと説明できないのが不思議なんだよな。いい映像だよなぁ。中毒性が説明しやすいのは「恋愛脳」(Engage Kiss ED)かな。個人的にナナヲアカリは刺さりやすい体質です。刺さる音といえば「HOLLOW HUNGER」(オーバーロードⅣ OP)の野放図なメロディラインも狂おしいほどに好き。オバロの楽曲、今んとこハズレ無いんだよな。直近で変に刺さっちゃったのは「escalate」(NieR:Automata Ver1.1a OP)。まぁ、いつも通りのAimerさんと言えばそれまでだけども、やっぱり後を引く。
 万感の思いのこもる楽曲なら、「人なんだ」(うたわれるもの 二人の白皇 OP)に積み重なった歴史の重み。それに一番不安定で不定形なはずのアニメに「かたち」(メイドインアビス 烈日の黄金郷)というタイトルをつけちゃう残忍さ。かたちになってる。そしてもちろん「青春コンプレックス」(ぼっち・ざ・ろっく! OP)。すべての伝説はここに幕が開ける。エンディングも甲乙つけ難いが、私個人としては「Distortion!!」が一番好きですね。最初の1曲で印象に残ってるってのもあるけど、やっぱ僕は生まれながらにしてドラムを応援したい星の下に生まれたみたいです。ころころしたキャラの映像も初見が一番衝撃だったしね。

 ほんでまだ3曲あるんですわ。

 

 




 


第3位
‘10 「みつどもえ増量中!」OP 「我が名は小学生」
‘11 「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」ED 「secret base 〜君がくれたもの〜」
’12 「這いよれ! ニャル子さん」 OP「太陽曰く燃えよカオス」
’13 「有頂天家族」OP「有頂天人生」
’14 「デス・パレード」OP「Flyers
’15 「戦姫絶唱シンフォギアGX」挿入歌「殲琴・ダウルダヴラ」
’16 「SHOW BY ROCK #」OP「ハートをRock!!
‘17 「戦姫絶唱シンフォギアAXZ」第6話ED「アクシアの風」
’18 「ゴールデンカムイ(第2期)」OP「レイメイ」
’19 「さらざんまい」挿入歌「カワウソイヤァ」
‘20 「戦翼のシグルドリーヴァ」OPHigher’s High
‘21 「ゾンビランドサガリベンジ」OP「大河よ共に泣いてくれ」
’22 「シャドーハウス 2nd Season」OP「シャル・ウィ・ダンス?

 基本的にアニソンを評価するときは「曲が好き」「映像が好き」の2つに大別されると思うのだが、こちらの楽曲の選出理由はちょいと違う。どこかで1度触れたと思うのだが、その歌詞や構造そのものが見事に「アニソン」になっているという部分である。

 「絶望系シンガー」を標榜するReoNaによるこちらの楽曲、「ダンス」というタイトルからも分かる通り、彼女の楽曲にしては珍しくどこか陽気で愉快なダンスナンバーになっている。さらに曲終わりには某超有名なアニメソングの一節を拝借し、絶望と縁遠い「人間讃歌」を歌っている……ように聞こえる。しかしその実態は、今作におけるシャドーから見た「人間」という生贄を描いたあけすけで残酷な一節。「絶望系」の名に恥じぬ救われない内容になっているのである。原作へのリスペクトがそこかしこに感じられ、「おやすみのキス」や「珈琲はいかが」、「余計なこと考えないでひとつになりましょう」と生き人形たちを言葉巧みに誘い出して取り込むハウスの性質を大胆に表現している。その挙げ句に訪れる最後のフレーズが「人間っていいな」であることがあまりにもひどくてたまらない。アニソンシンガーってのはタイアップやらなにやら、その存在の特別感がよく議論されるが、こうして手の込んだ楽曲で作品世界を彩ってくれるのは本当にありがたい。お手本のようなグッドアニソンである。

 


 
第2位
‘10 「けいおん!!」OP 「Utauyo!! MIRACLE
‘11 「神様ドォルズ」OP 「不完全燃焼」
’12 「坂道のアポロン」 OP 「坂道のメロディ」
’13 「戦姫絶唱シンフォギアG」第4話ED「教室モノクローム」
’14 「ガンダム Gのレコンギスタ」ED「Gの閃光」
’15 「干物妹!うまるちゃん」OP「かくしん的☆めたまるふぉ〜ぜっ!」
’16 「学戦都市アスタリスク(第2期)」OP「The Asterisk War
‘17 「キラキラ☆プリキュアアラモード」後期ED「シュビドゥビ☆スイーツタイム」
‘18 「ラストピリオド-終わりなき螺旋の物語-ED「ワイズマンのテーマ」
’19 「COP CRAFT」OP「楽園都市」
‘20 「トニカクカワイイ」OP「恋のうた(feat.由崎司)」
‘21 「ビルディバイド-#000000-OPBANG!!!
’22 「機動戦士ガンダム 水星の魔女」OP「祝福

 これも今年を代表する一曲と言えるんじゃ無いでしょうか。今をときめくYOASOBIが「BEASTARS」に引き続きアニソンを担当。オリジナルMVもがっつりガンダムタイアップであり、まさにこの「水星の魔女」のために生み出された一曲になっている。映像はサンライズが本領発揮したシンプルながらも見応えのあるガンダムムーブを散りばめ、そこに史上初の女性主人公という特性をがっつり盛り込んだキャッチーな画もてんこ盛り。流れるようなメロディラインに飛び跳ねるスレッタを見ているだけで本当に気持ちのいい一曲に仕上がっている。

 もちろんタイアップ部分の仕込みも抜かりなく、最終話で度肝を抜いたあのスレッタの凶行に分かる通り、彼女にとってのガンダムはどう考えても「祝福」なんかじゃなく、仮面のママさんからの呪いでしかない。それでもなお、娘は母のことを信じ、エアリアルを信じている。共に生まれ、共に育ったガンダムとの関係は彼女にとってまごうことなき「祝福」である。スレッタの生き様が、実に鮮やかに編み込まれている。逃げたら1つ、進めばたくさんなのである。

 唯一の難点は、曲自体がクッソ難しいのでなかなかカラオケで歌うのが大変なこと。これを綺麗に紡げるようになりたい……。

 

 


 
第1位
‘10 「侵略! イカ娘」OP 「侵略ノススメ☆」
‘11 「灼眼のシャナF」OP 「Light My Fire
’12 「中二病でも恋がしたい!Lite」 ED「漆黒に躍る孤濁覇王節」
’13 「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」OP「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い」
’14 「ヤマノススメセカンドシーズン」OP「夏色プレゼント」
’15 「てーきゅう(第5期)」OPQunka!
’16 「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない」OP「Great Days
‘17 「少女終末旅行」ED「More One Night
‘18 「ゾンビランドサガ」OP「徒花ネクロマンシー」
’19 「ダンベル何キロ持てる?」OP「お願いマッスル」
‘20 「蜘蛛ですが、なにか?」ED「がんばれ!蜘蛛子さんのテーマ」
‘21 「小林さんちのメイドラゴンS」OP「愛のシュプリーム!」
’22 「お兄ちゃんはおしまい!」OP「アイデン貞貞メルトダウン

 オラァ! 俺のアニソン文化に電波ソングが無いまま終わってたまるかァ! ってことで、第1位はやはり突き抜けてご陽気にいきましょうよ。今期一番楽しみだったオープニング、もう、これを差し置いてないでしょう。

 「おにまい」は非常に映像制作に恵まれた作品であり、真っ先に話題になったのはむしろエンディングの作画の方。もちろんあちらがとんでもねぇのは事実だし、エンディングだって毎回飛ばさずに見てしまうわけだが、「凄まじすぎて逆に浮く」という状態まで突き抜けてしまっているのでアニソンの本懐からは多少ズレた作品になっている。あくまでも本編が終わったあとのおまけとして、「こんなシーンもあったらいーじゃんすげーじゃん」という妄想ルートみたいなもんである。それに対し、作品が始まる前の心構えを説くオープニングはどこまでも作品に寄り添ったものになっている。キャラデザは完璧だし、今作最大のテーマであるTS部分をあまりにも露骨に切り取っちゃった歌詞は読み方次第じゃ放送コードギリギリ。それをあのP丸様たちが歌い上げちゃうってんだから、そりゃいい電波が飛ぶに決まっている。映像もアニメオープニングの模範のような突き抜けご陽気映像が怒涛のように押し寄せる素晴らしいもので、確か1話目を視聴した時に「太田雅彦みがある」って表現したんだっけ(実際は渡辺明夫の仕業だ)。やっぱり萌えアニメの幕開けはこういう理屈抜きのドタバタコミカルがベストですよ。個人的にはサビ前のイーッてしてるみはりがツボ。ほんとみはりは可愛い。

 桃井はるこの薫陶を受けたいちオタクとして、死ぬまで電波ソングは大切にしていきたい所存。

 

 

 


<キャラクター部門・男性キャラ> 

 毎年女性キャラに比べると格段に楽なのがこちらの男性キャラクター部門。まぁ、こればっかりはしょうがないネ。省エネできる部分は積極的に楽していきましょう。

 なろうアニメの隆盛により、本来魅力的であるべき主人公というポジションがテンプレガチガチの無個性アイコンと化して久しいが、そんな中でもなんとか個性を発揮しようと奮闘しているキャラクターを見るとどうしても応援したくなってしまう。個人的に「ちゃんと何かやろうとしてるよな」と感じられたおかげで印象が良かった主人公といえば、例えばシド・カゲノー(陰の実力者になりたくて!)がいる。キャラとしてのクドさというか、押し付け臭さはやはり辟易する部分もあるが、ここまで割り切ってもらえればチートもマウントも持ちネタの1つとして納得できる。あとはまぁ、おじさん(異世界おじさん)みたいに吹っ切れてもらうしかないんじゃないかな……。むしろあの作品世界だとたかふみが異世界にいあったらどうなるかの方が気になりますがね。

 やっぱりどうしたってマウント気味になってしまうので、今の世の中真っ当な少年漫画の主人公ですら生きづらい世の中である。そんな中で真っ直ぐに主人公している部分を評価するとするなら、例えば最後の最後までお仕事に邁進してくれたハク(うたわれるもの 二人の白皇)あたりはやはり感慨深いものがある。壮大すぎる運命とたくさんの仲間のサポートは、やはり主人公特権と言えるだろう。サポートしてくれるのが女性ばっかりという点で似ているのは緒方シュウEngage Kiss)。女たらし、ヒモ、ヘタレといいところがない割にはかっちり主人公できてる気骨の強さ、今の時代だと珍しい主人公像である。

 仲間どころか敵サイドから一番の支援を受けていた主人公と言えば相川不動(恋は世界征服のあとで)。不動が不動じゃなかったら今作は成立しえないわけで、あのとんでもカップルの一翼を担ってくれた朴念仁には感謝だ。ちなみにさらに真逆で敵にすら同情されてしまう最強主人公にアルヴィンさん(このヒーラー、めんどくさい)もいます。作中での扱いはどうあれ、彼も1人で作品全てを回してくれるだけの大きな存在感を持つ名主人公と言えるのではなかろうか。同様に「なんかおかしいけど、こいつがいなきゃ作品成り立たなかったよな」と思ってしまうのはライドウ(阿波連さんははかれない)。今の世の中、異世界だろうが日常系だろうが、主人公に求められるのは的確なツッコミスキルとそれをも上回る天然素材ではなかろうか。

 ちょいと視点を変えて次に敵サイドのキャラに移ろう。パッと「悪役」と言われてなぜか真っ先に思い浮かんだのが野球拳大好き(吸血鬼すぐ死ぬ2)だったのはどうかと思うが……でもさ、2期になってますますイカレ吸血鬼が元気になってんの嬉しかったよね。ことに野球拳大好きはコユキさんとの関わりでどんどんドラマが補強されてくのが良かった。毎度お馴染み「小物すぎてかわいそう」枠としてはどっかでも触れたけど久遠渉(ブルーロック)が好きです。まさかサッカーアニメであそこまで大胆な「裏切り者」が出てくるとは思わなかったよな。身の丈を思い知らされるような逆境と卑屈な妄念。そしてそこからの脱却と成長。こういうお話がほんと好き。そういう意味ではアルガルド(転生王女と天才令嬢の魔法革命)くんの生き様も必死さが伝わってきて好きだったな。器のデカさで主人公サイドに及ばなかった敵役には幸せになってほしい。

 器の違い、そして葛藤からの脱却というと、何かと話題になったのはボブグエル・ジェタークさん(機動戦士ガンダム 水星の魔女)。制作サイドに徹底的にいじめ抜かれる不憫キャラを視聴者が応援したくなっちゃうのは至極当たり前のこと。愛されるべくしてデザインされたキャラが愛されているのだからこんなに喜ばしいこともない。

 苦境があまりにエグすぎる上に自業自得感もあっていまだにどういう感情を向ければいいか分からないキャラにはエンデヴァー(僕のヒーローアカデミア)がいる。もう、こいつの家庭環境だけで別作品が1本作れるくらいに凄惨すぎて、蔑んだらいいやら、同情したらいいやら、応援したらいいやら。でもさ、「隣にオールマイトがいる」っていう状況でエンデヴァーがエンデヴァーになっちゃうのはしょうがないよなぁ……。成長とか主人公との関わり合いでいうなら品田拓海/ブラックペッパー(デリシャスパーティープリキュア)は至極真っ当な「がんばれ男の子」。自分の彼女がプリキュアだった時の男児の立ち回り、難しいけどよぅやった。お友達じゃないがやっぱり最高のソウルメイトだったと思わせてくれたのは魔王ハドラー(ドラゴンクエスト ダイの大冒険)。ダイ大はよくポップが一番みたいなことを言われるが、おっさんになってから見るとハドラーの人生の方がよっぽど共感できるし、泣ける。

 今回はあんまり「最強のボスキャラ枠」みたいなキャラの選出ができなかったのだが、印象的なラスボスでいうなら雁切真砂人/シデ(サマータイムレンダ)もやってることがクッソエグくてよいボスキャラ。精神性もグロいし戦い方もしんどかった。考えてみりゃあそこまで容赦ないラスボスって久しぶりに見るかも。容赦なさで言えばシリーズ史上最強となったプッチ神父(ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン)も入れてあげたい。突き抜けた自己を持つキャラ、ジョジョだとほんと強いのよ。似たような路線で別次元でのエグさを見せたのは、人の欲望も野心も全て飲み込むワズキャン(メイドインアビス)。あれだけの地獄を味わった調査隊チームの中で、最後まで顔色とスタンスを変えずに己を貫き通す強さを持ってたのってとんでもねぇことだよな。

 そして最後に、ラスボスかどうかもよく分からんが常に混沌を生み出し続けた純然たる悪役として月雲了(アイドリッシュセブン Third BEAT!)の名前をあげておこう。あれだけシンプルに伝わってくる「狂気」ってのも凄まじいものです。

 さぁ、いいも悪いもない混ぜにして、残り3人いきましょう。

 

 


第3位
‘10 「会長はメイド様!」より「碓氷拓海」
‘11 「Steins;Gate」より「岡部倫太郎」
’12 「キューティクル探偵因幡」より「首領・ヴァレンティーノ」
’13 「サムライフラメンコ」より「羽佐間正義」
’14 「クロスアンジュ 天使と竜の輪舞」より「エンブリヲ」
’15 「おそ松さん」より「十四松」
’16 「この素晴らしい世界に祝福を!2」より「佐藤カズマ」
‘17 「3月のライオン」シリーズより「二階堂晴信」
‘18 「BANANA FISH」より「アッシュ・リンクス」
’19 「ハイスコアガールⅡ」より「矢口春雄」
‘20 「かくしごと」より「後藤可久士」
‘21 「吸血鬼すぐ死ぬ」より「ジョン」
’22 「不滅のあなたへ シーズン2」より「カハク」

 こいつの場合は……善いのか? 悪いのか? 昨年度のハヤセに続いて、まさかの血縁者が2年連続のランクイン。というか、事実上同一人物がランクインしたようなものでは??

 やっぱり、カハクの存在感ってあれだけイカれた世界の中でもことさらに異質なのよ。前提として数百年前にハヤセというクレイジーがおり、己が全てをフシに捧げた狂人の人生が、「不滅の」この世界で血を通じて、そしてノッカーを通じて後世へと伝承されていく。その中には開祖であるハヤセの遺志をついだイカれた女どもが多数存在していたはずだが、そんな澱んだ狂気の血の行き着く果てが、初めて男でその任を任されたカハク。彼は彼なりに使命を果たさんとフシにくっついていたわけだが、途中でフシの外見が変わったことを契機に、それまでの純然たる使命感と敬意に余計な感情が混ざり始める。この混濁は、もしかして開祖であるハヤセの感情に最も近いものだったのだろうか。フシに対する畏敬が最初にあるはずなのに、歪んだ恋愛感情が芽生え、それ故にフシの望みとは道を違えて転がっていく「ハヤセ流」の一途さ。転がり出したら止まらないし、半端にノッカーの力なんか持ってるもんだから周りも止めることなんかできやしない。最後の最後まで、フシの道行きで常に主張を続ける最強の「血の伝導者」であった。もう、ここまできたら純愛なのかもしれんよ。

 


 
第2位
‘10 「四畳半神話大系」より「私」
‘11 「逆境無頼カイジ破戒録篇」より「班長大槻」
’12 「絶園のテンペスト」より「鎖部左門」
’13 「恋物語」より「貝木泥舟」
’14 「少年ハリウッド」シリーズより「勅使河原恭一」
’15 「GO! プリンセスプリキュア」より「シャット」
’16 「Planetarian」シリーズより「屑屋(星の人)」
‘17 「魔法使いの嫁」より「エリアス・エインズワース」
‘18 「ゾンビランドサガ」より「巽幸太郎」
’19 「ID:INVADED」より「富久田保津」
‘20 「SK-エスケーエイト-」より「愛抱夢(神道愛之介)」
‘21 「平家物語」より「平清盛」
’22 「シュガーアップル・フェアリーテイル」より「ジョナス」

 なんか、選出基準偏ってない? こいつぁねぇ……もうねぇ……。

 何度か今作の感想はあげているが、それが全て「ジョナスやべぇ」といいたいだけの記事。初めて正体を表した時の衝撃はとんでもなかったし、その後も気づけばアンの隣にはジョナス。お互いに別に近づきたくもないのに腐れ縁は断ち切れない。そしてジョナスはそんな関係性をいつだって悪い方、悪い方に使ってやろうと企んでいる。それなのに何故か、いつも最後の一手で下手を打つ。どこまでいっても「単なるムカつくやつ」の域を出ず、極悪人になりきらない。そんな不思議な人たらしのような力が、ジョナスにはあるんじゃなかろうか。いや、ないか。人望なんて1ミリも感じないんだよなぁ……でも、アンとの関係性に妥協はないんだよな。いつだってアンは憎いし、隙あらば命をとることだって躊躇わない。どう考えても最低クソ野郎なのに、ただ「アンがそれでも敵意を明確に定めない」というそれだけの理由で、今日も画面のどこかにジョナスがいるのである。なんやねんこいつ。将来砂糖菓子職人を目指しているみなさんは、ジョナスには気をつけた方がいいですよ(地縛霊の類)。

 


 
第1位
‘10 「魔法少女まどか☆マギカ」より「キュゥべえ」
‘11 「へうげもの」より「千利休」
’12 「新世界より」より「スクィーラ(野狐丸)」
’13 「翠星のガルガンティア」より「チェインバー」
’14 「ログ・ホライズン2」より「てとら」
’15 「昭和元禄落語心中」より「八代目遊楽亭八雲(菊比古)」
’16 「ユーリ!!! on ICE」より「ヴィクトル・ニキフォロフ」
‘17 「Fate/Apocrypha」より「アストルフォ(黒のライダー)」
‘18 「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」より「キリン」
’19 「ヴィンランド・サガ」より「アシェラッド」
‘20 「ミュークルドリーミー」より「ゆに」
‘21 「ブルーピリオド」より「鮎川龍二」
’22 「不徳のギルド」より「キクル・マダン」

 というわけで、今年最も頑張った栄誉ある主人公はこちらの方。世界一の苦労性。キクルの旦那である。上の総覧で「世界を作った主人公」の話をしていたが、本当に作中での苦労と同じレベルで、1クールのアニメの全責任を背負い続けた男、それがキクルである。

 キクルさんの魅力はもちろんその真面目さ、責任感の強さ、面倒見の良さを前提としたツッコミの鋭さや女の子への容赦のなさ。あれだけのポンコツパーティーを支え、口ではどれだけ文句を言おうとも、結局根底には仲間への愛があったり、ギルドへの義務感があったりで真面目に仕事をこなし続ける。人生舐め腐ったなろう主人公には真似できないような、すいも甘いも噛み分ける大人な立ち回り。きっと女子もみんな憧れちゃう、スパダリと呼ばれる類の男である(なんか違う)。そして、そんな確かな実力を持つはずのキクルだが、当然あのメンバーの中では常識人でい続けられるわけがない。時に壊れ、時にエロに素直に。おっぱいの魅惑には逆らえないという共感度マックスな愛嬌も持ち合わせている。単なる仕事人間では主人公は務まらない。仲間が求めるもの、職場のギルドが求めるものを理解するのは最低条件であり、そこにさらに「視聴者が求めるもの」も心得ているのがキクルくんの強さなのだ。こんなにも応援したくなる主人公、なかなかいないでしょう?

 これまで異世界のギルドでやりくりする魅力的な主人公といえばカジュマさんを筆頭にあげていたが、今後はできる男、キクルさんの時代ですわ。あとは隣にダ女神を侍らせるか、畜生黒魔術師を侍らせるかの違いですわ。

 

 

 

 


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