声オタの便利ツールの1つに「声優名鑑」(声グラの付録冊子)があります。毎年確実に更新されるデータブックで、男女版が分けて発行されることもあって、データ量は似たような書籍の中でも群を抜いている。生年月日・所属事務所・出身地など、最低限の範囲をおさえてくれているのもありがたいですね。最近はネットのデータが発達したおかげで、気になる場合にはちゃっちゃとググるなりwikiるなりした方が情報が詳しいことが多いんですが、それでも紙媒体でまとめられてるものが手元にあると、やっぱり安心するものです。毎年これを見て、「誰の写真が新しくなっただろう」とか、「今年は阿澄佳奈の趣味欄に何と書かれているんだろうか」とかを調べるのが楽しいです。
で、そんな便利ツールが今年も無事に出版されたわけなんですが、前から気になっていたことを1つ調べてみたくなりました。それは、「昨年度版とどこが変更になっているか」という部分。これって結構、気になっている人もいるのではなかろうか。ただ、いかんせん最近はページ数も増大していて、なかなか正確な変更は把握できないのが正直なところ。そこで、多分他のブログとかでもあんまりやっていないであろう無意味チャレンジとして、この「声優名鑑」の差分をチェックしてみることにしました。
現時点で私の手元にある「声優名鑑」で最も古いものは2002年度版(つまり、このあたりから声オタを始めたってことですわな)。その時点での掲載数は343人(女性版のみ)で、今年度版は536人。流石に増えてます。ただ、実はこの536人という数字は昨年度版(2010年度版)と同じ人数なんですよ(2009年度版は530人)。おそらく、「声優」カテゴリの成員が増えすぎたせいで、編集部がどこかで数を打ち切ったんでしょうな。そらま、毎年明確に「引退」する人間よりは新人が増える数の方が当然多いわけで。どこかで線引きしないと広辞苑みたいな厚さになる可能性も。仕方ないところです。
で、そんな「線引き」の結果、当然新規加入の声優がいる一方で、姿を消す名前もあるわけで。一体どんな状況になっているのか、とりあえず昨年度版との比較でチェックしてみました(芸名変更などは、分かる範囲で除外してます)。
IN(38名)
赤崎千夏、安芸けい子、荒波和沙、伊藤あすか、伊藤葉純、
大久保瑠美、小倉結衣、勝田詩織、加藤優子、金田アキ、
金元寿子、亀岡真美、茅野愛衣、北方奈月、許綾香、
工藤晴香、児玉明日美、齋藤楓子、サエキトモ、
坂田有希、桜川めぐ、瀬戸麻沙美、高森奈津美、津田美波、
東山奈央、豊嶋真千子、葉山いくみ、原紗友里、平田真菜、
平野妹、真木ナオ、三澤紗千香、水野マリコ、宮本佳那子、
村田知沙、山口理恵、吉田聖子、若林直美
まずは加入分。当然そのほとんどが新人で、見ても全然分からない名前がたくさん並んでいる。新人枠で見覚えがある名前といえば、例えば「おちんこ」の委員長役、荒波和沙や、「放課後のプレアデス」でヒロインに抜擢された高森奈津美、「神シル」でアイドルデビューした東山奈央、LISPの一員、原紗友里、「放浪息子」の高槻さん役瀬戸麻沙美など。イカの中の人、フリュネの中の人もいる。齋藤楓子や茅野愛衣などの注目株も今年から参加だ。
対して、完全にベテラン枠で「復帰」加入した名前で目立つのは、なんと言ってもサエキトモだろう。病気療養で活動休止していた彼女だったが、どうやら今年あたりからボチボチ再始動ということらしい。めでたい話である(ちなみに彼女の名前は2006年度版から削除されていた)。そして、よく分からないのは豊嶋真千子の存在。別に引退も休養もしてないと思うのだが、何故か2007〜2010の間、彼女の名前が掲載されていなかった。謎である。似たような現象は他の名前でも起こっており、加藤優子さんという方も(知らなかったけど)割とベテランで、2009年度版までは掲載されていたが、何故か去年だけ載っていない。事務所を移っているので、その辺の関係だろうか?
そしてちょっと妙なのは若林直美。確かにアイマス1本のイメージではあるが、あれだけメジャーな代表役をもっていた彼女が初掲載というのも不思議。何故このタイミングで? こちらも事務所の移り変わりとかが関係しているんだろうか。
工藤晴香の掲載タイミングもよく分からない。「ノエイン」「ハチクロ」でぽっと出てその後特に名前をみなかった彼女だが、何故か今年になって「声優」として初掲載されている。なんだろう、モデル業とか他の業種で行き詰まって声優業に賭けたりしてるんだろうか。色々想像出来てちょっと楽しいな。
OUT(38名)
浅井晴美、池田千草、池本小百合、石井行、梅田貴公美、
大越多佳子、大前茜、川上未遊、木村はるか、小林優子、
近野真昼、佐久間紅美、笹川亜矢奈、白土麻子、
新堂真弓、田中涼子、チャン・リーメイ、土橋真弓、
永田亮子、仲西環、七沢心、成瀬未亜、長谷優里奈、
服部加奈子、埴岡由紀子、榛那純子、深水由美、藤田昌代、
淵上舞、堀江真理子、松岡洋子、松元環季、三重野瞳、
味里、水森志寿香、宮本茉奈、三好りえ、山内奈緒
続いて、昨年度版には掲載されていたのに、今年は載っていない名前の一覧。前述のような理由で、特に「引退」したというわけでもないが、誌面の都合で取り除かれた名前、というのがほとんどである。ざっと調べた感じ、青二やバオバブなどの大手プロダクションから削除者が多いので、そのあたりの「これまで掲載数の多かった事務所」が、適当に重要度の低い(失礼)名前をはずしていったのではないかと推測できる。あと、今年はやたらプロ・フィット関係で出入りが多いのも特徴か。
そんな中で、数少ない「引退者」は、例えば大前茜。ネギま声優は入れ替わりが激しい。また、調べていて成瀬未亜の活動休止ってのも初めて知った。いや、「はぴねす」の印象しかないんだけども。他にも服部加奈子さんは引退。
そして、それ以外の名前はほとんどが現役なわけで、「なんでこの人の名前が無くなるの?」と不思議な人もちらほら。特に松岡洋子、埴岡由紀子、小林優子といったベテラン勢の名前が無くなるのはなんだかいけない気がする。そりゃ新人の売り出しを優先する必要はあるだろうが、先駆者達の名前を削っていいものだろうか。他にも木村はるかとか永田亮子とか、そこそこメジャーな名前が居なくなるのも気になるところ。田中涼子なんか今がちょうど面白い時期だと思うんだけどねぇ。そして個人的に気になったのは松元環季ちゃんの名前がわずか1年で名鑑から消えてしまったことである。くそっ、声優業界に流れてくることを期待していたのだが……
悲喜こもごもありますが、面白いのは、ずっっっっと「声優」として掲載されていた三重野瞳がようやく自重したこと。あんた声優業なんかやってなかったですやん。そして、お騒がせ天使の長谷優里奈の名前も……ゆりしーマジ流浪。
写真変更(126名)
あかいとまと、あきやまかおる、明坂聡美、浅井清己、浅川悠、
阿澄佳奈、阿部玲子、新井里美、飯塚雅弓、伊倉一恵、
石川桃子、石毛佐和、伊瀬茉莉也、伊藤かな恵、井上奈々、
井上奈々子、今井麻美、今井由香、岩男潤子、植田佳奈、
うえだ星子、内田彩、梅田未央、榎本温子、近江知永、
大久保藍子、大津田裕美、大本眞基子、小川真奈、沖佳苗、
小野涼子、小見川千明、片岡あずさ、門脇舞以、川瀬晶子、
川田妙子、神田朱未、儀武ゆう子、釘宮理恵、栗林みな実、
桑島法子、桑谷夏子、光明寺敬子、國立幸、古暮英麻、
後藤沙緒里、寿美菜子、小林晃子、小松未可子、小松由佳、
小山結香、今野宏美、斉藤貴美子、斎藤千和、齋藤桃子、
坂本真綾、佐藤なる美、三瓶由布子、椎名へきる、下屋則子、
下田麻美、城雅子、庄司宇芽香、杉山加寿子、住友優子、
沢海陽子、高垣彩陽、高橋美佳子、滝田樹里、竹達彩奈、
武田華、田村ゆかり、千葉千恵巳、茅原実里、茶乃、
土谷麻貴、津村まこと、戸松遥、富沢美智恵、豊崎愛生、
中島愛、中世明日香、中原麻衣、中村繪里子、南條愛乃、
仁後真耶子、西原さおり、沼倉愛美、野川さくら、野中藍、
野水伊織、林原めぐみ、早見沙織、原由実、日笠陽子、
久川綾、日高のり子、日比愛子、平田宏美、平野綾、
廣田詩夢、福井裕佳梨、藤田咲、藤田みずき、牧野由依、
MAKO、松谷彼哉、満仲由紀子、水樹奈々、水野愛日、
水原薫、三石琴乃、美名、皆口裕子、三村ゆうな、
宮川美保、宮崎羽衣、桃井はるこ、矢作紗友里、山岡ゆり、
山本彩乃、吉田小南美、吉田真弓、米倉あや、渡辺菜生子、渡辺美佐。
声優ラジオなんかでちょくちょく話題になるのが、事務所ホームページとかの宣材写真。平気で5年も10年も前のものが使われる詐欺罪の一端として有名。「今年も宣材変えなかった」なんて話題もちらほら見聞きします。そんなわけで、「声優の宣材は変更されない」というイメージが強く。「折角調べるなら写真が変わった人間もチェックしてやるか」と思ってカウントし始めたら、思いの外多くて結構疲れた。事務所によっては毎年変更する方針のところもあるのかもしれないね。ファンの人は、新しくなった写真をチェックする参考にでもして下さい。ただ、中には間違い探しレベルの変化しかしてない人もいるので過度な期待はしないように。
過去に宣材写真についての話題で最も面白かったのは、まつらいさんが「朝起きて顔が四角くなっていたらどうしますか?」の質問に「すぐに宣材撮りに行く」って答えたこと。結構真剣なんですよ。
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