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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 案の定、第8話。いちいち言葉が足りない。ただの単細胞に見えてしまうのであまりよろしくない
進行である。

 次回予告の時点でなんとなく察せられてはいたが、邂逅したシイナとトワの間に相互理解は成立しなかった。ただ、今回の不和は全般的にトワの方に責任があり、シイナは当然のことながら歩み寄りの姿勢を見せていた。テレビ報道についても誤解を解くように動くと約束してくれていたし、「魔人狩り」の不幸な生い立ちについても、共感できる部分が多いので一定の理解を示したはずだ。しかし、そんなシイナに対して頑ななトワの姿勢は崩れなかった。

 めんどくせぇ「あの子と私、どっちが大事なの」の問いが端的に表す通り、トワの言い分は相当に感情的なもの。まぁ、彼女の生い立ちを考えればある程度はその頑なさにも理解は示したいところだが、そう遠くない不幸を体験しているシイナが立ち直った上で歩み寄ろうとしているのに一方的に拒絶するのはあまり心象がよろしくない。お互いにどこまで歩み寄ったところで本当の意味での「共感」など望むべくもないわけで、そこにある程度の譲歩を見せるのが大人の対話というもの。ここでシイナに対して「あなたに能力をくれた子の方が、私よりも大事なのね」と拗ねるのは単なる子供のわがままでしかない。まー、結局は生まれ育ちの環境次第ということで、2人の立場が変わってしまったのは単なる運要素だったといえなくもないのだが。ただ、もしこれでシイナが魔人狩り、トワが国連職員という身の上だったら、もしかしたらシイナは歩み寄れるだけの心の余裕もあったんじゃねぇかとは思ってしまう。トワさんの「いいよな、幸せな奴らはよ」というルサンチマンがあまりにも根強く、たった数分の対話ではそれを解きほぐすことは叶わなかった。

 これで「いや、でもトワには盃を交わしたバディたちがいるから、その子らの手前、簡単に国家機関に転げることはできなかったでしょうよ」という考え方もある。トワは自らの責任で4人を魔人狩りに巻き込んでしまったという負い目がある(たとえ4人がそれを負い目だと感じさせなくても)。ここで急に発起人であり、責任者の自分が勝手な私情からお友達の申し出にホイホイ乗ってしまっては、しめしがつかない。そういう心理もゼロではなかったかもしれない。ただ、そうだとしたらその後であっさり4人を切ってしまう行動はいただけない。もちろんこれも「4人に迷惑をかけるくらいなら私1人が泥を被る」という犠牲の精神から出たものなのだろうが、そもそも4人がそんなことを1ミリも望んでいないわけで、ここでもトワさんの短慮、スタンドプレーが目立ってしまう。総じて、この子はずっと子供なのだ。

 そんな未熟さをうまいこと相手に利用されてしまった形のトワ。当然状況としては大ピンチなわけだが、ここで残された4人は「死なば諸共」ってんで後を追う選択をした。普通に考えれば単なる自殺行為だし、トワの犠牲を無駄にする愚策だが、ユズさんの気づきで「うまく警察内部まで入り込めれば、そこからあの国連の連中に繋がり、トワの友達に話をつけられるかも」というルートを見出した。多分、あの地下道での対話の際にも、トワさんが勝手に意固地になってただけで、ユズさんあたりはシイナに「あれ、この人思ったより話通じそうじゃない?」という気持ちも持っていたのだろう。何より、写真のトワの笑顔が偽りのものとは思えなかったというのもあるかもしれない。

 ここでシイナがしっかり受け止められるかどうか。アホな運営陣をなんとか説得し、ボトムアップ式に体制に抗っていこう。

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 回を増すごとに東さんの乙女っぷりが増していってどんどん可愛い、第20話。全カップル等しくてぇてぇんだけど、やっぱイチオシは東だな〜。

 というわけで、今回も3組の様子をリレー形式で描く。前回は春休みとクラス替えのお話だったが、どうやら2クールで全て描ききる構成になっているようで、大きなイベントがない期間はダイナミックに飛ばしてあっという間の6月。夏休み前になると、受験生たちもいよいよ顔つきが真剣になる頃合いだ。

 とはいえ、そんな緊迫感とは無縁の状態なのが西×山田カップル。付き合い始めて数ヶ月経ったので多少なりとも緊張感は薄まるかと思ったが、慣れてきたら次のステージに進むために赤面し続けるのがこの2人である。今回は突発で山田のお宅訪問イベントが発生し、西さんは脳内妄想がぐるぐるしちゃって大変だ。この子、盗み聞きが趣味ってところから始まって結構思考回路がアレなのよね。いい傾向だと思います。谷と違って山田は放っておいてもそれなりに引っ張ってくれるタイプで、おうちに招いたのもそうだし、重大イベントであるキスにしても割とサラッと申請を出したりもする。これで独りよがりだと嫌われる原因になりかねないが、時期的にもおよそ2人で合意が取れそうなタイミングだったのだろう。パニクった西さんに一度は流されるも、最終的には西さんの方から立ち上がる形でワンゴール。ほんとにもう、健全なお付き合いなんだからぁ。……山田宅訪問は軽い感じでクリアできたが、逆に西家に山田が乗り込むとき、ご両親はどんな顔をするんだろうな……。

 2組目、お悩み中の鈴木さん。前回時点では谷が気にしていたことだが、進路を悩まなきゃいけない段階になり、鈴木はまだフラフラしている。でもさ、個人的には鈴木の方が普通だとおもうんだよな。いうて高校生なんてまだ社会のことをなんも分からん子供なわけですよ。それがいきなり「18歳になったら自分がどういう生き方をするのか、長期的な展望を持って決定しなさい」とか言われたって困るでしょうよ。まぁ、実際にはそれを考えるための猶予期間として大学生活がある、というのが現実なのだが……志の高い高校生なら、その大学も目標の1つに組み込まれているのだ。

 谷が目標を見据えているのはいかにも谷らしいので鈴木も疑問を挟まなかったが、冷静に考えれば谷に「先生になる」という強固なモチベーションがあるかどうかは怪しいもの。今までそんな話は出てこなかったし、積極的な理由は多分鈴木も聞いてないだろう。それでも「谷だからなぁ」ってんで鈴木はなんとなく納得していたが、自分の弱音も込みで「進路ってどうやって決めたらええねん」と問いかけてみたら、谷から返ってきた答えは意外にも「タシカニ」という。「ありがとう、迷いができた」はいかにも谷らしい返答。ただ、おそらくその後も他にはしっかりと自分なりの考えをめぐらせて結論は出しているらしい。自分1人では持ち得なかった「迷い」を与えてくれた鈴木には本当に感謝してるっぽいし、鈴木もそんな谷を見て、改めて進路を考えるきっかけになったのではなかろうか。

 そして東である。今回は平とのペアリングの間に突如本田さんが割って入ったのが見どころで、「平・本田ペア」という「人の心を持ち合わせてなさそう即席コンビ」が爆誕。本ちゃんの人を人とも思わないKY進撃力が久しぶりに発揮されている。そうして歯に衣着せぬ物言いの本田さんを相手に平は防戦一方で、久しぶりにローに落ち込んだダメ平が見られてちょっとホッとしている。

 そして、そんな平の悶々とした悩みを、また別な要素で悶々としている東が見張っている。応援団の時の満面の笑顔は良かったのに、その後は平との絡みで自分らしさを失い戸惑っている東。名前のついたその感情に名前を見出したくなくてグルグルしているのだが、戸惑いながらも平と(文字通りに)ぶつかることで、ちょっとだけ前に進めたらしい。平の(自認がキモい)笑顔を見て、こんなに勇気がもらえたのは東くらいのものだろう。そろそろ、観念した方がいいんじゃないでしょうかね。

 とはいえ、高校生活も残り半年ちょっと。……東さん、何かしら成果を出せるといいな……。

 
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 戦のシーンの情景をどっかでみたことがあると思ったら……そうだ、タルキールだわ……第9話。いや、タルキールがモンゴルモデルの次元なんだから当たり前の話だし、今まで全然連想しなかったことの方が意外なんだけど、今回の雪中戦のシーンで突然「あ、ティムールだ」って降ってきたんだよね。それくらいに、今作もMagicも描写がよくできているということで。

 さておき、そんな戦争を繰り返している男連中も、モンゴルの民は皆したたかだ。今回フィーチャーされたトルイは特に才能が頭抜けている描写も多く、「4万対15万」なんて軍記物やなろうでしか見ないレベルの多勢に無勢の情勢でも、がっつり天命を掴んで戦勝を引き寄せている。いや、いくらまじないごとが絡んだからって、あのシーンを「単なるラッキー」で片付けることは出来まい。おそらくトルイは雪がチラついた時点でその後の天候の変化を読み切り、それに一番適う最善の行動を取ったまでのこと。要は経験と知略である。そうした「軍才」にこの時代はたまたままじないごとが関わっているというだけだ。この時代の軍神はまちがいなくトルイ。それは部下たちもなんとなく分かっていることなのだろう。

 トルイという星が輝けば輝くほどに、帝国は足下から揺れる恐れがある。ぶっちゃけ、トルイには一切やましいところはないだろう。兄弟の仲睦まじさは本当のものであるし、兄への敬意は変わらず、兄が病に伏したとなれば自分が喜んでその身代わりも引き受けよう。そうしてトルイはオゴタイに全てを捧げる覚悟でいる。しかし、そんな本人の気持ちを周りが全て納得してくれているかといえば話は別であり、「いつか大カンの座が入れ替わるのでは」と思っている者も、望んでいる者もいるかもしれない。そして、そんな動乱を自らの糧にしようとする者も。

 そうは言っても全ては天命。一朝一夕で何かがわかるものではなく、今回のお話もあっという間に2年が過ぎたり、時間の尺はだいぶ長い。短い蜜月関係を過ごしていたシタラとドレゲネさんの間には微妙な溝が形作られ、せっかく「敵地」で無二の理解者を得たことを喜んでいたシタラからすればドレゲネさんの塩対応はとにかく不安。心当たりも何もないのでただ漠然とモヤモヤを抱えるしかなかったが、事態はとんでもない方向に動いてしまった。

 現時点で、ボラクチンがどこまで先を見据えて動いたのかはまだ分からない。そもそも、本当にドレゲネさんがオゴタイに毒を盛ったのかすら定かでないのだ。まぁ、ボラクチンがオゴタイを害することは絶対にないだろうから、おおよそ「ボラクチンから遠回しに唆されたドレゲネさんがやらかしちまった」ということで間違っちゃいないのだろうが……だとしてもドレゲネさんの行動は理解に苦しむ。これまで長年、針の筵に堪えて復讐の火を絶やさなかった彼女が、ここにきて急にこんなしょうもないことをして立場を危うくするものだろうか。もしやっちまったとしたら、それはもうボラクチンさんの策謀力が高いということになりそうだが……シタラはこの件について手の回しようが無かったのが辛いところだ。もう少しドレゲネさんとちゃんとお話をすればよかったんだろうか。でも、そもそもドレゲネさんが「ボラクチンと近づいている自分を訝しんでる」なんて発想に至らなかったわけだし……どうしようもない。

 さらに、ここまでの流れが「ドレゲネの糾弾」という目的だけならまだ(シタラ目線では)ミッション継続可能だが、ここからさらに一手先までボラクチンが読んでいて、最終的に「シタラ包囲網」を形成するためとかだともうどうしようもない。流石にそこまで疑われているとは思えないのだが……ほんとに読めなすぎるのよなぁ。素直一路なモゲさんをみんなで見習ってほしい。

 ドレゲネの処遇で今後の立ち位置が大きく変わってしまいそうなシタラ、ドタバタを利用してオゴタイの世を盤石のものにしようと算段するボラクチン、そして遠くの地で様子を見守るしかないソルコクタニ。3つの思惑は、どこに辿り着くのだろうか。

 
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 ゴテ盛りの関係性、第7話。ほんとにいろんなところに好きすぎる関係性。同性間のクソでか感情、なんかもう。

 今回は大人パート。今作の魅力の1つはやはりこうして安海メインの若者パートと手島先生メインの大人パートが行き来するところにあるが、個人的には自分の年齢的にも、これまでの人生的にもどうしても先生パートの方が刺さってしまう。少しずつ紐解かれていく先生の人生遍歴、それを思うだけでちょっと泣いちゃいそうになるのよね。

 数多の関係性が積み重なった今回、1つずつ紐解いていくと、一番大きかったのはもちろん手島先生とその「師匠」へびちか先生の関係性。今作で登場した2人目の「天才」キャラで、バクマンでいうところの新妻エイジポジション(ちょっと違うけど)。「2人目の」とは言うたものの、1人目は光ちゃんだったのでその2人が親子ってのがどうにも業の深い世界観ではあるが、とにかく数年前の時点で、すでに光ちゃんの母親であるへびちか先生が手島に大きな影響を及ぼしていたことが判明する。

 元々大ファンだった手島はアシとして現場に加わり、少しずつ「作家」へびちかの実態を目の当たりにしていく。創作物とその作者の関係性ってのもなかなか面倒なところで、作品が好きすぎるとその作者との距離感ってのは案外厄介な要素になりうる。よくあるダメな例として「作品は好きだったのに、作者の人間性が見えちゃったらなんか幻滅して作品も嫌いになる」みたいなことがある。個人的には極力作品と作者は分離して考えるべきだとする宗派なので「作品が勿体無いから作者のことは気にしない」ことを目標には生きているのだが、さまざまな事情でどうしたって作者との人間どうしの繋がりが生まれてしまうことってのはあるものだ(昨今はSNSのせいでそれがよく事故を起こすわけだが)。案の定、へびちかは人間的には(ある意味において)凄まじい問題を抱えた人物であり、古参アシの怨嗟が漏れ聞こえる現場はなかなかの地獄。そんな現場でいじめのようにただひたすら線を引き続け、持ち込んだネームに訳のわからん擬音だけでコメントされることで、手島の持つ「憧れ」が消えてしまってもおかしくはなかった。

 しかし幸か不幸か、手島の「信心」が最後までギリギリその灯を消さずに済んだのはへびちかのカリスマの大きさのおかげだったのだろうか。最後の一仕事で手酷い裏切りを受けてしまった手島は、確かにその瞬間には憎悪の炎を燃やした。しかし、そこでただ腐るのではなく、受けた仕打ちをモチベーションへと転化し、「殺す」エネルギーを作品にぶつける。そして、そんな手島の「本気の殺意」をへびちかはしっかりと感じ取り、まさかの形で、しかしベストな形で返礼した。人間的に大きな問題を抱えた人物なのは間違いないのだが、やはり「創り手」としての才は間違いなく本物だったのだ。彼女から一人前と認められ、手島の作家人生はこの時点では先へつながった。視聴者目線では、その果てに生まれたのがあの「ポコ太」だったと言うこともわかってなかなかに感慨深いものである。

 アシの現場にいたのはへびちかだけではない。ずっと気になっていたサブの存在、寺村七との出会いもこの場所だった。七ちゃんは当時からなんとなく人を小馬鹿にしたようなのらりくらりスタイルのままであり、当時どんな気持ちでへびちかのアシをしていたのか、そしてクソ真面目にあらゆる物事にぶつかっては不器用にへし折られる「仕事仲間」の手島をどう見ていたのか。その辺りは相変わらずうまいこと誤魔化されてしまっているのだが、島へ向かう際の船での叫び、そして時を経た現在の2人の関係性が全てを物語っている。手島は間違いなくへびちかという大きすぎる才能に目を灼かれてしまった人間だが、そんな煉獄の炎にもがく手島にも、同様に何かを灼かれた存在が隣にいたのだ。どうにも手島にそのあたりの真意は伝わりきっていないようだが、多分、七ちゃんは今の関係性にそれなりに満足はしているんだろう。こんなにもありがたい理解者、なかなかいないよね。現時点で(赤福のKYな質問はあったが)手島がなぜ筆を折ったのかはまだ明かされていないのだが、最終的に島で教師になった理由の1つに、七ちゃんの存在があるならそれはちょっと嬉しいかもしれない。

 今回は手島を中心としてへびちか・寺村といった「大人たちの関係性」がメインで描かれたが、いち視聴者として気になるのは、今回全く描かれなかった「へびちかと、その娘・光の関係性」である。いやと言うほど見せつけられたへびちかの才。そして若くしてすでに完成の域に達している光ちゃんの才。単なる「天才の遺伝」と言ってしまえばそれまでだが、あの母がまともに娘とコミュニケーションをとっているようには見えないし、2人の「天才性」にはどうにも歪な差異があるようにも感じられる。本筋ではないのかもしれないが、将来的にその辺にも(もしかしたらヤな)ドラマがあったらおもしろかろうと、今から楽しみである。

 
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 芸道かくも険しき、第8話。難しい話になってきた。

 今回のサブタイのつけ方がなかなかに心憎くて、序盤を見ているとここで言われる「橋」は現世と黄泉をつなぐものを意味していると思われる。鬼夜叉が演じた「卒塔婆小町」という演目はこの時代の人らにもある程度認知されているようだが、晩年の小野小町を使って人の世の無情や時間の無情を描くもの。観客が「死者」への思いを馳せたことからもわかる通り、舞台が「橋」に見えてあの世とこの世、生と死をつなぐ役割を果たす。その死生観をまざまざと見せつけたことが、鬼夜叉の舞台の最大の評価ポイントとなった。

 しかし、最後まで見ているとこの「橋」にはもう1つの意味があり、それは芸事をつなぐ「彼岸」への渡しの役割である。自らの「舞」の限界を感じた鬼夜叉と増次郎は、同時に全く同じブレイクスルーへと思い至り、志を同じくして駆け出す。2人は互いにジャンルを超えたコラボを希望し、その「架け橋」の役割を果たす。ラストシーンで2人が出会ったのが橋の上というのは、くどいくらいにこのモチーフを描写したものである。前半と後半で全く異なる「橋」を示すこのサブタイ、絶妙な配置ではないか。

 もちろん、今回の話はこの2点だけで終わるものではない。舞比べの第2戦はなんと鬼夜叉の完勝。あまりに強烈な卒塔婆小町を見せつけられた増次郎が選んだ手はまさかの「ギブアップ」で、舞う前から自分たちが敵わないことを悟ってしまった。義満からしたらせっかくのイベントを潰されてちょいご不満ではあるが(もしかしたら自分がテーマのもう1つの演目を楽しみにしてたのかも)、鬼夜叉からの返答は満点のものだったし、ここで新座に詰めたところで大した旨みもない。次なる第3ステージを設けることによって、一旦は丸く収めることにした。まぁ、その胸中ではすでに「俺は猿楽を推したいなぁ」という気持ちは固まっていたのだろうが。

 「勝者」となった鬼夜叉だったが、いくら義満に伝わったとしてもそれだけではダメ。舞台を見てくれていたコガネにはその真意が伝わりきらず、散々悩んだ社会構造の変革にはなんら寄与できていない。「橋渡し」はもちろんトクさんが逝ってしまったことへの手向けの意味もあったわけだが、それ以外にも、身分の差に苦しむことの虚しさも伝えていたはずで、これが義満を動かせれば、少しはトクさんたちへの慰みになったかもしれなかった。しかしコガネのレスは塩。やはり人の命はそう簡単に贖えるものではない。目的の1つが達成されず、鬼夜叉は勝者であるにもかかわらず、自分の無力を嘆くのである。

 「死者と生者」のつながりに悩むのは、実は増次郎も同じことだった。彼はかつて悲しい事故で母親を失った過去を持っており、その時の後悔から、今でも舞に対してとにかくストイックになっている様子。しかし、これまで磨き続けていた芸事が鬼夜叉によって打ちのめされ、今一度「自分の舞とは何か」を考えさせられることとなった。本当に今の田楽の姿は正しいものなのか。このままでは将軍の後援が切れてしまう恐れもあり、自分1人の問題ではない。田楽全体の問題として今回の一件を考える時、わがままを言っても始まらないし、かと言ってなあなあで処理してしまっても未来はなさそう。そんな逼迫した状態から、若き才能たちが同じ結論に至るのは必然だったのかもしれない。

 流石に今回の内容については何も知らない状態だと理解が及ばないと思い、いよいよ「猿楽と田楽の違い」についてググってみたのだが、結論としては「なんかよく分かんない」であった。こんだけ鬼夜叉と増次郎の2人が悩んでコラボという結論に辿り着いたのだから、2派の間には確固たる違いは存在するはずなのだが……現代において、そこを明確化するのは難しいらしい。まぁ、本作においてはいくらか自由度が高いのが猿楽、くらいに思っといたら無難なのかな。保守派の増次郎は革新を求めて鬼夜叉に手を伸ばし、基礎すら不充分だと己の体力の無さを嘆く鬼夜叉は純粋な地力の強さを求めて増次郎に助けを求めた。

 2人の若者の意思は、日本の「舞」の未来を作るのだろうか。

 
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 邂逅、第7話。出会い方としては全然最悪でもなんでもないはずなんだけど、いつの間にかトワの立場が危うくなってんの、どういう仕組みよ?

 今作については、特に何が悪いってこともない王道展開ではあるのだが、どうにもバトルシーンの魅力に欠けるのが難点といえば難点。今回は特に序盤の展開がびみょーにもっさりしてて、せっかくの「共闘」シーンのはずなのにどうにも爽快感がない。まぁ、落ち着くところがそもそもモヤっと状態になるので、それを考えればあんまりスカッと爽快な活劇にまとめるわけにもいかないのかもしれないが……ちょいとその辺が勿体無い。まぁ、そもそもタイトルに「なのは」を冠しているのに、なのフェイの活躍がそこまで目覚ましいものじゃない時点でお察しではあるけどな(今回の広域殲滅力は間違いなくレイジングハートが一番高かったはずだけども)。

 まぁ、そんなわけで「世界を救うための大戦争!」なんて騒ぎではないのだが、市民生活に密着した空間への容赦ないテロ行為なので深刻度は高め。どうやらエイジ君はこうした悪事への才覚は最悪に優れているようで、うまい具合に治安維持組織の手が回らないようなところで最低最悪の結果を出しつつ、狙いであるトワへのちょっかいを見事に達成している。こうしてみるとやっぱり犯罪を起こす側って取り締まる側より自由度高いよな。何やってもいいんだもんな。現実問題として、日本国内でこんな感じのテロをやられたら政府は太刀打ちできない気もする。何が怖いって、この作品の世界にも立派に「闇バイト」って言葉があるとこなんだよ。願わくは、現実世界のアホな若者がテロに加担しませんように。

 とにかく事態は最悪。そこで八神本部長は一計を案じ、なんとテレビ報道を通じて以前変なところでぶち当たった第3勢力に力を貸してもらおうという作戦に出た。……ここもよく分からんのよな。いくらなんでも公共の電波でアウトロー集団への救援を求めるのはありなんか? 曲がりなりにも国家組織のくせしてよ。そもそもの信頼性に欠けるし、多分以前なのはたちが魔人狩りと対峙した工場地区って絶対に今回の現場の公園からは離れてるよね? だとしたら、通常時に魔人狩りの面々がどこに棲息してるかなんてわかるわけもなくて、その辺の街中の事件に「もし近くにいるなら助けて!」なんてメッセージを載せる意味って限りなく薄いと思うのだが……なんだろ、デスノートでエルが最初に月に仕掛けたやつみたいに、限られた地域のみに発信されてたんだろうか。あんな作戦でホイホイのってくる魔人狩り連中も流石に不用心がすぎるよ。

 そしてさらに、このテレビが今回はもう1つ重大な役割(失態ともいう)を果たしており、ラストシーンでは突然「政府発表」というていで「トワさんが犯人だよー」という根も葉もない噂を大本営発表。まー、これもエイジくんのお仕事なのだろうが……政府機関の情報インフラ、ガバガバすぎやしませんかね? こんな国家権力で大丈夫か?

 とにかく、ドタバタの果てになんか気まずい出会い方をしてしまったトワとシイナ。別に現状でそんなに逼迫してるとも思えないし、この2人だけなら一旦深呼吸でもしてもらって話し合えれば充分に相互理解は得られそうな局面なのだが……なんか、そうもいかない感じはあるよね。みんなして説明下手かよ。

 
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 人の心がない特殊エンディング、第7話。いや、人の心があるからこそなのだろうが……それにしたって的確な追い討ちはやっぱり痛ェや。

 まぁ、放送開始時からそういう話になるだろうということは何となく分かっていたこと。何しろタイトルが「きみ死ぬ」である。誰かしら死ぬことになるのは自明だし、それはメインとなるシーナ・ミミの2人であってはならない(ミミも死んでるのかもしれんが)。となれば、物語の要請上もっとも死にそうなのは、常に隣にいてくれたセイラン・アリのどちらかになるのである。そんなこたぁシステム的に分かってるはずなのだが……それでもやっぱりキツいものはキツい。今週は別アニメでもちょっとキツい進行があってSAN値が削れていたので、シンプルな悲劇が余計にギュッと刺さってしまっている部分もあるかもしれない。

 何がやるせないって、セイランの死はそこまで不可避の「必要な」死ではなかったということ。彼女が戦場に出るにはまだまだ未熟であるという話は本人たちからも教師側からも出ていたことで、学校の現状を考えれば別にセイランが率先して戦場に駆り出される意味も薄い。賢明な彼女のことだ、もっときちんと指導を受けて、来たるべき時まで修練を積んでいれば、もしかしたらもう少し「死ににくい」状況にはなったかもしれないのだ(ひょっとしたら戦場に出ずに済んだ可能性だってあるだろう)。しかし、そんな状況をセイラン本人がぶっ壊し、台無しにしてしまったのである。

 さらに、今作は「戦場」だの「敵」だのという言葉は出てくるものの、その存在感が非常に希薄であるというのもやるせなさに拍車をかけている。今作は「百合姫」掲載作品であり、あくまで「百合」こそが焦点となる要素。「戦争」はそれを飾り立てるための道具立てでしかない。おかげでそこにあまり肉薄する必要はなく、これを本当におざなりに扱ってなんちゃって悲劇に落とし込んじゃうこともできるはずなのだが……なんだろう、そうして「戦争」自体の解像度を薄めることにより、今回のセイランの死については余計に無情さというか、酷薄さが滲み出しているような気がするのだ。人間はどうしても死に意味を見出したがる。そこにドラマを求めたがる。しかし残念ながら、セイランの死には事実以上のドラマはない。彼女が無理をして勝手に戦争に飛び出し、大した戦果もあげぬまま、敵の顔も分からぬまま、本当に「無駄に」命を散らせただけなのだ。

 「システム」として死んでしまったセイラン。となればあとは彼女の死にここからドラマを作るしかない。意味を見出すしかない。当然注目すべきはアリの動向だが、それを見届けなければいけないミミにどんな変化が訪れるのか。そして、そんなミミに、シーナが何を思うのか。

 百合を描くというのも、なんとも酷なお仕事であることよ。

 
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 クラス替えでメインキャラがガッツリ分かれるアニメってレアだよね、第19話。その辺の設定の妙なリアルさも今作ならではだなぁ、という気がする。

 前回「春の手前」のお話で感想を1回休んでしまったが、作中世界は春休み→新学期と進んでいく。春休み中の出来事はそれぞれのカップルに分かれて描かれるが、それぞれに空気感というか、テンポが違うのが面白いところ。この差異は付き合い始めてからの期間が大きく影響していて、三者三様の熱気みたいなものが感じられて趣深い。

 まずは西×山田ペア。こちらは明確に「付き合いたての一番アツアツカップル」。付き合って間もないおかげで何もかもが新鮮だし、何をしてたって楽しいという一番キラッキラで浮ついた時期。遠慮がちな西さんだって、せっかくの休日、気に掛ける相手が山田しかいない状態なのだから少しくらい羽目を外したって大丈夫なはずだ。山田は相変わらずであんまり変化は無いが、それでも「勝負の下の名前呼び」の時にちょい緊張するくらいのメンタルはお持ちで。西さんをいかに真っ赤にさせるか勝負、山田の圧勝。

 続いて鈴木×谷ペア。こちらは付き合いだしてからちょっと時間が経ち、イベントごとも一通りクリアしたくらいの時期なので、春休みの花見イベントとか、誕生日のプレゼントとか、もちろんまだまだ新鮮ではあるが、それでも「完全に初めて」ではなく、お互いのことを理解し合いながらもちょっとした発見が嬉しいという時期。しかし、そんな時期だからこそ先々の変化というものは敏感になるもので、鈴木は直近に迫ったクラス替えがちょっと憂鬱。「確率的に」同じクラスになれる可能性が低いと落ち込むが、谷も似たような感情を持っているというので一安心。ただ、谷の場合はもう少し先のことまで見据えているあたりが鈴木と違うところで……そうなんだよね、高校生カップルの最大の悩みは、やはり進路の話。2人はあんまり進学先についての話なんてしてこなかったのだろう。1年後に自分たちはどうなっているのか。無限の可能性を持つ若者だけが特権的に悩める贅沢な話ではあるのだが、当人たちにしてみれば不安の塊である。谷は鈴木に気を遣いつつ、そのあたりの不安をどう解消していくのだろうか。

 そして3組目……いや、まだ組にすらなっていない。クレジットとしては「東の場合」であったが、まぁ、視聴者目線では「東×平ペア」という扱いで問題無いだろう。こちらはまだカップルにすらなっていない「未満」の関係値だが、前回ついに東が「その可能性」を認識し、ちょいとペースを崩し気味になっていた。東さんの場合には「過去にダメ男たちとクソみたいな恋愛をしてきた」というヤな自認があり、恋愛関係の「下手さ」を感じているせいで意識すればするほど袋小路に入ってしまうという面倒臭い状況。そしてやっぱり「私はどうなりたいのだろう、やっぱり付き合って恋人どうしになりたいってことなのかな」まで考えた後にゆっくりと首をもたげる「……平とォ?」という至極もっともな疑問。ある意味でめんどくせぇ恋愛に引っ掛かるプロの東さんとしては自然な流れではあるのだが、少なくともこれまでの男たちと平は全然違うわけで……また新しいタイプの困惑に頭を悩ませる。

 そして、そんな東を不安げに見守りつつ、爆発物みたいに触る平。これまで少しずつ変化や成長を見せてきた彼だが、東を相手にしての感情にはまだ決定的な変化は見られない。まぁ、絶対に自分は「蚊帳の外」の人間だという自認があるだろうし、毛ほどもそういうことを想像していないのだろうが……だからこそ、ここから先は適度に距離を保ちながらの東の動きが重要になってくるわけだ。……まぁ、東としても一回冷静になって「ほんとにこれは正しい感情なのか」を精査する必要もあるしな。

 やっぱこの2人が見てて一番面白い。東さん、あと1年で何が残せるでしょうね。

 

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 女の戦い、第8話。さぁ、いろんなところがだいぶ具体的に動き始めましたよ。

 表舞台では男たちが躍動している。大局的な視野を持つオゴタイは、金国を倒したあとの世界までを見据えており、モンゴル帝国は単なる武力のみの勢力ではなくなっている。父の代から引き継いだものはあまりに大きいが、少なくとも現時点では四兄弟はきちんと継ぐべきものを引き継いでいる様子。それは最も多くのものを受け継いだトルイに分かりやすく、騎馬民族からしたらちょい苦手じゃないかと思える山岳戦闘でも止まることなく、金だけじゃなくその南、南宋までもを飲み込まんとする勢いで次々に外憂を打ち倒していく。オッチギンに与えられた武力は相当なものだし、それを一族のため、そしてオゴタイのために使おうという忠義は盤石のものだ。

 そして、このような帝国の快進撃を支えるのが内政であり、国内で大切なものを守り続けるものたちの役割。そこには女たちの力も大きな影響を及ぼしている。ひょんなことから「大カトゥン」と呼ばれる立場のボラクチンへとお目見えが叶ったシタラ。きっかけは偶然だったし、第一接触は何事もなく終わってしまったが、一族の女の頂点に立つ人物を目の当たりにし、その人物像を計ることでシタラは自分たちの野望への糸口を探る。ボラクチンは体調に問題を抱えていたが、運良くそれを解消する術をシタラが持ち合わせたことで、急速な接近へと結びつけることもできた。

 「上の者」とのつながりを次々に作り出すラッキーガール・シタラ。この勢いにのってガンガン中枢へ食い込めればおいしいのだが、流石に世界はそこまで甘くはない。多少覚えめでたくなったとて、そこからいきなり大カンに繋がるわけではないのだ。まずはボラクチンをしっかりと信頼させなければいけない。本来ならもっと面倒なレベル上げが必要だったところを、一足飛びにボス級の相手にまで接触できたのだから、この機会を活かさない手はない。

 そこでシタラは最短距離で核心へと攻め入る選択をした。少しずつ交流を深め、「四兄弟が争っちゃうと危ないよな〜、でも今の帝国は歪んでるからな〜」と揺さぶりをかけ始める。普通に考えたらだいぶ「出過ぎた真似」だし、ボラクチンやモゲさんのように基本的には四兄弟の絆を信じている人間にとっては不敬な物言いにすら聞こえてしまうこの発言。一歩間違えれば不興を買って今まで積み上げてきたものが台無しになるリスクがあったが、シタラはボラクチンの人物像を読み解き、いけると判断したらしい。「私と似たところがある」というのはどこまで信じていいか微妙なところだが、「何か縋りたいものがあるなら、自分の才を頼みにするはずだ」という見立てはそう間違ったものではないだろう。この時代のとんでもねぇ相続制度のおかげで、もはや「妾」という存在意義は全くなくなってしまったボラクチン。彼女がオゴタイの役に立つとするなら、それは政治の話になるはずなのだから。

 狙い通り、シタラの甘言に乗せられてボラクチンはぐらつく……かに思われたが、そこは流石の大カトゥン。まだまだシタラごときに遅れは取らない。「現在のオゴタイとトルイの関係性は正しいものか」というシタラの上申は一旦受理しておきつつ、シタラが本当に信頼に足る人物であるのか、そして彼女が何を狙っているのかを探るため、裏で手を回してドレゲネさんとの接触を試みる。一応現時点ではドレゲネさんはシタラの唯一の「共犯者」であるから、この個人諮問がシタラの不利に働く可能性は低いはずなのだが、残念ながらドレゲネさんとシタラってどこまで一蓮托生の関係性かもコンセンサスが取れてない可能性はあるのよね。ボラクチンにちょいちょい呼び出されるシタラを見て、ドレゲネさんはちょっと拗ねたような様子も見せており(かわいい)、どこかで「もしかしてボラクチンに取り込まれた?」とかいう勘繰りが出てきても不思議ではない。ボラクチンもその辺りを狙って、シタラを飛び越えてドレゲネを揺さぶろうと思ったのかもしれない。ここの2者の関係性もどうなっていくのか。

 現状はシタラVSボラクチンの腹の探り合いバトルであるが、ドレゲネさんがどれだけこのバトルのステージを理解して対等に渡り合えるかは気になるところ。さらに間に挟まれて気苦労が多そうなモゲさんの立ち位置も気になるし、少し離れた地ではソルコクタニも相変わらず何かのタイミングを測っている様子。みんなして可愛らしいくせに、この世界の女たちの激しいバトルは続いていくのである。

 
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