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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 声が届いた、第8話。本当に良きタイトルがついたもので、こいつらってばとにかく泣く(Cry)し叫ぶ(Cry)。その声は、どこかに届けたくて。

 仁菜のステージ上での行動に桃香はまずお怒り。「ステージはお客さんに見せる場所」とはまさに正論で、それを勝手に私ごとに使ってしまった仁菜は叱られて当然である。そのことにはバンドメンバーも依存はない。しかし桃香ですらまだはっきりとことを認識してはいなかったのかもしれない。そう、この井芹仁菜という女、本当のクソ野郎だし、空気を読んだり、礼節を知ったりは絶対にしない。お前が見出した才能ではあるが、なんともはや生粋のロックンローラーなのである。「当たり前の反省は後からでいい、とにかく今はバンドのいく先のことを考えさせろ」。それが仁菜の一方的な申し出。自分はもう予備校中退で覚悟を決めたから、テメェらも覚悟を決めろと。その辺のことを納得づくで加入したルパ&智コンビはまだいいとして、仁菜目線でもそんなこと認めてもらえるわけがないことが分かりきっている家庭環境のすばるからしても寝耳に水だろうし、業界から足を洗おうと思っていた桃香からしても「知らんがな」の一方的な申し出。どう考えても「ふざけんな」で終わりのお話。

 ただ、桃香さんも過去とのしがらみがあったもんで負い目となる部分はあった。確かに「バンドで食って行くなんてまっぴらだよ」という表明はこれまでもちょいちょいやってきたとは思うし、「そんなこと考えてるとは夢にも思いませんでした」も通るといえば通る理屈だが、だからとていきなり長野県まで引っ張り出して「はいここでラストライブです」はいささか一方的すぎた。そうでもしないと仁菜を丸め込めないと思ってしまったのだろうか。もしそうなら、すでに仁菜には借りを1つ作ってしまった状態。どちらに正当性があるかは難しい問題だが、何かしらの隙を作ってしまったのも桃香の方だ。

 あとはもう、ただ互いのエゴをぶつけ合うしかない。何しろ、どちらの言い分も実に身勝手で、相手のことなど考えちゃいないのだから。それぞれの目指した方向性が、各々の回想シーンに結び付けられていることから、「過去に勝手に決めてしまった生き方」だったことは表れている。桃香が青臭い仁菜の夢を毛嫌いするのは、すでに一度自分が挫けてしまっているから。かつての自分に仁菜が重なれば、夢破れてうらぶれた今の自分がかえって情けなくも見える。賢しく大人ぶって説教するが、その実単なる言い訳、逃げだというのもまた事実。弱いと思われるところを突かれればこそ、人間はムキになってしまうもので。

 ただ、だからとて仁菜が正しいかといえばそんなこともない。「バンドやろうぜ!」については元々仁菜は嫌がってる側だったし、手のひらクルンで猪突猛進してしまったら周りの人間だって急にはついていけない。また、最大の原動力になっているのは過去にダイダスの桃香に救われたことがあるというこれまた身勝手な思い出である。この度仁菜は桃香に対して「私を思い出にするな」、つまり自分を勝手に完結させるなと暴れたわけだが、桃香という偶像を勝手に打ち立て、そこに依存しようとしているのは仁菜の方である。「お前はもっとすごいやつだ」と勝手な人物像を押し付けられた桃香もたまったものではない。挙句「手を出してきたら遠慮なく軽蔑できる」とぬかしておきながら、最終的に手を挙げているのが自分という暴挙。感極まった末の極限行動ではあるものの、一度走り出した井芹仁菜には理屈など通用しないということがよく分かる。「大人ぶってんじゃねぇよ、勝手に言い訳して私との夢から逃げるんじゃねぇよ」。彼女の主張に対し、桃香は「知らんがな」の一言で済ませることができる程度の話であった。

 しかし、そうはならなかった。桃香が必死に目を背けていた夢。変わってしまったダイダスの存在。結局、一番現状を動かしたかったのは桃香本人だったのだろう。すったもんだの末にかつて誓い合った仲間たちからも背中を押され、ロックな軽トラは走り出す。ふかしたエンジンはもう止まらない。いよいよ、バンドが動き出した。

 この度の演出も実に強烈で画面の求心力が強く、特に「学生時代の若かりし桃香」のシーン、わざわざ現代のバリバリCGテイストからちょっと淡めのアニメ調に露骨に映像表現が変えてあるのが憎らしい。「青かったあの日」と「辛くて叫び出したい現在」の対比がこうしてダイレクトな映像表現で表せるってのは、今作がわざわざCGデザインを採用してインパクトを強くしていたが故の強烈な効果だった。こういう表現が出てくるから現代アニメはあなどれない。

今日の一句:安和すばる 伊地知虹夏に 椎名立希 田井中律に 二葉つくしや

 (苦労性、まとめ役ドラマーの句。すばるさん、今週も可愛かったです)

 
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