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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「黄泉のツガイ」 6→7

 とりあえず2期決定大祝福。まぁ、おかげで現段階での評価にあまり意味はなくなってしまったが……毎週感想を書いていたことからも分かる通り、とても楽しませていただきましたわ。

 すげぇ妙な話なのだが、私の中で今作が非常に大きな意義を持っていたのは、「初めて真正面から荒川弘作品と向き合うことができた」という部分であった。これも私のヘンテコな性質のなせる技なのだが、恥ずかしながら「ハガレン」はほんとに中途半端な履修具合だったのよね。思い返すと最初のアニメ版でちょっと観てたのに、当時はまだ夕方枠との相性の悪さがすこぶる大きくて、途中で視聴を中断してしまったはず。その後再びのアニメ化でリベンジのチャンスを与えられたにもかかわらず、「前にちょっと観てたんだよなぁ」ってんで序盤に視聴のモチベが上がらず、2度目のトーンダウン。おそらくアニメの方には責任が無いにもかかわらず、私は「ハガレン」とまともに向き合うことができなかった。

 その他「銀の匙」もアニメ化されているが、あれもなんとなくは見ていたけどそこまでのめり込みもせず、「アルスラーン戦記」も正規の荒川作品とは言いがたいので分けて考える必要がある。となると、下手したら個人的に一番馴染んでいたアニメは「百姓貴族」だったんじゃないかという疑惑すらある。

 そんな中、長い時を経てあらためて「荒川弘の少年漫画」に向き合うチャンスが得られた。そして何の予断もない状態でゼロから摂取したら、それがちゃんと面白かったのである。なんかもう、それが1つの発見ですよね。「荒川弘の漫画、面白いんだな」って。車輪の再発明ってレベルじゃねーよ。でも、僕という1人の人間からしたら大きな発見ですよ。まぁ、下地として「百姓貴族」でこの人のギャグのテイストをしっかり理解できた上での摂取だったおかげでよりおいしさが伝わった部分もあるかもですが、おそらくハガレンの時にも持ち味として歓迎されていた「容赦のなさ」みたいなところもいい刺激になって、「面白い少年漫画って、こういうやつだなー」という感覚を久しぶりにまっさらな気持ちで味わうことができた。

 こうして良い出会いになったのは間違いなくアニメスタッフの手柄でもあり、私が信頼しているクリエイターの1人である安藤真裕氏によるディレクションは本当に的確。アクションものとして、サスペンスとして、そしてギャグとして、いろんな側面が個々に活かされる作劇が素晴らしかった。サポートしてくれたのは脚本の高木登氏だろうし、毎回ハイカロリーなアニメを安定供給できたボンズの底力だって重要な要素になった。「下地の強いアニメ作品」って、こういうのを言うんだと思いますわ。

 2期がいつ来るか分からんのでこの作品の原作を追うかどうかはまだ分からないが……今更になって「ハガレンのコミックでも読んでみようか?」という気にはなってます。僕には、まだ見つけてない車輪がたくさんあるんだ。

 
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「鉄鍋のジャン!」 6→5

 とりあえずお疲れ様でした。今作こそもっと続くプロジェクトになるだろうと思ってたんだけども、まさかの2期発表なし。これ、単発で1クールアニメとして終わっちゃったらすごくもったいないと思うのだが……多分一番のガッカリポイントはそこ。

 とはいえ、「頑張って原作再現に努めたよね」という評価ポイントを外しちゃうと、意外とふつーのアニメにはなってしまったので評価は下げた。これは原作再現がどうこういう以前に、やっぱ料理アニメって難しいよね、という話でしかないのでどうしようもないところではあるけど。今作は「単なる料理アニメ」ではなくてそこにきな臭いあれこれが混ざり込むところが最大の面白みではあるのだが、言うてもアニメでそれが全部面白さとしてプラスされるかと言われたらそうでもない。やっぱどうしたって説明は長くなるし、それを画面上で説得力を持った画として表現するのは至難の業。だってアニメの武器って「視覚」「聴覚」情報の付与なのに、料理って「味覚」「嗅覚」のジャンルなわけでね。そりゃ限界はあるさ。ジャンの突拍子も無い料理プランをもってしても「アニメ的な見栄え」には辿り着けなかったと考えると、やっぱ根源的に相性は良くないジャンル。「中華一番」レベルのトンデモにして料理を概念的バトルに置き換えるのが手っ取り早い対策なんだが、今作は「料理としての現実レベル」にもこだわっていたため、そこで無茶苦茶な方向に振り切ることもできなかったしなぁ。

 ただ、そうして現実レベルにこだわったというのは決してマイナス要素ではない。今作で一番攻めたところは、「30年前の漫画をあらためて令和の世にアニメ化する意義を大上段の大義名分としてあけすけに訴える」というメタレベル限界突破の演出方向で、血管ブチギレそうなツダケンに大仰に叫ばせることで視聴者と同じ目線からツッコミを入れ続けるという「焼き直し」は、昨今のリメイクだらけのアニメ業界でも初めて見る手法。そして、それが狙い通りにきっちり「令和のアニメ」としてプラスになっているのは立派な成果だ。ちょっと方向性は違うが、「おそ松さん」が旧作を思い切りネタにしてリボーンさせたのと発想としては近いかもしれない。

 そうして評価できる部分が多かったからこそ、できることならもっともっと観たかったという気持ちがあるのが正直なところ。せっかくの挑戦も、1クールだけのポッと出しでは爪痕を残しにくいんよな……原作ではここから先も色々と危険なネタもあるのだし、是非とも後に繋がるプロジェクトにしてほしい。……頑張れ秋田書店。頑張れTROYCA。

 追伸:大谷日堂のCV天田益男氏がとてもよかったです。大谷の傲慢さ、嫌らしさがフルで発揮されてるのに、「メインヒロイン」と称される絶妙な愛嬌もあってイメージぴったり。次なる大谷の活躍はいつになるか。

 
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「才女のお世話 高嶺の花だらけな名門校で、学院一のお嬢様(生活能力皆無)を陰ながらお世話することになりました」 5→4

 まぁ、普通のラブコメだったよな、という……途中から全く「陰ながら」じゃなくなっててタイトル詐欺やんけ、みたいな話はまぁいいんだけど、あんまりこの作品だからこそ得られる物は感じられなかったし、アニメとしても常に低空飛行を続けてたもんであんまり観ていたいという気持ちにはならなかった。

 なろう発であることを考えれば致し方ないし、まだマシな方なのかもしれないが、今作で一番ヤだった部分はあまりに雑多な「金持ちと庶民」の差別化の部分である。別に「金持ちキャラ」が幅を利かせるのはいいんですよ。古来より漫画的お約束として金持ちキャラはいるもんだし、そいつらが庶民をバカにするネタってのも(今の時代にどう映るかは知らんが)それ単体で何も問題は無い。ただ、今作の場合は主人公の伊月だけが「庶民」で、周りの連中が全員金持ち。そこに身分の差を感じることでむしろ主人公の個性が際立つということになるが、さすがにあまりにも「庶民」が無様になり過ぎているし、かといって「金持ち」側のキャラが優雅でお美しいかといえばまったくそんなことはない。雛子と親父さんを巡る一連の騒動を見れば分かるが、この世界の金持ちどもはほんとにギャグ抜きで庶民を「見下して」いる。それがテーブルマナーに表れたり、普段の言葉遣いに表れたり。伊月の失敗が全て「育ちが悪いからだったんだ」という結論にされたら、我々庶民目線ではそりゃいい気持ちにはならないし、残念ながら雛子たち「金持ちサイド」に魅力を付与することもできない。金持ちがあまりにテンプレ的な描写にとどまっているせいで、「こんな連中に何を言われなあかんねん」という部分ですっきりしないのである。

 まー、そこを良からぬものと受け取ってしまったら今作は根本的にあかんことになってしまうわけだが……新番チェックで取り上げた通り、今作の設定は「ハヤテのごとく」にそっくりで、そして「ハヤテのごとく」ではそんな不満は特に感じなかったはず。あっちはギャグに全振りした「リアルじゃない」路線なので比較するのは不当かもしれないが、今作はちゃんとラブを描いてドラマを作りたいのだったら、やはり「魅力的な金持ちとは」をもう少し考えてみてもよかったんじゃないだろうか。「身分の差に苦しむ恋」は、現代社会だと色々とやりにくいわね。

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「BLACK TORCH」 5→5

 とても真っ当なジャンプアニメでしたね。おかげで良くも悪くも印象には残りにくいのだが……同時期に放送してるBLEACHがよりによって最終回放送ミスって変なアヤがついてしまったので、こっちのもののけバトルの方が一応アニメとしては綺麗とも言える。

 バトル展開としては何を取り上げたもんかと思うくらいに素直なフォーマットで、お庭番衆やらなんやら、忍者チックな部隊で戦闘しているとはいえ、そこに何か特殊能力が絡むわけでもなし、バトルアニメとしてはやや地味な部類。そこにラゴウがどう絡むか、みたいなところに「憑依もののけバトル」の差を出せそうな気もしたが、ラゴウは付き合ってみたら存外素直な奴だったもんで、ふつーに超パワーを貸してくれておしまいだったせいであんまり「もののけだから」とか「猫だから」みたいな特性は発揮されず。その辺での加点ポイントはあんまり無い。

 ただ、その分減点があるかというとそんなこともなく、放送開始時に(スタジオの前の仕事がダメだったもんで)不安視された映像部分については、今作は最後まで割と頑張ってくれていたのでストレスを感じることはなかった。加えてキャラどうしの掛け合いもみんなしてどっか素直じゃなくってややヒネた物言いが多いのだが、ちょっとしたアクの出し方なんかはいいヒキになっていて嫌いじゃなかった。メインのバディのずっと憎まれ口叩き合いながらも信頼が厚いところもいいですよね。まぁ、結局私は猫を大事にする物語が好きなんでしょうね(多分そこじゃない)。

 もののけとの友情物語についても王道設定なので特にコメントも無いが、ラゴウの過去が明かされてからさらにアマギにまでお話が移り、そりゃ悪い奴には違いないんだけどどっか憎めないよな、みたいな部分で「勧善懲悪」とまでいかない哀愁の利かせ方も妥当なところ。そして、これらの物語が1クールアニメとしてだいたい収まってるってのが一番のポイントなのかもしれない。なんか、ほんとに「1クールでアニメ化するために作りました」みたいな作品なんだよな。

 世の中にはこういう作品がまだ埋もれてるんでしょうかね。業界としては作り甲斐のある漫画原作がざくざく出てくりゃ助かるんでしょうけど。

 

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「乙女怪獣キャラメリゼ」 6→7

 一旦ここまで。原作が完結していないらしいのでまだ気になる部分は残されているのだが、1クールアニメとしての落としどころはここしかない。いいものを見せてもらいました。

 今期の「毎週感想は書いてないけど良いと思いながら観てた作品」の1つ目。そして今作は最後までフルカロリーの作画で突っ走ってくれたこと、最終回でもうひと爆発あったことで評価はさらに上がり、未完であるもやもやを加味してもここまでの伸びがあった。お約束のように「2期が観たいヨー」と言ってみるが、これも原作をあたった方がいい案件っぽいな。

 最大加点ポイントはやはりメインヒロイン・黒絵の可愛らしさであろう。キャラデザがとにかく秀逸で、少女漫画的な線が細くてきゅるんとしたパーツ構成はともすればアニメでは浮いてしまいかねないものだが、今作は「乙女」をタイトルに冠して臆面もなく少女漫画的でメルヘンチックな装飾を画面いっぱいに盛り込むことができたおかげで、黒絵のデザインが浮くこともなく、毎回パタパタと暴れるキュートさを際立たせてくれた。デフォルメ絵の使いどころもナイスで、文字通りに「変身する」女の子の魅力をあの手この手で見せつけてくれていた。

 そうして作られた少女漫画的な「乙女」テイストが「怪獣」テイストと見事なギャップを構成し、これがアニメとしてとても映える。そして怪獣パートと乙女パートははっきりと区分けされてしかるべき要素だと思うのだが、今作はあくまで「乙女怪獣」。ゴジラ然としたハルゴンの恐るべき巨体はCGベースで描かれてゴツさと荒々しさを前面に押し出しているはずなのに、要所でピンク色の装飾が見えたり(あとなんといっても目の中のハート!)、そこかしこで「乙女」要素も手放してはいない。このギャップの激しさと、決して乖離させない橋渡しのバランスがお見事。「怪獣に変身しちゃう少女」なんて設定だけで出オチになりそうなものだが、本作はアニメーションの「画」としてその面白みが最大限に発揮されているのが見どころだ。

 シナリオ部分についても「なるほどそうくるか!」という刺激が多くて退屈することはほとんどなかった。追加で出てくるキャラクターが「怪獣好きすぎクレイジーお嬢様」やら「メイクでギャルに変身するゴリラ」やら「どう見てもオラオラ系イケメンと見せかけて単なる小学生」とかリアルもクソもない連中ばかりなんだけど、そもそもが「乙女怪獣と怪獣王子のラブコメ」というぶっ飛んだ設定なもんで、周りの連中も負けないくらいクドくて問題ない。むしろリアリティラインを突き抜けてアホかと言えるくらいの設定にしてもらった方がこの世界では通用する。そして、一見してアホとしか思えない配置のくせして、何故かいい具合にラブコメの賑やかし要員としてハマるのである。個人的にらいりー絡みのエピソードは少女漫画的に重すぎるというか、ちょっとシリアスの方向性がしんどくない? と思いながら見てたのだが、あれって「見た目だけで女の子を決める男のさもしさ」みたいなものをとにかく突き抜けたシチュエーションで見せることで笑い飛ばすところまで持って行き、その後の新汰の見せ場を引き立てる意味があるのよね。らいりー自身がめっちゃいい子なのも含めて、キャラの配置に無駄がない。

 強いて気になる点をあげるとすれば当然ママンの存在が残されちゃった部分だが、これは1クールアニメとしては仕方ないところ。原作ではどうなってるか分からないが、あのお母ちゃんが単なるマッド怪獣マニアで終わっちゃうとも思えないので、ここは原作を確認するしかあるまい。もしかしたらまだ原作でも結論は出てないのかもね。私としてはジャンボキングさえ幸せになってくれればそれでいいよ(そこ?)。

 とにもかくにも、色んなところでエネルギーに満ちた良い「ラブコメ」でした。こういう少女漫画なら大歓迎やね(残念ながら少女漫画雑誌ではないんだが)。

 
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「ヒロイン? 聖女? いいえ、オールワークスメイドです(誇)!」 5→5

 これも「ビクトリア」と同じく原作未完でアニメは「ひとまずのエンディング」なんだよね。その割にやたら綺麗に幕引きしたけど……まぁ、こっちはいくらでも追加でエピソードは作れる構造か。

 というわけで今期なろう完走作品2本目。「ビクトリア」の場合はそこまでなろうっぽくないオーソドックスな構造で1本のホームドラマとしてすんなり観られた点を評価したが、今作の場合はだいぶ違う。構造の妙だけで言えばもう1つ加点してもいいくらいに気にさせてくれる存在だったのだが、そこにEMTスクアード謹製のびみょーな作画クオリティを加味して平均点でのフィニッシュとさせていただく。大きく分けて3点のポイントがあるので別々に見ていこう。

 まずもっとも大きな「大」評価点として、なろう作品として、「聖女もの」「悪役令嬢もの」として煮詰まった果てに生まれただいぶトリッキーなプロットそのものがある。この手の「女性主人公なろう」の類型を見ていていつも気にしているのが「悪役令嬢のジレンマ」と私が(勝手に)呼んでいる世界規律の矛盾であり、凡百の作品だとそこが気になって筋を追うことすらままならなくなったりするのだが、今作はその辺りの構造の脆弱性に随分自覚的というか、テンプレを一周二周回した果てのヘンテコな構造になっている。「悪役令嬢のジレンマ」というのは、ざっくりいうと「どんだけ令嬢が頑張って破滅フラグを回避したとしても、ゲームの強制力が強いなら意味ないじゃん」という話なのだが、今作はその「ゲームの強制力の解明」そのものが大上段のテーマとして設定されいてる。「ゲームではこうだったのに」がどんどん変わっていくというのは他のなろう作品でも定番ではあるが、およそそれは「ヒロインの大活躍のおかげで運命がいい方向に変わっていく!」という単調なもの。それに対し、今作はゲームシナリオから変化していることは明確なのに、それが表立っては「役割の変更」などの要素として表れ、「何かしらゲーム的な進行は保持されているにもかかわらず、世界が知ってるものから変質している」という大きな謎そのものを構成している。

 そしてこの構造を支える大きなギミック、2つ目の「中」評価点が「複数の転生者視点の同時展開」である。はっきり言って、こんなタイトルのくせして今作の主人公はメロディではない。メロディは「ねじ曲がったシナリオの象徴」であり、現在進行形で世界を歪ませる一種の「強大すぎる舞台装置」。最序盤こそメロディ視点の物語っぽく見せてはいたが、すぐにルシアナに視点が移り、その後は中盤がアンネマリー、終盤はマイカが主人公と言える状態になる。この2人がどちらも異世界転生者であり、ゲームの元シナリオを認識しながら、その歪みを観測し、分析を続ける役割。この「複数の転生者が同時にゲーム的運命を調整していく」という構造がヘンテコな設定を可能にした最大のギミックである。そうして複数視点から「この世界はゲームであったはずだが、何かが変質してしまった」ことを保証されることで、元来抱えていたテンプレート的ジレンマから脱却し、視聴者目線でも同じ課題に取り組むことができる。さらっと描いてはいるが、この構造を表面化させた作品って『実況の遠藤くんと解説の小林さん』以来なんじゃなかろうか。

 続いて3点目の「小」評価点。これはシンプルにルシアナ嬢が可愛いよね、という点である。いや、金髪ロリっ子が可愛いしるみるみボイスが可愛いのは当たり前なのだが、ルシアナが「作品世界的主人公」に立ってくれているおかげで、肝心のメロディが舞台装置に徹することができた、というのは構造的なプラスポイントだと思う。チート主人公が好き放題やるシーンはもうお腹いっぱいで勘弁願いたいが、その成果物が「本人の独善的な幸せ」ではなく幼女の育成に費やされているおかげで、子育てゲーのような楽しみがあり、さらに物語としても立派な「成長譚」になる。……まぁ、やっぱ幼女は正義だな。ここまで視聴してるなろうアニメはどっちも幼女育成ものだからな……。

 てなこって、テンプレくさい顔をしながら、実は結構独自路線を切り拓いたエポックメイキングな作品だったとは思うのですよ。2期はなくてもいいが、あったら観てしまう気はする。

 当然追加の4点目として「キャストさいこー」って話があるんですが、もういいですかね。いや、でも終盤の展開のキーパーソンであるマイカさんが諸星すみれちゃんだったのがとてもよかったなぁ。るみるみ・日笠・すみれちゃんと、それぞれ違う役割の「主人公」をパスしていく展開、なんだかこの手のなろうアニメの博覧会みたいな趣があったな。

 
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「天幕のジャードゥーガル」 7→8

 まだまだ最終回シーズンは始まったばかりなので時期尚早ではあるが、今期アニメで私が一番楽しんだのは間違いなくこの作品。何もかもが理想通りの、素晴らしいアニメーションだった。

 「なんかもぅ、すんごいの!」というと語彙力消失で大して語ることもできなくなってしまうのだが、ワンパターンを承知でいつも通りに区分けして評価していくしかないだろう。今作で筆頭に持ってきたい要素はアニメーションの映像美そのものである。特徴的なデフォルメ強めのキャラクターデザインは一見するとアメリカ的カートゥーン文化に近く、そのあたりのラインに合わせたアニメーションになるのかな、とか一瞬思うかもしれないが、ここから生まれてくるモーションやカット割り、シーンの見せ方は全てジャパニメーションの技巧の粋。背景美術やどこかしらtribalなニュアンスも醸すエフェクトの使い方など、描きたいものに相応しい「画」が正しく選択されており、ただ画面を見るだけでも楽しい作品に仕上がっている。サイエンスSARUの作画力はここ最近鰻登りだが、また1つ存在感を見せつける傑作を生み出したのである。こうした「画的な」統制感を見せつけたのはスタジオ全体の力もそうだし、監督を任されたAbel Gongora氏、そして何より総監督・山田尚子の采配あってこそのものだろう。

 画の話でわざわざ別立てで書いとくけど、キャラクターがいちいち可愛らしいというのも無視できないファクターだと思う。これはアニメの力でもあり原作の功績もかなり大きいのだろうが、1話目時点ですでに感心していた「似たような丸っこいキャラデザのくせして1人1人の個性が引き立つデザイン」が秀逸で、おそらく原作時点で完成度の高い描き分けに、さらにアニメが力を与えた形だろう。今作はオープニング演出も大好きで毎回飛ばさず見ていたのだが、冒頭でタイトルが入る部分の「魔女の目」の演出が怖気が走るくらい好きなんですよね。シタラの「目」は最終話でも印象的に描写されたが、とにかく美しくて……シタラちゃん自身もオリエンタルな魅力あふれる美人さんですよね。他にもドレゲネ様、ソルコクタニさん、そしてファーティマ様……皆美しい。もちろん野郎どもも同じように魅力的ですよ? 個人的にはオゴタイ・トルイの兄弟はやっぱりインパクトがあったけど、なぜかやたら気になったのはカダクなんだよな。あいつ、いいやつだよね。

 こうして1人1人のキャラに言及できるくらいに魅力が満ち満ちていたのはもちろん表面的なデザインの良さもあるが、ストーリーラインの魅力を抜きにしては語れないだろう。まぁ、結局はすごくシンプルに「筋立てが面白い」なんですよ。日本の漫画作品としては珍しい舞台・題材を扱っているが、その描写の中心に置いたテーマが「当時の女性たちの戦い・知恵を巡らせ、考えることの重要性」っていうのが独特な部分で。例えばジャンルはズレるし目的意識も違うだろうけど一応近いテーマの漫画作品に「乙嫁語り」があるじゃないですか。あれもすごく素敵な作品で、当時のモンゴル文化が活き活きと描写されている。日本人にとっては珍しいものなので、それを丁寧にそのまま描出するだけでも魅力的な漫画作品になったかもしれないけど、本作はそこに「チ。」のような思想的な戦いを盛り込み、その中心にシタラさんを置いたわけですよ。もう、この構造自体がとても新鮮で、「次に何が起こるんだろう?」というワクワクに繋がったんですよ。まぁ、単に私が世界史の知識ゼロの阿呆だったからという可能性もあるけど……(多くの日本人は流石にこの辺の歴史については疎いと信じたい)。

 というわけで、画が良くてお話が良くて、それを統制したアニメスタッフが素晴らしかったという、当たり前の結論でございました。あとはいつも通りに勝手に3本目の柱として中の人トークに移るわけですが、まぁ、流石にMVPは関根明良で揺るがないでしょうか。今期は飛ぶ鳥を薙ぎ払う勢いの関根明良。シタラさんのグツグツと湧き立つエネルギーを表現するのにこんなにもドンピシャなキャストがいるものかと。しかも今期はふつーにアニメ観てるだけで「いろんな関根明良」を強制的に浴びせられる「関根地獄」みたいなシーズンになったもんで、ギャップが際立ってますます魅力的に見える(聞こえる)っていう。最高でございました。次点では何度も上げてるけどソルコクタニ様を何としても取り上げたい。久野ちゃん! 最高でしたよ! ほんとに美しかった。久野ちゃんが自身のXで「初めて年相応の役ができて嬉しかった」って語ってたんだけど、「そうなんだよ、久野美咲はこれができる年齢なんだよ!」という当たり前の事実を、厳然たるものとして我々に叩きつけてくれた。他の面々も本当に素敵で、アニメを観ていて、声オタやっててよかったとしみじみ感謝を捧げられる作品でした。

 このクラスのアニメが1年に1、2本出てくれば、私はまだまだアニメ視聴のモチベを落とさずに済みそうです。あ、原作はとりあえず買いますね。多分2期はあったとしても相当先になるだろうしな……。待ってるで!

 

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「Bang Dream!ゆめ∞みた」 7→7

 さぁ、まとめていくか。先にお断りしておくが、私は魂を売り渡すことを決めたバンドリーマーである。今回の感想についても、もちろんアニメシリーズ単体としての評価は意識するが、最終的には「バンドリという大きなプロジェクトの中での意義」を評価するものになる。興味がない人にとっては申し訳ない話だがご容赦願いたい。

 アニメシリーズとして総括する際に議論の中心にくるのは当然ビオラというたった1人のキャラクターの存在であろう。肯定的に見れば「面白すぎる悪役をありがとう」だし、否定的に見れば「ビオラ1人のアニメになっちゃったじゃん、主役はゆめみただっつってんのに」とも言える。これは両面性のあることがだが、確かに単体で完結するアニメ作品としては、ビオラの退場もモヤっとしているところから不完全燃焼を不満に思う向きもあるかもしれない。

 しかし、私としてはこの「ビオラという存在を相当量の筆を割いて語る」ということにシリーズを費やしたことは、プロジェクト全体の今後の方針を見定める上で大きな意義があったと思っている。まずもって確実に大きなターニングポイントになったことは間違い無いのだから。

 ここからは歴史を振り返る必要が出てくるが、まず、バンドリプロジェクトが指導したのがおよそ10年前。発案者の木谷氏曰く「愛美がギター引きながら歌ってるのを見て、声優でリアルバンドやらせたら面白かろうと思った」からスタートしたプロジェクトだ。すでにこの時期にはアイドルアニメも花盛りでキャラとキャストの重ね合わせはそこいらで行われていたわけだが、それをバンドという面倒なフォーマットに載せるというだけで1つの冒険。さらにアプリゲームとしてリリースするにあたり、愛美率いるポピパだけでは流石に足りないため、第2のリアルバンドRoseliaに加え、ゲーム世界内だけのバンドも3つ創出した上でプロジェクトが動きだした。

 この時点で、まだこの作品がどういう方向に転がるか分からない。流石にアニメ化くらいは視野にいれていただろうが、もしかしたらリアルバンドが大して話題にもならず、ソシャゲもポシャって早期にサ終のルートだってあったはずだ(実際、ブシロードコンテンツのいくつかはそういう憂き目に合っているのだし)。その上でとにかく尽くせる手は尽くすってんで、5つのバンドにはそれぞれに突出した個性が与えられ、リアリティラインは比較的低めに設定された。ポピパは当時「頭ん中きらきら星かよ」と揶揄されもしたし、未だ現実なんて見る気もないハロハピみたいなバンドだって生まれた。この時点でのバンドリの「キャラクタービジネス」像はそのあたりが中核だったのだ。

 しかし10年の時を経て、リアルバンドプロジェクトは想像以上の大成功。さらにリアルバンドを2つ追加して軌道に乗せ、目指したのは次の時代。「MyGO!!!!!」の始動である。「キラキラドキドキ」というとにかく底抜けに明るい夢と希望のバンドだったポピパに対し、MyGOのキャッチコピーは「迷子でも進め」。青春時代の悩みや苦しみに正面からぶつかるデザインになっており、それを象徴したのがアニメ「It’s MyGO!!!!!」である。バンドストーリーを描くには当然メンバー間の人間関係を描くのが中心的手法となり、これまでの7バンドでも悲喜交々の人間ドラマが展開されて魅力を発信してくれたが、MyGOではこのドラマの路線をグッとシリアスに、そして現代的なものに寄せた。そして繰り出される新バンドAve Mujicaと、アニメのムジカ。ギスドリの閾値を遠慮なくぶち上げ、初期のシリーズからは想像もできないようなドロドロドラマを展開。そしてこの路線が見事に突き抜け大ヒット。バンドを巡る物語のステージは次に移ったのである。

 MyGO以降の「アワーノーツ組」は、そうしてポピパ世代とは異なるリアリティラインで、異なる物語を描くことを目的にしている。アニメマイムジはそのうちの1側面が突き抜けてあんなことになっちゃったわけだが、ゆめみたでも全く同じことをしたのではわざわざバンドを別に立てる意味がない。高松燈の物語、豊川祥子の物語とはまた違った路線で、仲町あられの物語は描かれるべきである。ただ、流石にMyGOもMujicaもベースラインが重すぎるところにあるので、ゆめみたはいくらか元気で愉快で溌剌路線に乗せたい。そうなると、バンド内部にあんまり重すぎる要素を入れ込みたくないのである。一生バンドをやる誓いを立て互いに縛り合うのもどうかと思うし、168億の借金にメンバーを沈めるのもどうかと思う。あくまで、ゆめみたは「夢に向かって無限大」にアップデートしてほしいのだ。そんな彼女たちの物語を描くなら、やはり「外」にタスクを設けるのが手っ取り早いのである。

 そう、ビオラは「ゆめみたのために」つくられたこの世界の舞台装置の1つである。おそらくテストケースはハロハピのバンドストーリーのシャーリーの存在。ハロハピはあまりにナニな存在すぎて「バンドを潰そうとする外敵」シャーリーを持ってしてもハッピーラッキーを崩せないわけだが、ゆめみたであれば藤都子がお百度踏んでる間に炎上させることくらいは容易い。ハロハピストーリーで匙加減をチェックし、いよいよこの度「前向き突進型ヒロインにぶつける外敵」の用意がこの世界に整ったのである。アワーノーツの世界では、きっと躍動するビオラの姿も見られるに違いない。

 元のバンドリの中心にある「キラキラドキドキ」の象徴は間違いなくポピパだったし、あの世界で最も優先されるべきリーダーはポピパだ。そして、アワーノーツを牽引する「リーダー」たるべきはMyGOになるだろう。しかし、だからとてMyGOの立ち位置はポピパと同じではない。新たな世代で「ポピパ的な」存在になりうるキラキラドキドキの牽引者は、ゆめみたになるのではなかろうか。仲町あられこそが、戸山香澄の跡を継ぐ、次なる「夢はパワー」の提唱者となるのではなかろうか。

 個別感想の際にゆめみたに内包される「獣性」について言及した。こいつらほんとに自分勝手な奴らばかりで、強火早口オタクあられ、はらぺこバーサーカー律、おてあて暴走特急ののか、愛を捨てたクリエイト戦士都子、引きこもり鬱系ライターユノと、まだまだバンドとしてのまとまりなんてみえやしない。しかし、こうした個性のぶつかり合いこそがバンドの妙味であり、そのことはMyGOの面々が繰り返し訴えているところである(ムジカはそれどころじゃない)。アニメは一度終わったが、このアニメはあくまで「スタート地点」である。ゆめみたというバンドが新たなバンドリ世界線でどんな物語を繰り広げていくのか。そして、ビオラはそんな世界にどんな波紋を投げかけ続けるのか。いちファンとして、本当に楽しみな存在になった。早く来い来い、アワーノーツ。

追伸:既存バンドとこの世界の絡みが今後期待できるということなので、是非ともビオラと八幡海鈴をぶつけて「終わりかけの花火シスターズ」を結成させてください。

 

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「手札が多めのビクトリア」 5→5

 最終回があったと思ったらまさかの総集編だったでござる。いや、でもそうだよな。先週の話で完全にハッピーエンドで完結してたもんな……あれ、でもアニメ2期あるらしいし、そもそも原作は未完らしいですよ? ……これ以上何かやる必要あるか?

 ということで、なろう作品としては珍しく「綺麗に完結したな」と思った作品だったのだけど、完結はしてないらしい。まぁ、「一旦完結」くらいのイメージでまとめていくと、起承転結がはっきりしてるのでシナリオ部分に不満が出なかった、というのが積極的なプラス要素ではなかろうか。「組織を抜け、追われている(かもしれない)凄腕エージェント」なんてはるか昔から子供達の憧れの的だし、別にチートってほどチートでもないので振り翳してドヤ顔するでもない。主体的に動ける一人前の女性の物語なので、いわゆる悪女ものとか聖女ものみたいにちやほやされることをメインにした浮ついたなろう感も出ない。まぁ、直近だと「SAKAMOTO DAYS」みたいな「抜け忍設定」はバトル漫画なんかでは定番のデザインなので別に斬新さはないのだが、ヤな匂いがしないというだけで視聴にストレスがないのでとても助かる。

 個人的に最大のセールスポイントは「影のあるいい女・安済知佳」と「ちょいとこまっしゃくれたとても良い子・若山詩音」という完璧なメイン2人の配置。ちかぺのビクトリアはほんとに押し付けがましくないというか、チートじみたものを持ちながらもしっかりと人として地に足をつけた喜び・悲しみ・悩みを抱えていたところは主人公としての魅力に繋がったし、ノンナさんは生意気なところもありつつ、本当に「母親」思いでよくできたお子さん。そりゃもう、こんなシングルマザー世帯がいたら男たるもの「俺が守ってやりたい」と思っちゃうのはしょうがない。男女間の情愛もベースにしきつつ、家族愛にこだわりを見せた「ホームドラマ」としても割と満足感があったのである。

 抜け忍設定もそこまで無茶苦茶なトンチキエージェントバトルにならずにじっとりと、影のある描写が徹底していたので統制が取れていたのだが、その分、画面に派手さがなくなってしまうのは痛し痒し。アニメとしての押し出しはほぼ無い状態だったので、「アニメとして面白かったか」と言われるともうちょい贅沢したくなる部分はある。いや、どうやったらもっと盛り上がるかって聞かれると改善案も特にないのだけど……動画枚数の多い作品じゃないのだから、ベースとなる作画レベルはもう1つあげてもらえるとよかったのだが。

 まぁ、そこはないものねだりかもしれない。身の丈にあったほどよきバランスだったと言われればそうかもしれないしね。……こうなるとますます、「ある程度満足したんだけど、アニメ2期ってなに?」という疑問がどんどん膨らむんだよな……ビクトリアのモチベを考えたら、ここから先の人生で絶対に目立つ騒ぎは起こさないだろうし、組織もそこまでビクトリアを追おうとはしてないし……こっから先、単なる凸凹ファミリーものとして進行するんだろうか? それもどうなんだろう……ひたすら「うちの娘が可愛すぎる!」って流れにする手もあるな。……うん、じゃぁそれで。

 
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