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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
そんなユーフォが、ついに終幕となる。その記念すべき日に、寂寥と共に劇場に駆けつけずにはいられない。そして、この作品を見届けたことにこの上ない満足感を持っている。折り返し前に余計なことは書かないが、「ユーフォ」ファンであるなら、今作を観なければ決して作品は完結しない。単なる総集編ではない今作にて、北宇治吹部の、黄前久美子の物語の結末を見届けてほしい。
<というわけで折り返し。ネタバレ注意>
まず、私の中のひどく阿漕で打算的な部分から書き出してしまおう。今作を視聴するにあたり、ぶっちゃけ「テレビシリーズからの改変があるかも?」という気持ちはあった。ご存知の通り、テレビシリーズは全国大会のソリを久美子ではなく真由が担当するというサプライズ展開があり、相当な話題を呼んだ。物語として見た時には完璧な流れであり、非の打ちどころのない決着だったが、それでもやはり「原作からの改変」という部分は気にさせてくるところで、「ひょっとしたら、最終楽章では久美子がソリを吹くifの世界線(もしかしたらこっちが本当の世界線)も見られるかも!?」という予断はゼロではなかった。ぶっちゃけ3:7くらいの確率であってもおかしくないと思っていた。テレビシリーズであれだけ完璧なものを見せられ、これ以外の幕引きは無いと思っていたのに、それでも考えてしまう自分が情けなくはあるが、まぁ、思ってしまったことは認めよう。 その上で、今作は確かに、「その未来」へと揺さぶる展開があったのだ。テレビシリーズの時の「VS黒江真由」への言及を軽く振り返っておくと「原作小説はさっぱりと真由を乗り越えた分かりやすいハッピーエンドだったが、よくよく考えてみればこのエンディングでは真由が救われたかどうかは分からない。アニメではそこにしっかりとメスを入れ、黄前部長は自らの信念を貫き、黒江真由を調伏したのである」という話だった。真由という圧倒的「強者」を本当の意味での吹奏楽部員にするには、部長自らが信念を貫き通し、「真の実力主義」を魂の形として真由に伝える必要があった。それを見せつけてこそ、真由の憑き物が墜ちるのだと。 そうしてテレビシリーズのシナリオの「正しさ」は理解していたつもりだが、今回の「後編」はそこに不穏さがあった。何しろ「前編」でアニメ10話までやったのだ。残り3話、テレビの放送時間で言えば80分程度だろうか。そのくせ後編の上映時間は120分強。総集編のくせに「元のバージョンよりも長い」のである。絶対に、何かがあるはずなのだ。そこまで事前に見えていたから、私は本当の本当に準備を整えていった。前日までにテレビシリーズの該当箇所は見返したし(おかげで既に前の日から感情が大崩壊を起こしてしまったが)、軽く原作小説も当たってどんな展開が来てもいいように備えていた。どんな「結末」でも受け止める覚悟があった。 そうして始まる「後編」。案の定、総集編なんて言葉はどっかにいってしまったかのように新作カットのラッシュ。というかもう新作。特に文化祭パートの追加は色々な意味で考えさせられる部分が多かった。それ以外のシーンでも顕著だったのは、「久美子×真由」の対話シーンがかなり増えて、不器用な2人がオーディションでぶつかる前に、互いの理解を深める描写が増えた。元のテレビ版では初めて2人が本音で話せた感覚があったのは(プールサイド以外では)オーディション直前の控えのシーンだけ。それ以前には本当に真由は「厄介なラスボス」でしかなかった。 今回の「後編」で一番筆の数が増えたのは間違いなく真由である。幼少期のエピソードが追加され、「Origin of 黒江真由」が語られた。さらに文化祭でのクラスメイトたちとの心の動きが描かれ、文化祭後に久美子と2人きりで対話するチャンスも与えられた。極め付けは文化祭の演奏シーンで、そこでは実現し得なかった「久美子と麗奈のセッション」が描かれた脇で、心底楽しそうに演奏する真由の姿があったのだ。 ここまでの描写で、私は邪推を重ねていた。「これはもしかして、純粋に真由を『楽しい』と思わせることで、オーディション前にさっさと浄化する流れを作っているのでは?」と考えていたのである。真由が全国大会を前に充分な満足を得て心から仲間になった実感を持てれば、余計なことを考えずに「久美子がオーディションで勝つ」を達成しやすくなるだろう。これに加えて逆方向からの推進力も増やされた。それは「久美子の努力パート」で、テレビシリーズでは「部長職での多忙を言い訳にしてた部分もあるかも」という反省があったが、今回の追加カットでは朝練に早く繰り出して必死に汗をながす久美子の描写が追加(楽譜に目標の追加)。変な言い方だが、「今回の久美子は勝てるかもしれない!」と思わせてくれるものだった。「テレビシリーズは真由の調伏を描いた、部活動全体を優先したバージョン、劇場版は久美子のわがままを優先した原作準拠バージョン」と、そんなふうになるのもありか、と思わせてくれたのだ。 しかしご存知の通り、結末は変わらない。2人はオーディションで死闘を繰り広げ、結果は久美子の敗北である。そこに一切の変更はない。大吉山での麗奈との魂の交感もそのままだ。改めて考えるに、やはりこの結末以外にないのである。しかし、テレビシリーズでは尺の問題もあって足りなかったメッセージや追加情報がかなり増え、「久美子が自らの犠牲でもって黒江真由を調伏した物語」にもさまざまな新しい切り口が与えられた。分かりやすいのはオーディション直前の2人が座って対話するシーン。テレビシリーズでもある程度腹を割って話した状態だった2人だが、劇場版ではさらに真由がぶっ込み、お互いに魂の相当柔らかいところにまで触れ合っていた。何よりも「久美子と真由」の関係性に大きな変化があった。また、オーディション直後の真由と麗奈のふれあいもあった。結果発表直後の真由の涙もそうだし、本番直前には3人で椅子を並べて軽口を叩き合うシーンも追加されている。魂を削りあうあのオーディションで、真由が完全に調伏されたことを表す良いシーンであった。 結局、「劇場版で別なハッピーエンドを描く」なんて浅ましいことは起こらなかった。それじゃぁ、追加の30分以上の尺を何に費やしたかといえば、「より徹底的に真由を調伏する」ために使われたということになる。真由が訴える「違うよ、それは本心じゃないよ」に対する久美子のアンサー。「確かに本心じゃなかったかもしれねぇけど、お前のわがままに付き合ってやる義理はない。アツいもんをもってんだろ? 見せてみろよ」という魂の殴り合いが、2人の関係性をより深く掘り込んだことによって鮮烈さが増した。このバージョンこそが、本当に「アニメ・響け!ユーフォニアム」で描きたかったものなのだと、心の底から納得することができた。 「黒江真由の物語」はこれにて成った。残る追加要素としては、最終的にどこに帰着させるか、という「終わり」の見せ方の変化がある。テレビシリーズ最終回は全国大会の演奏に乗せて3年間の思い出がフラッシュバックする演出が印象的だったし、演奏に入るに際し、北宇治吹部の全部員を3分割画面で次々と紹介していくパートも面白い演出だった。しかし劇場版ではそれが全て変更。なんと、「3年間の思い出も何もかもをひっくるめて、北宇治吹部の3年分の部員が思い出とクロスオーバーして自由に1つの楽曲を作り上げていく」という画面になっている。この圧巻のシーンの流れは、本当にボロボロ泣きながら観るしかなかった。田中あすか・小笠原晴香・中瀬古香織に始まった吹奏楽部の物語、吉川優子・中川夏紀・傘木希美・鎧塚みぞれに引き継がれて黄前久美子の時代へ。そして久石奏・剣崎梨々花の世代、最後には針谷佳穂ちゃんたちの未来まで、全ての部員が分け隔てなく1つの「音」を紡ぎ上げていくその様子は、単なる演奏会を飛び越え、まさにこのアニメを作り上げてきた歴史の物語だ。 誰もがみな、1つ1つの演奏に全力を尽くし、全身で音を楽しみ尽くした結果に至る大きな大きな完成形。久美子は確かにソリを吹けなかった。決勝では自らの楽器を置き、ただじっと聴いている時間があった。それでも、彼女がユーフォを吹き続けた3年間は本当の時間であり、終わらぬ物語の1部として、周りの人たちを繋げてきたのである。 そうして「広がり続ける世界」を描ききれば作品としては満足いく結末ではあろうが、本作はさらにそこからもう1段階の「収束」を得た。それが「響け!ユーフォニアム」というタイトルへのこだわり。最後に奏でられた楽器はユーフォニアム。そして紡いだ楽曲のタイトルもまさに「響け!ユーフォニアム」。ラストカットは金色に輝くユーフォそのもので締められる。ユーフォに始まり、ユーフォに終わるこの物語。本当に一部の隙もない。 そうしてあまりに美しい物語が完成したわけだが、蛇足と承知で、最後にどうしても無視できなかったことに触れておこう。「黒江真由の物語」は決着がついた。「黄前久美子の物語」も言わずもがな。久美子の物語がこれほどまでに綺麗な絵図を描けたということは、必然的に「高坂麗奈の物語」も輝いていたし、「北宇治カルテットの物語」も満足いくものだ。卒業式の日のカルテットの追加シーン、とても良いものだった。 しかし、この劇場版が最後に伝えたかったことはなにか。今回の「後編」でも最も輝き続けた影の主役は誰だったか。もちろん、それは久石奏しかいない。テレビシリーズでも文句なしのナンバーワンヒロインだった奏。今回は彼女にまつわる追加カットが山ほど加わり、さらに活躍の場を広げている。文化祭の魔女っ子奏ちゃんに始まり、梨々花とのペアシーンが追加されたのもファンからしたら垂涎もの。彼女らが正式に次世代の3役を引き継いだことが分かったのもたまらないサプライズ。呼称からすると久石副部長・剣崎部長で、ドラムメジャーが鈴木(美)ですよね。前年度にレギュラーがなかなか取れないけど副部長に就任するの、ユーフォパートの伝統になりつつあるな。 さらに「久石×黒江」間に決着を見たのも重要な追加要素で、繰り返し「黒江の調伏」という話をしてきたが、彼女がほんとのほんとに部の一員になれたのは、きっと奏でから「真由先輩」と呼ばれたそのタイミングなのであろう。最も重篤な罹患者である奏から直々に「黄前久美子に陥落しちゃいましたか」と告げられた黒江、本当に楽しそうだった。 そして語るも野暮だが、卒業式シーンの最後の最後の最終パート。今作の締めは「久美子×麗奈」ではないのだ。「久美子×奏」。次世代へのユーフォニアムからユーフォニアムへの橋渡し(楽曲伝授シーンで佳穂ちゃんが積極的に入ってきたのも良いね)。泣きじゃくり、キャラも忘れて久美子の卒業すら止めてしまいたかった久石奏。何をやっても全部可愛いと言われる久石奏のぶちゃいくな泣き顔は、本当に最高に可愛さだ。そんな彼女に「奏ちゃんもうまくなったねぇ」と言えてしまう黄前久美子という女の性格の悪さ。どこまでいっても、「性格の悪い女」の物語。そんな女に堕とされて、夢に狂った女たちの物語。 次の曲は、きっと始まっていく。新しい時代の中で、きっとみんなが、笑顔でありますように。
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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