○「dreamland」 4
今期はイレギュラーなスケジュールで始まる作品もなく、こちらのタイトルでとりあえず新番チェックは終了である。今期執筆された新番チェックは56本。これに前クールから引き継いだ4本を加え、ショート枠(パンどろぼう)を外すとトータル59本が今期の視聴アニメ数ということになる。……が、当然ここから削減を行う予定であり、現時点でも結構な数が切れている。そして今期はどこぞにも書いたがあんまりガッツリ刺さる鮮烈な作品は多くなく、ちょいモヤモヤしたシーズンになるかもしれない。いっそ「感想書かなきゃ……」と血眼になるよりも、ちょうどいい休息期間だと考えて視聴本数を思いっきり減らすいい機会なのかしら。……あと1、2週間でがっつり削れたら嬉しいのだが、そこまでの踏ん切りがつけられるだろうか。新番チェック処理の時点で60を切れたのはここまで積み重ねてきた「N話切り」の成果には違いないので、もう少し頑張ってみたいとは思うのだが。
さておき、そんな最後を飾る作品だが、なんとも難しいところから出てきた。調べてみると、原作はフランスの漫画作品とのことで、これがなんとフランスでアニメ化され、なんの繋がりなのか日本でも翻訳版が放送される運びとなったらしい。このような事例は過去に例がなく、「フランスの漫画原作」という意味では「ラディアン」が存在してはいるのだが、あれはアニメとしては純日本産。アニメまで向こうで作ったものが輸入されるという例はこれまでなかった気がする。ここ最近はじわじわと数を増やす中韓のアニメとはまた違った、海の向こうの文化がついに自然な形で日本に入ってきたのだ。
まぁ、だからってめっちゃ嬉しいってこともなくて、やはり評価は難しいのだが……ただ、点数をやや下げたのは「悪い」という意味ではなく「慣れない」なのでご容赦願いたい。この辺の折り合いの付け方は毎回悩みどころだ。映像クオリティに関しては、中韓アニメでは最近すっかり定着した「なんかAIっぽいモーションの付け方」がほとんど見られず、昔ながらの無骨な「アニメ作画」を重視した作品に見える。オープニングなんかを見れば動画の組み方も日本のアニメを参考にかなり頑張ってくれていて、動画単品としてみたらクオリティは「やや高い」レベルまで見てしまっていいかもしれない。ちゃんと「ファンタジーバトルをアニメにするんだ!」という意気込みが感じられ、その手の付け方も見やすいので好感が持てる。どんな技術が使われてるかよく分からない中国アニメよりも年寄りの私にはこっちの方が合っている。
ただ、そうは言ってもやはり全体を取り巻く雰囲気はやや野暮ったい。20年前なら国内アニメと肩を並べて堂々とまかり通るくらいのクオリティだが、やはり現代アニメと比べるとちょい荒削りな部分は多い。繰り返すが「悪い」じゃなくて「合わない」要素でしかないのだが、これこそが本当の意味での「バタくさい」なのかもしれない。要所で絶妙なクドさが出るんだよな。まぁ、これも味わいと言えばそうかもしれないし、ヒロイン勢の顔の造形なんかは2、3話観てたら慣れる気もするけど。少なくとも「くそアニメ」とこき下ろされるような部分は無かったはず。
こうしてみると、「やっぱヨーロッパの人はアニメの王道はバトルファンタジーだと思ってるよな……」というのをひしひしと感じるのだが、ここから先でどのような展開になるかは分からないので予断はよろしくないな。絶妙な「合わなさ」ってのは文化の違いも間違いなくあって、多分これが日本のアニメだったらナード気味の主人公は自室にヒロインを呼んで一緒に作業してる時点で絶対に余計なドギマギを混ぜると思うんですよ。でも、この主人公はそういうとこでは尻込みしてないのよね。そういう細かいところでも、「へぇ」と思う部分があるのはむしろ楽しいのかも。うまいこと興味が持続できるといいなぁ。
唯一納得できないことがあるとするなら、「どう観ても前の席のあの子より隣のピアスちゃんの方が主人公と相性がいいし、こっちが本命にすべきじゃない?」ってことくらい。
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