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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 終わりましたなぁ……最終話。それぞれの結末、それぞれの未来。

 アフターコロナならぬアフター神樹の時代。明確な外敵こそいなくなったものの、ここからの復興がそりゃ大変。初代勇者も全くもって正しいもので、戦時に活躍するのも勇者ではあるが、そこから日常に戻すのが最も大変な作業なのだ。大赦が、防人が、そして勇者部がその役割を変え、新しい時代に適応した形を模索していく。防人の2人はもともと使命感に燃えていたし体制に与していた人間だったので目する方向は分かりやすい。大赦のこれまでが正しかったのかどうかは誰にも分からない。それを判断するのは未来の人間、そして今の自分たち。楠芽吹は、過去も未来も背負う覚悟があった。

 乃木園子のこれまでの人生を考えれば、ずっと外に向いていた意識がうちに向いた時の葛藤は計り知れない。これまで気丈に、飄々と振る舞ってきた彼女の中で、改めて喪失が実感出来た瞬間。それは平和になったことの裏返しではあるのだが、やはり失ったものの大きさに涙は禁じ得ない。三ノ輪銀。その意思を継いだものが新しい時代を作っていく。国防仮面もちょっとそそられたテロリズム的案件は勇者部によって未然に防がれたが、ここから始まる乃木園子の第2ステージ。ほんと、この子の強さは際限なしだね。

 そしてもう1人の意思を継ぎしもの、鷲尾須美、否、東郷美森。その隣にはいつだって友奈ちゃん。ここだけ見てもハッピーエンド。もう、あとは2人でエンドレスの終末旅行が始まっていくのだろう。園子の配備でこの2人が前線担当になっているのは宜なるかな。そしてその指揮を任されているのが夏凛ちゃんっていうのがハマりすぎてるんだよな。責任ある立場を任せるにこんなにふさわしい人材もないよ。そして技術面からサポートする風先輩、文化面からサポートする樹。勇者部の未来はそれぞれに明るい。

 無理せず、自分も幸せであること。

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 なせば大抵なんとかなった、第11話。4年越しとはいえ、同じ話でまた同じように感涙させられることになるのだ。オタクはかくもチョロい。でも、いい話なんですよ。げんこつ1発で世界を救える少女、結城友奈と立花響くらいのもんですよ。

 というわけで、勇者の章のクライマックスにして大満開の章もクライマックス。神婚直前の友奈ちゃんを東郷さんが口説き落として神をも打ち破るという、綺麗な「その結婚ちょっと待ったァ」展開である。当然様々な試練が2人の間をさえぎろうとするが、そこは勇者たちの力を結集。先週までで防人サイドのストーリーが完結しており、今回は徹底して勇者部の面々にスポットが当たっている。こうしてみると、ハッピーエンドを迎えられた影の立役者は案外樹だったのかもしれませんね。彼女が常に影からメンバーをサポートしていたおかげで、誰一人散華することなく新しい世界を見ることができたのだから。過去にどれだけの勇者が命を散らせたかは今回の東郷さんのシーンからも明らかなわけで、そんな中で1つも墓碑を増やさずに偉業を成し遂げた勇者部は、紛れもなく最強の「勇者」であった。

 そして、そんな数多くの勇者たちの中でも……やっぱり東郷さん……否、鷲尾須美のピンチに真っ先に駆けつけてくれるのは……やっぱり三ノ輪なんすわ……もうね、なんかね、銀さんが関わる全ての事象が弱点なので、シルエットが見えちゃっただけで泣いちゃう。

 犠牲の上に成り立つ平和には違いないが、その果てに、亡き友が笑ってくれているなら、それを勇気に、明日を生きていけそうだ。

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 楠芽吹もまた、勇者である、第10話。裏に表に、人間が生きるための戦い。

 神婚に至るまでの壮絶な死闘。勇者部の戦いはすでに描かれていたパートであるが、その陰で戦い続けていた防人たちの物語。神樹様の欺瞞に満ち溢れたこの世界、勇者の面々ですら何を頼りに生きていけばいいか分からず、あの友奈ちゃんですら迷い、行き詰まってしまった状況。そんな中、何も知らされずにただ世界の絶望だけを叩きつけられる防人たちはというと。

 何が目標かが分からない反面、何が終局なのかもわかっていないのがこの世界。神樹様に祈りは届かず、人としての営みが尽き、神の御許へと統合されることが幸せなのか、それとも不幸なのか。大赦の面々は、そこに妥協とも取れる感慨を持ちながら消えていく。そして、そんな大赦の意向に従う巫女たる亜耶も、そのままの流れに巻き込まれてしまう。しかし、何も分からないからこそ、ただ1人「生きること」に真摯に向き合っていたのが、我らが隊長たる楠芽吹であった。大赦の教えが欺瞞であると喝破し、亜耶に生きる意味を問う芽吹。これまで見てきた勇者たちの活動はどれもこれもが「次代につなぐため」のものであり、その過程では様々な命が散っている。古くは郡千景、そして最近になっては三ノ輪銀。乃木園子も、三好夏凛も、その身を犠牲に、次に希望をつなぐ使命を果たしている。しかし、その1つ1つの命があってこその人間であると芽吹は説く。今までの勇者のあり方では決して終わりは来ない。「つなぐ勇者」ではなく、「生きる勇者」が必要なのだと。そこには防人も、巫女も、勇者も関係ない。ただ生きるための人の意思がある。

 亜耶は知っている。目の前の芽吹がそのためにどれほどの努力を重ねてきたかを。だからこそ、最後の最後で親友の気持ちに寄り添うことができた。まだ人類は諦めていなかった。その思いは、仲間たちにも届いている。遠く戦う勇者たちにも伝わっている。三好夏凛。彼女ほど命を燃やして戦う姿が似合う勇者もおるまい。乃木園子。一度は全てを失った彼女は、もう何も失わせることはない。犬吠埼姉妹。影に日向に勇者部を支える二人は最後まで「繋ぎ、渡す」役割を果たす。そして東郷美森。彼女は一度は失い、一度は間違えた。だからこそ、最後の選択は彼女に委ねられる。「神か人間か」ではない。「神と人間と」の選択を。

 

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 三好夏凛は勇者である、第9話。そして楠芽吹は勇者ではない。しかし、二人は友達である。夏凛ちゃんって勇者部だとどうしても「追加メンバー」っていう部分がわずかな壁になってた部分はあるんだけど、こうしてそれ以前の関係で腹を割って話せる友がいたんだな、っていうことが分かるとホッとしますね。

 「勇者の章」で繰り広げられていたあの事件の最中に防人たちがどのように動いていたのか、というお話。いつも通りの大赦の秘密主義のせいで世界がどうなっているのかはよく分かってないが、一応みんな元気に任務をこなすことはできていた。それが分かるだけでも、くだんの騒ぎの際の勇者部の血反吐を吐くような激闘も無駄ではなかったということがわかって少し嬉しくなる。「表舞台」ばかりが描かれていると、こうして舞台裏で必死に生きてきた人間たちのドラマまでは見えてこないからね。

 今回はそんな「勇者サイド」と「防人サイド」が夏凛ちゃんのおかげで接続される。友奈ちゃんとの摩擦でくさくさしていたという理由だけで壁をぶち抜いて外に出ちゃう夏凛ちゃんの弾丸っぷりはひどいもんだが、これだけの勢いがあるからこそ、初の満開勇者としてあれだけの見せ場を作ることも出来たのである。そうして飛び出した「外」で偶然出会う芽吹たち御一行。この時点ではむしろ防人たちの方が外との関わりを深く持っていたというのも皮肉な話。東郷さんを除けば、勇者部の連中は基本的に外に目を向ける機会が少ないからね。今にして思えば、犬吠埼姉妹ってすごく「日常」の方に友奈ちゃんたちを引き寄せてくれる要石の役割を果たしていたのだなぁ。流石に勇者部部長の働きは伊達じゃない。

 そんな「日常」から飛び出して荒れる夏凛ちゃんに対し、真正面からのマスケット狙撃でカツを入れてくれたのが芽吹だった。「河原で殴り合う」は友情描写としてはお約束だが、これが勇者連中だと「世界の外で殺し合う」になるのが実にバイオレンス。世界のエネルギーも限りがあるんだから、こんなとこで無駄に使っちゃダメでしょうに。でも、芽吹から見たら今こそが「武力」の使いどき。ここで殴らなかったら、いつ、誰が夏凛を殴れるというのか。こんなにも熱く、篤い友情があったのだなぁ。夏凛が、この時点では友奈が相手でも見せられないような笑顔、それを見せられる相手が楠芽吹だったということ。そういう意味では、彼女もまた立派な勇者であったに違いない。

 そして物語はいよいよ大詰め、友奈ちゃん争奪戦へと移行していく。まぁ、いつも以上に「だいたい神樹様のせい」が極まっちゃってる展開なのだけども……。

 

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 友奈ちゃん劇場、第8話。こういうシーンはどうしても「中の人はどうやって仕事してるんだろう……」っていうのが気になっちゃうタイプ。特に、演じ分けが分かりやすい場合はキャラが作れる気はするのだが、今回の両友奈ちゃんみたいなすごく近い声の場合の演技プランってすげぇ難しいと思う。ぱるにゃすはもう何年も友奈ちゃんと付き合ってるからこそのお仕事よなぁ。

 というわけで、2人の友奈ちゃんを結ぶ、始まりから現代までの物語でございました。私は周りの世界観がよく分かっていない状態で見ているんだけど、この感じはもう、「乃木若葉」はここで終わりってことでいいのかしら? 最後の部分が描かれずに御記の記述だけで語られているのは、「今の状態から推して知るべし」ってことなんでしょうかね。結局、あの時代に生き残れたのはたった1人のリーダーだけだったわけだ……。若葉のその後の人生が気になるなぁ……そして、どういう血脈を辿ったらあの若葉の末裔として乃木園子が生まれるのかっていうのも気になる部分ではあるが……お役目への向き合い方とか、乃木家に伝わってる部分はもしかしたら似ているのかもしれないな?

 そして一番の謎は、高嶋友奈と結城友奈の関係性である。最後に説明があるのかと思ったが、その辺は微妙にぼかされていたような……俺が見落としてるだけなんかな? 本人の口から「子孫のような……そうでも無いような……」みたいなことを言われていたのだが、あの時点で死んでる高嶋友奈が子孫を残せるわけもないので、残念ながら直系の血筋というのはあり得ない。となると一番手っ取り早い考え方は、神樹様に「保管」された高嶋側の魂の一部でも切り取って、そのエッセンスが後の時代の子供に分け与えられた、みたいなデザインじゃなかろうか。最後に大赦の面々が言っていたように、「結城友奈」は長年の人類の悲願となる最高級の「勇者」として生まれている。そして高嶋友奈も、志半ばで倒れたとはいえ、わざわざ神樹様がその魂を囲いに行ったってことはそれなりに貴重な才能だったはず。となれば、その保管した「勇者遺伝子」みたいなものを、神樹様がわがまま勝手にそこらへんの新生児に付与して「勇者の究極形」を培養しようとしていてもおかしくはない気がする。「ほぼ同一人物」ってのはそういう意味……なのかしら? 見当違いだったらハズいな。

 まぁ、とにかくそうして受け継がれた「乃木家」そして「友奈」のスピリットは現代へ。次回予告が「完成型勇者の三好夏凛だぁ」だったのがなんか気になるんですが……これ以上にぼっしーに試練を与えないで……。

 

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 歴史から抹消された勇者、第7話。なるほどこれが西暦勇者……。まぁ、どの時代の誰をピックアップしたところで、結局「だいたいは大赦が悪い」って話で終わってしまうのだけども。こうして過去の原点の話をされると、現状がどうなってるかを知っているだけにダメージがでかいよなぁ。

 グンちゃんこと郡千景は、最後には報われて死んでいったのだろうか。彼女がおかしくなってしまったのはそれまでの生まれ育ちのこともあるし、もちろん変なドーピングをキメさせられて精神が不安定になっていたこともあるだろうが、結局純然たる劣等感と、どこにも発散しようがない諸々の負の感情がこのタイミングで破裂してしまっただけのことなのだろう。都合の悪いことに、彼女はそうして発散して周りをぶち壊すだけの「力」を手に入れてしまい、暴発させるに足るだけの条件を揃えてしまっていた。勇者の力は外患を払うためのものであるはずだが、人々は彼女たちがどこで何をやっているかもよく知らないし、どのように力を行使しているのかなど知る由もない。それが千景たちを曇らせた要因の1つになっていたわけで、忌むべき力を都合よく解釈し、「時の止まった外界で何をしても自由だろ」と開き直るのはいわばピタゴラスイッチの最後の項みたいなもんである。あらゆるものが連鎖的に倒れて壊れて、最後に千景が転げ落ちた。絶望的な世界の中で、誰もが乃木若葉のように強く己を保つことなどできないのだから。

 しかし、そんな千景の暴走を経てもなお、若葉は己の正義を貫き通している。かろうじて記者会見の場では抑えきれない感情が漏れ出てはいたが、それでも世間に波風を立てないギリギリの、「世界が救える」領域に踏みとどまっている。あまりにも優等生であるがゆえに、あまりにも酷な忍耐を、彼女は強いられている。勇者であり続けることはあまりにも辛いが、もう、それを成せる人間は他に残っていない。若葉と友奈。2人の勇者が最後にどうなってしまうのか。西暦という時代の終わりはいつ訪れるのか。瀬戸大橋の向こうから見守らせてもらおう。

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 これが本当の邪神ちゃん……第6話。こわかったよぅ。こんなの百合じゃないよぅ。

 思い返せば、初めてゆゆゆが始まった時には「本当にど直球でのまどマギフォロワーだよなぁ」と思ったものだった。あのダウナーな雰囲気と救いのない世界設定を踏襲するのって結構難しいんですよ。いっぺんやった鬱は、2度目にはダメージが少なくなってしまうので。しかし、最近はまどマギも「マギアレコード」になってなんだか焦点がぼやけてしまい、まどマギテイストはかなり薄まった。そんな中、改めて全身全霊での理不尽と絶望を叩きつけてくれる作品はやはり貴重なのではあるまいか。

 私は全く知らなかった作品「乃木若葉は勇者である」。その全容が、まさかの勇者部古文書から紐解かれて凄絶な始祖の物語が語られている。ただ、現状ではそのスポットは「乃木若葉」にはあまり当たっておらず、少なくとも結城友奈・鷲尾須美・楠芽吹と比較するとまだ絶望感は薄い……はずだったのだが……。

 まさかの隣からの刃である。ゆゆゆシリーズは「だいたい神樹様のせい」をやりまくっているので「最後に一番怖いのは人間なのだね……」みたいなエンディングにはならずに全部大赦のせいになるのだが、なんと初代の時点で既に人間怖い展開はクリアしていたという。みんなで戦う勇者チームには、まるで範馬刃牙のような家で育ったキズモノ少女・郡千景がいた。彼女は心に傷を負いながらもなんとか勇者としてのお勤めを全うしていたが、この当時のシステムはまだまだ不安定で、使った勇者には適宜精神汚染のボーナスがつくという。元からSAN値の低かった千景はすぐさま発狂し、オヤシロ様状態での熱烈ヤンデレっぷりを炸裂。ちゃうねん、薬で汚れちゃったハートでのヤンデレはちゃうねん。ただただ怖いねん。ほんとに乃木若葉さんが不憫すぎるよ……。

 振り返ってみれば、鈴木愛奈キャラも軒並み「同性間のクソデカ感情」を抱えてる役柄ばっかりだな。友奈ちゃんパワーでなんとかその感情に折り合いをつけてくれ……って思ったけど、考えてみりゃ、東郷さんですらその辺に折り合いがついたとは言い切れない状態だもんなぁ……。

 

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 三ノ輪ァ……第4話。世界を変える力を持つのが勇者というならば、やはり彼女こそが勇者であったのだ。

 防人の業務は実質勇者よりもしんどかったりする。防備のためのシステムが勇者ほど整っておらず、徒党を組んでなんとか星屑の対処ができる程度。そこにバーテックス本体が現れたらひとたまりもない。そんなブラックな環境で働く芽吹たちのお話も、とりあえずここで一段落だろうか。ただ、それは「ゴール」とか「ハッピーエンド」ではなく、「お役御免」であったり「退場」であったり「その場しのぎ」であったりする。どこまで行ったって、ゆゆゆ世界線に恒久無限の平和などこないのか。芽吹はかなり頑張った。一時しのぎとはいえ、防人単体でバーテックスと対峙して耐え切ったのだから。そして、最終的に彼女の目標だった「誰1人死なずに帰還する」も達成。そこには亜耶の名前も含まれており、神樹様の求めた生贄の儀も、ひとまず回避に成功したのである。もちろん、その裏で必要だった多大な犠牲のことは、防人風情には知らされていないのであろうが。

 結局話はここに戻ってくる。楠芽吹は勇者ではない。結城友奈は勇者である。そして、鷲尾須美も勇者である。矮小な防人を何体生贄に捧げたところでキリがない。ここはもう、当代随一の勇者である東郷美森1人に全てを任せてしまおうという神樹様の提案も、無慈悲には違いないが他に選択肢がないのなら致し方ない。スネに傷持つ東郷さんのこと、そこで断るのもおかしな話だろうっていうところまで織り込んでの提案だったとしたら随分性格の悪い話である。結局、東郷美森は幾度目になるかも分からない犠牲を飲み込んで、皆の前から姿を消した。どこまで禊を続けようとも、その身朽ちるまで彼女は神樹様に使い倒されるのである。

 そこにストップをかけた友奈ちゃんたちの友情パワーは尊いものだが、その奥でひっそりとこの世界を守り続ける、孤高にして諸元の勇者、三ノ輪銀。改めて、彼女の偉大さを確認したお話であった。その結果東郷さんが得たものが国防仮面だというのがどうかとは思うが。

 

 

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 もう滅んでしまえこんな世界、第4話。何故こんなにも、少女は過酷な運命に投げ出されなければならないのか。そりゃまぁ、「そういう作品だから」って言われたらおしまいなのだが……。

 途中での東郷さんのハイパーストーキング術を茶化そうと思っていた気持ちも、その後の流れで一気に吹き飛んでしまう辛すぎる展開。まぁ、そうだよね。そうなるよね。単に「喋らなければ平穏な日々が続く」なんて安穏をこの世界が許すわけないよね。友奈ちゃんはあの時に東郷さんの肩代わりをすることで「祟り」をその身に受けた。かつての大戦の際にほとんどを散華したせいで、勇者たちの身体は「神樹製」の特別仕様になっていたという。散華の量が多かった友奈ちゃんに至っては、もうほとんど神樹様のオーダーメイド。いわば神の申し子になっている状態。だからこそ、あんな無茶な状況でも東郷さんを救出するという奇跡が可能になった。

 しかし、代償のない奇跡はこの世界に許されない。身に受けた祟りは少しずつ進行し、他者に伝達すればすぐにでも伝染するというペナルティを追いながら、確実に宿主の身体を蝕んでいく。胸に受けた小さな刻印は、わずかひと月足らずで全身を埋め尽くすまでに禍々しく成長し、神の御業たる友奈ちゃんの身体は既に満身創痍。その結末は「春を迎えられない」というあまりに残酷なもの。そんな勇者の危機に際し、大赦が下した判断は「貴重なサンプルケースなので是非とも記録してください」というあいかわらずのものである。まぁ、今回は伝達にリスクを伴うという症状の関係で、それ以上の対策が打てなかったのはしょうがないのだが……。

 勇者が日記を書くとそれはもう死亡エンドの前触れである。そのあたりのことは先代の日記執筆者だった乃木園子さんもいち早く察知していたようだが、そのほかにも友達思いでひときわ気遣いできるにぼっしー、そして友奈ちゃんのことならありとあらゆることを記録し続けたい熱烈ストーカーの東郷さんも気づくところになる。東郷さんがやたらとカメラを回すようになっていたのは、実は友奈ちゃんのことが気になって違和感の正体を探るためだったわけだ(自分がメインの被写体だと思っていた風先輩が不憫である)。その後は式神という万能ツールを使って自宅寝室に潜入。これ、友奈ちゃんが今の状態じゃなかったら確実にアウトなやつ(まぁ、現時点でもアウトな気はするが)。そしてストーカーでなければ絶対気づけない見事な観察眼で勇者御記を発見するに至る。東郷さんの場合は割とシャレにならない深度ではあるのだが、みんながそれぞれに友奈ちゃんのことに気づけたのは、これもまた勇者部の絆のなせる技ということだろうか(犬吠埼姉妹は気づけてなかったわけだが、風先輩が事故って姉妹でそれどころじゃなかったのだからしょうがないだろう)。

 しかし、現時点では友奈ちゃんの実情を掴むところで精一杯。神々の御業、「外」の現象とあっては、さすがの勇者部もおいそれと手出しはできない。そうしている間にも刻一刻と友奈ちゃんの限界は近づいている。果たして、勇者部の精神を体現するスーパーヒロイン結城友奈にも、限界はあるのだろうか。次回は……結婚?! すでに白無垢の東郷さんが隣に立っている図しか思い浮かばないのだが?!

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