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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 ファイ……ティン……今、私の右腕は死んでいますし、声も枯れてるし、なんなら耳も潰されてるんですが、心はこんなにも満たされています。2日の激動を終え、心身ともに最高に「ととの」っています……。いや、もうほんとは終わった後にさっさと風呂入って寝たいまであったんですけど、それが許されないのが僕の業なのでもうちょっとだけ起きてます。今思うと、ライブ後に即温泉にダイブできたコニファーっていい物件だったのかもしれんな……。お疲れ様でした。

 

予想通り、day1からの入れ替わりはそこまで多くなかったので今晩の記事は短めで済みそうです。

 


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 ファイッッッッッッッッッッッティンッ! はい! 元気に僕です!! ごめん嘘です。ライブ後なのでエネルギーは空っけつです。今回は初の関西公演とのことで、「やった、家から行けるライブじゃん!」って思ったんですが、実際にやってみると大阪→京都間が1時間ちょいなので、ふつーに遠征した時よりも帰路が長く、ライブ後のしんどさはじわじわ蓄積しました。ライブから感想執筆開始までの合間の時間が長いのも悩まし。大阪に適当なビジホでもとって泊まればよかった(流石にそれは勿体無い)。まぁ、そんなこんなでついにスタートしましたRoselia初のライブツアー。私としては残念ながら今回の大阪2daysしか参加する予定はないんですが(流石に北海道とかは無理だし、東京や愛知は日程的にややキツそう)、記念すべき初日に参加できたことは喜ばしく思っております。残りの日程は配信で楽しませてもらう予定ですのでね。そういや配信がメジャーになったせいか、最近はライブビューイングってなくなったよね。

 今回の会場となった大阪城ホールは、多分これまでの会場の中ではやや小さい方だったと思う(キャパだけで言えば有明よりも大きいはずだが、ステージセッティングで席を取らないデザインになっていた)。まぁ、ツアーなのでいくらか規模を調整しているのだろうが、おかげでこれまでのどのライブよりも気楽に参加できる感じが良かったです。物販も並ばずにのんびり買えたし(ようやくずっと懸案だったブレードの買い替えができた)、入場もそこまで混雑せずに時間通りに入ることができた。退場も規制退場などを行わずとも自然と人が流れてたし、これくらいだと人混みが苦手な私も大してプレッシャーを感じずに済む。地元近くということで帰りのルートをあまり心配しなくてもいいってのもプラスに働いたのかも。さらに今回はプレシは逃したものの一般指定でもほぼプレシと変わらないアリーナ席が当たったというラッキーもあり、コンディションは(プレシ以外だと)過去最高。なんか隣の席が奇声を発する危ない奴だったというおまけはついたが、まぁ、考えてみりゃ俺だって別な人から見たら奇声を発する危ない奴な可能性はあるのでその辺はお互い様だろう。

 そしてこの度は前回「Farbe」から半年弱のスパンということもあるし、ツアー日程という制約があるなかでどんなセトリが組まれるのかという部分に注目が集まった。大阪はさらに「特別公演」と銘打たれていた部分も気になるところではあったが、こちらは舞台セットなどが他の会場よりも贅沢にギミックを盛り込んであった部分が「特別」だったのかな。ステージギミックは毎回趣向を凝らして本当に見た目1つとっても飽きさせない工夫がたくさんあるのがバンドリプロジェクトの良いところよね。なお、音響に関しては1つ1つの楽器の音の拾いが大きいのは大変良かったのだが、まー音量がデケェ。どこぞのボーカルの音圧がデケェことも原因(?)かもしれないが、これは誇張でもなんでもなく、終演から3時間以上経ってこの記事を書いている現在でも耳がまだちょっと変な感じ。多分確実に聴覚にダメージがきているので、この音量を浴び続けるのは悪影響だ。でもまぁ、ライブって大なり小なりそういうとこあるし、警戒してる人は耳栓とか持っていくらしいのでね。その辺も自己責任。わたしゃ普段からカラオケ入り浸り民なので、自分の聴覚のことは半ば諦めている。

 

 などとサブ情報多めの前振りにしたのは、多分明日のday2も大きくセトリは変わらないだろうから、初日はセトリ合わせの感想を若干少なめにしとこうかと(単に駱したいから)考えているため。まぁ、明日の様子を見てからだが……流石に曲変えはそこまで多くないと思うよ。ツアーを通じて何曲くらい演奏されることになるかねぇ。今回はFarbeのセトリと比較すると「おっ、この曲が!」みたいなところから入ってきたナンバーも結構多くてとても嬉しかった。もう、これだけ自由自在のバリエーションを発揮できるくらいの曲数は持ってるんだもんなぁ。7年かぁ……(いつも通りのため息)。

 

 


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 さぁライブですぞ。0thで「おもしれーじゃん」と興味を持ち、こないだのRoseliaライブのOAでパフォーマンスが思い切り刺さったのでライブは観たかったのだが、流石に残念ながら現地参戦は無理だったので今回も配信でのリアタイ視聴。

 せっかくの配信なので、今回は「リアタイで観ながらひたすら感想を垂れ流す」という記録方式を採用し、ほぼそのままここに載せるという意味の分からんフォーマットにしてみた。ライブを観ながら読んでいただければ何かが追えるかもしれないし、何も分からないかもしれない。リアルタイムでパフォーマンスを観ながら漏れた生の感情/感想である。一応「・」(中黒)で個々のツイート(?)を分断してあるが、体裁をあんまりいじってないので見づらかったらご容赦願いたい。

 

<余裕のある方は、配信のアーカイブを観ながら楽しんでください>

 


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 ふぁい………………てぃん…………(幸せなまま人生を終える)。

 2日続けて僕だよ! お疲れ様でした! やっぱ2DAYSは素晴らしいね! ハイパー疲労にハイパー筋肉痛だけど、夏の終わりの1ページ。我が人生にいっぺんの悔いなし。

 

<2日目に何か書く体力が残っているかね>

 


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 ふぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーいてぃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!!!!! どうもご無沙汰しております、僕です! 1年ぶりの単独ライブ! そして、3年ぶりの声出しライブ!!! ぶっちゃけ、このテキストを書き始めてはいますが、もう脳から記憶はほぼ蒸発しております。一夜の夢としてただ通り過ぎていく儚き体験。ライブとはかくも素晴らしき……。多分上演時間の半分くらいは泣いてたからマジで舞台が見えてなかった可能性があるな!

 

<セトリを見ながら、覚えてるとこだけでも書いてこ>

 


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 ほんとに次の曲が始まっちゃうよ! 最終話! まぁ、そうなることは予測できたけどね! タイトルは私の提案した「BanG Dream! the abyss of Ave Mujica」でいいと思ったんですが、いかがでしょう。成れ果てっぽいのもいたし。主に豊川さんのご自宅に。

 普段はAT-Xで視聴してるので金曜深夜なんだけど、今週末にあれやこれやがあるために流石に最速視聴せざるを得なかった。何が起こるのかを見届ける必要があった。想定通り、MyGO!!!!!の物語は基本的に先週で終幕している。今回後日談としてスポットが当たったのはそよ・愛音・燈の3名。まずはそよ。彼女の中では全てが片付いたわけではない。しかし、ライブの成功は間違いなく力になったし、「新しい時代」をとりあえず歩いてみるくらいの決心にはなった模様。「死ぬまでCRYCHICを忘れられない」という言葉は一見悲観的なものにも聞こえるが、考えてみりゃ当たり前のこと。我々は故人を、過去を忘れ去るから生きていけるわけではない。抱え込みながら次の一歩を踏み出すのだ。もちろん、そうしたそよの宣言の意味を燈も理解している。燈にとってもCRYCHICは大切なものだ。そこから先の道はまだ見えずとも、一緒に歩いてくれる仲間ができた。今はそれでいいではないか。

 そうして、結果的にはそよや燈の新しい道標になったのが愛音。彼女は彼女で抱えていたものがあったが、燈が引っ張り上げてくれたおかげで立ち直ることもできたのだ。あとはその無鉄砲さでもって、せいぜい迷子のメンバーを引きずり回せばいい。てんでバラバラのこの5人のこと、これから先も散々にトラブルは降ってくるだろうが、きっと次も誰かが手を差し伸べてくれる。ただ、今のところ祥子はその手を取らなかったというだけの話。

 こうして1つのバンドが成り、物語は次のステージへ。いや、別のステージへ。豊川祥子の手腕は凄まじく、横暴なスカウトを続けていたかと思えばあっという間にファーストライブ。覆面バンド・Ave Mujicaは気づけばそこにいた。こちらもMyGO!!!!!同様に5人がバラバラの個人プレー集団。プロデューサーの祥子の指揮下で一応バンドのていは成しているが、各人のモチベーションがきちんとつながっているかどうかはあやしいものだ。それでも、祥子とは幼馴染の縁があって強固につながる初華、未だ謎に包まれてはいるが、さらに祥子との因縁が深そうな睦の2人は、おそらく祥子の言うことには従う方針だろう。“仕事人の海鈴も、必要な見返りさえもらえば最も職業的に役割を果たしてくれる頼れるメンバー。もちろん、この「見返り」が金銭的なものだけには限らないわけだが。一番の未知はにゃむということになるが、今のところは彼女もまだ首輪をつけられた状態に不満はないらしい。祥子の強かな演出プランを信頼している部分もあるだろうし、基本的には享楽主義のきらいがあるので、現時点で面白そうな話に乗っかっているだけという可能性もある。どこかチュチュとマスキングの関係に近いものがあるかもしれない。少なくともこちらは「一生バンドをやる」とはまだまだ言えない状態だとは思われるが、その成り立ちが不可解なだけに、形を成していく過程はこれまでのバンドストーリーにはない、どこか歪で蠱惑的な展開も期待できそうだ。

 そして、今回のお話を見てやはり感心させられるのは、また新しい形での現実と作品世界のクロスオーバーを見せつけられたという部分。我々が全く意味もわからずにただ突きつけられたAve Mujicaという存在。多少形は違えど、彼女たちが謎を持ち、どこからともなく現れたという状態は作品世界でも似たようなものだろう。我々の困惑・期待・興奮は、そのまま新たな火種として作品に装填された。視聴者目線では「謎の覆面バンド」というわけではないのだが、正直、我々はまだ5人のメンバーの腹の底を何1つ知らないのである。そういう意味では、皆仮面を外す気配もない。早くその奥の奥を、覗かせて欲しいものである。

 しれっとメンバーネームを授与していた祥子。彼女の思惑は、どれほどの意味を持つのか。そして、「MyGO!!!!!」の「裏側」としての「Ave Mujica」という物語が、アニメ世界にどのような波紋を起こすのか。個人的には彼女たちを象徴するマスクのデザインが秀逸で気に入っています。各人で覆われてるパーツが違うのが特徴で、睦ちゃんはだいぶ苦しそうなデザインだったりするのだが、この「欠けている部分が皆違う」というデザイン、結果的にはMyGO!!!!!の衣装と対比される形になっているのが面白い。MyGO!!!!!の衣装の場合、意図してなかったが、みんなで同じものを分け合った結果の「つながることを表す欠落」。Ave Mujicaの場合は、全てが祥子から与えられた完成品であり、むしろ欠けている部分こそが本質。

 とりあえず、現実の0thライブは見直したいなぁ。

 

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 そして、次のバンドが始まるのです、第12話。一応これでMyGO!!!!!を巡る設立秘話は一段落ってところでしょうか。あとはバンドリ次元最大の謎にして巨大な闇、豊川祥子の動きを見届けるだけ……だと思うが、そこまで全て語られるのか、それともこのアニメのタイトルが「BanG Dream! the abyss of Ave Mujica」とかになって2シーズン目が始まるのか。

 最後の最後までバッタバタ。個人的には冒頭の「sasanqua」の新映像が単に嬉しかったんですが、あの曲を歌いながら、美竹蘭がニッコニコになれてるのが時代の流れってやつですかね。セトリを考えるとあのライブはsasanqua終わりなんですよ。よっぽど自信がないと組めないリストじゃないですかね? そしてみんなの女神・上原ひまりさんの姿がこのアニメで見られたのも嬉しかったですね。今回は既存キャラがかなりたくさん出演していたので「これ、一気に全員出てくるパターンあるか?」と思ったけど流石にそんなことはなかった。あこちゃとりんりんが見られただけでもよしとする。

 そんな舞台にドタバタで上がった「迷子のバンド」の面々。最後の最後まで噛み合わず、全くモチベが合わない状態で登壇したもんだから、ここでまたおっきな失敗でもしてトラウマが植え付けられるのかとヒヤヒヤしたが、もう覚悟が決まってる人間が多く、女子高生(一部中学生)は皆舞台度胸が座ってるのがこの世界。マイクを握れば燈だって一直線よ。立希は迷うも何も、やれることをやるしかないので視野狭窄気味ではあるが、仕事はこなせるタイプ。楽奈はそれ以上に周りなんて見ないけど失敗と無縁のタイプ。おばーちゃんの前でちゃんと格好いいところ見せられましたかね。愛音はこの中だと一番失敗するタイプだが、結果的には「バンド名」とか「舞台衣装」とかそこそこ自分の我を押し通したことで、おそらく少しずつ「バンドは私が必要だし、私もこのバンドが必要だよ」という認識を持ち始めているのだろう。ツインギターという独特の構成のおかげもあって愛音だけは多少拙くても誤魔化せるというのもありがたい。彼女はこれから、ちょっとずつ周りに迷惑をかけながら成長していくことだろう。

 そしてそよ。彼女は「理屈の上では」バンドへの加入が決まり、腹も決めたはずのポジション。しかしまだ、彼女の中で自分が「MyGO!!!!!の長崎そよ」であるかどうかは決めかねている状態だっただろう。なし崩し的に引きずりこまれた「被害者」意識というか、愛音や立希がもうやめだと言ったら抵抗もなくこのバンドをたためる、それくらいの意識だったはず。しかし、そうしてちょっとずつ足を踏み入れたこのバンドで、やはり決定打を出してくれるのは燈だった。そよにとっては縋りたい過去だったCRYCHIC。それは燈も同じで、楽しかった過去に帰りたいと思ったこともあるだろう。しかし燈はそんな過去を乗り越え、新しいメンバー、新しいバンドで自分の目的を成そうとしている。そして、そのためにはそよが必要だと手を伸ばしてくれている。新しい「一生」を背負うため、そよは自分がここにいるべきであるという認識に至る。燈はあらためて、もうこの5人で離れないとステージ上で声をあげた。客席に睦がいたことを、おそらく燈は知らない。そよは知っていたかどうか微妙なところだが、その後のきゅうり(なんで?)で気付かされた。ここが分水嶺。CRYCHICではなく、MyGO!!!!!になる。そよの新しいバンドストーリーは、今このステージに幕を開けたのである。

 そよの新しい舞台の始まり。それはCRYCHICという過去のバンドが跡形もなく消え去ったことを示すものでもある。「終わり」を見届け、突きつけられた睦。彼女にとってはなんら愛着もなく、ただ茫漠とした記憶だけが残るバンド活動だったのかもしれないが、そんな過去の幻影は消え失せ、新たな世界が眼前に広がる。豊川祥子は何を考えているのだろうか。“仕事人”である海鈴を従え、プロのボーカリスト三角初華をも手中に収めた祥子。その彼女が、すでに睦にもコンタクトをとっているのは間違いない。「CRYCHICの残滓」は、いったい何の萌芽となるのか。

 最後に手を伸ばされたのは、業界をタフに生きる強かなYoutuber祐天寺にゃむ。祥子は「顔と数字」に目をつけて彼女にオファーしたという。そして、その祥子のあけすけな感性は、決してにゃむが嫌いなものではないようだ。睦すらも駒としててっぺんに駆け上がる直通切符を手にしたと宣う祥子。その先には、いったい何が見えているものか。

 

 

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 「なんなのこのバンド〜!」、第11話。無事に結成できたと思ってたけど、やっぱり凸凹バラバラな5人。ここまでくっきり個性を出して、誰一人同じ方向を向いていないバンドってのも珍しい。だからこその、迷子。

 宴の始末。感動のライブで5人が1つとなったのが前回までのお話。今回はそのステージから降りるところに始まり、訳のわからないままにステージに上げられ、終わらせるつもりが始めてしまった長崎そよの戸惑いがよくわかる構図になっている。今回のライブを経て一番変化したのはもちろんそよ。「解散を乗り越えた長崎そよ」は新時代へと突入し、これまで必死に被り続けてきた仮面を脱ぎ捨てて正体を表した。しかし、この蓮っ葉でそっけない長崎そよも、やっぱり彼女にとってはペルソナに過ぎない。立希に対し、そして愛音に対してずっと拗ねたような態度を見せていたそよだったが、最後の最後に「あの頃」に戻ったような笑顔を見せる。忌憚なく自分の本音をぶつけ合える相手がようやく現れたところで、そよさんの本性はやっぱりそよさんなのだろう。反抗期を終えた娘が、お為ごかしでない本当に自分にようやく触れられたお話。

 そよさんの中の問題が解決したら、あとは荒削りでバントとも呼べないような状態だった集団をバンドに成形していくだけ。だけなのだが……これがもう、本当に苦難の連続。こうしてみると、他のバンド連中はゴタゴタがあったと言ってもまだみんなして共通の目標を持って足並み揃えようとはしてたんだよな……。最大の求心力を持つ高松燈という存在がどうにも声量の小さい子なものだから、ステージ上での道標にこそなれ、日常的にバンドを運営する時はみんなして好き勝手にあっち行ったりこっち行ったり。いわば「半端に知恵をつけた上で奥沢美咲のいないハロハピ」みたいな状態。ギブミーブレーキ。

 もちろん、元CRYCHICの面々はまだマシだ。立希の目標は今も昔も変わらず、とにかく燈を立てる方向に動きたいのだから、一番まともに「バンドをやろう」と考えている人間。ただ、ここまでのすったもんだで色々と内省する部分もあり……流石につっけんどん過ぎたらよろしくないということもわかった。あのダークそよを見た結果の成長だとするならまさに「人の振り見て我が振り直せ」である。でもね、流石に燈が愛音の野郎をあだ名呼びするのは聞き捨てならないよ。燈が、燈がどこかに行ってしまったら……立希は死んでしまう。

 一番深刻な問題が解消され、曲がりなりにもバンドが転がり出したら強いのは愛音。これまでのしがらみなど無かったかのように、自由奔放に自分のやりたいことをやり始める。そこに迷いもなければ遠慮もない。立希やそよからしたら最低の空気読めない奴でしかないはずなのだが、一度苦難を乗り越えた面々からすれば、この無遠慮さもありがたいのかもしれない。「気兼ねなく全力で殴り合える相手」ができたこと、それを一番嬉しく思っているのが愛音であり、殴りかかる先がいるというのがどれだけ幸せなことかを実感させてくれる。まぁ、どこぞのギターとヴァイオリンみたいに気づいたらそんな関係になってることもあるが……やはりいざという時に集団の原動力になるのは、後先考えずに突っ走る馬鹿なのであろう。

 今回の燈は、そうして動き回るメンバーを見守る穏やかな時間を過ごした。もちろん新曲作るために精魂尽き果てたんだから全く楽はしていないが、前回までのような余計な心配はもう必要ない。ただ自分がやりたいバンドのためだけを考えて、自分にできることをやればいい。このポジションがどれだけありがたいことか。まぁ、立希ママは「辛いの? 学校休む?」とか言って相変わらず過保護すぎるけど……どっかで燈が反抗期を迎えて立希さんが足腰立たなくなるくらいに落ち込んでほしい。

 こんなドタバタ面子を相変わらずけろりとした顔で眺めている楽奈。飴玉噛み潰すタイプの人間だったか……立希も少しずつこいつのコントロール法はわかってきたようで、とりあえず餌で釣れる要素が8割。あとの2割はなんとか「おもしれー」ものを見つけてくる以外にない。そんな彼女がちょろっと生い立ちを漏らしたのが今回のサプライズ情報。おばーちゃんが、SPACEを……えっ? つまりそういうこと? ……あらまぁ、そうなの……やりきった結果を求めたらこんな孫が…………。まぁ、ロックな一族なのは間違いないよね。現状で唯一心配なのは、こいつ、出席日数足りとるんかい、っていうことくらいですかね。来年花咲川に上がってこなかったらどうしよう。

 今回だけでも愛音×そよ、そよ×立希、立希×楽奈など、様々なバンド内関係性が強化されました。今後もいろんなところでトラブルだらけの5人組になりそうで秋からのアプリ登場が楽しみになってきた。個人的には、今回ようやくMyGO!!!!!というバンドの特徴に気づくことがあって、それは、バンドリ作品内で始めて「弱さ」を前面に押し出したバンドだということ。もちろん他のバンドにもそういうテーマの楽曲やストーリーはあったが、ポピパ・ハロハピが「楽しさ」、アフロとRASは「強さ」、Roseliaが「完璧さ」でパスパレが「可愛さ」と「完璧さ」のハイブリッドといった印象。そこに今回、ネガティブな感情を抱えながらも夢を追う若者の姿が刻まれ始めたのだ。新しい風を巻き起こしてくれることを期待しよう。

 こうしてまっさらなところに新しいバンドが組み上げられていく様子を丁寧に描く裏で、こっそりもう1つのバンドがちょっとずつ作られていくのも笑ってしまうな。にゃむ、ドラム始めたってよ。あと初華と海鈴がミーティングを繰り返している様子も。あのバンドは何をテーマにしたバンドになるんだろう……「虚無」とか「怒り」とか……豊川祥子という女が、どれだけの情念を抱え込んでるかによる。

 

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 成った……第10話。これがバンド、これがバンドリ。

 「バンドが出来たな」って思えるこの瞬間、ビビッとくるものがある。これがあのきらきらぼしのアニメと地続きの世界ってのが信じられないくらいに、心と心の物語がある。彩度も細度も桁違い、そんな「バンド結成」の物語を目の当たりにした。見せつけられた。結局、「バンドもの」の一番の良さって、こうしてバラバラの個性がぶつかり合って、1つの完成形を生み出すところなのだよな。今作はそれを担当したのがよりにもよって「迷子」の連中ばかり……たっぷり10話もかかったけど、そのゴールはこれまでになく堅牢なものとなった。

 バンドの絆なんて都合のいい言葉を使っても、結局は個人、別人、赤の他人。みんな考えてることなんて違って当然。それを擦り合わせていく過程でギスギスも生まれるだろうよ。今回のお話は本当にご都合主義で、ラッキーの塊みたいなもの。それでも、5人が5人とも自分の心に嘘をつかずに辿り着けたその幸運を噛み締めるのに恥ずかしいことのあるものか。

 今回の立役者、要楽奈にとってのバンドは「おもしれー」だ。最初から最後まで1ミリたりともブレることのない最強の女。そんな楽奈を動かすのはただひたすらにセンスのみ。「つまんねー女の子」に成り下がってしまった燈は、自力で悩み抜き、苦しみ抜いた先の大きな勇気の果てに、再び楽奈の「おもしれー」へと返り咲いた。燈をもっと「おもしれー」にするためには、楽奈も労を惜しまない。こないだのゴタゴタで燈周りの人間関係はおよそ把握していたのだろう。あとは野生の嗅覚で持って、必要なパーツをステージ上に集めてくるだけ。おもしれー燈がいれば、そんなことは容易いのである。楽奈は「おもしれー」バンドを手に入れた。

 椎名立希にとってのバンドは「燈」だ。彼女が喜んだからバンドを始めた。彼女をステージに立たせるために何とかバンドを続けようとした。それがダメで、自分のせいで燈がついに崩れて、立希は自責に追われながらも何も出来ずにいた。しかし、立希の希望である燈は、彼女の想像以上に強い「歌い手」だった。想像の埒外の行動に出た燈。立希はそんな彼女の言動についていけない自分を認めたくなくて、みないふりをしていたが、楽奈に無理やり引き摺り込まれ、自分が隣に立っていいと認められたおかげで、再びスティックを握ることができた。そよが何を考えているのか、睦が何を思っているのか。立希はまだ何もわかっていない。それでも今は、燈がステージに立っている。自らの意志でそこに残り続けている。自分のこれまでの行動が、そんな燈にちょっとの勇気を与えられたのだと、立希は自分を認めてあげることができただろうか。

 千早愛音にとってのバンドは「見栄」だった。みんながやってるなら自分もやらなきゃ。ステージの上で目立てる方法は手っ取り早くバンドだろう。そんな浅はかな考えが散々に打ち砕かれ、「でも、自分で結成したバンドなんだから自分が必要である」という最後の望みすら、前回の顛末で儚く散った。もう燈との繋がりは何もない。そう思っていた愛音。そんな彼女の打算の果てのバンド活動を塗り替えるには、ただ1つ、それが見栄でも嘘でもなく、本当に「愛音の生き方」であると示してやる必要があった。なに、難しく考える必要はない。ただ愛音が必要だと、そう彼女に伝えてやればいい。誤魔化しじゃなく、誰かの代わりじゃなく、そこに愛音が立っていてほしいと。そう言って手を引かれるのが、彼女にとって何よりも救いだったのだ。燈が繋いだ関係性は、今や愛音にとっての「本当」になり、自分以外の他者のために、彼女はステージに立つ理由を得た。

 長崎そよにとってのバンドは「CRYCHIC」だった。自分の人生を変えてくれたあのバンド、祥子・睦・燈・立希の立つステージだけが彼女の目的だった。その可能性がゼロであると祥子に叩きつけられ、そよがバンドをやる理由は何一つなくなったはず。バンドをやらないのなら、今までお為ごかしで作り上げた関係性も必要ない。そう考えたからこそ全てをぶっ壊し、終わらせようとした。他のメンバーに悪意を持っていたわけではない。自分はもう終わったのだから、そこにこだわり続ける人間がいては、互いに不幸にしかないからだ。そんなそよの諦観をぶち壊すのは難しかったが、ここはもうパワープレイで行くしかない。そう、「CRYCHIC以上」を作り出すしかないのだ。新しく賭ける価値のあるものを、そよを加えた5人で作れることを示すしかないのだ。今ここに全ては揃った。あの愛音が全てをリセットして見せたのだ。それなら自分だって、今ここ清算してみせなければ、なんとも格好悪いではないか。「自分のことばかり」だったそよが、ついに他人に手を引かれ、他人のためにベースを取った。

 バンドの主役は誰だろう。ボーカルが主役か、それとも「メンバー全員が主役」なんて綺麗事がまかり通るか。それは個々のバンドによっても違うのだろうが、まだまだメンバー全員が迷っている5人の中で、そこに道標を与えるにはやはり真っ直ぐに目指せる目標が必要になる。それは夢と言ってもいいし、野望と言ってもいい。とにかく、バラバラの方向を向いている勝手で最悪なメンバーが、思わず同じ方向を向いてしまうような、強烈な光が要る。高松燈にとって、バンドは「詩」になった。なぜバンドを始めたのか、CRYCHICの悲しい経験があったのに、何故自分は再びマイクの前に立ったのか。彼女の詩は目的ではなく手段だ。彼女の歌はゴールではなく道程だ。答えが見えず、分からないからこそ、みんなで探す必要がある。その先を見たいからこそ、1つのものを作り上げるために躍起になれる。燈の詩にはそれだけの力があったのだ。

 見たい未来が、この先にあった。だから、バンドが成った。

 

 

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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