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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
魔法の言葉でホホビロ〜ンな第5話。便利だなホビロン。元々の意味とか全然考えないで単なる勢いだけの言葉になってるけどな。
民子の恋の行方を左右する勘違い騒動が勃発。ま、見てる側としてはオチなんかすぐに分かるんだけど、結名が「単にバイクに乗りたかったから乗ったんだ」っていうのはちょっとアンフェアだよな。何かもう1つくらい伏線張っておいた方がしっくり来たんだけど……って、そんなに真剣に考えるトコじゃないな。かえって結名の適当ぽわぽわな性格が表れていたと考えると、むしろ面白くなっていたかもしれない。無免許(多分)の女子高生のくせにとりあえずメットだけデコるとか、ほんとによく分からん娘である。 しかし、こうしてアホな騒動を見ていると、喜翠荘には本当に駄目な人間ばかりが集まっているな。暴走機関車緒花を筆頭に、ツッコミに回れない菜子、誤った人間拡声器の巴、基本的にクズの次郎丸。そこそこ規模のでかい旅館に見えるのに、こんなに使えなさそうな連中ばっか集めて経営を成り立たせてるばぁちゃんだけが偉い(そもそも、なんであの時間に従業員の大半が風呂掃除に集結してんだよ)。「あ、板前の大将も格好いい人か」と思ったら、公式ページの人物紹介には「プレッシャーにはとことん弱い」の一文が。将来的には、喜翠荘にものすごいお偉いさんが来て、テンパった板長が失敗ばかりするのをみんなでフォローするエピソードとかが放送されそうな気がする。 結局、過去話が回想されたおかげで菜子と徹の馴れ初めは確認出来たが、現時点では二人の間に直接的な発展はない。あれだけ歯に衣着せぬ物言いの民子も、直接徹に胸中を告白するだけの勇気はないのだから。でもまぁ、徹は割と話の分かる男みたいだし、少しずつ師弟の関係を深めていけばよいですかね。 むしろ、今回緒花の暴走で変化したのは、緒花と民子の間柄である。あれだけ険悪だった仲が、気づけばあだ名で呼び合える(仮)間柄にまでランクアップ。もともと民子は気骨のある娘なので、損得考えずに突っ走る緒花の向こう見ずな性格とは合う部分もあるはずなんだよね。とりあえずは喜翠荘の中での人間関係はこれで一段落。次回からは外部の人間も招いて物語が回り出すようです。初期にあったお仕事頑張りアニメとしての性格は、このあたりで戻ってくるんでしょうか。それとも、ずっとこのままホビロンアニメなんでしょうか。多分後者なんだろうけどな。 そういえば、今回コンテを受け持っていたのが岡村天斎だった。あんまりP.A.Worksのイメージはなかったんだけど、CANAANの時にもコンテで参加してたんだね。今回も相変わらずの画面の綺麗さだったんだけど、何故か一番感じ入ったのは、民子が魚をおろしている時に使っていたまな板に残された傷跡の細やかさだった。1枚板のまな板って、ずっと使ってるとああいう味が出るんだよねぇ。板さん達の歴史が見えるようですわ。 PR
現時点では今期トップ。好き勝手すぎるキャラクターのあり得ない競演、第4話。ホビロンは流行語大賞に名乗りを上げたりしないんでしょうか。
ついに緒花が学校へ通い始め、世界がまた一つ大きく広がった。これにより一気にキャラクターも増えたのだが、学校パートで増える要素は2つ。1つ目は、ライバル旅館の跡取り娘、結名の追加。これまでお話を盛り上げてきた喜翠荘三人娘ともまた違う、独特な空気の読めなさがなかなか気になる娘である。戸松遥の似非方言による登場のインパクトも秀逸で、今後はそのパワフルなキャラクターでもって色々とかき回してくれそうな期待がある。あ、でも似非方言なら「47都道府犬」を是非。「美味しいだがねー!」 そして2つ目の要素は、ツンケンしてばかりで扱いづらいことこの上なかった民子の、新たな一面の発露。そうか、あんな微妙なセンスで、性格もあまり良さそうじゃないけど、しゃべらなかったら美人さんなんだな。クラスメイトに「姫」と名付けて崇拝するなんて文化は私の学生時代にはあり得なかった事態なのであまりピンと来ないんですが、確かに憧れる気持ちは分からないでもない。「そんな民子なら、もっとちゃんと仲良くしてみようか」という別方向からの行動エネルギーを緒花に与えてしまうきっかけにもなってますかね。 そんな学校パートを挟むことで、旅館での活動も色々と刺激が増えています。一番賑やかになっているのは巴さんな気がしますけど、ああいう引っかき回し役がいるおかげで、三人娘の色恋沙汰が刺激されて勝手にヒートアップ。民子は更に徹を意識するようになるだろうし、緒花は東京に置いてきた考ちゃんのことを思い出して悶々。必要以上に発情してる子が多いアニメやな。 風呂場でのコミュニケーションなんて阿漕な売り込み要素もありつつも、本当に1つ1つの要素が完成しているこの作品。色々と楽しい部分は多いが、今回は2つのファクターを取り上げよう。1つ目は、一切クオリティが低下せず、P.A.Worksの自負が見事に形になっているグラフィックの美しさ。キャラの表情が魅力的に見えるのはキャラ絵が本当に綺麗に出ているおかげもあるし、温泉町の風情ある景色の美しさといったら。今回は雨に煙る町並みの雰囲気は本当に良かったし、雨上がりの神社の参道のきらめきが実に見事。これは本当に、石川県の観光PRになる気がします。 そして2つ目は、「空気が読めないひどい連中」というキャラクターどうしのかみ合わない会話の描写と、その演出。緒花の「おやすみ!」→「おはよう!」の繋ぎとか、思わず吹いてしまったし、「ホビロン!」を使うタイミングも、どっかおかしくて苦笑いが絶えない。女の子連中でまともだと思っていた菜子も、緒花との会話で頻繁に会話の流れをぶった切るスルーを連発し、やっぱりどこかおかしな子であることがよく分かる。「挽肉的な呼び名で!」って、どんな後悔だよ。石川県民はなんでもメモを取る。これは要チェックやで。本当かどうかは巴さんの中の人に聞いて下さい。「このあたりの人って、考え事を必ずメモにとるんだろうか」って、緒花が突っ込むとこはそこじゃない。やっぱり緒花が一番変な子。 変な子フェスタとなっているこの作品。戸松が登場したことで中の人的にはかな恵ちゃん、あいなまで、新人賞声優がそろい踏み。若いパワーのみなぎるキャスト陣ですな(小見川もね!)。若い娘の発情を憎々しげに見つめる巴さんの中の人は、一体どんな気持ちで若い人たちの頑張りをみているんでしょうね。能登に力を、がこのアニメなら、能登に男を、が次の目標になるのかもしれません。
こういう方向にいくのか、第3話。勢いは衰えずだが、アニメとしての魅力はなんだか別な方向に突き抜けようとしている気もします。
前回、ようやく喜翠荘の面々に溶け込むきっかけを得た緒花だったが、その足がかりとなった「復讐のまかない」の作成途中に、駄目作家次郎丸に捕獲され、ドキドキ亀甲縛りタイムへと突入する。本当ならば軟禁からの性的暴行と、確実に数年はパクれるぐらいの所業を重ねたはずの駄目作家だったが、幸か不幸か、捉えた少女はやけに逆境に慣れた、ちょっと倫理観にズレのある不可思議女子高生。ある意味本気の駄目男に何かを感じ取り、そこから奇妙な協力体制へと移行。結果、次郎丸はさらなる窮状へとたたき込まれ、車両盗難からの投身自殺へ、望まざる駄目コンボを炸裂させるはめになる。 正直言って、緒花の心理状態はさっぱり分からないし、次郎丸のどこまで言っても駄目なメンタリティはイライラすることしきり。それでも、とにかくギャグと真面目の紙一重のテンションで駆け抜ける謎のカーチェイスや説得劇が無駄に面白い。海岸線を滑走して断崖でやり合ってくれたおかげで絵画のような美しい背景が堪能出来るし、岸に寄せて白く砕ける波の細かい描画など、本当に無駄とすら思える徹底した動画が情感を煽る。これで本当の悲劇、本当の昼ドラが流されるならば「もうマジで昼に放送すればいいじゃん」ってな話になるのだが、そうはならなかったのがこのエピソードのやっかいなところだ。人が死にそうだったり、大犯罪者が生まれたりしているのに、あくまでギャグ、徹底して肩すかし。1話2話と重苦しい話が続いていただけに、このハズしかたは予想外だった。また視聴体勢を改めないと駄目かもしれんぞ。 艶っぽいシーンに勢いのあるダイビング、ばあちゃんの迫力ある説得シーンなど、あの手この手で見せてくれるこの作品だが、締めるところはちゃんと締めているので見ていて満足感がある。具体的には、今回のテーマはあくまで緒花と民子・菜子の関係性だ。菜子との仲は、崖っぷちの水泳談義で一気に進展し、「中居の仕事だけでなく、他の要素でなら自信が持てるから、コミュニケーションがとれる」という解決を見た。ちょっと卑怯な歩み寄りのようにも見えるが、必要以上に人見知りの激しい菜子が相手では致し方あるまい。 そして、今回一気に株を上げたのが民子である。サブタイトルにもなっている謎の言葉、「ホビロン」。冷静に考えれば「痛い子や……」というだけのひどい言葉なのだが、あの訳の分からないメモ帳の書き込みからは、今まで見せてきた「死ね!」の高慢でとりつく島もないひどい態度とは打って変わって、ちょっと可哀想に思えるくらいのくそ真面目さが感じられる。そして、真面目は真面目なのに、たどり着いた答えが「ホビロン」なのである。もう、可哀想を通り過ぎて愛おしい。これを見たら、もう緒花も彼女に敵対しようとは思わないだろう。大量のほうれん草によって氷解した二人の仲が、「ホビロン」によって強烈に結びついたのがはっきり見えるのである。何とも小憎らしい脚本ではないか。 あとはまぁ、ハイクオリティな画質を活かした濡れ場の無駄なエロさですかね。愛生・かな恵ちゃんの百合プレイとか、様々な楽しみ方ができますよね。一番安易なのは、場所を学園都市にスイッチさせる楽しみ方でしょうか。ふっふふ〜ん。サテンサン!
順調に進行してますね、第2話。いやぁ、1話目で期待はしてたけど、2話目も全く落とすことなく、面白いですね。オリジナルものでこの勢いはありがたい。
シナリオラインは、分かりやすい「新しいコミュニティに馴染んでいく話」。ただ、今作主人公いろはの場合、主人公として分かりやすい克己心の表れが、だらしない母親の教えに従った結果、というのが面白い。いきなり生活環境が変わり、若い身空で慣れない仕事に放り込まれるという厳しい状況において、いかにも現代っ子らしいいろはが腐らずに前を見続けられるのは、それまでの人生をずっと情けない母親のフォローのために捧げてきたため。まかないを振る舞えるだけの料理の腕前もそうだし、どれだけ自分の期待が裏切られても、どれだけ他人とのコミュニケーションがうまくいかなくとも、「それが当たり前」という母親の身も蓋もない教えを胸に留めておけば耐えられるもの。これまでの人生の延長として、母親の影を引きずりながら、いろはは戦っていた。 しかし、今回のエピソードでは、そんな母親の呪縛を1つ解き放つところから、彼女の物語が始まる。「他人を信じるな。だまされる前に刈り取れ」という母親の信条は、新しい環境で人間関係を作っていく上で、彼女のプラスにもなったが、大きな障壁にもなってしまった。いろはは、まずそこの調整を行うことで、新たな活路を見いだすことに成功したのだ。体当たりの姿勢はそのままで「人に頼る」というごく当たり前の決意をすることが、彼女にとっての成長物語。ちょっとズレたこの感じが、どこか新鮮に映る要因なのだろう。 いろはのまっすぐなキャラクターも魅力だが、周りを囲む人々も、本当にブレないおかげで人間関係が非常に見やすい。「死ね」を連呼する民子は、他者を寄せ付けない老舗旅館の象徴のような造形になっているし、それを実際に体現したばあちゃんの圧倒的存在感もたまらない。他にも「ゴシップ屋」「度が過ぎた人見知り」「駄目さを絵に描いた様な客」など、「本当にいろはもとんでもないところに来てしまったなぁ」と思えるだけのコテコテの配置である。今回新たにキャラクターが出てきたのが、調理場担当のよく分からんあんちゃん、宮岸。1話では単なる苛つく奴だと思ったのだが、いろはに負けない「空気を読まない」スキルは、面倒なメンタリティの人間が多い喜翠荘の中では、分かりやすくて助かるくらいである。いろはからのイメージはあんまり良くないみたいだけど、割と付き合いやすい人間なんじゃないかしら。まぁ、今んとこ一番強烈なキャラクターはお母ちゃんだけどな…… それにしても……普通の「お仕事アニメ」でまっとうな昼ドラ展開が売りの作品、っていう触れ込みなんだけど、端々にやたらマニアックなネタ回しがポロポロ出てくるのは、脚本の岡田麿里の悪戯なんだろうか。「女将を呼べ!」を「どこかで聞いたことがある台詞」だと感じたり、「容赦無く駄目な人、お母様の教えは」と追想するいろはちゃん。あんた、「おぼっちゃまくん」とか知ってる世代じゃなかろうに。あまりにも懐かしいフレーズだから、聞いた瞬間吹いたわ。伊藤かな恵ボイスでネタ回しさせたり、ポルノ小説読ませたり……いいぞ、もっとやれ。ちなみに、個人的なツボはいろは(かな恵ちゃん)が菜子(あいなま)に対して「背が高くて格好良い、スポーツとか出来そう」とうらやましがるシーン。身長差は相変わらずの20㎝オーバー! 全ての事態が、片付かないという片の付けかたをしてみせた、曰く言い難い最終話。前2回の盛り上がりからはちょっと肩すかしだった感もあるが、いや、なかなかどうして。 カナン対アルファルドの最終決戦。カナンのために自らを犠牲にすることに決めたマリアは、ユンユンのパワフルダッシュの甲斐あってかろうじて生き残る。前回あれだけもったい付けてあっさり生きちゃったのはどうかと思うが、これもきっと「愛〜なんだ〜」ろう。そもそも爆弾の直近にいた人間が死んでねぇんだから、わざわざ連結外す意味も無かったんだけどな。いたずらにユンユンのおなかが空いただけじゃないか。 しかしまぁ、このマリアの「カナンの横に並びたい」という切なる願いが、カナンを覚醒させたと思えば。自らの最大の武器である「見ること」に全てを捧げたカナン。マリアの生を信じて、その視線によってアルファルドの正体を暴きにかかる。シャムの死と同時に自らの時間を止め、「死んで」しまっていたアルファルドは「見透かされること」を最も恐れ、これにより2人の武力関係は逆転。アルファルドは一時撤退をもくろむ。しかし、自らの「生」の時間とアルファルドの「死」に到達したカナンは強い。銃撃で、徒手空拳でアルファルドを圧倒し、彼女の心を折ろうと迫る。最後の最後でアルファルドは自らの弱さを突きつけられ、カナンの手に「さらなる死」を阻まれる。カナンの叫ぶ「生きている者に選ぶ権利がある」という訴えは、ファクトリーの中で悲哀に沈んだハッコーが突きつけた絶望の言葉。その一言が、今度は彼女と宿怨のライバルをつなぐ、新たな言葉となった。 しかし、アルファルドが選ぶべきは、やはり今ではなかった。シャムの残した本当の名前、「孤独」に魅入られたもう1人の「カナン」。最後に彼女の選んだ道は、あのとき止まった時間の中の「カナンへの復讐」ではなく、自らの意志で、カナンの呪縛から逃れることだった。2人のカナンの直接対決は、この場はそれで幕を閉じた。 後日談となるラストエピソードでは、マリアは自らの弱さを再確認し、カナンの隣を目指し続けることを誓う。カナン自身も、遠く離れた地でマリアを「光」という絶対的対象ではなく「友達」だと悟っており、2人の中で、ようやくその関係性に光明が見えた。照らされるのではなく、もちろん守られるのでもなく、2人の関係は、寄り添うことで確認出来る。 ミノさんは、自分が最も肉薄した真実である、サンタナとハッコーへの禊ぎに出向く。暗く静まりかえった店内には何も残っておらず、2人の生きた証はどこにもない。三文小説のような体験の中で、彼が見つけたのは、部下である大沢マリアの成長だった。 日本に戻った2人は、個展を開くことで自分たちの見てきたものを伝える活動を行う。戦争、殺戮、その中で必死に生きる人々。その中心には、マリアが撮った2人の少女の写真。その名前は、「CANAAN(キボウノチ)」。 やはり最終話は、物語が大きければ大きいほど、充分な後日譚を描いて欲しいもの。そういう意味では、この作品の最終話はかなり理想的な仕上がりである。マリアとカナンは今回1度も顔を合わせておらず、互いの生死すら定かでない。それでも、一度その関係性を完成させた2人だけに、一切の疑い無しに互いを思うことが出来た。2人の少女の友情物語は、何かが明確に変わったわけではなく、これからも、これまで通りに続いていく。 他のキャラクターとしては、出家した姿が実によく似合うカミングス。BB弾に想いを込めて。そして、今回もフル回転大活躍だったシルクロード饅頭ことユンユン。一時は生死を賭けた旅に出ていたというのに、ホームに戻ってすぐにバイトが再会できるバイタリティは恐ろしい。彼女にとっても、マリアは親友として未来への希望に映っているのだろうか。スイカが入るあの服は、一体どんな素材で出来てるんでしょうね。 そしてアルファルドとカナン。カナンはこれまで通りの仕事を続けていく。変わらずにいることが、彼女がマリアに出来る最大の思いやりなのだ。そして、変わらないのはアルファルドも同じ。夏目に狙われているということは、まだまだ蛇の活動は終わらないらしい。隻腕の殺戮マシーンは、再び「絶望」と対峙するときが来るのだろうか。 最終話ということで、これまで盛り上げてきた全ての感情がきちんとはまるべき場所にはまったエピソード。特に何も言うことはありません。とにかく、満足でした。 「絶望」と「極限」がしのぎを削る第12話。ウーア、ファクトリーといった過去の遺物を1つずつ踏み台にし、最後にアルファルドが目指すのはやはり自分の名前を奪った者、カナン。シャムが、アルファルドが、そしてマリアが、カナンという1人の少女の内実を解体していく。 前回までの展開で最後にどうもってくるのかと不安だったが、この作品のタイトルは「CANAAN」。同じ名を持つ2人の人物が、最後に「カナン(希望の地)」を巡ってお互いの想いをぶつけ合うクライマックスが待ち構えていた。これまで主人公としてはいまいち存在感を発揮できていなかったカナンだったが、今回のエピソードを通じて、あらゆる角度からその全貌を丸裸にされている。 アルファルドによって明かされる「絶望」という名前の意味。シャムによって理想の兵士を目指したアルファルドの前に「戦場であってはならないもの」と言われる「絶望」が現れた。シャムの畏敬と、アルファルドの挫折。カナンがもたらしたのは、決意の果てのシャムの死。そして、そこから因果は巡り巡って、ウーアの感染者、ユンユンの村、数々のボナー、そしてサンタナ、ハッコー、みな「カナンが現れたが故に」命を落とした。アルファルドが用意した最後の舞台、「忌殺列車」で過去の亡霊はカナンを責め立てる。シャムが殺されたあの日の情景に「絶望」たるカナンの目は曇り、真実を映さない。その隙を突いて、アルファルドは再びの光であるマリアを、「絶望」のために死地へと送り込む。 アルファルドが望むのは、歪んだ形の征服欲と、怒りのみに動機づけられた純粋な復讐。怒りを貯め、コントロールして、それを笑うと彼女は語る。対するカナンは、ただそこにある光をただ純粋に求めるだけ。純粋であるが故に、マリアを悩ませ、アルファルドを燃やし続けてきた。「あなたのせい」の一言に、カナンは思い悩む。カナンの想いに答えは出ない。それでも、アルファルドの突きつけた「結末」に抗うために、彼女は戦うしかない。全てを理解したマリアの最後の選択は、それでもなお「カナン」に生きることを選ばせた。全てを理解し、愛する者の存在が、カナンには必要なのだ。 あまりに多面的で、これまでのエピソードで積み重ねてきた様々な感情、想い、意志が重なり合う最終決戦。アルファルドの目的意識は純然たる復讐であり、悪意である。対するカナンの目的は、「護ること」。しかし、この「護る」ものが光であるマリアなのか、それとも不安定な自分自身なのか。まだそこのところに結論が出ていないように思える。「光」の本当の大切さを知ったときに、「絶望」たる彼女は「極限」を乗り越えることが出来るのか。文句なしの大盛り上がりで持ってきた次回。最終回が楽しみで仕方ない。 今回も相変わらず素晴らしい演出で全く退屈させない仕上がり。満を持してのアルファルドとの直接対決は型にはまらずにエキサイティングなアクションシーンに仕上がっているし、今回はそれに加えて1人コミカルに動き回るユンユンの動きも見栄えがする。過去の亡霊がフィードバックするカナン視点の使い方や押し引きを重視しためまぐるしいカメラワークのおかげで、本来なら狭苦しいはずの列車の中の風景が、これまでのどのシーンよりも広々と、大きな動きを盛り上げている。前回に負けず劣らず、見事な一本でした。さぁ、このまま次週まで駆け抜けろ。 様々な愛の形が紡がれた第11話。煮詰まっていくストーリーと、片付き始めた人間関係。予想通りの結末とはいえ、涙が止まりませんでした。「彼女・添(She-sou)」というサブタイトルは、前回の次回予告で聞いたときには「まーた恥ずかしいフレーズ考えやがって」と苦笑しか出なかったが、今回のエピソードを見るにつけ、これはこれで、なかなか意義深い。 マリアは、御法川の教えを受けてカナンに寄り添う。心配しながらも足手まといにしかならない自分にやきもきするが、出来るのはカナンを迎えてやることだけ。震えるカメラのフレームに、カナンを想う彼女の心情がうかがい知れる。 夏目は、米軍と巨大な利権に添う。カナンの友人であるマリアをも口封じのために殺そうとした冷血漢だが、全てを灰にした彼女の中にも、まだカナンの影がちらつく。アルファルドの思惑も、利で動く彼女のあずかり知らぬ領域にある。 アルファルドは、過去の亡霊に想い添う。かつてのシャムの言い残した「絶望」という言葉、そしてカナンという名前。「今」を見ることなく、ひたすら自らの過去に抗う。その目には誰の愛も映らない。 ハッコーは、失った光に添い遂げる。「決める権利があるのは生ある者」。彼女の想いも、また今を見ていない。家族を、村を失い、その元凶でもあった、新たな光であるサンタナを失い、彼女に残されたのは、ただ1人求めてくれた彼に愛を囁き続けることだけ。これも1つの愛の形。 そして、カミングズとリャンの、愛の形。アルファルドが自分を見てくれている。それだけのことをひたすら求め続け、リャンはついに壊れてしまった。目的を見失った目には、ただ障害であったカナンが映る。狂気に呑まれ、いびつな景色を映す目を閉じるため、カミングズは最後の決断をする。リャンのために一度は捨てた命だったが、残された自分の命は、最後の愛を貫き通すために。1人残されたファクトリーでは、彼の愛は、決して添うことは無く。 これまで熱烈に応援してきたリャン・カミングズコンビの最後の顛末は、想像以上に壮絶なものとなった。狂気と呼べるほどのリャンの妄執は、今や愛する人に手をかけるまでになり、狂気の矛先は、まるで誂えたかのように自分自身へ降りかかる。憎きカナンと同化してしまうという選択肢など、冷静な彼女なら絶対に選ぶはずもないものだったはずだが、最後まで愛を拒絶され続けた彼女には、既にそんな判断力はなかった。子供のように幻影におびえる彼女に、カミングズが送った最後の愛。初めて足下に寄り添う最愛の人を見て、彼は何を思ったか。 事実上の(私の中では)クライマックスだけに、その演出面も飛び抜けて良かった今回。悩殺ランジェリーで銃を乱射し、青竜刀を構え踊り狂うリャン。カミングズを殴り続ける際に、邪魔なものとして「愛も!」と叫んだ彼女は、その「壊れ方」が非常に痛々しく、終始張り付いたような笑顔で切り刻まれ、命を落とすシーンはまさに修羅場。もう、ほんとに切なくて、愛おしくて。カミングズも本当に優しくて。最後に絶叫する彼の声が、自動ドアによって遮られてアルファルドの独白につながるシーンなんかも、あれだけの騒ぎに全く興味を示さないアルファルドの冷徹さ、無感情さが一発で伝わる小気味よいカット。いや、ほんとに魅せてくれる。 そしてやはり、今回最大の賛辞は中の人に贈られるべき。水銀燈、トモエなどの嫉妬に駆られる敵役では定評があるが、今回のリャン・チーは、間違いなく田中理恵ヒストリーの1ページに刻まれるべき役であろう。今回の収録のあとは、絶対に喉やられてたと思うし。あー、来週からは出てこないのかー。本当に、お疲れ様でした。 ハッコーボイス、共感覚といった全てのパーツの意味がきれいにつながった第10話。これまで「何だかなぁ」と思っていた雰囲気ツールが、今回非常に印象的な形で活用されており、那須も捨てたもんじゃないなと思い始めた今日この頃。いや、アニメのシナリオってどの程度個人の力量に依るのか分かりませんが。 いよいよファクトリーに潜入する面々。そこに待ち受けるのは、待ちくたびれてババァになりかけた妄執の人、リャン・チー様。彼女の手引きによってバイオハザード並に大量のアンブルームがかり出され、一時的にハッコー・サンタナ組と他の面々が隔離される。そして最強のボナーであるハッコーとの対談に挑むリャン。彼女の説明台詞によって、ハッコーが過去にカナンに向かって言った「あなたのせい」の真相が明かされる。形の上での共闘、弔い合戦を提案するリャンだったが、ハッコーの答えは当然NO。彼女の人生は、サンタナによって既に傷が癒えかけていたということだろうか。 しかし、リャン姉様の暴走は止まらない。最愛の人を、最も忌むべき自らの能力で殺させるという嗜虐心あふれるトリックプレーによってハッコーの精神を破壊し、さらに「音を全て遮断する」というトンデモ便利な最新技術によって、ハッコーボイスの矛先を憎きカナン1人に向かうようにセッティング。これにより、ボナーVSボナーの生まれた原因であるカナンという、いびつな対決構図を裏で手引きすることとなる。新たに突っ込んできた夏目も加えて、ファクトリーでの最終決戦が幕を開ける。 今回感心したのは、1つはサンタナとハッコーの関係性の描写。サンタナはハッコーの前で自分1人責任を負わずに「逃げ出した」ことを後悔しており、今回の無謀な突入劇の動機となった。他方ハッコーは、カナンや蛇を見ると殺された仲間達を思ってどうしても感情的にはなってしまうものの、サンタナを憎んだりはしていない。勿論、彼の無謀な贖罪など望んでいるわけもない。互いに互いを思いやっているはずなのに、「声が聞けない」というたった1つの欠落があるばかりに、2人の想いはすれ違い、悲劇となった。自ら起ちあがろうとしたなけなしの勇気を兵器として逆手に取られ、最悪の結果に陥ったハッコー。サンタナはそんな彼女に力を与えるべく、その最期に彼女の声を求め続けた。 そして、突然共感覚を取り戻したカナンをおそう、ピンポイントハッコーボイスの恐怖。「何で突然回復してんだよ」とか、「反対の音波を出して音を消す装置なら、そもそもハッコーの声の音波自体は無効化されないんだから御法川にも効くはずじゃね?」とか、「そもそも反対の音波を瞬時に出す装置って何よ」とか恐ろしく突っ込みどころは多いものの、共感覚を使った「カナン視点」の活用により、何となく雰囲気で丸め込まれてしまう。これまで単にオサレな印象と演出面のためだけに描かれていると思っていた「カナン視点」だが、今回のように「共感覚であること」がシナリオ要素として重要になってくると、見せ方としても、ストーリーとしても非常に面白いものになる。それまでハッコーと同じ緑色に見えていた御法川が、決意の後には赤みを帯び、ハッコーを抱きしめることで色を「共有」する描写も、その色の意味することは推察することしかできないが、音のない世界の中で何かが動いていることをまさに「異なった五感」で伝えてくれる面白い演出といえるだろう。 そしてやっぱりリャン姉さん。「アンチエイジングしてあげる!」「ビーム? つり天井? 漫画の見過ぎじゃないのぉ?」「一万年と二千年早いのよぉ」などなど、やりたい放題が止まりません。エロくて下世話な台詞も本当に良くマッチします。夏目、ユンユン、マリアと女性キャラそろい踏みだが、もう、誰1人として足元にも及ばないです。っつうかマリアの影が薄すぎね? 愛、なんだね〜〜という冗談としか思えない挿入歌が意外に重要な意味を持ってるように見えてくる第9話。何はともあれリャン・チー姉さん大復活(?)おめでとう。 ユンユンを加えて「消えた村」へと向かう一行。そこで「アンブルーム」と呼ばれるウーア作戦の失敗作の存在を改めて見せられ、村の廃墟ではハッコーとユンユンという2人のボナーの過去が語られる。「あそこがにぃちゃんで、こっちがとうちゃん」と、家族の思い出を明るく語るユンユンのおかげで、かえってその悲壮さが浮き彫りになる。そんな彼女もまた、薬の問題が解決したわけではなく、手持ちが無くなれば死を待つのみの人生。そんなユンユンの諦めきった様子に、ハッコーは珍しく素直に怒りを露わにする。後ろから思い切りほっぺたをつねり上げる様子は、切実ではあろうがどこかコミカルでもある。 そして、村を訪れたのは一行だけではなく、カナンに対して狂気とも言える執着を生み出したリャンと、それを「切り捨てる」べく追撃に来たアルファルド・カミングズ組。それぞれ思いは違うが、その中心にいるのはやはりカナン。「色」を失っていまいち主人公らしい活躍が出来ないでいるが、全ての思いを受け止めて未来へ託せるのは、やはり彼女ということなのだろうか。 サンタナの正体が判明しておよその人物相関が分かった今回だったが、個人的にはそんなストーリーの進捗具合よりもリャン姉さんのイキっぷりの方が気になって仕方ない。ヘリをチャーターしてミサイル爆撃くらいなら驚きもしないのだが、その後アルファルドの手で狙撃を受けた後の彼女の倒錯ぶりはすさまじい。「カナンじゃなくて私を撃ってくれた」と陶酔し、「首を切られ、そこから手を突っ込まれてぐしゃぐしゃに……ああああああああ!」と、もう、辛抱たまりません。こんな彼女に興奮する私はどんな性癖なのか分からなくなってきました。とりあえず「田中理恵に踏みにじられたい」ことだけは確かだ。 そしてそんなリャンの「愛」に応えるべく、なけなしの男気を発揮したカミングズも格好いい。絶対的主君であるアルファルドに反旗を翻し、末期の一言は絞り出すような「愛ぃ!」。よしOK、君も本物だ。絶対叶わないと分かっている恋のために命まで捧げられるこの姿勢こそ、真の男、真のM。BB弾に願いを込めて。 どうにもユンユンやリャンなどの蛇側の人間ばかりが魅力的に映ってしまうこの作品。アルファルドの裏には「薄い茶色」のシャムと同じ色が見えたらしいが、主人公はアルファルドとの因縁で、最後の一花を咲かせることが出来るのだろうか。 |
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Thraxi
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声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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